【悲報】都市に転生して喫茶店経営してたらネームドしか来ない() 作:しがないフィクサー
いよいよ調律者のお出ましですね…さてどうなることやら
今回はガリオン視点です。ジェナ視点は…やらないかな…?
ガリオン語録は無理です
それはどこかの裏路地。そこにあるフィクサー事務所が…一晩にして消失した。人々は「何かの実験によるもの」だとか「どこかの事務所との抗争の結果」と噂していた。だが違う。そんな面倒なことはしない。…ただ…このように手を掲げるだけで良い。…するとどうだろう。目の前にあったビルがひしゃげて行くではないか。そのビルをこのように丸めていけば…終わりだ。その場から消失したように見えるだろう
「…調律者ガリオン様。次の調律は1時間後、14区の研究所です」
「…そうか」
私に話しかけてきたのは爪の一人。名前は…まぁ良いだろう
「…さて…どうしたものか。巣に戻り暇をもて余すのも一興か……む」
私がこの空き時間をどうしようかと考えていると私の隣の空間が裂ける。そこから出てきたのは…
「ガリオン。暇してるのね」
「ほう、ジェナか。何か用か?」
するとジェナは懐から紙のようなものを取り出す。どうやら店のチラシのようだ
「…喫茶店か?」
「ええ。随分人気みたいよ?」
私はチラシを詳しく見る。…このチラシ。何かしらの細工がされているな。恐らく認識阻害の類いだ。特定の客層にのみ見せるような技術…似た物はあるがこれとは違うな…そもそも紙媒体という時点でおかしい。本来ならばビル一つ分の土地を使用して行われるような技術だ。…ではこれは何だ?まさかまだ「目」が見つけていない技術だとでも?
「どう?行ってみる?」
「…良いだろう。案内してくれ」
私がそう言うとジェナは「もうしてるわ」と言って私の目の前の空間を裂く
「…店内に繋げたのか」
「ええ。早く行きましょう」
私は言われるままその裂け目に入って行った
カランカラン
「いらっしゃいまs…………へ?」
私たちが店に入ると目の前の店主と思わしき男の動きが固まった。無理もないだろう。何せ調律者二人に爪一人が同伴しているのだから
「注文いいかしら?」
するとジェナがそう言う。店主は「え、あ!はい!」と言う。随分と立ち直りが早いな。本来ならば喋ることすら恐れるはずだが…やはりおかしい
「ち、注文をどうぞ!」
「ええ、なら紅茶を頂こうかしら。ガリオン?あなたは?」
「…私も紅茶を貰おう」
私たちがそう言うと店主は「かしこまりました!あ、お好きな席にお座りください!失礼します!」と言って店の奥へと消えて行く
「…ジェナ。この店は何かの技術が使われているな。先程から私の記憶機能に干渉しようとしてくる」
「ガリオンも?私もさっき…店に入ってからね。何か隠してるのかしら」
「処分しますか」
すると爪がそう言う。私はそれを手で制する
「いや、まだ良いだろう。まずはあの店主の腕前を確かめよう」
店の奥からは茶葉のよい香りが漂ってくる。ふむ…アールグレイか。しかもかなり品質が良い物の匂いだ…ふむ。期待できそうだな
しばらくすると店主が店の奥から戻ってくる
「お待たせしました。紅茶です。砂糖はこちらにありますのでお好きにお使いください」
私の目の前にカップに淹れられた紅茶が注がれる。…良い香りだ…私はカップを手に取り、口を付ける
「…ほう…!」
美味しいと思った。普段飲んでいる物が不味いわけではない。だがこれは違う。何と言うべきか…私の求めている味そのものだ。もう一度飲むがやはり美味しい。…この店主の技術か?いや、もしかしたら別の「何か」か…だが悪くない。いや、むしろ至高かもしれない
「!ガリオン…これは旨いな」
「ほう、ジェナもわかるのか。ふっ、久しぶりにこのような物を口にした」
「よ、喜んでくれて何よりです…」
店主がそのように言う。何故謙遜しているのだろうか。調律者が認める紅茶を淹れられる者など滅多にいないというのに。私がそう思っていると店主が皿に載せたクッキーをおく
「こちらサービスです。調律者様たちのお口に合うかわかりませんが…よろしければどうぞ」
「ほう。気が利くな」
私は皿に載せられたクッキーを一枚取り、口に運ぶ
「…ふっ、ははは!」
私はつい笑ってしまった
「!?ガリオン!?貴様!!ガリオンに何を「違うぞジェナよ」え、ガリオン?」
私は店主に向かってこう言った
「最高だ。店主。私の味覚を理解しているな」
「!え、あ!ありがとうございます!」
久々に心の底から笑った。このクッキーは何とも言えぬ食感、そして噛んだときに香る匂い。そして紅茶との調和…完璧だ。私が求めていた逸材ではないか
「店主よ、私に雇われないか?」
「へっ!?」
私がそう言うと店主は非常に驚く
「ガリオン!?何を言っている!」
「私は本気だぞ?ジェナよ。この者はここで腐らせる才能ではない。私が有効活用してやらなければならない」
「ガリオン!ついに狂ったか!?」
失礼な。これは店主にとっても嬉しいことだろう。何せ頭で働けるのだ。それこそ金には困らないだろう。更に言えば実質的に頭の保護が得られるのだ。断る理由など…
「すみません。ご遠慮します」
「そうかそうか。なら………む?何と言った?」
「いや、だから…遠慮します」
「…?????」
私の脳が理解を拒んだ。断る?私の誘いを?頭に就職できるようなものだぞ?頭から保護されるのだぞ?生活にも困らない…は?本当に何故断った?
