アインクラッドの英雄   作:夕方の月

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予約投稿というやつを使ってみます。どうかうまくいきますように。


3 チュートリアル

 違和感は一切感じなかった。ただ視界が少し青くなったかな?と思った次の瞬間には俺たちの全身をブルーの粒子体が包みこんでいた。少ししてブルーの光が一際強く脈打ち視界がぼやける、思わず目をつぶってしまた。この異常事態で目をつ違和感は一切感じなかった。ただ視界が少し青くなったかな?と思った次の瞬間には俺たちの全身をブルーの粒子体が包みこんでいた。少ししてブルーの光が一際強く脈打ち視界がぼやける、思わず目をつぶってしまい、すぐさま目を開くとそこは最初の町、俺たちがログインしてすぐ集合した黒鉄宮のすぐそばの広場にいた。

 

 「あんなに移動して結局この街に戻されるとか、マジが〜」

 

 「まあ初日はゆっくりしろってことなんじゃない?」

 

 落ち込む俺をシアが慰める、それを実情を知らない人が見れば細マッチョなイケメン大剣使いを高身長な美人槍使いが慰める微笑ましい光景だ。いやこのゲームの世界ではそれはありふれた景色だろうか。

 

 少し落ち着いて周りを見渡すとなにやら様子がおかしい。

 

 「どうなっているの?」「ログアウトができないんだが」「さっさと対応しろよ」という言葉が聞こえてくる。そして中には苛立ちの色合いを増し、怒号を飛ばすプレイヤーもいた。

 

 「メニュー見ろよ、マジでログアウトボタンがなくなってる」

 

 シアの言葉を聞いて慌ててメニューをスクロールする。ログインしてすぐ、簡単なチュートリアルのようなもので確認したログアウトボタンを確認するとそこには何もなかった。灰色になっているだとかロックされてるでもなく、最初からログアウトボタンなんてものはなかったように綺麗さっぱり消えていた。最悪の予想、大学生にしては些か幼稚な考えが脳裏をよぎるが一旦それを無視して適当な考えを口に出す。

 

 「クエストクリアまでログアウトできないとかそういうイベントとかかな?」

 

 「そういうのあるん」

 

 「いやしらん、そもそもフルダイブのゲームなんて今までしたことなかったし」

 

 そもそもログアウトできないなんて据え置き機やパソコンならちょと面倒なだけだ。ログアウトできないことがこんなに問題になるのはフルダイブゲームだけだろう。

 

 「まあもし仮にそんなのがあったとしてもこのゲームには社会人もそこそこいるんだし、なかなか荒れるんじゃないかな」

 

 「だよなあ〜普通に炎上しそう」

 

 そんな今思いついた適当な理由を言ってそんなことが本当にあったらどうなるかなんて考えてみたりして、結局は周りのプレイヤーが言うようにたぶんバグなんだろうが、それでも、もしそうだとしたらそれは今までない新しいイベントになる。

 

 「まあ流石にないでしょ、……俺は個人的にはなんかのイベントだったら面白いと思うんだけどな」

 

 「じゃあ僕はバグの方に賭けようかな」

 

 「お、じゃあ今度遊びに行った時に、ジュースでも奢ってもらおうかな〜」

 

 そうして二人でしゃべっていると誰かの声が聞こえた。その声はよく響き喧騒に包まれた広場の中で雑談している俺たちにもよく聞こえた。

 

 「あっ……上を見ろ!」

 

 その声を聞き二人で上を見上げるとその声の理由はすぐにわかった。

何メートルだろうか、高いビルやマンションと同じかそれより高いそのくらいの位置にある第二層の底、さっきまでは空模様が投影やれている天井が深紅の市松模様に染まっていた。

 

 「なんか書いてるな、Warningはわかるけどもう片方って読める?」

 

 「システムアナウンスじゃないかな」

 

 「おしゃれなんかもしれんけど英語だけはやめてほしいんよな、そもそもワーニングの意味知らんし」

 

 「いやあれくらいは普通に読めるでしょ……よく大学に行けたよね」

 

