自由を望まれた青年と救えぬ神様の平行世界の生徒救出物語   作:茶庵

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 あるぇ〜ブルアカ世界にいつとつにゅうするんだ〜?
 何故寄り道してしまうんだ?
白い服のA氏「理解できぬ」白い服のB氏「理解できぬ」白い服のC氏「理解できぬ」白い服のD氏「理解できぬ」


第1話:神なる者、使徒成る者( 2 )

「ブルーアーカイブ?それはどう言う世界なんだ?」

 

 ブルーアーカイブ?あまり聞き馴染みのない言葉だな、ブルーは青だったな、アーカイブは何だったかな、確か保存記録だったよな、それを繋げると青い記録になるか、、、、青い記録ってなんだ?

 

「そうね、どういう世界かって言われたら、少女達が織りなす青春の物語、かしら…」

「青春か……?おかしくないか?青春て言うのは………」

 

 飛鳥は青春を知らない、だが聞いた話によれば自分が居た場所とは違って青春とは明日食うものにも困ることなく、隙間風などが吹く場所で寝なくてもよい者たちが同年代の人たちとともに楽しく過ごすことが青春だと聞いた、たまには悲しいことが起こることもあるらしいがそれでも良くない方、つまりその世界で絶望し、そこから抜け出せなくなってしまう状態の人たちという事だろう。そのようなことが起こるのが青春なのか?と飛鳥は疑問に思った。

 

「えぇ、あなたの言う青春は正しいものよ、でもその世界はあなたの居た世界とは違うものなの。どう違うかって言うと…………」

「なるほど…」

 

 女神様による説明によれば、まず飛鳥のいた世界とは根本から違うようだ、大部分をまだ高校生という15〜18歳の子供が治め皆が銃を持ち、学園という名の国のようなものがある。飛鳥にとっては信じられないことだらけであった、飛鳥のいた場所は子供は大人に搾取され、病気になったり役に立たなければ捨てられる。そんな世界だった。

 それに銃は大人であろうが子供であろうが脅威であった、どこを撃たれようと処置しなければ死、頭などを撃たれればもれなく死は免れないそのような代物であった、だがその世界キヴォトスという世界の者たちは撃たれても痛いで済むほどの頑丈さなのだとか、そのような人たちが過ごす青春、飛鳥はその事を聞き頭を押さえた。

 

「分かった、そのキヴォトスという場所やそこの青春というものが、だけど女神様、そうであったとしても絶望なんてするのか?」

「うーん、説明が難しいわね、あなたの居た世界みたいに死んでしまうから絶望するんじゃなくて、環境や周りの人たちによっての絶望が多いかしらね。

例えば、誘拐されて、自分のこれからのことに光を見いだせなくての絶望だったり、かつての仲間を殺してしまった自分への絶望、変わり種としたら周りの人たちへの失望などがあるわね。」

「?変なことが聞こえてきた気がするんだが、誘拐?仲間殺し?青春やってるような奴らがなんでそうなるんだよ!そう言うのは俺たち日陰者達がやられるようなことだろ!」

 

 飛鳥は憤慨した、なぜ青春出来るはずの表の世界の者たちがそのようなことをされているのか、誘拐、仲間殺し、飛鳥にとってとての嫌な、忌避するような所業。

 かつて自分を弟と言ってくれた姉、お兄ちゃんお兄ちゃんと小さい背丈で後ろをついてきた妹。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◆◇◇◇◇◇◇◇

 

 姉はまだ幼かった飛鳥を餓死させないために食料を探してくるといって帰ってこなかった、お腹のすいた飛鳥は外へ出て、食料を探しながら姉を探した、ふと目の前から走ってくる、いつも情報をくれる男の人がいた、後で聞くには姉を好いていたから無償で情報をくれていたらしい人が慌ててこちらへ来た、息を切らせながら言うには「姉が誘拐された」らしい、彼は涙を流していたことから本当のようだ。…………あぁまた、ひとりぼっちになってしまうんだなと思い、目から溢れんばかりの涙がこぼれ落ちてきた、もう会えないことを感じながら。

 

