ダンジョンで銃を撃つのは間違っているだろうか 作:クロスオーバーすこすこ侍
自分の考察が正しければ、自分は転生してきて別の神の眷属となり、そして過去を始末する弾丸を放ち死んでいる。
それを可能にするのは恐らく恩恵を刻まれることで得られたレインボーボックスから獲得した『クローン』というアイテムだろう。
ゲームで登場した『クローン』は、死んだ後に1階層からアイテムと銃を引き継いでやり直す、という非常に強力なアイテムである。
勿論生き返る際にクローンは消費してしまうが運が良ければまたガンジョンを攻略していく中で再び獲得することもできるのだがそれは割愛。
とにかく、最初のレインボーボックスでクローンを獲得、そして死んでしまって復活したが、この世界でのクローンの仕様なのか記憶が欠落してしまった、と推測している。
余計に持っていたレインボーボックスは恐らくだが死んでしまった自分をなんとか生きながらえさせようとランクアップを試みたのではないかと考えている。
ヘスティアが知っている限りの範囲では、過去を始末する弾丸を放ち死んでしまった眷属がいたという話はおろか、「銃」という概念すらも聞いたことがないのだとか。
つまり自分はオラリオの外で活動しているファミリアに所属していた可能性が高いということだが、ぶっちゃけ自分は何も覚えていないし、あちらも死んでしまったと思っているはずなので探し出して会いたいとかは思わない。
レインボーボックス一個余計に貰えてラッキーくらいしか思わないのだ。
我ながら薄情な奴だなぁなんて思いながらヘスティアと自分のステータスについて軽く話をする。
やはりというか、自分の能力は規格外というかなんというか。
強いという意味とズルと言う意味を含めてチートと呼んで差し支えないだろう能力であることは承知しているわけで、むやみに公開はしないということで話は終わった。
人目があるところではあまり使わない(余程ピンチなら自分の裁量で使用はする)という約束を交わし、今日は自分の能力の詳細を確認しようと思い立ち、外に出てから『銃迷宮の主』によって『背徳の呪具』という剣を召喚し素振りしてみる。
この『背徳の呪具』は、ガンジョニア『ブレット』が持つ初期武器で、簡単に言えばHPが満タンの時にビームを放つ剣で、数少ない『敵が放つ弾をかき消す』という非常に強力な効果を持つ剣だ。
持ってみた感じこの世界では魔法全般をかき消すポテンシャルを持っているようだが、それは自分の技量に左右されそうだ。
今のままだとよくて同じレベル1の冒険者が放つ魔法をかき消せるくらいだろう。
ただ、この剣から出るビームのほうは非常に扱いやすくなっており、ビームと言うより剣を振った軌道がそのまま飛んでいく、要は斬撃を飛ばすような性能になっており、しかもこの飛ばす斬撃の射程もまた技量次第であるようだ。
飛ぶ斬撃に関してはHPが満タンという制限があるが余りにも使い勝手がよく、正直他の銃の出番はなさそうである。
使うとしても威力の高いクロスボウか対近距離用のソードオフくらいである。
というか使える銃の確保と言う面でもさっさとレインボーボックスを使って強力な銃やらアイテムやらを先に確保しておいた方がいいだろう。
というわけでレインボーボックスを使おうとして、どうやって使えばいいのか分からないことに気づいた。
なんだか遅れて当たり前のことに気づくのが多い気がするが実際はどうあれ体感転生直後なのでテンパっていても何ら不思議ではない、というか事実テンパっているのだろう。
取り合えず、使いたいという強い気持ちを持って「レインボーボックス」と唱えてみることにすると、目の前に突然虹色に光り輝く宝箱が現われた。
その出てきた宝箱を開けると宝箱は段々とうっすらになるように消えていき、代わりに銃が4つ、アイテムが4つその場に浮かんでいた。
幸運にもその中の一つに、「クローン」があったので一時も考えることなく「クローン」を選択したと同時に他の7つの銃、アイテムは宝箱が消えていったのと同じように消えていった。
ともかくこれで、たぶん死んでもまたレベル0からやり直すことができるようになったはずだ。
