謎の一般通過強者面したい転生者と特異点幼女の勘違い戦線 作:蓋然性生存戦略
当初構想してたものがどっか行っちゃったので最初から考えなくちゃいけなくて……。
という作者の言い訳をしながら投稿です。
ところでFGOくんなんか始まったんですけど。
「実は低パーセントなら全対面で前投げ上Bが確定するんよ、このキャラ」
「前投げ上Bが!?前投げ上Bというワードでちゃんと確定することあるんですね……」
「なんのこと?」
シリーズ150年以上、伝説的タイトルであるスマッシュヒーローズというゲームを、クロマとジンさんと一緒にプレイ中です。
近頃色々ありましたからね、休息というわけです。
というかこれほぼスマ〇ラですね。
出てくるキャラが、引退済みの実際にいるヒーローという相違点はありますが。
あと、転生する時に見たような気がする顔が混ざっている気がしますが。
恐らく人間時代であろう神様代理と思わしきキャラがいますが。
時系列がめちゃくちゃなので時空を超越した気がしますが。
全力でスルーします。
謝罪も詫びの品も貰ったので私的にはもう無関係なのです。
もう15年も経つのに覚えているものですね、人の顔を。
まあ、端的に言って
「あ、ちなみになんやけど、こいつとこいつ、まだ生きとる知り合いな。敵に容赦ない以外は善人やから困ったら泣きつくとええで。今連絡取れんけど」
えっ、神様代理まだ生きてるんですかこの時代に。
というかもう片方は宇宙大戦争の一番の英雄では。
「……おねーちゃんよりつよい?」
「あー……」
「私は気にしませんよ」
「ボコられるやろなぁ……」
「そこまでですか……」
「ガッツリ気にしとるやないかい」
神(予定or分霊)と宇宙大戦争の英雄が相手では、私もけちょんけちょんのようです。
バレない程度に修行に費やした15年程度では、まだまだということですね……。
精進しなければ。
さらなる進歩が必要です。
「おねーちゃんはどこへむかうの」
「道を窮めるということは、無限に続く限界の挑戦ということなのですよ、クロマ」
「おぉ……」
「嬢ちゃんは何を目指しとるんや」
「謎の一般通過強者面をしたいだけですけど」
「あー、だからかぁ、納得したわぁ」
拠点でも演じるのは疲れますからね。
早々に素を見せています。
今はもう仮面も外して部屋着ですよ。
「そういえばおねーちゃん」
「なんですか?」
「そろそろかいもの、ひつようじゃない?」
「そうですね……」
ジンさんのおかげで色々とインフラは揃いましたが、食料関係はどうにもならず。
ジンさんと私たちとでは食性が決定的に異なるらしく、エイリアンテクノロジーでも特注品になるとか。
手持ちの材料では流石に作れなかったとかで、ジンさんに謝罪されたのが先日のことです。
なので買い物が必要なのですよね。
「それじゃあ出かけましょうか。メイクが必要ですね」
「ん」
「化粧箱起動しとこか?」
「お願いします」
変装メイクもだいぶ楽になりました。
ジンさんに足を向けて寝れませんね。
「ん、おいしい」
「期間限定、ギガ盛レアチーズストロベリーパフェ……コヨイ、食べきれますか?」
「ん!」
場所は移り変わってトートシティ。
この国、アセリア東部にある大都市です。
なんでも、英雄とその伴侶(神様代理と思わしき人物)が長らく住んでいたとかで、一度色々あって壊滅したとかで再開発の際に大発展したそうで。
国の中心であるニューオートより規模が大きい都市ですね。
Eスポーツが盛んなようで、結構いろんな場所で本格的にゲームが遊べます。
100年ほど前からVRやARが発達しているらしく、AR技術を用いたアトラクション施設などもあるのですよね。
私も一度ARカードデュエルをしたことがあります。
楽しかったです。
ちなみにジンさんはお留守番です。
悔しがって地団太踏んでましたね。
まあそれはそれとして、アトラクションなどがある関係上、興行が盛んでして。
飲食店も豊富なんですよね。
クロマ……今は変装中なのでコヨイですね。
コヨイが買い物の途中で目をキラキラさせながらギガ盛レアチーズストロベリーパフェを見つめていたので、注文しましたが……大きすぎませんか?