 妹は道に捨てられていた所を偶然通りがかり拾った、なぜかと言われると今でも分からない、端的に言うならば姉に拾われる前の自分に重なったからだと思う。住処へ連れ帰り食料を渡し一緒に暮らすことにした、数年が経ち妹は自分の後ろにひっついてくるようになった、鬱陶しいと思うことなく逆に姉を失ってできた穴が塞がっていくような温かさを覚えた、だがそんな幸せと呼べる生活は続かず、ある日、姉が誘拐されて少したった頃から助け合ってきた友と呼べるようなやつから呼び出しを受けた、自分は何時ものような情報交換だと思っていた、今思えばなんと楽観的だったのか、このような場所だ、完全に人を信じてはいけないことぐらい子供でも知っている、あぁ、自分を、あの頃の自分を呪ってしまいたい。呼び出しを受け妹もついてくると言うので承諾した。

 

 

 

 

あぁ、なぜ自分はこんなことを………

 

 

 

 

 指定場所へ着くと扉が閉められた、そこには見知らぬ大人たちがいた、皆が悪い顔をしているゲラゲラと、   

 

あぁ、忌まわしい

 

 友にこの者たちは誰かと聞くと、大人たちのリーダーらしき人が喋りだした、どうやら友を使って自分、いや妹をおびき寄せたい方らしい、なにせ妹は幼いながらに整った容姿をしているから変な虫がよく寄り付いていたからよく分かる、今回もそのようだ。

 おびき出されたのを理解し扉に寄ろうと妹を手で庇いながら後退しようとし、扉の前に大人がいることに気づいた。逃げ道がない、大人は妹を差し出せば見逃すと言っている。なぜなのだろう?なぜ家族を知らぬ人間へ渡すと思っているのであろう。そう思いながら妹を左で担ぎ上げ走り出した、大人は4人、友のいる前方に3、扉に1、1人であれば妹を担いでいてもどうにかなる、

 

 

と思っていた。

 

 

 

 大人は自分が妹を担ぎ扉へ走るのを見ると大声で止めろと言った。

 扉の前にいる大人は汚い笑いで両手を伸ばし走ってきた。この大人、”舐めているな?”そう自分は思った。理由は分かる、あちらは大人が4人、だがこちらは子供が2人、ましてや1人は担がれ、もう1人は担ぎながらのため片腕が塞がっている、その理由での驕り、だがこの大人は理解していない、自分がお前らのような大人からどれだけ妹を守ってきたのかを………

 

「ゲヒャャ!!!!止まりな!ガキァァ!!」

 

 この大人はそう言うと右手を引いて振りかぶってきた、そこへ自分はすんでのところで躱しその大人の右手を掴むと後ろへ引っ張った。すると大人は前のめりになり転倒すした、そこへ男が倒れる勢いを利用して鳩尾目掛けての膝蹴り、それを食らった大人は力なく倒れうずくまった。

 扉を勢いよく開け、逃げ出そうとした、だがそうはいかないようだった。

 

「おうらぁ!よっと!!」

 

バキッ!!

 

 外の扉の真横に、もう1人、5人目の大人が居たようだった。完全な不意打ちだった。自分は痛みに耐えきれずに足の踏ん張りがなくなり地面に顔から転がったいく。

 

「ぐっ…ぁ…」

 

 自分は力なく地面に伏し揺れる視界の中何とか妹だけでもと思い妹の方へ視線を向ける、地面へ倒れる際に自分の手の中からこぼれ落ちてしまい、前方へと投げてしまったことを申し訳なく思いながらも「逃げてくれ」そう言おうとしたが時すでに遅し、妹の周りにはおとなたちが群がっていた。

 

「よっし!兄貴!このガキ捕まえたことですし、とっとと売っ払って飲みに行きやしょうよ!この前捕まえたガキの分もまだ残ってやすし。」

「まーまて、その前にやる事はキッチっとヤッとかないと後々がめんどくせえんだ。そうだな、光一!!お前寝転がってねえでこっちに来い!そうしねえと別の奴がそこのガキを殺しちまうぞ!!」

 

 後ろからゆっくりと立ち上がる音がした、先ほど倒した大人が立ち上がったようだ、もう、自分には打つ手がないようだ、あぁ、妹が自分の名前を叫んでいる、ごめんな、お前を守れないダメなお兄ちゃんで、ごめんな…………

 

「おら、光一、ナイフやるからあのガキ殺って来い、お前あのガキに一発やられてそのまんまあいつが死んだら虫の居所が収まんねえだろ?」

「うぅ、兄貴すいやせん、あのクソガキに一発入れられてムカムカしてたんですよ、だからあのクソガキを殺れる機会をくれてありがとうございやす」

 

 大人はそう言うとナイフを受け取り飛鳥の方へと向かって行った。

 

