ハジメが香織に食われてから約2ヶ月。
香織は魔術を学びユエは奈落の魔物相手に魔法を使った戦闘訓練、ハジメは戦闘訓練と並行してオスカーから錬成を学び、ソウジは試練用ではない『真なるオルクスの戦力』と戦い各々鍛えていた。最後の方はオスカーと戦っていた。
階層の床を傘で突いた瞬間
ハジメは空間魔法を使用した〝宝物庫〟と言う指輪型のアーティファクトから弾丸を
最初は空中に出現させて即座にシリンダーに収納という離れ業をやっていたがいたがオスカーが『え、でも、それ邪魔し放題だよね?』と傘で弾が弾かれていた。
アーティファクトによる手数もそうだが本人の実力も高い。『錬成師ってなんだよ』と愚痴ったハジメに『兄貴もだろ』とソウジが突っ込んでいた。
とはいえ、修行の甲斐あり皆それぞれステータスが大きく上がったと言えよう。
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南雲ハジメ 17歳 男 レベル:???
天職:錬成師
筋力:10950
体力:13190
耐性:10670
敏捷:13450
魔力:15690
魔耐:14580
技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱物系探査][+鉱物分離][+鉱物融合][+複製錬成][+圧縮錬成]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+精密操作]・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地][+豪脚][+瞬光]・風爪・夜目・遠見・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知[+特定感知]・気配遮断[+幻踏]・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・先読・金剛・豪腕・威圧・念話・追跡・高速魔力回復・魔力変換[+体力][+治癒力]・限界突破・生成魔法・言語理解
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ハジメはソウジと同じくレベルが表示されなくなった。成長限界を超えたのだろう。能力数値もとうとう5桁。
そして香織は
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白崎香織 17歳 女 レベル???
天職:治癒師
筋力:3550
体力:2090
耐性:2670
敏捷:2300
魔力:12600
魔耐:9065
技能:回復魔法[+回復効果上昇][+回復速度上昇][+イメージ補強力上昇][+浸透看破][+範囲回復効果上昇][+遠隔回復効果上昇][+状態異常回復効果上昇][+消費魔力減少][+魔力効率上昇][+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動][+付加発動]・光属性適性[+発動速度上昇][+効果上昇][+持続時間上昇][+連続発動][+複数同時発動][+遅延発動]・高速魔力回復[+瞑想]・胃酸強化・・天歩[+空力][+縮地]・夜目・気配感知[+特定感知]・魔力感知[+特定感知]・熱源感知・気配遮断・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・恐慌耐性・全属性耐性・言語理解
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見事な後衛寄りのステータスだ。満遍なくステータスが上がるハジメのほうが例外なのだろう。初期値もゲームのパラメーター画面にすると正六角形になってたし。
因みにソウジは変わらずに数値表記不能。派生技能も増えなかった。
無論、本人達の強化だけでなく、装備の充実化も行った。
オスカーはあれだ………エジソンとかアインシュタインとかと同じ、停滞した文明を一気に加速させるタイプの天才だ。
ハジメもそう見えたが、あくまで異世界の道具を魔法で再現しているだけ。真なる天才とはオスカーの事を言う。オルクスの名も結局受け継ぐまでにはならなかった。
むしろ現代地球の技術に触れたオスカーの方がより成長した。まあ、ハジメも異世界組なだけあり錬成師としての純粋な腕は相当なものではあるが。
そんは稀代の錬成師師弟の2人が作ったアーティファクトの数々。
まずは〝魔力駆動二輪と四輪〟を製造した。