 「英語以外はできるんだよ、国産のゲームなんだからシステムアナウスは日本語にしてほしいもんなんだけどね……てかアナウンスつっても空に文字浮かぶだけ、GMも来ないし本当に何があったんだ?」

 

 そう話している間に空から血紅色の雫がゆっくりと落ちてくる。それは広場の中心の上空で動きをとめ、深紅のフード付きローブを着た巨人に姿を変えた。

 

 「あれGM?」「なんで顔ないの?」

 

 周りの反応を見る限りどうやらあの巨人はGMのアバターらしい、が普通のGMとは少し違うらしい。

 

 『プレイヤーの諸君、私の世界にようこそ』

 

 いきなりGMらしくない発言だ。いやまあ多分GMだということは確定だとしてもなぜいまそんなことを、やはり何かのイベントいなのだろうか?……もしかしたらイベントのボスなのか?確かに世界の支配者を倒すと聞くとそれっぽい、ただ今か?もっと後っていうかこういうのはラスボスとかじゃないか?嫌な予感がする気持ち吐き気もしてきたかも。

 

 『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』

 

 茅場…たしかアーガスのゲームデザイナーだったか、前に雑誌で見たことがある。確か雑誌では若き天才ゲームデザイナーにして量子物理学者って書いてたと思う、たしか結構イケメンだったはず。ひとまずこのでかいアバターがボスってのはないとして、じゃあなぜ開発者直々にここに来たんだ?

 

 『プレイヤー諸君は、すでにメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いていると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく、ソードアート・オンライン本来の仕様である』

 

 ……………やっぱり何かのイベントだな茅場本人が出てきたのも彼のファンへのサプライズだな、多分。うん、きっとこれからクエストがあってそれをクリアするとログアウトボタンが復活したりするんだな。うん……

 

 『諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることはできない』

 

 城ってどこだ………あ、黒鉄宮の事なのか?もしそうなら流石の俺、街の中心にあるでかい建物、やっぱなんかあると思ってたんだよな〜。

 

 あるとしても時間制限だろうな、このゲームには社会人も多いし学生だってかなりの数がいるはずだ、長くても1時間だろうか、ただでさえログアウト不可は攻めているしそれ以上はさすがにないだろう。

 

 そんな悠長なことを考えてはいるものの嫌な予感はどんどん大きくなってくる。俺の勘は正直当てにならないとは思うんだが、何が今回はヤバい気がする。

 

 「昼ごはん食べてくればよかった」

 

 「どんまい」

 

 まあ俺も抜いてるんだが。

 

 『―ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

 

 ……え、演出にしては結構リアル志向というか、凝ってんだな。周りからも困惑の声が上がっている。頭が痛くなってきた、

 

 ………百歩譲ってもナーヴギアで人って殺せるっけ?マイクロウェーブってことは電子レンジだろ、そんなことができるくらい出力が強いっけ、ていうか俺の部屋のコンセントってノートパソコンの充電しながら電子レンジ使えたっけ、ブレーカー落ちて終わりな気もするけど…思い出せナーヴギアの取説を、一回分解したときの記憶を…(据え置き機なくせになんでこんなくそデカいバッテリー積でんだ?)…ああ………あったわ……

 

 『より具体的には、十分間の外部電源切断、二時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み、…以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。この条件は、すでに外部世界では当局およびマスコミを通して告知されている。』

 

 「なあ優斗、おまえ9月の初めぐらいにナーヴギア分解してみたとかいってなかったか?実際さっき言ってたことってできたりするか知ってるんじゃない?」

 

 「確か、めっちゃデカいバッテリーを積んでるはずだから、できないこともないとは思うけど、…俺別に工学系ってわけじゃなあから正直わからん……けどもなんかヤバい気がする。もしかしたら普通に有り得るかもしれん」

 

 『―プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからずあり、―その結果ー残念ながら、すでに二百十三名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している』

 

 本当にまずいやつかもしれん。………ヤバい…………………やばい。

 

その後も茅場の話は続き…………

 

 

 

 

 

 

 