「よぉ〜クソガキ、よく俺に舐めた真似してくれたな!!」

「ぐっ!!がっ、アガハッ!!」

 

そう言うと大人は自分へ向かって何度も何度も蹴りを入れてきた、自分は身体に力がまだはいらないために相手の蹴りをもろに受けていた。

 

「お兄ちゃん!お兄ちゃん!やめて、もうやめてよ!お兄ちゃんが死んじゃうよ!!」

「はっははは!お前なに言ってやがんだ?あのガキは殺すために今はいたぶってんだよ」

「そっ…そんな……」

 

 蹴られている最中にも聞こえてくる妹の叫び声、やめてやめてと叫ぶ妹の声、痛みから意識が飛びそうになりながらもその声が自分をここに留める楔になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数分か数十分かどれほどの時間が経ったのであろう、身体にはとうに感覚がない、なのに身体中が熱く、悲鳴をあげている、そのような感覚に陥っていた。

 ようやく、大人からの蹴りが止んだようだ。

 

「じゃあ、最後のしめと、いきますかぁぁ!!」

「お兄ちゃん!!っ!!」

「はっは!やっちまえ!!」

「そうだそうだ!いい血しぶきが上がることを期待して、イッ!!」

 

 あぁ、自分は終わりのようだ、振り被っている大人の姿が目に映った、どうやらここで終わりらしい、目を瞑ろう、もう目を瞑ろう、妹を助けられなかった姉も助けられなかった、後悔だけの人生に終止符を、もう疲れた失うだけの人生なんて…………

 

 どれだけ目を瞑っても、ナイフの突き刺さる感覚、痛みが一向に来なかった、不思議に思い目を開け、そこに映り込んだのは………

 

 

ぴちゃっ

 

 

「えっ……」

 

 どうしてこんな事になってしまたんだろう。

 

「お兄…ちゃん」

 

 なんで、何時も自分は守られてばっかなんだろう。

 

「ありゃー、やっちまったなこりゃ売りもんになんねえぞ」

「す、すいやせん!!」

 

 なんで自分は弱いんだろう、

 

「お…兄…ちゃん」

「っ!!あかり!!」

 

 大人が焦ってナイフを抜き力なく倒れる妹、それを自分は何とか身体を動かし受け止める。

 

「お…兄…ちゃん、良かった…」

「な、なんで…」

 

何故、何故こんな事になってしまったんだろう、いつものように生活は苦しい、だけど妹がいるだけで楽しく過ごせる、そんな生活が楽しくそれ以上は望まないのに、この世の大人はなんで、自分達から幸せを奪っていくんだ、そう思いながらも傷口を押さえ妹の名を叫ぶ。そうしていると嫌でも分かってしまう、妹の鼓動が弱まっていることを。

 

「お兄…ちゃんき…いて」

「!!」

「私…ね、お兄ちゃんに……拾われてから…幸せだった…んだ。誰も…私をみてくれなかっ…た、こんな場所…じゃ…仕方ないんだろうけどね、悲しかった…んだ。だけど、食べる…物も無くて…今にも死んじゃいそうって時に…お兄ちゃんが来たんだ、最初は…食べ物を持ってた…からついて行ったんだ、…だけど…暮らしていくうちにどんどん…お…兄ちゃんのことを好きに…なっていったの…」

 

 力なく倒れる妹は、そんな事を言った、助けられなかった事への憎悪でなく、助けてなどの懇願でもなく、自分を愛していると、理解が出来なかった、飛鳥は妹が自分を好いてくれたのは姉だけだと思っていたから、妹の事は姉のいなくなった心への後釜として思っていたはずだから。

 

「だからね…身体が動いちゃったんだ…」

「もういい、しゃべるな、」

「お…兄ちゃん…生き……て……………」

「死なないで、もう誰も、いなくならないで」

 

 妹の鼓動が止まった。それと同時に腕がだらんと地面へと落ちた、死んだ、妹が死んだ、また、まただ、また救えなかった、今回は目の前にいたのに、亡くしてしまった。

 

「それじゃ、仕方ないからそこのガキ殺ってさっさとずらかるぞ!光一さっさと殺りな!」

「は、はい!それじゃあクソガキ、し………」

 

 ぐしゃり、そんな音が聞こえた、音のするほうを見るとさっき妹を刺した大人の首が180度回転していた。

 

 

 

まあ、いいか

 

 

死んだ大人の亡骸を放り捨て、残りの大人たちの方へと向き直った。

 

