“強欲の化身”と“スコープレス”はB市に大きな雲を作り、蒼い雹を降らせた。
宿敵は部下をジャームにし、更なる力を蓄えてる。
一方で、笹原も確かに対抗する術を見つけ始めた。
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Scene5・薬籠中物
空から降り注ぐ青い雹は、ジャームを生み出す魔の天災であった。
一般人、オーヴァードを問わず傷付け回るジャーム達は、超高濃度のレネゲイドの結晶を振りまきながら街を跋扈する。
B市支部長、笹原慧が過去の因縁を断ち切るべく奔走する中で、志を同じくする守護者が立ち上がる。
実験体にして、過去、人知れず黎明を守った二人のチルドレン。
「さて、張り切っていこっか! この雪も飽き飽きしてきた所だからね。準備はいい?」
と、少女は笑い、少年は表情を変えることなく応える。
「……そうだね、うん。手短に済ませてしまおうか」
少年からは魔眼が展開された。
「うん。やっつけた後も、支部長の力にならなくちゃいけないからね!」
少女は炎に包まれると、瞬く間に蛇の身体を有す怪物へ変じた。
また、別のところでも。
片やダウナーなトランスポーター、片や天真爛漫な捕食者が、並び立つ氷雪の怪物を見やる。
「どうやらお客さんのようだ」
「大漁だねぇ~。こんなにいたら喰うのに困らなそうだね!」
捕食者はその姿を鮫へと変え、標的へと向かっていく。
「おい、はぁ――仕方ない、
運び屋は重低音を響かせ、目標に向けて走りはじめた。
かつて無垢な心を守った者達が、今度は仕える者の為に唸りをあげる。
GM:ということで。街で起きているジャームは、過去にB市を舞台としたセッションに登場した、彼、彼女らが対処していきます。そんなマスターシーンでした。
笹原:彼1、彼女3だったな……。
GM:うん(笑)また、提示した情報全て開示したので、
笹原:はーい。じゃあ支部に向かおうかな。
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Scene6・神色自若
部下の尽力あってのことで、笹原が辿る帰路は静かなものだった。
電車の通らぬ高架下を歩む。
戦いに備えるべく指示を出したドローンの羽ばたきも、降り積もった雪が音を吸い込んでいく。
深閑な決戦前。鳴りを潜めた闘志、昂るレネゲイド。
黒く澄ました瞳の中に、いつかの激戦を潜り抜けた、友人を映した。
笹原:登場判定振ります。10。
GM:たっか! ごついねぇ。
笹原:ごついね~、やばいね~(笑)あ、支部に向かう前に調達判定出来る?
GM:あー、出来ていいかな。
笹原:OK。じゃああれかな、〈I:高性能治療キット〉を〈I:ツインシンク〉に持ってきてもらう感じで。
購入難易度は易々突破するも、回復量は全快にまだまだ及ばない。
これからのシーンでも購入する事を胸に決めたところで、笹原の目の前に一人の青年が現れた。
今までも度々顔を付き合わせているはずの笹原は、どうしてか、彼と初めて出会った時のことを思い出した。
中枢評議員からの勅命により、最高危険度のジャーム部隊を討伐するべく行動した、かつての“一切両断”笹原慧。
既に支部長としての仕事も板についていたが、それは、立場を伴わない隣人がいないことも意味していた。
討伐部隊に合流したのはUGNに限らず、ストレンジャーズ隊員、果てはUGNを裏切った暗殺者すらも討伐に加わった。
暗殺者は復讐者でもあり、応報を掲げる孤独なオーヴァードだった。
無事ジャーム部隊を討伐し終えた彼らは、再び互いの道を進み始めた。
――復讐という道が途絶えた暗殺者、“
GM:貴方の支部が経営するカフェの店員、
笹原:その発言で、ざっと朝露の身体を確認するけど、特に傷とかは……。
GM:まぁ、特にないね。
笹原:だろうね(笑)
GM:超手ぶら。傘もない。
