「そう、キリトとは初日に会ったんだよ」
俺たちは焼き鳥のようなもの片手に明日のことについて話しあっていた。何とかあの話し合いから飯を食う意流れに落ち着いたのである。
アスナがフードを脱いだ後、まあ今はかぶり直しているのだが、そういえばあの後アスナ直々に呼ぶときはアスナで良いと言われたのだ、やったぜ。
まあそのことは置いといてフードを脱いだアスナは改めて自己紹介をしてきた、改めてよろしくということらしい。あと今は中学生らしい。SAOを初めて1月立ったが、知る範囲で攻略に参加している中学生はそれこそ片手の指よりも少ない。
それこそ自称年齢不詳のオネーサンであるアルゴも入れたら4人だろうか。
アスナの自己紹介の後、俺、シア、キリトの順番で自己紹介しあった。お互いのハンドルネームと歳を言って、そのままの流れで焼き鳥屋「トリトン」に入った。
ひとまず適当に注文して、シアとキリトはウーロン茶、俺とアスナは緑茶、を注文して、2分かからないくらいで全部来て、今だ。この世界、注文してからぶつが出てくるまでがかなり速い。ラーメン屋ぐらい速い。利用者としては困ることはなのだがちょっと調子が狂う。
「そう高校で知り合って、最初はここまで仲良くなかったんだけども、今はこうよ」
今はシア、いや蒼とのなれそめみたいなのを話している。もちろん付き合ってるわけじゃないけども。まあなれそめで良いだろう。
「テストの後とかによくラーメン食べに行ったよね」
「あった、あった、懐かしいな——」
シアの言葉で昔を思い出す。ほんの2.3年前の話なんだがまるですごく古い記憶かのような感じがする、大学生になってからも色々忙しかったからかな。
「ちなみにキリトは彼女とかいるん?」
いやいや、いるわけないだろ。学校が終われば速攻で帰ってネットゲームさ」
やけに否定が早かった、キリトは案外もモテそうなのにな~中学生だからか?
「アスナは恋愛とか興味あるの?」
こういうことを年下の子に聞くのってセクハラとかになるのかな、まあ大丈夫だと思うけど。いやでもアスナとは出会ってすぐだしな、聞かない方がよかったか。
「私はそういうのはないわ、どうせ将来の相手は親が決めるだろうし」
そういうとアスナはうつむいてしまった。聞かない方がよかった気がする。空気が重いって、てかアスナって絶対どっかいい家の子でしょ、もう確定じゃん。
早く何か言わないとこのまま空気が死ぬ。
どうにか助けを求めて周りを他の2人に目を向けるがキリトもシアもこちらをジト目で見つめてくる。
「それなら今のうちに恋愛しとかないとね、案外親も認めてくれるかもよ」
「それならいいんだけど…」
「なんだかんだ親ってやつは子供に甘いからな、事後報告すればこっちのもんよ。アスナは中学生なんだろ、なら反抗期しようぜ」
「あとあれだ、そろそろ明日の話をしよう。ボス戦のこと」
街での一悶着や飯を食べながらの昔話で長くなったが本題はここからだ。てかそもそも昼に話す予定だったのを2人が消えるからこんな時間に話すことになったのだ。
「ボス戦の話って言ったって、作戦会議は昼にしただろ」
キリトが突っ込んでくる。
「いやもっとミクロの、それこそ俺たちの話だよ、昼の会議はボスの話メインであんまり取り巻きの話とかしなかっただろ」
昼の会議で主な議題に上がったのはボス、コボルトロードの戦闘モーションと攻撃の予兆、そして使う武器についてだ。そのことについてでさえ本番では理想通りの動きはできないだろう。
「俺たちの相手は取り巻きなんだからそれメインの話をしないと。あとパーティーとしての戦い方、そもそも俺らはアスナがどんな武器を使ってるのかは知っててもどんな戦闘スタイルかは知らないわけなんだから」
「確かに、それもそうか」
「まあそんな御大層な話をするわけじゃないんだけどね。ある程度の役割分断ができればなと」
「私もそこまでゲームに詳しいわけじゃないけどその程度で良いの?」
「いいんだよこの程度で本番での俺たちの役割は取り巻きを相手するだけなんだから、この4人での連携と手札の共有さえできれば、あとはアドリブよ」
「アドリブ?」
キリトがジト目でこちらをにらんでくる。
「まあ正直言って時間がないってのもある。明日ボス部屋までの移動中に機会があればって感じかな」
俺たちが話し合っている横でシアは黙々と焼き鳥もどきを口にしている。
「キリトはともかく、アスナは普段ソロだと連携とかは難しいかもな」
いざ作戦を考えようだとか連携を使用だとか、まあボス戦の前日に考えることではないな。一応自分の得物とスタイルだけでも共有できただけいい方なのかもしれない。