 そっかー…マジか……どうしたもんかな…………無理じゃね。

ノーデスでゲームクリアとか、しかもこっちで死んだらあっちでも死ぬとかいうストレスがかかった状態でとか無理じゃね……

 

 『それでは、最後、諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給え』

 

 その後を鼓膜が拾うのと同時に一抹の希望を持ち、弾けたように急いでアイテムストレージを見るとそこには手鏡というアイテムがあった、とりあえず使用してみるが何の変哲もないただの手鏡だしそこに映っているのも、半日前に適当に作ったいい感じのイケメンだけだ。

 

 そうして手鏡をまじまじと見ていると突然周りのプレイヤーを強制転移の時とは少し違う白い光が包んだ。その光は俺も飲み込み、3秒もたたなかったと思う。光が晴れた時、周りの景色は一変していた、さっきまで周りにいた顔が見当たらないのだ。顔や体格もさっきまでいたプレイヤーのようなアニメやゲームに出てくる美男美女から現実でもそこらにいるような見た目になっていた。中には魔法少女のような服を着たおじさんもいた。

 

 「おい優斗やべえよ‼︎」

 

 その声に振り替えるとそこにはシアではなく蒼が立っていた。

 

 その光景を見ても最初は違和感を感じなかった。だって蒼に呼ばれて振り返ったのだからそこに蒼がいるのは当然なのだ。ただそう思ったのは一瞬でそれを正しく認識したとき俺はとてつもない恐怖を感じた。

 

 この剣の世界での蒼はシアという水色髪の美女だったのだ。長い付き合いの中であいつの女アバターはよく見ていたし、今日初めて見た時からも違和感を感じなかったが現実では体格も性別すらも違う男だ。だがこの世界ではそうだったのだ。ただそこに立っていたのは美女ではなく俺のよく知る男、蒼だった。

 

 「女じゃなくなった!」

 

 いや正確には普段見慣れた蒼ではなく女装した蒼だった。というかこの状況ではの反応なのか我が友よ……。

 

 不謹慎なのかもしれないが恐怖や困惑よりも面白さが勝った。思わず笑いがこぼれる。

 

 「おまえ今の姿めっちゃおもろいんだけど、やっぱボイチェン使わない方が良かったじゃん」

 

 「いやそっちこそイケメンじゃなくなってるじゃん」

 

 そういわれて思わず手鏡を見るとそこには俺のアバターのユートではなく毎朝見慣れた俺の顔があった。頭が痛い、吐き気がする。

 

 二人して大笑いした後に冷静になると一気に怖くなってきた。最初は気づかなかったけど体格だって変わってる。こんなことは現実逃避でしかない。

 

 「てかなんで現実の俺らの顔がわかるんだろ、なんか知ってる?」

 

 「いやわからん、もしかしたらカメラでも…いや無理か?」

 

いったん冷静になるためにいろいろ考える。現実逃避といってもいい。

 

 「ナーヴギア使うときに体全体を触ったりしたからかな?」

 

 「体格はともかく顔は無理じゃね…わからん」

 

 『諸君は今、なぜ、と思っているだろう。なぜISAO及びナーヴギア開発者の茅場品彦はこんなことをしたのか?これは大規模なテロなのか?あるいは身代金目的の誘拐事件なのか?と』

 

 もうこうなっては茅場の言葉を信じるしかないのだろう。もうこの世界では死ねなくなったんだろう。そしてこの世界から逃れるためにはこのゲームをクリアするしかない。最悪だ。

 

 『私の目的は、そのどちらでもない。それどころか、今の私は、すでに一切の目的も、理由も持たない。なぜなら・・・この状況こそが、私にとっての最終的な目的だからだ。この世界を創り出し、観賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。そして今、全ては達成せしめられた』

 

 いったい何がしたいんだ、この状況を作りたかったってどういうことだよ。てか警察にサーバーが落とされるなんかして普通無理だろ、現実の方ははどうなってんだよ。

 

 『…以上でソードアート・オンライン正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の健闘を祈る』




UAが3桁になってて小躍りしてます。

ランキングを見たら文字どうり桁違いでした。バケモンじゃん……


追記 一部誤字があったので修正しました。
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