【悲報】都市に転生して喫茶店経営してたらネームドしか来ない() 作:しがないフィクサー
今回はセブン協会です。そんなに情報ないのに書けるかなぁ…。今回もオリジナルキャラですので…許して…!許して…!
評価と感想、お願いします!
私の名前はサラフ。南部セブン協会3課の副部長だ。その日、私は調査に来ていた。近頃翼同士が睨み会っていると情報が入り、その真偽を確かめるためだ
「…ふむ、やはり何か準備しているな…1課からの情報が足りない。待つ他ないか」
私はK社の翼の巣の中で聞き込み調査を行いながら考える。この噂が流れ出したのは1ヶ月ほど前だった。どこかの研究所がL社に宣戦布告をしたらしい。最初は誰もが馬鹿らしいと考えたが…何やらその研究所には未知の存在がいるらしい。さらには裏路地の支配者の一人が資金援助を行っているらしい。その者の特定は出来ていないが時間の問題だろう
「はぁ…まあ良い。今日の本命はこれだからな」
私は手帳を懐にしまい、ファイルから一つのチラシを取り出す。喫茶店の広告だ
「このような店、調べても出て来なかった。同僚に見せたが白紙だと言う…特殊な技術が使われているのは間違いないだろう」
思い付くのは「視覚研究所」が開発した「特定認識記号」だ。あれは記号さえ刻めば特定の人物にしか見えないように出来る代物だ。だが…
「私だけに見えるようにするのはおかしいな。そもそも広告にそんな技術は使わないだろうに」
他に考えられるとすれば「認識振り分け装置」だが…あれは翼か大企業が使用する物だ。一個人、それも喫茶店が使用出来る筈もなく…
「…行ってみる他ないか」
私はチラシに書かれている地図を頼りに進む。裏路地に入り、そのまま…真っ直ぐ…いや、曲がったな。こっちか?…まて、地図が「曲がった」?
「…これは…絵じゃないな。ナビゲート画面か」
…ますます怪しい。こんな技術を、どうやって…?
「徹底的に調べる必要がありそうだな」
私はそのナビゲートを頼りに、裏路地の奥へと進んで行った
「…ここか」
私の目の前には古めかしい建物があった。まさに喫茶店と言った建物だ。懐からカメラを取り出し、撮影する。記録を撮っておけば後から詳しく見返せる
「…外周に異常は」
試しに店の周りを見てみるが特におかしな点は無い。普通の店だ
「…はぁ…入るか」
私は意を決して店の扉を開けた
カランカラン
「いらっしゃいませ。一名様でしょうか」
扉を開けると一人の男が声をかけてくる。恐らく店主なのだろう
「ああ、一人だ。カウンターで良いか?」
「ええ、どうぞお好きな席へ」
私はカウンターに座り、辺りを見渡す。カウンター、テーブル、キッチン、さらには砂糖とミルク…喫茶店としては完璧だと言える。いや、そもそも砂糖が常備されているのがおかしい気が…む?
「メニューが無い…?」
改めて見てみるが何処にも置いていない。ましてやホワイトボードなども見当たらない。すると店主が言って来た
「うちはメニューが無いんです。ほとんどの物が作れますので。おっしゃって頂けばお作りしますよ」
「な、なるほど…」
正気なのかと思った。人肉炒めなどと言われたらどうするつもりなのだろう。そもそもそんな不確かな状態は飲食店なら忌避するだろうに…
「…随分特殊なルールなんだな」
私がそう聞くと店主は微笑んだ
「食べたい物を食べる。当たり前のことですよ。いつ死ぬかわからない。ならせめて…好きな物を食べさせたいんです」
「…そうか」
随分と出来た心を持っているようだ。この都市でそのような志しを持てるものなのかと感心する
「では…アールグレイとマフィンを頼む」
私がそう言うと「かしこまりました」と言って、店主は奥に消えて行く。私はそれを見計らって席から立ち上がり店の隅々まで見て見るが…
「…なんの変哲もない…本当にただの店だな…」
私の勘が外れたのだろうか。だが現に、私の手元には特定の人物にしか見れないチラシがある。これは何なんだ…
「…はぁ…分からん!」
考えても無駄な気がしてきた。そもそも喫茶店は休む場所だろう…よし。もう良い。私は、今日は、休む!!そもそも私はいつ休んだ!?4日前だな!部長は「ふっ、甘ちゃんめ…10超えてから本場だぞ」とか言っていたが阿保だな!!あいにく死に急ぐつもりはないんだ!
