りかしぃの幼馴染マネージャーの話   作:桜紅月音

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10話 るるとの旅行 移動日

 

「光司君〜早く〜」

 

「待って…」

 

とある日、僕はるるちゃんと2人きりで旅行に来ていた。

ショートパンツにお腹を出したコーデという普段のるるちゃんとは違ったファッションにびっくりした。おまけにツインテールである。

 

「光司君って本当に体力ないよね〜一緒にリングフィットで鍛えなきゃ」

 

「待って…6時間もリングフィット出来ないって…」

 

「流石にそこまで私もさせなさいよ〜」

 

ニコニコしながら言ってるけど、体力お化けの彼女だから信用出来ない。

というか、何故、彼女と2人きりで旅行に来る事になったら説明していなかった。

 

 

それは遡る事、1週間前の事である。

 

 

「高橋さん、最近は無理を言う事が多くてごめんね」

 

声をかけてきたのは、上司である早川さん。

 

「いや、いいですよ。働いている方が楽しいまでありますし…まぁ、最近は配信に出る機会が多いですけどね…」

 

「配信に関してはね、人気もあるし今からもやって貰っていいわよ、実際に問い合わせとかでね。高橋さんとライバーさんのやりとりが面白いから続けてくれってね」

 

「そーですか。僕としては程々にしたいんですけどね…」

 

「そこは高橋さん次第で決めてもらって、今日は高橋さんにあげたいものがあってね」

 

と言って早川さんは、クリアファイルの中から2枚の紙切れを取り出して渡してくる。

 

「これは?」

 

「旅行券、最近は忙しかったでしょ?上司である私からのプレゼント。3.4日くらい休んだらどうかな?」

 

「旅行券2枚ありますけど…?」

 

「そこはるるちゃんを誘いなさいよ。こないだアプローチされてるの見たわよ」

 

あの時居ないと思ったけど、見てたのかよ。

 

「分かりました。るるちゃん誘ってみます。断られたら梨花とでも行ってきます」

 

「大丈夫だと思うわ。高橋さんから誘ったら、るるちゃんなら喜んでいくわよ」

 

「本当ですかねー」

 

と疑問に思いながら、るるちゃんに

 

『るるちゃん、旅行券2枚貰ったんだけど一緒に行く?』

 

と聞いたら5秒もかからない内に

 

『光司君と一緒ならもちろん行く!』

 

と返ってきて今に至ると言う訳だ。

なんなら、るるちゃん、Xで

 

『光司君から旅行券を頂きましたので、2人きりで行ってきます。なので、旅行中は配信はありません。えっと…梨花ちゃんとかリゼ様ごめんね』

 

という煽るような文まで付けて投稿してた。

 

案の定、梨花もだしリゼさんもだけど、他のライバーから私を誘わなかったのは何故?というメッセージが恐ろしいくらい来ていた。

何故か担当じゃないライバーさんも来ていたけど、それに関しては何故

 

 

 

 

閑話休題

 

「あっ、ここだ泊まる場所」

 

駅から歩く事、数十分宿泊するホテルに着いた。

何故車じゃないのかというと、旅行券自体が電車なのと、るるちゃんが「電車なら抱きつけるから」という理由でそうなった。

 

「結構歩いたね…」

 

「これぐらい平気だよー」

 

「流石体力お化けな事で…」

 

なんでケースを持ってそこそこの坂道を登ってきたのだ、僕は息が上がっているが、彼女はピンピンしている。

 

「ほら、行くよ〜」

 

「はいはい…」

 

彼女に手を引かれ、ホテルの中へと入っていく。

 

「私達の部屋の鍵だよ」

 

「うん?私達の部屋?」

 

「うん。私と光司君は一緒の部屋だよっ!」

 

「なんでそうなったの?」

 

「一つしか部屋が空いてなかったんだって」

 

「それは仕方ないかぁ…」

 

なんて思っていたら、僕のスマホが鳴り出した。

 

「いいよ、電話出ても」

 

とるるちゃんが言ってくれたので、スマホ画面を見ると梨花からだった。

 

「どうした?」

 

「るる先輩に代わって」

 

「分かった、るるちゃんに代わってだって」

 

「仕方ないなぁ〜」

 

梨花の勢いに押されて、言われるがままるるちゃんにスマホを渡す。

 

「うん。大丈夫だよ〜手は出さないから心配しなくても大丈夫〜」

 

「光司、先輩の誘惑には気をつけてよ。光司には私が居ればいいんだからね!」

 

とだけ言って梨花は電話を切ってしまった。

なんだったんだ…。

 

「光司君は、素敵な幼馴染さんを持って幸せだね〜」

 

「そうだけど…なんか怖いよるるちゃん…」

 

「えーそうかな。私には靡いてくれないのに幼馴染には靡いてる光司にをどう料理しようかなんて考えないよ〜」

 

全部言ってしまってるよ。

逃げたいけど、今更逃げられる訳もなくて…

 

「じゃ、部屋に行こっか〜楽しみだね〜」

 

「うん」

 

とるるちゃんに強引に手を握られて部屋に引きづられる僕なのであった。

 

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