いえ、その。
推定五歳児の頭部とほぼ同じ体積と言えばわかるでしょうか。
ええ、はい。
ギガ盛の名に恥じず、それだけのボリュームがあります。
コヨイ、本当に食べられますか?
「おいしい!!んむ、んむ!!」
ああ、冷たいのでそんな勢いよく食べては……。
「……あたま、いたい」
「一気に冷えたモノを食べ過ぎた弊害ですね。少し落ち着きましょう。パフェは逃げませんよ」
「ん……」
賢いと言っても、まだまだ幼い子供。
可愛いものですね。
「おねーちゃんも食べる?」
「ではお言葉に甘えて……」
「あーん」
「それはちょっと恥ずかしいですよ?」
「そう……?」
「ふふ、仕方がないですね」
コヨイに一口貰い、咀嚼。
おや、存外質が良いですね。
ボリューム故に一定のラインで味の質が止まると思っていましたが。
これは中々、特にチーズケーキ部分が美味ですね……。
「おいしい?」
「ええ、おいしいです。もし食べきれなかったら頂こうかと思うくらいには」
「ん、ぜんぶたべる」
「ふふ。がんばってください」
やはり幼い子供らしいところもありますね。
暖かい目で見てあげましょう。
一応、エスプレッソを注文しておきますか。
AR技術の発展が生かされているメニュー表を操作して、エスプレッソを注文します。
多分コヨイは食べきれないでしょうから。
「ん、ん……ん……」
存外頑張りますね。
半分以上は平らげましたよ。
偉いですね。
「ん、ぅ……おねーちゃん……」
「どうしました?」
「たべきれない……」
「ふふ」
「うぅ……えすぷれっそ、ちゅうもんしてた、わかってたんだ……」
「コヨイの胃袋に入り切るわけがないでしょう?頑張っている姿は可愛かったですが」
「いじわる」
「ちゃんと警告はしましたよ?遠回しに、ですが」
ぽかぽかと私の腕を叩くコヨイは可愛いですね。
では、このギガ盛レアチーズストロベリーパフェの残りは私が頂きますね。
「なにか飲みますか?」
「……かふぇおれ」
「注文しておきましょうか。やり方は分かりますか?」
「うん」
「それではやってみましょうか」
ん、美味しいです。
ただ胃もたれしますね。
エスプレッソを頼んでおいてよかったです。
と、舌鼓を打っていたところ。
「コヨイ、こちらへ」
「ん」
私は危機感を感じ、コヨイを自分の方に寄せました。
なんでしょう。
見られている……?
マズい気がしますね。
食べ途中ですが、会計を済ませて姿を晦ませてしまいましょう。
「なにかあった?」
「見られている気がします。変装は完璧なはずですが……」
「……いまわたしもみえた。いやないろ。どうする?」
「仕掛けてこないのならそのまま帰りますが……」
「たぶん、くる……おねーちゃん」
「安心してください。私は無敵のおねーちゃんですよ」
衆目がある場所でワープを使うわけにはいきませんし、もしそんな素振りを見せれば襲い掛かって来るでしょう。
ワープ中って結構無防備なんですよね、それはいただけません。
「路地裏に入りますよ」
「わかった」
コヨイを抱きかかえて、路地裏に入り込みます。
これは撤退行動であると同時に、釣り行動でもありますが……。
「警告:そこで止まれ。従わない場合、武力行使によって拘束する」
来ましたね。
理性的で助かりました。
黒い長髪を一つにまとめている、長身の女性。
よく見れば英雄に少し似ていますね。
子孫か何かでしょうか。
「はて。私達、何かしましたか?」
「《ノクトレス》及びクロマ=サイカと断定。同行せよ」
「ふむ……どこでバレましたかね……」
「そういう、いのう?」
「かもしれませんね。ちなみにですが、答えはノーです。信頼の無い秩序に従う理由などないのですよ、現最強、《レプリカンスペィド》」
ただ、状況は悪いですね。
今目の前にいるのは、現最強ヒーロー、《レプリカンスペィド》。
分が悪いというレベルでは済みません。
水に油、泣きっ面に蜂、絶体絶命の大ピンチです。
「確認:抵抗をすると?愚かな」