「て、てめぇ!光一をよくも!」

 

 そう叫び向かってくる大人、手にはナイフが握られていた、その大人は足元がおるすなよなようで、片足を出しながら横へ避ければ綺麗に引っかかり転んでいった。

 そのまま呻くその大人の首裏を踏み潰した。1度では足りないようで何度も何度も、ようやく静かになった。

 

「っ!」

 

 残りの大人達は地面に転がっている大人に目をやり、その惨状に身体を無意識に後退させた。

 

「こないの?」

「っ!おめーら!!やっちまえ!!」

 

 3人のうちリーダーらしき大人が2人に指示を出した、すると2人は一瞬躊躇ったが、覚悟を決めると目を合わせて頷きこちらへとそれぞれの得物を持ち向かってくる。片方は先ほどと変わらずナイフ、もう片方は先ほど自分を殴ったときの木の板のような物を持っていた。

 ナイフを持ったほうが近かったのでこちらを先にやろう。ナイフを振り下ろそうとしてきたのですぐさま懐へ潜った、懐へ潜れば振り下ろそうにも振り下ろせず、長物を待っていると仲間にも当たってしまうため躊躇う、そこをつき下からアッパーの要領で顎を撃ち抜く。

 ナイフを持った大人がよろめきナイフを落としたので空中でキャッチ、逆手持ちにし隙だらけの首元へ一突き、そのまま流れるようにナイフを首から抜き仲間が死んだ事で狼狽えている男の心臓付近へ投擲、何か言おうとしていたらしいが知らん。

 

「さて、次は……あれ?」

 

 いない、リーダーらしき大人がいない、逃げたのだろうか?追うか、いや違う、と判断し妹の方へと駆け寄った。

 笑顔であった、自分が死ぬと分かっていたのに、兄に心配をかけさせないようにと言うこの子らしい気遣いであろう、その頬へ触れ愛おしいものをみる目でその子に最後の言葉を投げようとした。

 

「あ、あ、ぅぅぅっ!〜」

 

 投げたいのに投げれない、あの子の願いを了承するように、兄らしくさようならを言うように、言おうとしているのに、言おうとすればするほどあの子はもういないのだと思わされる。お別れの言葉は言えないのに、もう会えない事への苦しみの言葉だけが出てきてしまう、どうして先に逝ってしまったのか、もっと一緒にいたかったなど、自分を救ってくれた子に言う言葉じゃないのに出てきてしまう。苦しみの言葉を吐いているうちに眦からポロポロと水滴が落ちてきた、やがてそれは止まることなく溢れ血で濡れた手もこの子の顔についた血も洗い流す程にまで溢れたのっだった。

 

 

 

 

 

 

 どれほど経っただろうか、もう空は紅く、カラスがゴマのように散りばめられた空が映った。もう、妹いないまた一人になってしまった。と思いにふけていると。ふと、前の壁に誰かがいる、それは全ての元凶と言ってもいいほどのことをした友の姿であった。顔は俯いていて分からなかったが、自分はそれを認識した瞬間には走り出していた。

お前が、お前さえいなければ!!

 友はこちらにまかってきている存在に気づいたのか、ゆっくりと顔を上げた。

 

「っ!!」

 

 

ドゴォン

 

 なんで、どうしてお前が、お前がそんな顔をするんだよ、なんで!!

 

「なんでお前が!!そんな全てを失ったみたいに悲しんでんだよ!!」

 

 友は顔を上げた、上げてしっまったからこそ、自分はこの時、友を殴れなかったんだと思う。だって、その顔は自分が姉を失った時や妹を失っなった時にしたであろう顔だから。

 

「いや、ごめん君にはこんな顔、見せるつもりじゃなかったんだ。」

 

 自分はこの時、困惑や混乱などを含んだ顔をしていたと思う。仕方ないではないか、何せ自分も経験したことのあるつらい顔を知人がしていたのだから、それに見せるつもりはなかったと言っているのだから。この時自分はこいつにも何か自分や妹をおびき寄せなければならない事があったのでは?と判断した、自分でも不思議なくらいに怒りが消えていたからこその判断だと思う。なので理由を聞くことにした。

 

「僕も、妹達がさらわれていたんだ、それで妹を攫った奴ら、君がさっき殺った奴らいたでしょ?そいつらが犯人なんだけどそいつらが言うのは『妹を返して欲しければこいつを連れてこい』って言われたんだ。」

