「光司、起きて!」
「…梨花…か、どうした?」
深夜帯まで梨花の手伝いをこなし、気づけばベッドの中に居た僕は、梨花に叩き起こされる形で目が覚めた。
「光司が私達のマネージャーになるってなんで言ってくれなかったの!」
「あーその事か…そういえば今日発表だったっけ…」
「昨日マイクラやってる時に言ってくれれば良かったじゃん!」
「だって、上司から止められてたから言いたくても言えなかったんだから仕方ないじゃん…」
「石神とめるちからメッセージ来てびっくりしちゃったよ」
「いつまでマネージャーやるか分からんけどね…」
「なんでそんな事言うの!今までは諦めてたけど、マネージャーになってくれたなら離さないに決まってるよ!」
まぁ…今までずっとマネージャーやってくれと言い続けてたみたいだし、このチャンスは逃したくないんだろうね。
「石神とめるち、今から私の家に来るってメッセージきた」
「そしたら、僕の家もバレてしまうのでは…」
梨花は幼馴染だし、お隣さんだからもういいけど、エリーにも教えてないんだよ。あの2人が先に知ったとかなったら大変な事になるじゃん
「大丈夫、私の家の中で遊んだら大丈夫だよ。後は光司が家から出ないようにすれば」
「それもそっか…今日は休みだし、梨花のマイクラに入って頼まれてた事やっておくわ」
「ありがとうね」
「それはいいとして…いつまで僕の上に乗ってるの?」
「あっ…ごめん、びっくりして勢いで…」
「いいけど…2人来るんでしょ?早く家に戻った方がいいよ」
「それもそうだね」
と梨花は言って、家へと戻っていく。
それから暫くして、外から女性の声が聞こえてきた。
「りかしぃ、光司さんがマネージャーになるって、りかしぃなんかした?」
「私は何もしてない」
「えー本当なの!?てっきり、りかしぃが何かしたのかと思ったのに!」
「めるちは私をなんだと思ってるの」
なんて会話が聞こえてきたが、君達…身バレしても知らないよ。
2人が来たのは分かったので、家から出ないようにするか。
なんて思っていたら、スマホが震えだす。
相手を見ずに電話に出る。
「光司様〜これからもよろしくね」
エリーだった。
「こちらこそって今更するような挨拶でもないけどね…」
「けど、るるちゃんはいいけど…私以外のマネージャーになるのは嫌ですね」
「なんで?」
「今までみたいに、2人きりで紅茶パーティーの時間がなくなるので」
エリーさんは、仕事とか期限ギリギリとかに出すような人でもないので、本当に助かってた。だから、梨花とゲームする時間が取れていた訳だけど。これからは出来る時間は間違いなく減るだろうな。もちろん、エリーとの紅茶パーティ〜もだけどね。
「でも、光司様は私を優先してくださる事を信じておりますわ」
「もちろん、そのつもりだよ」
「そのお言葉を聞けて嬉しいです。では」
とエリーは言って電話を切った。
そして、間髪入れずにまた電話がかかってくる。
「光司〜今すぐ。私の家に来てくれない?石神とめるちが呼べってうるさくて…」
と言う梨花の背後からは、うるさく叫び倒す2人の声が聞こえてきた。
「家に閉じこもっていてと言ったのは梨花じゃん…」
「そうだけど…って」
「光司さん、今すぐ梨花の家に来てくださいよ!」
「そうですー私達と一緒に遊びましょうよー」
梨花から電話を強引にパクって、僕に訴えるように大声で言ってきた。
「分かったって…準備だけして行くから、ちょっとだけ待ってて」
「絶対ですよ!絶対に来てください!」
相変わらず石神さんはうるさい。
これが彼女の持ち味って事もあるので口には出さないけど。
その後ろで、梨花がワーワー言ってたけど。
****
梨花の部屋に着くと、3人が居たのだが、マリパを開いており、何故か配信をしていた。
『りかしぃの幼馴染さんだ!』
『久しぶりに見た』
『4人目って幼馴染だったんかい』
などなどのコメントが流れて行くのが見えた。
「ほら、挨拶をして」
「えー梨花…りかしぃでいいか、りかしぃの幼馴染です。今日はスタッフではないので、その辺お願いします。後、スタッフじゃないので石神さんと倉持さんをやってやろうかなと思います」
「ちょっ」
「いいよかかってきな、返り討ちにしてあげる」
「いいよやってしまえー!」
『草』
『りかしぃの援護射撃草』
梨花からの援護射撃はあったが、この2人には強くあたっても問題ないだろう。
結果だけ言うと
1位 梨花 2位 倉持さん 3位 僕 4位 石神さん
という順位になった。
「りかしぃ、最後のはおかしいって!」
「光司は私の味方だからね」
「光司さん、なんで最後にハプニングを起こすの!」
「えぇ…僕が悪いの…いや、悪いか…」
最後の1ターンまで石神さんが1位に居て、僕が最下位だった。
交換マスに僕げ止まった事によって、スターが梨花と石神さんで入れ替わったのだが、コインの枚数で僕の方が上回ったのだ。
「そうだよ!最後のボーナスも全部持っていったし」
「あれが私に1つでも来てたら私勝ってたのに」
隣で項垂れている倉持さんも梨花とコイン10枚差という僅差だったのだ。
それをボーナススターがまさかの僕に全部来てしまうという事件を起こしてしまったので、さっきの順位になったという訳だ
「結果が全てだよ」
「じゃ、僕帰っていいか?」
「待って、挨拶だけはしていってよ」
「まぁ、それぐらいなら」
とスマホをチラッと見ると
『光司様、私に黙ってオフコラボするってどういう事ですか?』というメッセージがエリーが入っていた。
「えっと…石神さんと倉持さんに勝つつもりで居ましたが運だけは無理でしたね。またいつかお会いしましょう。じゃ、バイなら」
とだけ、部屋を出て行く。
『光司さんは、次いつ配信に出ますか?』
梨花達はまだスパチャ返信をしているようで、丁度そんなスパチャを読んでいた。
「う〜ん、分からない。でも、光司のXアカウントあるからそっちから確認したらいいと思うよ」
おいこら、勝手にアカウントを教えるな
梨花に教えてから、フォロワーがたくさん増えて、下手な発言とか出来なくなったんよな。最近は梨花関連の発言しかしてないし
『光司さん、りかしぃ関連の事ばっかだね』
「そうよ。フォローしてるライバーさん、私とエリー先輩だけだし」
「石神のアカウントフォローしろって言えば良かった…」
「光司さん、りかしぃ以外だとエリー先輩だけだもんねフォローしてるの」
『なんでエリーちゃんフォローしてるんだろう?りかしぃは分かるんだけど』
「私達は知ってるけど、その内本人が言うと思うよ」
という会話をしていた。
その時、僕はエリーからの電話対応に追われていたのだった。
そして、気づけば
「私の大事な人を紹介します」とタイトルでエリーとオフコラボする事が決まっていた。