「ひとまずは俺とキリトで前線貼ってシアがフォロー、アスナが遊撃なりなんなりで不測の事態に備える。あとはまあ状況に合わせてって感じかな」
「遊撃は私で良いの?攻撃力ならユウトがリーチならシアが私よりも高いと思うけど」
「この中だと一番早いのがアスナだから、たぶん俺だと遠くで何かあっても、追いつけないと思う」
「それなら、任されたわ」
ひとまず俺とキリトでおおざっぱな立ち回りを決めて、アスナも同意してくれた。シアは完全にこちらに任せるらしく口をはさんでは来ない。
「俺たちのパーティー以外もいるんだし、遊撃をなくして4人で回すでもいいと思うけど」
「確かにそれもそうなんだけど、気軽に動ける人間欲しくない?」
「まあわかるけど——」
確かに今回のレイドで遊撃が悪い意味で浮くのはあり得る、一度戦ったことがあるキリトが言うなら十中八九そうなのだろう。そもそも俺らのパーティー自体が遊撃みたいなものなのだから、アスナは遊撃の遊撃みたいなわけわからない立ち位置になる。
だけども何か不安なんだよな、多分大丈夫なんだろうけども。
「じゃあ明日は頑張ろう、試運転の機会があればそこで試す、無理だったらぶっつけ本番で、まあ最初のボスだしキリトはベータの時に戦ったこともあるし大丈夫でしょ」
飯も食べ終わり店の入り口の前で話す。あの後キリトと話し合った結果、アスナは遊撃のまま、俺たち自身も常に警戒して戦うことになった。
「そこまで期待されても困るんだが」
「いやいや大いに期待するよ、まあベータと違うなんてことがあったらそれはそれですぐに気が付けるだろうし。ああ、あと今回は俺のおごりだけどボス戦の後は割り勘で頼むよ」
「「ああ」ええ」
「じゃ、解散。また明日」
キリトとアスナに手を振りながらシアと帰路に就く。今日だけで色々なことが起こった。昼の攻略会議での乱入者、突如消えたキリトとアスナ、さっきのご飯。
けれどもおそらく明日のほうが急がしいだろう、それこそ今日は話し合いだけだったし、実はそこまで疲れているわけでもない。ボス戦を控えて居るのだからそういうもんだといえばそうなのだが。
だが明日は今日の比ではないくらいつかれるだろう、俺を含めベータテスター以外は初めてのボス戦なんだから。上手くやるしかない。
「ユートは明日のボス戦勝てると思う?」
「バッカお前、負けると思って挑むわけないだろ。勝つよ多分。まあ誰一人犠牲者が出なければいいんだけどもね」
「何かあればちゃんとフォローするよ」
「いやいやそれがお前の仕事だろ?——今日寝れるかな、俺こういう時はなかなか寝れないタイプなんだよね」
二人で話しながら街灯に照らされた道を歩く、こんなファンタジーな世界観しておいて街中には多くの街頭が立っていて結構明るいのだ。まあゲームプレイを快適にするためなのかもしれないが。
シアと二人で集合場所に到着するともうかなりのの人数が集まっていた。
「おーい」
声が聞こえてきた方向を見るとキリトが手を大きく振っていてその隣でアスナも小さく手を振っている。
「おはよう、二人とも早いね、まだ5分くらいあるんじゃない?」
「いやいや、俺からしたらレイドに5分前集合するのはかなり遅い方だと思うね」
「私も早く来すぎちゃったかもって思ってたのだけど、もうみんな集まってってびっくりしちゃった」
普段MMOはあまりしないのだがキリトがいうのならばそうなんだろう。
「いやマジでな、もしかしたら俺らで最後じゃね」
そう思うほど集合場所には人が集まっていたし活気があった。もしかしたら今日死ぬのかもしれないのに、いやその可能性もあるからみんな前を向いているのかもしれない。
……まあ考えすぎか。こんなことうじうじ考えるってのも気が滅入ってる証拠かもな、ボス戦終わったら1日休むか。
「それじゃあ全員集まったみたいだし、今からボス部屋に移動しようと思います。移動中は会議で話したようにパーティーごとにローテーションで斥候をします。まずは俺のパーティー、次がキバオウさんのところで——」
どうやらもう出発するらしい。
「キリトは俺らが何番目か覚えてる?」
「もちろん、4番目だろ」
「おお」
「何がおおだよ」
この会話に意味はない、ただ隣にいたから話しかけただけだ。
「てか4番って縁起がわりーよな、まったく。どうせならゲン担ぎなりなんなりをガンガンしていきたいんだけどな」
「気にし過ぎだ、そんなものは気の持ちようでしかない。まあこんなゲームでのボス戦、それも最初の、ベータテスター以外は経験もないしそういうことを気にするのはしょうがないか」
「だろ~、俺は不安で不安で~よよよ~」
「俺はたまにユートの情緒が不安になるよ」