「いや…そもそも自分頭は…ちょっと…」
「……そうか…そうか…」
「ガリオン!!しっかりしろ!気を保て!貴様ぁ!!死にたいのか!!」
「そんなこと言われても…」
…ふぅ…落ち着け。ただ断られただけだ…つまり店主はこのままが良いということだな。ならそれを尊重するのも一興だろう
「…わかった。可笑しなことを提案してしまってすまないな」
「あ、いえ…こちらこそすみません……えっと…その…紅茶のおかわりいります…?」
「…いただこう」
私がそう言うと店主は私の空になったカップに紅茶を注ぐ…ふむ。なるほど…この喫茶店で飲むという行為自体がこの紅茶の味を引き立てているのかもしれない…また一つ理解出来た。…それよりも気になることがある
「…店主。君は何故この世界にいる?」
私がそう聞くと店主は虚を突かれたような顔をする
「君はこの世界、いや、そもそも次元が違う存在だったのだろう。それも我々が干渉出来ないような場所だ」
「……なるほど。その話は二人でしましょう」
店主が指を合わせ…鳴らす。すると先程までいたジェナとひかえていた爪の気配が消える。…これは空間隔離の類いか
「いきなりすみません。ジェナさんには聞かれたら厄介ですので」
店主…いや、目の前の男が私に言う
「問題ない。それで…先程の質問の答えは」
「Yesと答えます。確かに私は元々は別次元の存在ですね」
「…あっさり答えるな」
「あなたに隠し事しても無意味でしょ…では私も質問します。何故気づいたのですか?」
「なぁに…ただ纏う気配が都市の人間のそれではなかったからな。恐らくジェナも気付いているだろう」
私がそう言うと「わぁ…やっぱ調律者ってすごい」と言った。随分と軽い感情だ
「流石調律者ですね…ではあなたは仕事するつもりですか?私は…都市の人間のそれではないのでしょう?」
男が微笑みながら私に言う。私は答える
「…否だ。お前を殺すほど私はバカではない」
「…意外ですね…調律者は不純物相手には容赦ないと思ってましたが…」
男がそう言うと私は笑いながら言う
「ふふ…名を焼いたものを不純物として扱うのは些か面倒でな。…なぁに、いつかは不純物として調律するだろうな」
「…あはは…笑えないぜ…ガリオンさん…」
男がそう言う。私は男に言う
「さて…最後の質問だ。お前は何故この都市で生きる」
私がそう聞くと男は答える
「それは勿論…大好きだからです。この…都市が」
「ふ…ふふ…!はははは!!良い!お前は面白い…この都市を「好き」と言うか!はははは!」
私は思わず腹を抱えて笑ってしまう。しばらくして落ち着いてから再度男に向き直る
「…良いだろう。しばらくは目を反らしておこう…また来る」
私がそう言うと先程の空間から喫茶店に戻っていた
「はい。またのご来店。お待ちしております…調律者様?」
「…ふっ…行こうかジェナよ」
私はジェナにそう言いながら店を後にした。…あの男は面白い。また話てみたいものだ
「…調律者、ガリオン様。新しい連絡です」
爪がそう言ってくる
「…なんだ。何かあったか?」
私がそう聞くと爪は答えた
「一人の少女から外郭の研究所に関する情報です」
■■■視点
「はぁ…はぁ…!!…生きてる…生きてる…!!」
めちゃくちゃ息を荒くしていた
はい(はいじゃないが)
すまない…ガリオン語録書けなくてすまない…!普通に喋っているの違和感しかないけどすまない…!キャラ崩壊も激しくてすまない…!
以下は登場人物紹介
ガリオン
後のビナー。本来は更に難しい喋り方をしている。実力はカーリー相手に油断できるぐらい強い。紅茶が好き。ガリオン時代の話しはあまり書かれていないため今後の情報更新に期待
ジェナ
ガリオンガチ勢。図書館で登場。特に情報が無いため今後の情報更新に期待
爪 バラル
爪。特に情報が無いため今後の情報更新に期待
ご試聴ありがとうございました!