笹原:じゃ……「ま、二年前の因縁ってやつ?」
GM:「ふん、どうりで。ここ最近では随分の仕事量みたいだ」
笹原:「ふぅ……。ま、ようやく解決の糸口が見えたってところだけど」
GM「それはいい」……彼は冷たい表情のまま「俺は散歩にでも行ってくるよ」と、傘も差さず、透徹とした目で貴方を横切る。
笹原:「大湖沼辺りがお勧めだぞ(肩を竦めて)」
GM:それには軽く笑いを零して「よせよ。俺だって最近この街にきたばかりだけど、湖沼の方角が何処かはもう分かる」
笹原:「そうか、残念だ」
GM:「まぁ、応援はしてるよ」
笹原:「助かるよ」って言いながら……支部の方に向かおうかな。
孤独な暗殺者の消息は途絶えた。
しかし、とある噂によれば――カフェの店員をしているだとか。
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Scene7・後生可畏
かつて“封鎖断ち”と名乗った少年は、“一切両断”と呼ばれるようになった。
少年は力を得て、地位を得て、その代わりに細宮夏樹という、自分を拾ってくれた支部長を無くした。
失ったものは大きい。少年の歩みは、失ったものを取り戻す側面も大きかったかもしれない。
しかし“封鎖断ち”は。支部長を無くしたと同時に、一人の少女を助けていた。
自分と同じ賢者の石を持つ、先代“マスターマモン”の道具として生きていた少女を。
それは今も尊く、日常という楔になっている。
GM:改めて、支部で解析結果を聞くシーン。
笹原:じゃ、多少ノックした後に、返事を待たず入って。「待たせたかな」って。
GM:「ま、ボクはやることに欠かないからねー。でも、この子は確かに待ちくたびれたかも」と、先ず出迎えたのは通信してきた林道華燐。そしてもう一人、
笹原:ふんふん。
GM:相変わらず、賢者の石の影響で変色した片目を、長い前髪で隠してるよ。じゃ、林道は丸椅子をそっちにやって「あ、結果出たよ~。ほら」
笹原:「(頷いて)で……詳細は?」
GM:「さて。竜巻きが言わずもがな、元支部長のものだね。中心地に彼がいる。でー、問題なのは竜巻きと繋がっている雲」彼女は数枚の資料やモニターを見ている。よく天気予報とかで見る図だなぁって思うよ。
笹原:あぁー。
GM「あの雲の中で巨大なレネゲイド反応。君や、鏡花ちゃんにかなり近いものが隠されてる。どうやら元支部長、1、2年前くらいの事件同様、レネゲイドクリスタルの錬成を目論んでるねー」
賢者の石の錬成――それは細宮夏樹のみならず、多くのオーヴァードの悲願である。
その点において、先代マスターマモンは、真性へ極めて近しいものを生み出す可能性があった。
多くの人間、一人の孤独な少女の犠牲の上で。
“封鎖断ち”や“豪雪の化身”等、UGNや協力者によってマスターマモンの野望は阻まれた。
――ジャームとなった“豪雪の化身”が、継承しなければ。
笹原:手首に埋め込まれている賢者の石に、もう片方の手で触れつつ。ちょっと考え込む表情を見せるかな。
GM:「……ま、竜巻は多分あの人の自力で形成されてる。だから君とか、えー、サラマンダーとかで? 炎や氷とかでゴリ押せば、まぁ消えるんじゃないかな。でー……」と彼女はモニターの方を見る。深刻な報告とは裏腹に、気楽そうな声色と表情で。「街を覆う魔眼は干渉不能。天の火でもあればどうにかできるんじゃない? ま、街の外と連絡通じないんだけどさ」
笹原:「なるほど」
GM:「うん。外は大慌てだろうけど。待ってらんないよね」
笹原:「まっ、そうだな」
GM:一方で、鏡花は不安そう。林道はそんな少女を見て「一応、レネゲイドクリスタルの保持者だから。関係は、ないわけじゃないでしょ。と思って。ボクの計らいだよっ」と弁明をしています。
笹原:「(一瞬、鏡花の方に目線を向けつつ)元支部長が絡んでいる以上……そっちが絡んでるのは間違いないんじゃないかな」