恩恵を刻んでもらってからずっとある自分の頭の中にあるアイテム一覧に意識を向け、「クローン」に意識を向ける。
クローン:パッシブ:死亡時消費して発動。リスポーン地点はランダムで善属性多数の集団の近く。獲得した銃、アイテムはそのままだがレベル、ステータスはリセット:S:使用済み回数1回
なるほど。
やはり一度クローンで生き返ったという推測は正しいらしい。
そもそものこの世界でのクローンの性能に、記憶が失われることが含まれている感じで、生まれ変わって善属性の多いところの近く、オラリオ近郊から再スタートしている感じだろう。
銃やアイテムはそのまま引き継げるということは、初期武器やアイテムしか持っていなかったことを踏まえると、クローン発動前の、一回目ではすぐに、と言っても恩恵を刻んですぐにはスキルは確か発現しない(原作で見たことがない…はず)で、ランクアップして初めてスキルが獲得できていたはずだ。
だから俺にスキルやら魔法やらが発現しているところを見ると、一回はランクアップはしていたものと見られる…というかそもそもレインボーボックスの残りの数から予想はしていたが。
だが逆に言えば、ランクが2になっていれば、クローンの他にもう一つスキルがあって然るべきで、つまりランクが2になったがレインボーボックスを使用できずに死んでしまった可能性が高い。
というより、ランクアップしてすぐに「過去を始末する弾丸」を放たざるをえない事態になってしまったと考えられる。
…ん?これ、既に原作から乖離し始めてるよな。
「過去を始末する弾丸」が無ければ、俺が一回目に所属していたファミリアはその分のダメージを負っていたはずだ。
そこに俺が介入していることで、たとえ俺がヘスティアファミリアに所属しなかったとしてもバタフライエフェクトで最早原作通りには行かない可能性がある。
これはもう、俺のせいで乖離してしまうことで不幸になってしまう人を出さないためにも、一刻も早く強くならなければ。
そうと決まれば早速ダンジョンへ…!
「よし、いざダンジョンへ!」
「ちょ、カラムくん!
ダンジョンに早く行きたい気持ちはわかるけど、最低限の装備は整えてね!?」
「え!?カラムさん、そのまま行こうとしてたんですか!?
だめですよちゃんと準備しないと!」
あ、そっか。うっかりしてたぜ!
クローン無しでも死に戻りできるガンジョンに行く感じで特攻しようとしていた、危ない危ない。
「ベルくん、カラムくんと一緒に行ってくれるかい?
パッと見、大人な感じに見えるけど、案外無鉄砲と言うか…
危なっかしいからね」
「はい神様。
僕もまだ新米なので、教えられることは少ないと思いますけど、2人のほうが生存率も高いですしね」
うーん、あんまり覚えてないけど、ベルくんがミノ襲撃からのアイズ登場からの叫びながら遁走っていつごろだっけか。
俺がいるせいでそこが乖離してしまうと今後の展開がもうわけわからんくなってしまうから、そこだけは外せない。
ミノが登場する場面で俺がベルと一緒にダンジョンに潜っていない事態が望ましいが…
多分、今すぐに起こることではないだろう、たしかロキファミリアの遠征帰りのタイミングだったから、ロキファミリアの情報に気を配りつつって感じでいいか。
「よし、行くぞベル…いや、団長!」
「は、はい!行きましょうカラムさん!」
「いや、だから、準備だってば!!」
「え、うん、準備に行くぞ!ってことなんだけど」
「あ、ならいいや。気をつけてね」
「そういえばお金持ってないや」
「えぇ!?そこからかい!?」
「意外とカラムさんっておっちょこちょい…?」
これで書き溜めを放出し終わりました…。
元々就職活動の合間に設定を練っていた作品なので、
就職が決まって暇がなくなる今後、投稿できるのか怪しいですね。
今後の投稿が難しいと判断すれば、あとがきか何かで裏設定やら今後の話の流れを乗せるかもしれません。
まぁ、ぼちぼち投稿していくはずなので、
僕の駄作を面白いと、次が読みたい思ってくれている方はのんびりお待ちいただけると幸いです。
まぁ、こればっかりは働いてみないとわかりませんね。