「・・・・・・・」カリッ
俺は雄英高校へと訪れていた
今日はヒーロー科の試験だからだ
筆記試験は難しかったが中学生レベルなのでかろうじてできたと思う
たぶん
「今日は俺のライブへようこそーーーっ!エディバディセイヘイ!」
「ようこそ〜」
俺は軽く答えるが反応したのは俺だけだった
こういうのってのってやるのが社会人としての常識なのにこれだから最近の若い連中は
「サンキューーっ!77番のリスナー!!イエーーッ!さぁ、サクッと実技試験の内容を説明するぜ!受験生リスナー諸君!イエーーーッ!」
そう言いマイクを向けてくる
「いえ〜〜い」
俺だけが答えると試験官が実技内容を説明していく
プリントを見ると4体のロボットのシルエットと簡単な説明が書かれており、書いてある内容を要約して説明していた
簡単にいうと
1、2、3ポイントの仮想ヴィランを倒してポイントを多く取れと言うものだ
ヒーローらしからぬ行動はNG
この手の出題だと戦闘力しか見れないからおそらく回復系とかの為に別の加点要素がありそうだな
「質問よろしいでしょうか!」
説明中に質問が入る
どうやらプリントにある4体目の仮想ヴィランについてのようだ
質問したら他の受験生に注意をしている
試験中にやかましい奴だ
「あとそこの君だ!」
「・・・・・・・」
「そこの白いのを咥えてる77番の君!」
「あ?俺か?」
「まさかタバコじゃないだろうな!!そうなら大問題だぞ!」
「コイツはココアシガレットだよ」
「ならば良かった!しかし!今は受験中だ!お菓子を食べる時間でも場所でもない!即刻やめたまえ!」
「・・・・・・・」
俺は無視して前を見る
「聞いているのか君!!」
ダンッ!
「無視をするな!77番今すぐお菓子を処分したまえ!」
「・・・・・・・・」
俺が無視をしていると
「・・・・・ちょっと、いい加減それやめなよ」
「ん?」
俺の隣からショートカットの女の子が耳たぶから伸びるイヤホンで肩をつついて言ってくる
「話進まないしさ、ずっとあの調子だと困るんだけど」
「それが目的だからね」
「は?」
「次は実技試験・・・・・・ストレスを溜めさせておけば冷静な判断力が鈍る可能性がある、ストレスってのは意外とメンタルにくるからな」
「・・・・・・でもさ」
「それに試験官はヘラヘラしてるぜ?おそらく注意する気もないし、これくらいで冷静さを欠いていたらヴィランに煽られた時どうすんだろうね」
「・・・・・・なるほどね、たしかにみんなカリカリしたりソワソワし始めてる」
「僕の話を聞きたまえ!!」
バンっ!
「可愛いお嬢さんも食べるかい?」
「かわっ!?・・・・・・い、いきなり何言っての!」
「で?食べる?」
俺が箱を差しだすと
「い、いらない」
「そうか」
「オーケ、オーケ、落ち着きな受験生リスナー!!」
「彼の態度は受験生としてあるまじき行為です!それを許すというのですか!」
「こいつはシビぃーー!!それについてどうだい?77番リスナー君」
俺にふんのかよ相変わらずバナナ見たいなグラサン試験官は楽しそうに振ってくる
「実技前の効率的な栄養補給と、興奮して疲れてくれるの待ちなんでもっと騒がせて置いてくださいよ試験官」
「ってことだぜ!生憎、時間がおしてるから無駄な体力消費はやめとかないか!ナイスなお便りをくれた2111番リスナー君!」
「くっ、卑劣だぞ!77番の君!」
「状況によってはヴィランを興奮させたり宥めたりできる能力もヒーローに必要なそれでは?お便りリスナー君?」
「ぐっ、た・・・・たしかに・・・・・・・・・君の言う事ももっともだ卑劣と言った件は撤回しよう!すまなかった!」
そう言い頭を下げてくる
「しかし!お菓子は受験生としてやはり我慢すべきだ!」
「栄養補給だって・・・・・・元気なやつだねぇ」
俺がプリントに目を向けるとグラサンバナナが宥め説明を続け、終わりにどこぞの人が言ったらしい言葉をプレゼントされ、それぞれが試験会場へ着替えて移動する
俺が試験会場につくと
「始まり前の一本っと」
俺がシガレットを咥える
「・・・・・・・どうやらここはうるせぇのはいなさそうだな」
俺がボーッと突っ立っていると
そろそろ来ると直感が働く
「ハイスタート」
そう聞こえた瞬間俺は動きだす
「ヘイヘイどうした!実戦じゃカウントなんざねぇんだよ!走れ走れ!既に賽は投げられた!」
俺は合図と同時に手から憤怒の炎で一気に模擬市街地へとツッコむ
『標的補足!ブッコ「失せろ」ス』
ボンッ!
俺は憤怒の炎でロボットを破壊する
「さて・・・・・・働けよ直感」カリッ
そこから直感に従って走り回り破壊し尽くす
しばらく暴れ回ると
ドカンッ!と音を立てながら何かが近づいてくる
そしてその方向から大勢の生徒が走ってくる
ドーーーンっ!
