【悲報】都市に転生して喫茶店経営してたらネームドしか来ない() 作:しがないフィクサー
この時はまだ特色認定されてないのでは?と思って黒い沈黙(予定)と書かせて頂きました。正式に黒い沈黙になったら予定は消えますので
感想と評価をお願いいたします!
それはある日のことだった
「喫茶店?」
お兄ちゃんが私にチラシを見せながら言う
「うん。人気らしくてね。行ってみないかい?」
「えー?喫茶店でしょ?別に…」
私は断ろうもするが…
「行ってみないかい?」
「いや、だから」
「行くんだね。よし行こう。着替えてくるよ」
そう言ってお兄ちゃんは自分の部屋に戻って行った。このシスコンクソ兄貴…!!シスコンなら私の意見聞いて欲しいなぁ…!!
「…はぁ…何か良い服あったかな…」
私も自分の服を選ぶために部屋に戻る。この前、いつも着てる服は汚れちゃって洗濯してるし……あ、これは…
「…特色になった時に着ようと思ってた服…これしかないのか…」
私はその服を手に取る。真っ黒なスーツ。お兄ちゃんが買って来てくれた高級生地で作られた汎用服…本当は特色になった時に着ようと思ってたけど…
「…今のうちに着といて慣れるか…」
私はその服のカバーを外して手を通した。一通り着てみたので鏡で見ると…
「…案外…似合わないなぁ…まぁいいか」
少し不恰好に見えたが…身長伸びれば多分大丈夫…きっと伸びるし…。そう思いながら部屋からでると
「愛しのアンジェリカ!なんと美しい…!」
お兄ちゃんが出待ちしていた。本当にこのシスコンクソ兄貴はぁ…!
「…はぁ…やめてよお兄ちゃん…ほら、行くよ」
「勿論だとも。さぁ、お兄ちゃんの後ろについて来てくれ!ルートはバッチリ覚えたぞ!…えっとー…チラシには…」
私はその言葉を少し不安に思いながらお兄ちゃんについて行った
「着いたよアンジェリカ。ここだ」
「…おぉ…すごい…喫茶店って感じだ」
私の目の前には少し古ぼけた建物があった。だが不思議と落ち着く…これは喫茶店だ…こんなにもTHE•喫茶店という喫茶店を初めて見た…
「さぁ!入ろう!」
「はいはい…」
お兄ちゃんがそう言いながら扉を開けた
カランカラン
店の中に入ると…誰も居なかった
「……お兄ちゃん…誰も居ないけど?」
「あ、あれ…おかしいな…おーい!誰か居ないのかー?」
お兄ちゃんがその様に呼んでみるが…
「…返事ないね…本当にココなの?」
「いや、場所はココで合ってるはず…」
私たちがどうしようかと悩んでいると
「ふぅ…ただいま…ん?」
店の奥から人が出てくる
「あ、お兄ちゃん!あの人、多分店主じゃない?」
私がそう言うと
「おや、その様だね。でもおかしいな…さっき呼んでも誰も返事して来なかったんだが…」
と不思議に思っている。すると店主らしき人が言った
「いらっしゃいませ。お客様?どうぞこちらのカウンターに」
どうやら店主で合っていたらしい。私たちは言われるままカウンターに座る。…おぉ…この椅子もなんとも言えない座り心地…落ち着く
「店主さん。さっき呼んだとき返事が来なかったけど…」
「ああ。裏口のほうでゴミ捨てをしていました。すみません」
なるほど。それなら聞こえなくても仕方ない…
「ではご注文をどうぞ。メニューはございませんが…大抵の物は作れますので」
「へぇ…じゃあ…紅茶と…アップルパイは作れます?」
「ええ、問題ありませんよ。紅茶とアップルパイですね…そちらのお兄様は?」
店主の男性がそう言うとお兄ちゃんの顔に青筋が入る
「あ"?誰がお前の義兄だ?」
「違うわ!このバカ兄貴!」
私は思わずシスコンクソ兄貴の頭に拳を打つ。そしてシスコンクソ兄貴はカウンターに顔面から叩きつけられる
「ぐぼぁっ!?…アンジェリカ…何でぇ……」
「自分で考えろ!…はぁ…店主さん。このバカクソシスコン兄貴にも私と同じやつを」
私がそう言うと「え、あ…かしこまりましたー…」と苦笑いしながら店主は店の奥に消えていく
「はぁ…お兄ちゃんが悪いからね」
「…ふふふ…アンジェリカ…さっきの一撃…結構効いたぞ…ここ(顔)がズキンとしたんだ」
「バカやめろ。お兄ちゃんのセリフじゃないでしょそれ」
?私は何を言って…まぁ良いか
しばらく待っていると店主が店の奥から戻ってくる
「お待たせしました。紅茶2つにアップルパイ二切れです。紅茶はお熱いのでお気をつけください。アップルパイもお熱いのでお気をつけを。紅茶に砂糖が欲しい場合はこちらをお使いください」
店主はそう言いながら私たちの目の前に紅茶を淹れたカップとアップルパイをのせた皿を置く
「紅茶はおかわり出来ますので。では、ごゆっくりどうぞ」
そう言って店主は店の奥に戻っていく
「さぁ、食べようか。アンジェリカ」
「わかってるわよ。…まずは紅茶から…」
私はカップを手に取り、口を付ける
「!美味しい…!!え、何これ本当に美味しい…!」
その紅茶は驚くほど美味しかった。匂いが引き立てられていて、口全体に風味が広がる。でも残りすぎず広がったかと思えばゆっくりと消えていく…。すると隣のお兄ちゃんが目に涙を浮かべていた
「…アンジェリカ…俺、涙が「お兄ちゃん、早いって…でも本当に美味しい…」」
もう一度飲むがやはり美味しい…どうしよう…市販の物がもう飲めないかもしれない…!