GM:ま、鏡花は瞳を揺らしながらも小さく頷く。それと、どうやら考えている貴方に林道は「怖気づいちゃったー?」なんて言ってきます。
笹原:「いや。具体的に、結晶構造が出来ている場合、ただ真っ二つにするにするだけじゃ、下の被害がデカそうだと思ってな」
GM「ふむ。なるほどねー。んー……。そうだよねー。そもそも自力で造り出せるんだったら、下にぽとぽとジャームを落とさなくてもいいのに。まっ、取り敢えずこっちで判明したものはこれくらい。それじゃあボクも、そろそろ雪かきに加わって来るよ」
笹原:「うん。よろしく頼む」
GM:では、ひらひらーっと手を振って林道は退出していき、ややうつむきがちな少女が残った。
鏡花水月。〈D:賢者の石〉〈D:
先代マスターマモンの一件で保護された彼女は、現在B市支部の下で自分に出来ることを積極的に手伝っている。
しかし、両親を亡くし、動物の如き扱いで実験された過去は未だ完治していない。
GM「あの……また、前みたいに……私のせいで戦うことになるんですか?」
笹原:「んー、どうだろうなぁ」
GM:彼女は、彼女は自分の片手をもう片方の手でギュッと握り込むよ。
笹原:「正直、今回の一件が、細宮元支部長のやらかした一件である以上。俺かお前どっちかが、ま、内情に関わっている可能性も否定できなくはないが……」
GM:「…………っ」
笹原:「はぁ……。ま、そこまで気負わなくていい。どの道、こうなってしまった以上、支部長である俺がどうにかしないといけないしな」と、外の雪景色に目を向けながら。
GM:貴方の視線を追って窓を見た後……今度は、貴方の目をしっかりと見上げる。
澄んだ瞳には決意が篭っていた。
笹原の右手が小さな両手に包まれた。彼はしなやかな柔らかさの次に、温かな光を感じ取る。
GM:「あの時……迷惑をかけてしまって、ずっと、何か返せないかって思ってたんです」……賢者の石、そしてカタリスト――触媒の力を持つ彼女のレネゲイドは、貴方のレネゲイドを活性化させていく。しばし貴方に力が流れ込むと、光が収まり、彼女は力なくよろけた。
笹原:「おっと……」と言いながら、支えようかな。
GM:じゃあ貴方に体重を預けるよ。「待ってますから。えっと……がんばってください。あの人を、助けてあげてください」と、腕に抱かれながら貴方を見上げる。
笹原:抱えている方とは反対の手で頭を撫でる。「ああ、わかった。任せておけ」
GM:貴方のまっすぐとした返事に、彼女もようやくはっきりと微笑みを浮かべるよ。……えーここで! 笹原慧は一つのアイテムを取得します。
笹原:やった~~ぁ。
GM:リレーションアイテム*2『
リレーションアイテム『触媒:鏡花水月』
種別:リレーション/一般
REC:鏡花水月
解説:貴方と同じレネゲイドクリスタルの適合者であり、他者のレネゲイドを活性化させる特異体質の鏡花水月は、一時的に貴方の力と共鳴し更なる力をもたらした。
通常効果:いつでも使用できる。取得しているエフェクトをひとつの使用回数に+1する。また、次に選択したエフェクトを使用する時、上昇する侵蝕率を0にする。
この効果はシナリオ一回まで使用できる。
笹原:おお~~~。
GM:次にロイスを持ってる時に適応できる強化効果。先ず一つ目。このアイテムを所持している間、取得しているエフェクトのエフェクトレベルを+1する。(笑)
笹原:全部…………??
GM:全部!(IQの蕩けた声)
笹原:わあ!(IQの蕩けた声)
GM:……で、強化効果2。
強化効果2:鏡花水月のタイタスを昇華時、選択する効果に『そのラウンドの間、あなたが与えるダメージに+20し、受けるすべてのHPダメージを-20する』を追加する。(REの効果と重複されない)
笹原:つまり、SロイスでREの効果を指定しても重複はしない?