「まったく人がジョークで場を和ませようとしているってのに」
自分たちの番が回ってくるまでの間、歩きながらではあるが各々好きにやっている。ほとんどが同じパーティーで固まっているが、まあ移動中でも和気あいあいって感じだろうか。
「シアさん、ユートはいつもこんな感じなの?」
いや普段はもっとまじめだよ、たぶんユートも緊張してるんだろうね。あいつはああ見えて結構臆病なんだ。あと僕も呼び捨てでいいよ」
「そうなの?あまりそうには見えないけど」
「まああいつは自分のそういうの隠すタイプだからね、僕から聞いたってユートには言わないでね」
どうやら後ろではシアとアスナが打ち解けているようだ。昨日が初対面にしてはすぐになじんだようで安心する。もしかしたらこの世界がリアルでありながらもゲームであるという状況が俺たちのコミュニケーションを円滑にしているのかもしれない。
迷宮区に入ってしばらくして本隊が3番目に斥候をしていたパーティーに追いつく。どうやら俺らの番になったようだ、俺らの後は2パーティーなのでここで折り返し地点だ。
「じゃ、俺らも頑張るか」
「「「おお」」ええ」
赤いエフェクトを纏った俺の剣がコボルトの体を引き裂く、おそらくこの一撃でHPバーのすべてが灰色になりコボルトの体はポリゴンとなり崩れていく。そんな中でもこの迷宮区の細長く薄暗い道に金属音が数度響く。
俺たちの少し先、迷宮の暗闇の中で時折火花がきらめいている。今回俺たちが遭遇したコボルトは3体、今のは2体目。あの火花はキリト、アスナの2人と3体目のコボルトとの戦いで出たものだ。
「僕のアシストいらないじゃん、てか5分の1くらい削っただけなのにソードスキルで一撃とかやっぱ大剣の火力はやばいな」
「まあその分重いし、後隙でかいし、サポートありきの火力なんだけどね。ソロじゃこの火力は出せないよ」
ポリゴンが完全に消え去った後も、他に敵はいないかと残身を続けながらも会話を続ける。数秒もしないうちに戦闘音はなくなり、どうやらキリトたちの方も終わったらしい。
俺たちが前のパーティーと交代してからモンスターと接敵するのはこれで2度目、その2階とも戦闘時間はそこまでかかってない。迷宮区のMOBとはいえ攻略組は全員かなりの安全マージンを取っている。ボスならともかく道中に出てくるMOBは簡単に処理ができる。
「やっぱ昨日の作戦道理にはいかんな、いったん作戦無視して完全アドリブで行ってみる?」
「そうだな俺もそれに賛成だ。今みたいに俺とアスナ、ユートとシア。もしくはアスナとシアを入れ替えて実質2パーティーで運用するのはどうかな」
「いいね、じゃあ次接敵したときは俺とアスナ、キリトとシアの組み合わせでやってみよう。シアとアスナもそれでいい?」
「まかせる」「ええ」
「まあ交代まではまだ時間もあるし、いろいろやってみよう」
結局あの後俺たちはさらに2回モンスターと接敵した。肝心の連携なのだがキリトとアスナの早い方と俺とシアの遅い方の実質2パーティー制にすることになった。
なぜこの組み合わせなのかというと、まず俺とアスナの組み合わせ、あまり相性が良くなかった。スピードが違い過ぎてアスナに俺がついていけないのだ。そこでまず俺とアスナを別にすることが決まる。そしてアスナについていけるキリトとシアだと、キリトの方が火力が高いのでバランスを2組のバランスをみてこの組み合わせになったのだ。
要は俺とシアはいつもの通りということだ。
それが決まった後は目的地で後続を待ち、次のパーティーと後退して、さらにその次のパーティーがさっきのパーティーと後退して。
しばらく歩いた後、俺たちの前には大きな門がそびえたっていた。
四人のステータスの配分は
キリト 攻3防1速2
アスナ 攻2防1速3
ユート 攻3防2速1
シア 攻2防2速2
ここに武器による補正がのる程度に考えてます。
やっぱヒロインっていた方が花があるよね、でも思いつかないんだ。
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アルゴルート
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シノンルート
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シリカルート
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リーファルート
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ヒロインなし