「た、助けて!!」
僕、緑谷 出久の目の前には“個性”で腕を刃物の様に変化させたヴィランが舌舐めずりをしながら近づいてきていた。
「クヒヒ……ガキ1人で何が出来るかなァ?周りにはだぁれもいないよォ〜」
ヴィランの言う通り周りには1人も人がおらず、助けを呼んでもヒーローが来る事もなさそうだ。そして僕は“無個性”で、抵抗する事が無理だ。
「誰か、誰かぁ……」
「死ねェッ!!」
ヴィランが刃物の様な腕を振り上げた時、僕の今までの人生(12年間)の記憶がフラッシュバックする。あぁ、僕の人生はここまでなんだな……立派なヒーローになってお母さんを喜ばせたかったなぁ……
ONE
あぁ、死に際だからかカブトムシの様な人も現れたよ……
TWO
死ぬまでのカウントダウンかぁ……死神なのかな……?
THREE
『ライダー……キック』
RIDERーKICK
ZDOOOOOON!!!
「ごぶっ……!?」
「へ……?」
一体何が起きたんだろう……カブトムシの様な人が現れたかと思えば、回し蹴りでヴィランを倒して、人差し指を空に向けていた。
『君、大丈夫か?』
「え?あ、ハイ!た、助かりました!」
カブトムシの人は腰が抜けて立てない僕に合わせて体勢を変えてくれた。一体この人は誰なんだ───
「こ、このォッ……!!」
「ひいっ!?」
『まだ意識があったか』
と、カブトムシの人と話していると、まだ意識が残っていたヴィランが起き上がり、カブトムシの人に襲いかかっていた。
「ウォォォォォッ!!!」
『フンッ』
暴れ狂うヴィランの攻撃を当たるか当たらないかのギリギリの所で避け、まるで攻撃が分かっているかのような動きで避けてゆく。オールマイトでも出来るのかな……?
『フンッ!!』
「ぐぼぅっ……!!」
『ハァッ!!』
正拳突きがヴィランの鳩尾に叩き込まれて怯んだところに回し蹴りを喰らわされてヴィランがかなり怯んだ。
『とある人が言っていた。【子供は宝物。この世でもっとも罪深いのは、その宝物を傷つけるもの】だってな。お前は宝物であるこの子を傷つけようとした。その罪は重いぞ』
「こ、このォォォォ!!」
そしてヴィランが駆け出すと、カブトムシの人がこちらを向いてベルト?に装着している装備を操作し始める。
ONE
「死ねェェェェ!!!」
ヴィランが腕を振り上げて飛びかかった。
TWO
カブトムシの人が地面を踏み込む。
THREE
ヴィランが腕を振った。
『ライダー、キック』
バックルを操作してまたその言葉を発した。そして足に紫電が纏われ、足を振り抜いた。
RIDERーKICK
カブトムシの人の足はヴィランの腕を折り、頭に必殺技が叩き込まれていた。そしてそのままヴィランは壁にものすごい速度で叩きつけられて今度こそ完璧に伸びていた。
「す、すごい……」
僕は圧倒的な力でヴィランを捩じ伏せたその人の事が気になって仕方なかった。
「あ、貴方は……!!?」
『俺はカブト。“仮面ライダーカブト”……そして……』
その人はベルトの装備を外して人差し指を天に向けて発した。
「大いなる道を往き、総てを司る男……大道 総司だ」
それが僕と「師匠」との初めての出会いだった。
好評なら続きます。感想待ってます。
OFAって……
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継承しない