これは文字通り、魔力を動力とする二輪と四輪である。二輪の方はアメリカンタイプとクラシックタイプ。四輪は軍用車両のハマータイプを意識してデザインした。車輪には弾力性抜群のタールザメの革を用い、各パーツはタウル鉱石を基礎に、工房に保管されていたアザンチウム鉱石というオスカーの曰く、この世界最高硬度の鉱石で表面をコーティングした。ドンナーの最大出力でも貫けない耐久性だ。
『耐久テストをしようか』とオスカーと共に試したから間違いない。ついでにソウジが1回斬った。
ハジメ自身の魔力か神結晶の欠片に蓄えられた魔力を直接操作して駆動する。速度は魔力量に比例する。
さらにオスカーが面白がって風魔法と火魔法を使ったエンジンもどきまで開発。なんならガソリンさえ見つければそのまま使用できる。
単純な魔力で動かすのではなく、魔法の副次効果で動くこちらは魔力効率がただの魔力操作よりも低い。難点は魔力量の操作を間違えると爆発することだろう。
しかしハジメはエンジン音とともに振動する車体に感動していた。+精密操作を覚える程度には。ユエや香織達女の子には分からない感覚だがオスカーとソウジとハジメはその日朝まで飲んでいた。
ついでに様々な装備も搭載されており、地面を整地する機能まである。ハジメは変形機能も出来ないか師に相談していたがオスカーは機能美派なので却下された。
しょんぼり落ち込む弟子にオスカーさんは自立戦闘ゴーレム『黒騎士』とその設計図をくれた。弟子思いである。
他にもライフルこと強化したシュラーゲンとか、ガトリングことメツェライとか。全て電子加速機能付きの強力な武装である。
更にはハジメの失った右目の代わりに作られた〝魔眼石〟。神結晶に〝魔力感知〟と〝先見〟などを付与しオスカーの調整が入ったそれは、ハジメの新しい目の代わり。
通常の視界に加え魔力を見るその魔眼は魔法発動の前兆を感じ取り魔力の色、濃度、量を把握し発動される魔法の属性と規模を予測出来る。後体外にでた魔力を制御するであろう魔法の核を見れる。
これを打ち抜けば魔法を破壊出来るのだ。まあ炎や下級風魔法ならともかく質量の伴う土や水、暴風の上級風魔法だと弾が弾かれるが。
常に光っているので黒い眼帯をつけるようにした。〝透視(弱)〟をオスカーが付与した結果、眼帯1枚分は透かして見れる。
因みに義眼でも見れるのは神経に接続しているから。それはオスカーが作り出した技術であり、ハジメの義手にも採用されている。
白髪、眼帯、義手。何とも香ばしいキャラである。
それに加えてハジメの格好は黒コートである。
「似合ってるぞ」
「お前もな………」
因みにソウジは『真なる戦力』である魔物の中に居た蜘蛛の糸を使い作った着物。何故か伸びるのが早かった髪を大きな三つ編みにしている。本人曰く『竜の尾だ!』との事。
元々中性的で日本人的な容姿に着物はとても似合っている。ゲームのキャラがそのまま飛び出してきたかのようだ。
剣の形も相まってヤマトタケルとかクマソタケルとかそういった英雄のゲーム化したキャラを思い出すハジメ。
まあ服のデザインがそもそもゲーム制作や漫画を手伝うハジメなのだからゲーム風になるのも当然だ。
「修行はもういいのかい?」
「ああ、十分だろ」
「そうだね。少なくとも、神の使徒にも瞬殺はされないし、アーティファクト次第では勝てるだろう」
それでも確実ではないらしい。
「逆にソウジは、逸脱者に気をつけると良い」
属性魔法を極め、神代に手をかけ、その先に進んだ者。オスカー曰く、嘗ての自分達がそうであったように理を超えた者達は惹かれ合う。そしてそれが自分達のように味方とは限らないのだ。
「とはいえ、俺は神と殺し合ってみたいからな。最強の証明………男でドラゴンな俺は、そいつ等とも殺し合ってみたいな」
本当に楽しそうに言うソウジにハジメは絶対面倒事に巻き込まれるんだろうな、と肩を竦めた。まあ、どのみち神を殺さぬ限り元の世界には帰れないだろうし。
「じゃあ、またね。ハジメ、次会う時にはオルクスの名を受け継げるぐらいになっておくんだよ?」
「期待されてると受け取っとくよ。またな、師匠」
「君達の旅路が、自由の意志の下にあらん事を」
そうして四人は地上に向けて旅立った。
「さて…………クソ野郎との決戦に備えて僕も準備するか」
と、オスカーは工房に向かう。
確かハジメが面白い事を言ってたな。空想の産物であれど、怪物の骨に機械をまとわせたり、三つ首の竜と機械を一体化させたり…………サイボーク、と言っていたか。
「魔力を使用するアーティファクトと生物の魔力自己生産……うんうん。中々面白い発想だ………」
因みにベヒモスは死霊術の適正を隠す気のない恵里の魔物による物量で押さえつけられ雫に首を切り落とされた。その後死体は恵里が有効活用してくれているよ。よかったね!
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