「だから従って君達には悪いけど誘拐の手伝いをしたってわけなんだ。」

「………」

 

 そうだったのか、と心の中で思った。こいつは妹思いなのは昔から関わっていたから知っていた。それに妹がいるこいつがあんな大人達と関わるのは疑問に思っていたのだ。だがそうだとして妹は、どうしたのだろう、大人は一人逃したがそれでもこいつなら対処は出来るはずだ、と思い問いかけようとして……

 

「でも、本当にバカだよね、僕って、逃げ出したあの大人を捕まえて話を聞いたんだけど、『もう、売っぱらっちっまたよ、今頃何処かで可愛がられてる頃だろうよ!』だってさ。」

「………」

「はは、頑張って妹を守ってきたつもりが大事なところでは守れなくて、唯一の信頼できる友と思っていたやつの大事な妹まで奪って、僕は何がしたかったんだろう。」

 

 ………何も言えなっかった、こんなにも、残酷な世界で、何も信頼できない世界で唯一と言っていいほど信頼できた友と呼べる存在。自分は彼には何も言ってやれなかった。こんな時に何か言ってやれたら、何かが変わっていたのかもしれない。

 

「ねえ、飛鳥、1つお願いをしてもいいかい?」

「?」

 

 お願い?何だろうと思い?を浮かべていると次の言葉が飛んできた、今一番聞きたくないしたくないお願いごとが。

 

「僕を、僕を殺してくれないだろうか」

「っ!!」

 

 何という願いだ、聞き届けるわけがないだろうと言おうとしたが彼の次の言葉に遮られてしまった。

 

「君が殺してくれないのなら僕は1人で死のう、もう嫌なんだ、こんな奪われるだけの生活、もう疲れたんだよ。だが1つだけ僕が自殺しても思うところがあるんだ、君に僕は酷いことをした、なのに自分だけスッキリして消えてももやもやが残る、だから君の手で罰を受けたいんだ。」

 

 意味が分からない、自分が罰を与える?自分が罰を与えなければ自分から消えに行く?なんでと思ったが、理解ができた何故なら自分も通った道だから、だが決定的に違うのは乗り越えられそうかそうでないかだった。自分は姉によく言われた『生きて』という呪い(言葉)妹から貰った『生きて』という呪い(言葉)だがこいつには言ってやれる奴がいない自分が言っても届かないしもう遅いのだろう、それに引かなさそうだ。なら…

 

「……分かった」

「!!」

「少し待てっろ」

 

 悔しい、この時の自分は何も言ってやれなかったんだろう。

 

 

 少し経ち気持ちを落ち着けようやく、ナイフを持って彼の場所へと戻ってきた。……手が震える、呼吸が乱れる、気持ちの整理は付けてきたのに憤っていた時はできたのに冷静になるとましてや友を手に掛けるとなるとこの思いも増すというもの、呼吸を整え手を抑えているとピッタと手に触れられる感覚がした………

 

「そんなに震えることはない、君は僕に罰を与えるんだから、さあ」

「…………」

 

 あぁなんでこいつはこんなにも………

 

 決心はついた、……ドスッ

 

「…………」

「…ありがとう」

 

 なんでここまで穏やかに死ねるんだよ

 

「あぁ…っ!!あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 やってしまった、やってしまった、友をこの手であぁあああ、救えなかった何でまた。

 

 

 

 

 

  

ピシリッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後2人を抱え火をつけ燃やし簡易的な葬儀を行なった、その時にはもう涙の一滴もこぼれやしないかった。

 

 

 

  

◇◇◇◇◇◇◇◇◆◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

「おーい、おーい………聞いてんのかボケェ!!」

「痛!?何で蹴り入れてくるんだよ!!」

「あんたが話聞いてないからでしょ!!…そんな事は良くてあんたさっき急に叫んだかと思うと急にだんまりになったけれどだいじょぶそ?」

 

 そうか、またあの事を思い出して、だけど思い出して決心がついた、もうあんな思いは嫌だ、と思い。

 

「女神様!!」

「?どうしたの?」

「俺、女神様の言っていたことに協力させてください!」

「!ま、まあ嫌だと言っても協力させるつもりだったし、けれど貴方の熱意はよし!それじゃあ、ちゃんと説明しないとね!」

 

 これからのことに、傷ついた子、色々と大変だろうけどその子達を守りながら頑張っていくぞ!




早く次を投稿しなきゃ次で一話終わらせなきゃ
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