ゴッドイーター/レッドストーム   作:アガラちゃん

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人物像や語句、舞台などの設定資料。
原作ゲームの記憶とウィキ参照の情報の他、オリジナル情報も多数。
文章主体の小説には合わない設定などちょこちょこ変更してます。
キャラはほとんどオリジナルです。
原作キャラはオオグルマ・ダイゴ以外出さない。絶対に。


章外・設定など
人物・語句設定集


■人物・組織名

 

〇アレックス

 フルネーム:アレックス・ミラー 

 適合神機:大剣型(第一世代)

 身体特徴:身長181cm 体重70kg 年齢/18歳 髪色/赤に近い褐色の短髪 

 好きなもの/趣味:機械いじり、バイクに乗ること

 嫌いなもの:宗教に関するもの全般

 大切なもの:古びた大型のコンバットナイフ

 主人公と同じく第一部隊に配属された新人GE。性格は猜疑心が強く、また気性の荒さから初対面の人物に対して攻撃的な態度を取ることもある。

 基本的に自身の命を優先して動くが、反面、義理堅い部分も。主人公に命を救われたことでその恩を返すべく、危険な任務にも主人公と共に進んで参加する。

 また、宗教に関連することを特に忌み嫌っており、彼の生い立ちになにか大きな影を落としているようだ。

 用いる神機は大剣型で、生来の膂力を遺憾なく発揮した一撃は目をみはるものがある。アラガミ戦を模した技能試験では新人中でトップの成績を叩き出した。これは第二支部内でも上位に食い込める成績であり、新人ゴッドイーターの中でも特に注目されているようだ。

 機械いじりが趣味であり、ひょんな事から手に入れたバイクを修理している。非番の際は、直ったバイクに跨がり支部周辺のツーリングを楽しんでいるようだ。

 

 

〇イリア

 フルネーム:イリア・エバンズ

 適合神機:小剣型(第一世代)

 身体特徴:身長155cm 体重48kg 年齢/16歳 髪色/金色・ややクセっ毛のボブカット

 好きなもの/趣味:ネコの観察・ネコにまつわるグッズ集め・ゴミを壊して捨てること(皿など割れ物は完全に割って捨てる、紙類は全て破いて捨てる、など)

 嫌いなもの:ニンジン。戦うこと。

 主人公のカイと同じく第一部隊に配属された新人GE。性格は物静かでおとなしく、カイいわく「借りてきたネコのよう」とのこと。

 

 

〇エル支部長

 フルネーム:エリオット・ロバーツ

 身体特徴:身長138cm 年齢/9歳 髪色/金色で前髪は長め

 好きなもの/趣味:なし

 嫌いなもの:本部からの理不尽な通達、無能な前統治者の尻ぬぐい。

 前ラスベガス第二支部の支部長が死亡したことで、急遽第二支部に配属された支部長。

 年齢こそ低いが、思考は同学年の子供と比べものにならないほど冷徹かつ怜悧だ。

 周囲の大人以上の知略と決断力を持つが、子供に似つかわしくない言動や冷徹な振る舞い、常に眉間にシワを寄せる表情を見せるなど、彼を見て”子供なのに無理をしている”と評するものも少なくない。

 白を基調とした将校用の詰襟の軍服を着用し、長袖の上着を肩に羽織るが、足下は衣類素材の節約のため半ズボンという、まるで“大人ぶった子供”のような印象を受けるいでたちだ。

 言動や施策は大人顔負けの理知に富んだものであり、実際に彼が支部長に就任してからラスベガス第二支部の人々の経済状況は徐々に良くなっていた。

 就任してから名声はしだいに高まっていくが、彼はそれに驕ることもなく、主人公達の第一部隊をはじめ支部の面々へ感謝と敬意を持って接しており、市民だけでなくセンタースワンの職員や部隊員達からの支持も厚い。

 だが、実績もなく年齢もまだ幼い彼が支部長の椅子を得られたのは尋常なことではない。フェンリル本部には彼を支持する者達が一定数いるようで、その生い立ちに謎が隠されているようだ。

