∨妖器物
霊気・妖気を帯びた器物の総称。
刀剣類の位列の如く
・妖器物の基準値
「妖気又は霊気を帯びた器物」「意志在る武具」「推定百年以上の戦歴」「特殊な力を持つ」等々。一定の妖器物にはある種の想いが籠っている。
また、槍鉾類の位列を識別する基準は「破壊力」と「畏怖」であり、「最上大業物」たる獣の槍と蛮竜は五百年以上の年月を歩み、妖を切り裂き、砕く。妖怪の恐怖を一身に受け続けるほど恐ろしい戦歴を持つ。
現存する妖器物
最上大業物「4工」
大業物「24工」
良業物「33工」
業物「52工」
この過半数を糸色家は所有する。
∨「獣の槍」について
「獣の槍」は槍鉾類の
凡そ二千年以上も昔、大陸にて白面の者を討ち滅ぼすために生まれた「赤布の獣の槍」こそ本物の獣の槍であり、その名を冠する数多の「獣の槍」は位列に関わらず、すべて劣化品と呼ぶ者もいる。
事実、赤布の獣の槍は他の霊槍・妖槍と違って妖怪に憎悪を抱き、善悪問わず妖怪を討ち滅ぼす使い手を求め、白面の者を追い続けており、その名は大陸を越えて畏怖と畏敬を人妖に与えた。
・赤布の獣の槍
蒼月家の倉の地下に「炎と雷の化生」を縫い止めて封印されていた霊槍。位列は「最上大業物」。大気を漂う妖気を吸い、人間の身体を妖怪に変貌させる。人を斬らず、妖怪を滅ぼす。様々な能力を有する。
先の大戦にて役目を終え、静かに眠る。
・二代目 獣の槍
ホムンクルスの科学者の生み出した二本目の獣の槍。性能差はあるものの、その強さは前任者「蒼月潮」の手に在る内は無類の強さを誇る。位列は「大業物」。
∨「蛮竜」の形態
唯一、獣の槍に並び立つ異例の霊鉾。
戦国時代に活動した「戦骨」という男の相棒であり、神の授けた神具あるいは妖怪の鍛えた妖具とも云われるが詳細は不明。糸色家の家宝として受け継ぎ、当主のみ振るう事の出来る代物となっている。位列は「最上大業物」。
・各形態
蛮竜の持つ特性。斬った妖怪の能力を吸収し、その力を自由自在に扱える。各時代の当主は個々の特性を活かし、人々のために戦っていたと云う。
「鉄」の蛮竜
通常形態の大鉾。妖気と霊気を帯び、その強さは並大抵の妖怪を寄せ付けず、戦骨はこの状態の蛮竜を好み、兇鬼の名を持つほど暴れ狂っていた。主な使い手は戦骨、相楽左之助、各時代の糸色家当主。
「結界破り」の蛮竜
赤い刀身の大鉾。妖怪・人間の張る結界を切り裂き、あらゆる空間支配の干渉を解除できる反面、他の能力と違って遣い手を選ぶ。主な使い手は糸色賛。
「金剛槍破」の蛮竜
金剛石の刀身の大鉾。全てを浄化し貫く無双の槍を放つ。しかし、その力よりも美しさを欲する者は後を絶たず、金剛槍破を使える事は常に狙われることを意味する。主な使い手は糸色妙、糸色賛。
「冥道残月破」の蛮竜
黒い刀身の大鉾。あの世の入り口を斬る能力。日本各地に点在する「冥界の門」を穿った死神鬼の力を奪い、その力を操った形態。主な使い手は糸色妙。
「竜鱗」の蛮竜
竜鱗の刀身の大鉾。相手の妖気と霊気を吸収し、遣い手に力を注ぐ形態。あまりにも強力すぎるため使えた人間は少ない。主な使い手は糸色妙。
∨その他の妖器物
・
蛮竜同様、糸色本家の槍。
糸色妙の愛槍。朱染めの仕込み十文字槍。伸縮式の柄を有する特殊な武具であり、幾度となく砕けて尚も担い手のために蘇り続ける。位列は「良業物」。
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糸色の分家筋「
伸縮自在の黒塗りの片鎌槍。硬度と重さは群を抜き、多節鞭の様に可変し、蛇のごとく相手を突く「蛇轍槍」に最も適している。位列は「業物」。
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北海道に居を構える糸色家の霊槍。
虎翼を造った鍛冶屋の一工であり、異質異様な力を発する妖器物。蛮竜、獣の槍に劣るものの、相応の意志が無ければ振るえない。位列は「大業物」。