「…あっ!アップルパイもあるんだった…フォークで切って…」
私はアップルパイをフォークで一口サイズに切り、口に入れる
「…わぁ…!甘過ぎず…酸味がちょうど良くて…!生地もサクサク…中はとろとろ…!…お兄ちゃん、ヤバい。私ここの常連になる」
「奇遇だね。アンジェリカ。僕もだ…最高だよ…ヤバい…本当に涙が…」
まったく…お兄ちゃんったら…。私はそんな兄を尻目に再度アップルパイを頬張る。…あー…幸せぇ…!ふと私は紅茶に目を向ける
「…まさか…ね」
私はそう思いながらもカップを持ち、紅茶を飲む
「…お兄ちゃん…ここダメだよ…美味しすぎる…!!何で紅茶とアップルパイがこんなにも合うのかなぁ!?もう無理!ここに住む!!」
「何だと!?アンジェリカ!それはお兄ちゃんが許さないぞ!おのれ…!あの店主…!俺のアンジェリカを横取りするつもりかぁ…!!…モグモグ」
とか言いつつアップルパイを食べる手を止めない兄を見て笑ってしまう
「あ…紅茶無くなっちゃった…すみませーん!紅茶のおかわりくださーい!」
私がそう言うと店主が店の奥から戻ってくる
「かしこまりました。どうですか?気に入って貰えたでしょうか」
「最高ですよ!もしかしてどこかの翼の専属料理長だったり?」
私がそう聞くと店主は笑いながら言う
「はは!そうだったら良かったんですがね。でも喜んでくれているようで何よりです。あ、そちらのお兄様も「だから誰がお前の義兄だ!!」めんどくさいなコイツ」
店主さん。本音出てるよ…まぁ良いか!残りも食べよーっと。私は店主相手にメンチ切ってる兄をほっといてアップルパイを食べることに集中した
「ふぅ…ご馳走様でした…!!」
「ふふ、お粗末様でした」
私は再度紅茶のおかわりを貰いながら満足した表情で椅子の背もたれに寄っ掛かる。いやー…本当に美味しかった…!また食べたいなぁ…今度一人で来ようかな
「どうだい?アンジェリカ!お兄ちゃんの洞察力は素晴らしいだろ?これも僕がこの喫茶店の実力をチラシから見抜いたおかげさ!」
「静かにして…でも本当に美味しかった」
私たちがそう話していると店主が聞いてくる
「お二人はお仕事は何を?そちらの女性の服…ヌーヴォ生地を使ってますよね。非常に高価なものですが…もしかして特色だったり?」
店主がそう聞いてくるので私は否定する
「違いますよ!まだ5級です。…でも目指してはいますよ」
「僕も特色を目指していてね。メインカラーは青が良いな」
「「青い騒音」みたいな名前になりそうだよねー、お兄ちゃんは」
私がそう言うと「アンジェリカ…俺、涙が出そうだよ」と言う。だってお兄ちゃんうるさいし…
「はは!お二人とも本当に兄妹愛がすごいですね!」
「すごすぎて迷惑だけどね」
「アンジェリカは可愛いな。帰りに玩具を買ってあげよう」
「殴られたい?ねぇ、殴られたいのかな?私をいくつだと思ってるのかなバカ兄貴」
私がシスコンクソ兄貴に殴りかかろうとしたら
『5級フィクサー、アンジェリカと4級フィクサー、アルガリアにつぐ。新しい仕事の依頼が入っています』
「!…はぁ…また猫探しかなぁ…それとも護衛かな?」
私はそう言いながら席から立ち上がる
「行こう。お兄ちゃん。あ、店主さん。お金は…あ、もう払ったのか…じゃあね!また来ます!」
「ああ。…おい店主…俺のアンジェリカに手をだしたらそのときは「はいはい!行くよ!」いだっ!?アンジェリカ!耳!耳がちぎれてしまう!」
「ええ、またのお越しをお待ちしております」
私はシスコンクソ兄貴の耳を引っ張りながら店を後にした。さぁて…仕事をバリバリして!特色になるぞー!!
■■■視点
「…アルガリアとアンジェリカって昔はこんな感じだったのか…」
俺はカップを洗いながらそう言った
「でもなぁ…何かこのままだと生き残りそうだな…やっぱり原作通りは厳しいのかなぁ…まっ、その時は…」
俺は拭いたカップを置き、呟く
「少し妨害すればいいかな」
はい(はいじゃないが)
何か不穏だね…大丈夫。まだだから!まだ先だから!()
以下は登場人物紹介
アンジェリカ
後の黒い沈黙。某9級フィクサーが黒い沈黙だと勘違いされてたりするがこっちが本家。まだ特色フィクサー目指して努力中
アルガリア
シスコン。クソ兄貴。アオキチ。セルマァ…(以下略)の人。まだまとも。ただのシスコンなだけだから!なおアルガリアはアンジェリカより一つ上の4級フィクサー
さて、次回は協会組を挟みます。いわゆる幕間ですね。某9級フィクサー期待してる人はその場で待て!
ご試聴ありがとうございました!