 また、執務室の中に地下へ直通するエレベーターを新設するなど、一部不可解な施策に疑問を持つ者もいるようだ。

 

 

〇カイ(主人公)

 フルネーム:カイ・サクラダ・アウベス

 適合神機:長剣型(第一世代)

 身体特徴:身長167cm 体重57kg 年齢/16歳 髪色/黒色の短髪 

 好きなもの/趣味:写真を撮ること。日記をつけること。ショーギの研究

 嫌いなもの:生のトマト・オクラ

 探しているもの:両親の行方

 父親が極東出身、母が中南米出身のハーフ。

 アラガミによる被害の拡大で避難キャンプを転々としている間に両親とはぐれ、ラスベガス第二支部へと流れ着く。

 性格は慎重で、自分に自信が持てずなかなか一歩踏み出せないことが多い。ただ明るい性格だった母親の影響か、どこか楽観的で前向きに物事をとらえる向きもある。

 使用神機のタイプは長剣。慎重な性格ゆえに、一定の距離を保ちつつ安定した立ち回りを得意としている。

 

〇スミス

 フルネーム:ゲイリー・スミス

 適合神機:銃型/拳銃形式×2(旧世代)

 身体特徴:身長177cm 体重65kg 年齢/53歳 髪色/金色の短髪 銀色フレームの眼鏡を愛用。右頬に大きな傷跡あり。

 好きなもの/趣味:とっくの昔に放棄

 嫌いなもの:支部長の障害となるもの

 エル支部長の就任と共に第二支部に姿を現した旧世代のゴッドイーターであり、支部長直属のSPでもある。

 性格は“マシーンのごとく冷徹”。支部長の指示に服従しているようで、彼に命令されればどのような汚れ仕事でも表情一つ変えずに進んで実行する。

 両腕にゴッドイーターの腕輪を装着しており、腕輪に対応した旧世代の拳銃型神機の二丁を常に身につけている。

 実力は折り紙付きであり、特に対人・対ゴッドイーター戦に長けている。大型化した近年のアラガミとの戦闘には一歩遅れるものの、支部長への謀反や暗殺を企てる者に対しては彼以上に頼れる存在もいないだろう。

 かつてのアメリカ合衆国大統領の警護を担当していたSPでもあり、その時に着用していた古びた黒のスーツを今でも愛用している。ただ、現在では同じスーツを着回しているようで、臭い消しのために香水をキツく使用しているらしく、一部の職員から臭いに関する不満をもたれているようだ。

 

○瀬名アイリ

 両親のルーツが極東である17歳の少女。紺色の髪を結んだポニーテールが特徴で、誰にでも分け隔てなく接する快活な性格。

 支部の防衛を担う第二部隊の隊員で、第二支部のほか衛星支部に近づくアラガミの撃退を主に行っているようだ。

 

〇台場カンナ

 適合神機:銃型/スナイパー形式(第一世代)

 身体特徴:身長161cm 体重62kg 年齢/17歳 髪色/桜色・長髪を一本の三つ編みに結い首に巻いている。

 好きなもの/趣味:アーモンド入りチョコレート、栗入りのどら焼き、蜜たっぷりの焼き芋、お肉。お米。自分を死ぬほど甘やかしてくれる人。自分の体型を隠せる可愛い服。

 嫌いなもの:自分をエロい目で見てくる奴。体型が露わになるピチピチした服全般。

 NGワード:大馬鹿女、ウシ女

 極東出身のGE。神機への適合率が非常に高く、期待の新星として極東支部への配属も予定されていた。が、本人が極東の状況・別称(アラガミ動物園)などを知り、直前に転属を希望。急遽ラスベガス第二支部に配属される流れとなった。

 通常の銃型GEとは異なり、一般的な狙撃兵のごとく長距離からの狙撃スタイルを得意とする。(初めは「楽そう」という舐めた理由で行っていたが、現在では板についてきている模様)

