「えっと、リゼさんのマネージャーが今月末で退職することになります。なので、誰かにマネージャーをやって貰わないといけないのですが…」
ある日、上司がマネージャー全員を集めてそんな事を言ってきた。
一応、5人担当してる僕は外れるはずだったんだけど、何故かこの場に居た。
嫌な予感がする。
「高橋さんがいいとリゼさんは言ってまして…でも、5人担当してますので…」
そういう話にはなりますよね。
「エリーさんと鈴原さんと五十嵐さんは外せないので、石神さんと倉持さんを外して、リゼさんを任せようと思います」
「まぁ…負担が一人にかかってしまうので仕方ないですよね」
「石神さんと倉持さんは大山さんに変更となります」
大山と説明しないといけないのか…。
また荒れるじゃん。まぁ、仕方ないね
「連絡は以上となります。来月からよろしくお願いします」
*****
「さて…どう説明しましょうか…?」
「正直に言うしかないでしょう」
そうだよね
「という事でイディオスに顔を出す日は減ります」
「なんでですか!」
「そうですよー大山さんもいい人なんですけど、なんで私達が外されたんですか!」
話を聞いた石神さんと倉持さんはもちろん荒れていた。
それに対して、梨花はいつも通りだった。
「だったら私もチャンスあるかな…?」
「なんで?」
「5人だったのが4人になったんでしょ?それなら、私にもチャンスがあるって事だよね?」
「そうか!って事は鏑木もチャンスあるじゃん」
荒れる二人と違って、ソフィアさんとろこちゃんは正反対の反応だった。
「言っておくけど、君達には大山というマネージャーが居るからね、しっかりいう事を聞くようにね」
隣にいる彼女は、イディオスの7人中6人の担当マネージャーとなったのだ。
これでもう、立派になったと判断されたのだろう。
「えー私は光司さんがいいなぁ~」
「これで私達にチャンスが…」
「石神!これからはしっかりとアピールするしかないよ!」
「そうだよ、このままじゃ、私達負けてしまうよ」
何に対して負けるというのか。
「それじゃ、大山、後の事は頼んだ。リゼさんに顔を出してくる」
「分かりました。イディオスの事は私にお任せください」
本当に立派になったな大山
******
「ようやくですね。私、とっても嬉しいです」
「話をしてからずっとこんな感じなんです。初めて見ましたよ」
リゼさんに会いに来ると、リゼさんは僕でも見たことがない笑顔で言ってきた。
マネージャーさんも言ってるあたり、本当に嬉しいのだろう。
「リゼさん、来月から宜しくお願いします」
「私もるるちゃんと同じ感じで話してくださっていいですよ」
「そうは言っても…」
「いいと思います、リゼさん、高橋さんだと嬉しそうですし」
「納得はしてないけど…るるちゃんと同じような感じで対応するけどいいかな?」
「私はそれを望んでいますので構いません、むしろその方が嬉しいです」
「分かった、またよろしくね」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
とリゼさんとの話し合いが終わった。
「光司君、探したやよ~」
リゼさんとの会話を終え、会社の廊下を歩いていると咲ちゃんが声をかけてきた。
「しゃしゃ、久しぶりどうした?」
「担当変わるんやろ?」
「リゼさんが担当になりましたね」
「うちも担当になるから、来月からまたよろしくな~」
とだけ言ってしゃしゃはあっという間に去っていた。
「うん?またよろしく…?」
疑問に思った自分は、マネージャー部署に戻って確認してみると
高橋光司
担当 エリー・コニファー 鈴原るる 五十嵐梨花
来月より 笹木咲 リゼ ヘルエスタの担当を命じるとあった。