「もう今日の仕事は明日で良いや…いや、そもそも昨日のうちに今日の分やってた…はぁ…」
金を儲けるために協会に入った自分を憎みたい…楽して稼げる訳がなかろうに…。私がそう思っていると店主が奥から戻って来る
「お待たせしました。アールグレイとマフィンです」
目の前に良い匂いが漂う。ああ、紅茶の香りなんて嗅ぎなれていたと思っていたが…こんなにも違うのか
「…いただきます」
私はカップを持ち、口に運ぶ
「…美味しい。いや、こんなに美味しかったのか」
今まで水分補給としてしか飲んで来なかった、いや、楽しむ余裕すらなかっただけで本当はこんな味だったのかもしれない。しかし、これ程までとは…
「…店主。もしかしてセブン協会のカフェに勤めてました?」
「いいえ、私の独学ですよ。まぁ色んな店の紅茶を飲み比べたりしましたがね」
独学…独学か。なんという努力家。この味にたどり着くのにどれほどの研鑽を…
「…マフィンはどうだろうか…」
マフィンを指でちぎり、口に運ぶ
「…店主…君は最高だ」
何だこれは。旨い。旨すぎる。マフィンとはこんなものだったか?私が日頃食べていた物とは大違いではないか。甘味も、食感も、全て最高だ。こんなに旨いマフィンは食べたことがない
「ああ…旨い…!!」
「そ、そんなに喜んでくれるとは…」
「喜ぶさ!何せ私の大好物だぞ!!必ずカフェに行っては確保する…!!…あっ…その…だな…!」
私は何を熱くなっているのだ!恥ずかしい!
「す、すまない店主…だが本当に美味しいぞ」
私がそう言うと店主は笑う
「それは良かったです。人に美味しいと言われることほど、料理人として嬉しいことは有りませんよ」
その笑顔には一点の曇りがなかった…ふっ、私の目は何を疑っていたのやら…
「…紅茶のお代わりをお願いします」
ここは私のお気に入りだ。これからも通い続けてしまうだろうな。今はただ、この一時を楽しもう
「ごちそうさまでした、店主」
私はカップに残った最後の一口を飲み干し、席から立ち上がる。代金は…ああ、既に支払ったのだった
「また来る。その時は…同僚も連れて来るかもしれない」
私がそう言うと、店主は微笑む
「ええ、またのご来店、お待ちしております」
「ふっ…ああ、そうだ」
立ち去ろうとした私は彼に一つ忠告した
「近頃翼同士が睨み会っているそうだ。もしかしたら大規模な争いが起きるかもしれない。気をつけて」
私は店主にそれを伝えると店から去って行く。こんなにも満足した平日は久しぶりだ…
「…さて、帰ったら部下に自慢してやろう」
私は浮き足だった自分を、久しぶりに理解したのだった
次の日、私が書類を整理していると部長が話しかけてくる
「!ダンテ部長!」
「おはよう、サラフ。昨日はやけに調子が良かったな」
目の前の女性、ダンテ部長は南部セブン協会3課の部長だ。私の上司に当たる
「実は昨日お気に入りの喫茶店を見つけましてね。そこのマフィンが絶品で…!」
「ほう?…チラシ。見せてくれ」
「え、あ、はい!どうぞ」
私は引き出しからチラシを取り出し、手渡す。しかし…部長には見えるのだろうか…あ、問題なく見れてそうだ
「…ここは…サラフ。お前とんでもないところに…」
「えっ?普通の喫茶店でしたが…何故です?」
私がそう聞くと部長が見せて来たのは…
「ここは親指のアンダーボス…中指の長姉、さらには人差し指の伝令が通っている場所だ。他にもリウ協会南部1課や将来有望なフィクサーなど…とにかくあそこはもはや特異点だぞ」
私はその資料を見て、みるみるうちに顔を青くしていく。そして、こう聞いた
「…私…死にます?」
「ふむ…古い言葉だが…南無阿弥陀仏とだけ言っておこう」
私は泡を吹いて倒れた
はい(はいじゃないが)
久しぶりに書いたからこんな感じだったかなって…思考錯誤しながら書きました。やっぱ人間、続けないと出来なくなるものですわ…
以下は登場人物紹介ですが…オリジナルキャラだけだと言ったな。あれは嘘だ(二回目)ダンテに関しては図書館の一般接待で出てきます。多分リンバスのダンテとは関係はない…と思いますが…分からんね
南部セブン協会3課 副部長 サラフ
セブン協会に勤めている女性フィクサー。眼鏡をかけており、いつも難しい顔をしている。また良く目の下に隈が出来ている。オリ主の喫茶店に通ってからは毎日絶好調らしく、バリバリ仕事を片付けている。近頃1課への昇級やら何やら…
南部セブン協会3課 部長 ダンテ
図書館の一般接待で出てくるセブン協会の恐らく女性フィクサー。テキストやセリフからセブン協会南部の3課らしい…部長なのかは知らん。勝手に部長にしました。許して?
次はハナ協会ですかねぇ…何かシャオの幼少期ストーリーの需要があるらしい…書くか分からないがね!
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