 自分に甘く、隙あらば怠ける方法を考える不真面目な言動を見せる。ただ、時に涙もろく、時に急激にやる気を見せたり、時にスネてふてくされるなど、素直で感情豊かというより、「精神が子供」と認識されることが多い。

「~っス」など口調が特徴。自分の体型になにやらコンプレックスを抱いている模様。親戚に極東の第一線で活躍するカッコイイ姉がいるらしい。

 

 

〇ディノ

 適合神機:長剣型(第一世代)

 身体特徴:身長185cm 体重70kg 年齢/見た目は20代後半 髪色/明るいオレンジ色・左側頭部を剃り右側頭部の髪を伸ばす奇抜な髪型をしている

 好きなもの/趣味:人類。人とのコミュニケーション全般。配給ビール。

 苦手なもの:コミュニケーションが通じないクソ女(元同僚)

 ブラックハウンド部隊に所属していた青年。派手な髪色と奇抜な髪型、タレ目気味の左目尻にQRコードのような小さな菱形のタトゥーが特徴。

 誰にでも分け隔てなくフレンドリーに接しており、特に主人公を気に入っているのか“親友”と呼び接触してくることもある。

 ゴッドイーターとしての腕は“超”がつくレベルで一流。ラスベガス第二支部の近くに現れた大型アラガミの群れやウロボロスなどの超大型種のほか、接触禁忌種アラガミすら単独で撃破し無傷で帰還しているほどだ。

 エル支部長の護衛役であるスミスやドクター・Q・Oと共に現れ、ブラックハウンド部隊の特色である赤色の狼を背中に刻む漆黒の軍服などから、異様な目で見られることもしばしば。

 ただし本人はまったく気にもとめていない様子で、警戒感MAXの職員やゴッドイーター達に対して配給ビールを片手に陽気に冗談をかますなど、本人の明るい振る舞いとは裏腹に“空気の読めないヤバイ奴”といった印象すら持たれている。

 配給ビールをこよなく愛しているようで、ビールさえ積めば彼と交渉を行うことも可能だろう。

 

〇ドクター・Q・O

 フルネーム:クオリオ・オールティン

 身体特徴:身長195cm 体重77kg 年齢/46歳 髪色/黒色で肩まで伸びる白髪交じりの長髪。 円形フレームの度つきサングラスを常に愛用。

 好きなもの/趣味:アラガミに関する研究。フェンリル研究者が発表した論文を読み、提唱した理論について思索しその理論構築に思いを馳せること

 苦手なもの:分かりきった情報の説明

 エル支部長の就任と共に第二支部に姿を現した、アラガミ及びアラガミ素材を用いた機器の研究者。赤い血糊のようなものが付着した白衣と手術衣のような緑のインナーを常に着用している。

 アラガミに関する研究に心血を注ぐ……というより、研究に取り憑かれているといった表現が合う。彼を評するならば“研究者”というより“フリーク”に近いだろう。

 しかしその知識への探究心は並外れており、アラガミの研究のためならば一年以上ほぼ睡眠せずに研究し続けることも可能である。

 “ほぼ”というのは、彼の特性に起因する。彼は己自身を「知識欲の奴隷」と称し、己の興味関心の中心であるアラガミの研究については寸暇を一切惜しむ事はない。

 しかし興味関心から逸れること……例えば、アラガミの食性や行動原理など、“分かりきった事”の説明など求められた際は、たちまち興味を失いこれまで抗っていた睡魔に簡単に屈服し、立ったまま熟睡してしまうなどの問題行動を起こすことが多いのだ。

 これについて本人は、「我輩の意識は過剰なドーパミンとノルアドレナリンの分泌で保たれている。ゆえにつまらない、あるいはわかりきった話には当然意識を失ってしまう」と、悪びれもせず語っている。

 主人公の神機に特別な関心を寄せており、彼の神機に関することであればラボや神機保管庫などにもよく顔を出す。それ以外は基本的に地下にあるとされる、彼専用のアラガミ研究施設に入り浸っているようだ。

 

