【悲報】都市に転生して喫茶店経営してたらネームドしか来ない()   作:しがないフィクサー

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今回は前回の続きからです!独白部分がないので短いですが許して?


紫の涙 イオリ視点

「さて…すこしお話ししようじゃないか」

私は目の前に座っている男にそう言う。するとその男がこう言った

「…先ほどあなたは自分のことをお客さんと言いましたね」

「ん?言ったが…それがなんのもんd」

「ドアベル。鳴りませんでしたよね」

次の瞬間、横の壁が大きな棘のように突き出してくる。私はとっさに屈んで避ける

「おっと…危ないね」

「あのドアベルは「お客様」が来た時に音が鳴るんですよ。…音が鳴らなかったあなたは侵入者ですね」

…そういう仕掛けがあったのか。これは油断したね

「さて…ドアベルを鳴らさない限りは攻撃し続けますよ?」

目の前の男がそう言うと私の周りを囲うように壁や天井から棘が突き出してくる。…これは逃げれないね

「はぁ…わかったよ。で?どうすればドアベルが鳴るんだい?」

「あなたが俺に対する敵意を抑さえてくれればいいですよ?」

「…わかったよ」

私が言われたとおりにすると

 

カランカラン

 

ドアベルが鳴った

「…はい。いらっしゃいませ。お客様?」

目の前の男がそう言うと私を囲んでいた棘が壁や天井と同化していく

「まったく…久しぶりに肝が冷えたよ」

「それはあなたが悪いでしょ?自業自得というものです」

目の前の男がそう言う。ま、最初から敵意を向けた私も悪いのは変わらないか

「それで?何か頼みますか?」

「さっきまで敵意向けてた相手に言うセリフかい?…紅茶を頼むよ」

私は男の目の前の席に座りながら言う

「かしこまりました」

そう言って男は私の目の前で紅茶を入れ始める。…いい匂いだ

「そういえばあんたについて調べていたんだが…少し聞きたいことがあるんだよね」

「ほう?俺についてですか。それで?聞きたいこととは?」

「あんたさ。一回焼却されかけたかい?」

私がそう言うと彼は「やっぱりか…」と言った

「ええ。あなたの言う通りですよ。まぁこのように存在していますがね」

「…随分と中途半端に焼却されたねぇ。あんた、自分の名前を言えるかい?」

「ええ。■■■ですよ」

聞き取れない。名前は焼却されている。いや…どちらかと言えば不完全燃焼ってとこだね

「聞き取れないですよね」

「残念ながらね。それで?どうしてそんな状態になったんだい?」

私がそう聞くとその男が少し言い淀んだがしばらくしてこう言った

「…実は自分で燃やしたんですよ」

「……は?」

…何を言ってるのか理解できなかった。自分で、燃やした?

「…どうしてそんなことをした?」

「だって…俺は本来は存在していないですもん。だって最初から読んでいた本の物語にいきなり知らない奴がなんの説明もなしにネームドキャラとして出てくるのはおかしいでしょ?だから自分で名前を燃やしました。そうすれば俺はネームドにはなれない。ただの喫茶店のマスターでいられますから」

…狂ってる。普通はそんなことは出来ない。いや、思いつきもしない。そんなの自分で自分という概念を殺すのと同じだ。だがこの男は実行した。ただのモブキャラになるために

「…狂ってるよ。あんた」

「はは。誉め言葉として受け取りますよ」

私の言葉のどこに褒めた要素がるのかねぇ…。私がそう思っていると男が私の前に紅茶を入れたカップを置く

「お待たせしました。…きっと気に入ってもらえますよ?」

「へぇ?それは楽しみだね」

私はカップを持ち、紅茶に口を付ける

「………なん、で」

これ、は。この…紅茶の味は。なぜ。どうしてこの男が知っている。おかしい。だって…これは…あの子の…息子が、淹れてくれたものと……

「本物ではないですよ。ただ、少し再現しただけです」

「……どういう、意味だい?」

「そのままの意味ですよ。これは秘密なのですが僕の力には「相手が望む味にする」というものがありましてね」

「これが…私の望む味だとでも…?」

男は「ええ」と言う。私はもう一度紅茶を飲む。…ああ。そうだ。私は…これを望んでいたのか。…まいったね。私の完敗だよ

「…おいしい」

「ふふ。気に入ってくれたようで」

「…あんたはあの子が…息子がどこにいるかわかるのかい?」

「残念ながらわかりません。…ですがいつか喫茶店に来るかもしれませんね」

男は微笑みながら言う

「……どうして、そう思うんだい?」

私が聞くとその男はこう答えた

「この喫茶店は…やすらぎを求める人にのみ見つけられる。そういう力を持たせました。もしあなたの息子さんがやすらぎを求めればこの喫茶店に来るかもしれませんから。…まぁそれも運次第ですが」

男は苦笑いを浮かべる。…可能性は0じゃない、か

「…そうかい。ごちそうさん。迷惑かけたね」

私はそう言って立ち上がる。すると男が言う

「気が向いたらいつでもご来店ください」

「…気が向いたらね」

私はそう言って店を後にした。…こんなに心が満たされた感覚は久しぶりだね。…またあの味が飲めるのなら…残しておいてもよさそうだね。私はらしくもなく鼻歌を歌って帰った。あの子と一緒に歌ったあの歌を…

 

 

■■■視点

「」

極度の緊張からの解放感でぶっ倒れている図

 

 




はい(はいじゃないが)

以下は登場人物紹介

紫の涙 イオリ
 前回の最後に説明文があるのでそちらを見てくれるとありがたい。この人が来た理由はオリ主が原作を変えようとするバカかどうか確かめるため。なお逆に懐柔された模様。今回の件でオリ主はそこまで警戒する必要はないと考え、基本的には傍観する姿勢

紫の涙の息子については一切の情報がない(と思う)ので適当に書きました。この先息子さんについての情報は出るのだろうか…

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