「《星夜月》、蹂躙なさい」
それでも戦わねばなりません。
それもまた、謎の一般通過強者面の宿命です。
少なくとも、コヨイは逃がさないといけませんね。
「憤ッ!!」
「剣圧で振り払うとは、流石ですね。ですが物量を前に、貴女はどれほど耐えられるのか」
「軽いな。攻撃も、挑発も」
「生憎と、殺し合いや煽り合いは性分ではありませんので」
しかし、《星夜月》で全方位攻撃を敢行したのですがね。
剣圧で攻撃を弾かれてしまいました。
ですが、コヨイを影に収容することはできました。
《星夜月》内部でコヨイが泣いている気がしますが、まあこれが最善でしょう。
「……クロマ=サイカをどこへやった」
「答える義理はありませんよ。あとは私が逃げるだけですね」
「逃がすと思うか?」
「いいえ全く。ですが私の勝ちですよ」
「負け惜しみか?」
「いえ。私に価値などないのですよ。価値なき存在に、最強という価値を持つ人間が足止めされた。その事実だけで勝利たり得るでしょう」
「……」
「私の代わりなどいくらでもいるのです。それが私です。顔のない夜の化身、《ノクトレス》なのですから」
私、別に死にませんし、捕まっても捕まった先で自爆するだけですし。
それはそれとして全力で参りましょう。
「そして、私はおねーちゃんですから。妹を守るためならば全力を出しましょう」
盛大に暴れ、《ノクトレス》は表向き死亡したとしておきましょうか。
それはそれで愉快ですね。
「Shall We Dance?」
その日。
トートで大きな事件が起きた。
最近、世間を騒がせている怪人《ノクトレス》と、トップヒーロー《レプリカンスペィド》との偶発的戦闘により、トート中心部の一角が倒壊した事件だ。
幸い、民間人に被害は出ておらず、《レプリカンスペィド》は軽傷。
《ノクトレス》は激しい抵抗を示し、やむなく殺害したと報道が流れた。
だが。
戦闘の一部始終を見た者は言う。
避難した者は口々にこう言う。
『《ノクトレス》がいたから死傷者が出ていない』
戦闘が始まる前、該当する一角では不可解な怪奇現象が起きており、黒い影が広がったかと思えば、安全圏まで移動していたという。
また、戦闘エリアを隔てるように黒い壁が展開されており、戦闘終了と同時にそれらは消えたという。
その様子は撮影されて拡散され、大きな反響を呼んだ。
世論では、《レプリカンスペィド》の軽率な戦闘行動に問題があったのではと噂されており、《ガーディアンズ》の現体制に疑義を呈する声も少なくはない。
そして、それを聞いた《異能情報局第零課》はというと。
「ということがありまして」
「ひとつ聞かせてくれ。死んだはずでは?」
「遠隔端末を盛大に自爆させただけですよ。あれで軽傷だというのですから、最強の名は伊達ではありませんね」
「もうひとつ聞かせてくれ。黒燈夫妻の娘さんだな?」
「世を忍ぶ仮の姿という奴です。本物の黒燈ヤヨイは、今頃闇の中です」
「そう、か……」
死んだはずの《ノクトレス》本人から、事情を説明されていた。
それも、仮面を外した状態で。
なお、嘘は言っていない。
本物のヤヨイは、今も《星夜月》という闇の中でぬくぬくと過ごしている。
「しかし困りましたね。クロマと一緒に美味しいものを食べに行くこともできません」
「であれば、だ。《ノクトレス》、恥を承知で頼みたい」
「なんでしょう」
「《ガーディアンズ》本部の制圧に協力してもらいたい」
「ふふ、お代は高くつきますよ?」
「お手柔らかに頼む」
「とりあえず、妹のご機嫌取りに付き合ってくれませんか」
「……は?」
それはそれとして。
《ノクトレス》はトンチキなことを言い始めた。
黒燈ヤヨイとかいうクソガキ、自分のロープレのために何重にも保険を張って自分は安全圏にいるとかいう害悪ムーブかましてるし、だからこその死を演じられたクロマはブチギレして五歳児パワーで全力の腹パンを実行した。
当然の報い、だって何も知らせてないもの。