GM:そう。
笹原:あいあい。あんまロイス切る気がないしなー今回。
GM:んふふふ。もう切ったらまずいもんな(現在侵蝕率123%)
笹原:うぅん!(笑)
追加されたオリジナルデータを踏まえ軽い作戦会議。
高性能治療キットを調達し、HPも全快になったところで、GMから一つ行動が提示された。
GM:一応湖沼に行けばクライマックスが発生するけど、貴方ノイマンシンドロームなのでこのような判定が出来ます。
笹原:(蒼い琥珀計画を阻止する方法を考える 【精神】難易度12)……おー、なるほど。じゃ〈I:ツインシンク〉を宣言。もうひと働きしてもらおう。
GM:精神ダイスだから乗るのか! ずっと忘れてる(笑)
笹原:便利だぁ。達成値19。よかったよかった
GM:おお出たねえ。
笹原は自分のシンドロームを使いこなし、或る仮説を立てた。
現在B市は強大なバロールの魔眼に包まれている。そしてその内側には、賢者の石に近しいものを孕んだ乱層雲が発生している。
魔眼の
天災となって街を脅かす“
街一つを押し潰す“スコープレス”。
どちらもを倒さねば、街の平和は来ないと。
GM:計画そのものは乱層雲だけだと破綻するなぁ、というところまで把握できます。また、もう一つ分かることがあります。
クライマックスフェイズに行く際、三体のジャームによって守られている為、戦闘が発生する。
一体はシーン5の四人が足止め出来る。また、NPCカードを四枚選択し、それらがクライマックスで使用できなくなる代わりに、もう一体足止めさせることが出来る。
GM:えーこれを踏まえて、情報収集項目が増えます。
笹原:はい
情報項目
・ジャームA
・ジャームB
・ジャームC
全て〈情報:UGN〉6
GM:判定せずとも指定の対象には出来ますし、判定しないままクライマックスに行くことなども可能です。
笹原:情報収集項目を集める場合シーンの再登場が必要?
GM:必要。なので全て集めなくてもいいっちゃいい。あー、そうだそうだ。これで何か分かるかも言ってなかったね。これに成功する事で竜巻きを護るジャームのデータが一部獲得出来る。この一部っていうのは、九割がた獲得出来るって認識で良い。
笹原:ふんふん。何が獲得できないのかは気になるけど……んー、切り捨てる四人を先ず選ぶか!
見ているだろうか、元B市支部長。これが貴方の託した後継の発言である……。
笹原:正直ここまで侵蝕率が走った今、“
GM:あ、そうだ。『このクライマックスで使用出来なくなる代わりに』ってところ、使用済みでも大丈夫。
笹原:使用済みでも大丈夫!?
GM:使用済みでも大丈夫!
笹原:じゃあ使うか……流石に話が変わって来る。
GM:忘れてた……(笑)
笹原:“
GM:はい。
『従える者-ディスパージョン』
解説:与えられた名を使い、灰原新は正しき手段で貴方に尽くす。
タイミング:オート
貴方は即座に情報収集判定を行なう。この判定のダイスは+5される。戦闘中には使用出来ない。
シナリオ一回まで使用できる。
笹原:(12個振る)10、ひっく!
GM:OK(笑)成功ではあるね。……えー、お手元のアンチェインアームズをご覧くださいっ!
笹原:(爆笑)
公式サプリメント『アンチェインアームズ』(通称UA)は、現代ステージに新たな脅威と力が加わり、様々な追加データや、イマーシブモードというライトな遊び方に長けたルールが記載されている。
しかし、今回に参照するのはそのどれでもないものだ。
94ページから始まるエネミーアップデート……つまり、エネミーデータ集である。
このGMのようにUA記載エネミーデータを使用することで、シナリオ作成の負担はグンと軽くなる!
これをご覧の皆様、『アンチェインアームズ』の購入ならびにシナリオ執筆、ご検討のほどよろしくお願いします。
笹原:これか……。(指定されたエネミーデータを見る)
GM:あくまでデータなので、フレーバーは違うよ。また、衝動は加虐ってことも分かる。
笹原:データからの変更点は?
GM:前のシーンで取得したEロイスについては不明。後はエネミーエフェクトを二つ取得してるのと、エフェクトのレベルが上がってる。
笹原:これって倒さなかったジャームにもEロイスが配られてると思うんだけど、それってバックトラックにカウントする?
GM:する!
笹原:ここの回答次第だとひとりで全員殴り倒した方が効率がいい説があって。
GM:あぁ~~……(笑)
と、朝露花火へロイスを取得しつつ。この調子で作戦会議を進めていく。
もう1シーン使って情報収集した結果、ジャームBとのタイマンを選択。
残りのジャームA、CについてはB市のエージェントが交戦。足止めをしてもらうことになった。