と音を立てて建物が倒壊するとその姿を現す
0ポイントヴィランロボットだ
「へぇ、デカいな・・・・・・んっ」
俺が0Pヴィランの方に歩いていくと
瓦礫に足を挟まれた少女が目にはいる
隣に座っていたイヤホンが耳についた少女だ
「よう、さっきぶりだな」
「お菓子の、それより早く逃げなよ!このままだとアンタも巻き込まれる!」
俺は憤怒の炎を手に集め
「カッ消えろ!」
俺は右手を突き出し憤怒の炎を手から全力で放出する
「くっ!」
炎の推進力で押し戻されるのを踏ん張る
憤怒の炎は0ポイントヴィランロボットを飲み込み炎の通った場所は何も残っていない
「ちょっと待ってろ」
俺は瓦礫をどかす
「無事か?」
「あ・・・・・・ありがとう。助かったよ・・・・・アンタ、凄い個性持ちだったんだね」
そう言う少女は足首を抑えたまま座っている
「ずっと座ってるけど、どこかケガしたのか?」
「逃げる人とぶつかって転んじゃってね。その時瓦礫に足挟まれちゃったんだけど、挟まれたときケガしたみたい・・・・・でも、大丈夫だよもう片方は無事だから歩けるし」
「まってろ・・・・・今治療してやる」
俺は晴の炎をだすと直接あてる
「炎なのに熱くない?」
「普通の炎じゃなく、俺の個性【死ぬ気の炎】だからな、いま当ててるのは晴の炎・・・・・・効果は活性化だ」
「痛みが引いた!凄いね!」
「まぁ、活性化で治しただけだから、念のため立つ時は肩をかすから大丈夫そうならそこで離す」
「うん!ありがとう!」
そうして俺は少女の肩を腕を首に回し胴を支えようとすると
「ちょっ!?」
む?
「どうした?」
「ど、どうしたじゃなくて!どこ触ってんの!」
「どこって腰だろ?いやアバラか?」
「・・・・・は?」
俺が支えてる少女から低い声が聞こえてくる
「どうした?」
「ふんっ」
プスッ
ドクンっ!
「グピャッ!!?」
耳に何かが入って来たと感じた瞬間爆音が響いた
「・・・・・・こ、鼓膜が」
「助けてくれた事はありがと・・・・・ふんっ!」
そう言い意識の遠のく俺を放置して彼女はズンズンと歩いていく
数日後
俺は公安委員長に呼び出されていた
「貴方宛に雄英から通知が来たわ」
「・・・・・・・」
俺が封筒を開けると機械が入っていた
「なんだ?これ」
「ホログラムを出す映像機器よ」
「・・・・・・」
機械が起動すると
「僕が投影されたのさ!ネズミなのか犬なのか熊なのか、その正体は校長さ!」
片目に傷がある変な白い生き物が投影された
「まずは、筆記試験は悪くない点数だったね、実技試験に関しては77Pこれだけでもトップクラスの成績だったのさ!そして実はこの実技試験には隠されたポイントがあったのさ、ヒーローに大切なのはヴィランを倒すことよりもまず誰かを助けること、君は少女に気づき彼女を救うべく0Pヴィランに立ち向かい、治療までこなした。それにより君は隠されたポイント教員の審査制による救助活動ポイントで見事60Pを獲得したのさ!君は見事入試で1位なのさ!待っているよ、雄英高校が君のヒーローアカデミアさ!」
そこで映像は消える
「まずは合格おめでとう。雄英高校の近くにこちらの方で部屋は借りているから入学までにそこに引っ越しておきなさい」
「あぁ、任務と訓練はどうする」
「緊急性のない任務は他の人員に回すわ。訓練は学校に影響が出ない範囲でなら許可するわ」
「分かった」
「書類の手続きはこちらでしておくから、貴方は入学に備えなさい。」
「・・・・・・ちなみに雄英への入学理由を聞いてもいいか?」
「貴方にヒーロー免許も取ってもらうためよ、一応ヒーローとなって貰っていた方がこちらとしては都合がいいの、その為に確立が高いところを優先しただけよ」
「・・・・・・・・」
「質問が以上なら退室していいわ」
「エリは見つかったか?」
ちっ!俺の直感は雄英に向いちまって役にたたねぇ、何処にいるかの方に直感が向いてくれりゃあいいのに
「捜索中よ」
「こっちは仕事果たしてんだ、そろそろそっちも契約をまもってくれねぇか?」
「えぇ、その為に公安の息のかかってるヒーロー達には下命してあるわ・・・・・・・ここで文句をいっても早くはならないわよ」
「偉そうにするなら役にたってからにしろ無能が」
俺は言葉を吐き捨てて出て行く
「合格おめでとう!後輩君!」
俺が出るといきなりホークスが肩を組んでくる
「なんだ、ホークス」
「はい、合格祝い」
そう言いホークスは紙袋を渡してくる
「後輩君、コーヒー好きだろ?俺の管轄のオススメコーヒー店の豆」
「・・・・・・ありがとう」
「おっ、素直にお礼が言えて偉いね〜」
「・・・・・・要件はそれだけか?」
「後輩君、大丈夫かい?」
「何がだ?」
「いろいろ溜め込んでるんじゃないかと思ってね」
溜め込んでるねぇ
そんなの今に始まったことじゃない
「問題ねぇよ」カリッ
「そうかい・・・・・・まぁ、君もまだ子供なんだし、頼れるウチに大人を頼っときなよ」
「ウチの頭が頼れねぇんだ。公安委員会に頼る程の奴なんていねぇんじゃねぇの」
「そういうとこ本当に可愛くないよ」
「野郎に可愛いっていわれても仕方ねぇだろ」
俺が歩き出すとホークスは肩を組んだままついてくる
「まぁまぁ、せっかくだし先輩と後輩の親睦を深めないかい?」
「・・・・・・・機会があったらな」
「それ、来ないやつでしょ」
俺はホークスと別れ荷物を纏め引っ越し作業をする