○トリガー

 廃屋内でカイが出会った謎の少女。衣服や髪だけでなく肌や目の色まで赤一色という異様な出で立ちをしている。

 アラガミが跋扈する中で単独で行動していること、神機や腕輪の構造に非常に詳しいなど、その素性は未だに明らかとされていない。

 

○ミス・レイン

 対アラガミ作戦司令部に所属するオペレーター。20代前半の若さだが、的確な状況把握能力からくる迅速な部隊への伝達は一目置かれており、多くのゴッドイーターから尊敬を込めて「ミス・レイン」と呼ばれている。

 他の職員やゴッドイーターとは職務上の付き合いしかしておらず、一部では“鉄の女”とも称されるほどだった。しかし保護された子ネコにイリア同様夢中になっているようで、現在では“鉄の女”という認識は薄れつつあるようだ。

 

〇ブラッド

 フルネーム:ブラッド・ベイカー

 適合神機:銃型/ガトリング形式(第一世代)

 身体特徴:身長174cm 体重62kg 年齢/19歳 髪色/金色のオールバック。

 好きなもの/趣味:女を自分のモノにするまでのタイムアタック。馬鹿の理屈を秒で論破してやること

 嫌いなもの:自分の意見を理解できない無能な司令官。自分の立場を理解できない無能新人ゴッドイーター。ゴッドイーターですらないのに偉そうに意見をほざくゴミ一般人。

 支部の補給線の確保や他部隊の補助を担う第三部隊に所属するゴッドイーター。かつての部隊長は死亡しており、現在は彼が部隊長として隊員を率いている。

 彼を一言で表すと、「下劣なソフィスト」(エル支部長談)、「バカのカリスマ」(アレックス談)であろう。

 性格は思春期特有の全能感を差し引いて余りあるほど傲慢。そして無類の女好きであり、若くスタイルの良い女性と見ればゴッドイーターや職員・研究員・市民問わず所かまわず口説き回すような節操の無さも見せる。

 己の考えが正義であり己の発言に異論を挟む者は無知蒙昧の輩、といった考えが根底にあるようで、常に自分の考えを相手に強要し、反論されれば周囲を巻き込みお得意のストローマン論法で追いつめることが常のようだ。

 彼と関わった者の多くが「こんなにゲスな奴がこの世に存在するのか」と世の不条理に愕然とし生理的な嫌悪感を催す。しかし一部の本当に無知蒙昧な輩に関しては、彼が屁理屈で論破する様子が知的でクールに見えるようで、彼を支持する取り巻きも一定数存在しているようだ。

 

〇フリード

 フルネーム:フリード・ゾルダン

 身体特徴:身長175cm 体重68kg 年齢/49歳 髪色/スキンヘッド。短い口ひげをたくわえている。

 好きなもの/趣味:ウイスキー。部下との談笑。呑んでいる時に聞く大昔のロックスターの名曲。定期的に行う妻と息子の遺品の掃除。

 苦手なもの:ゴッドイーター

 生きがい:一日でも生き延びて一人でも多くの人々をアラガミから守ること

 ゴッドイーターとは別に第二支部や衛星支部の防衛を担う部隊“ストレイドッグ”の隊長。

 作戦中は常に周囲の状況を鑑みた冷静な判断を心がけており、アラガミへの対処より部隊員の生命を優先した指示を行う事が多い。

 ただしこれは市民より己の隊員の命が惜しいからというわけではない。アラガミとの幾度の戦闘のたび貴重な隊員の命が失われていく。隊員がいなくなれば今後救える命がさらに減ってしまう……つまり、未来を見据えた非情な判断を下しているともいえるのだ。

 実際、部隊員が己の命を省みず市民の命を優先するならば、その意思を尊重することもある。心の底では誰よりも市民の命を守りたいのは彼本人なのだ。

 

 

〇ヘンリー(神機整備技師)

 フルネーム:ヘンリー・ヒューズ

 神機保管庫で整備やチューンアップを手がける初老の男性。オイルと神機の血のりが染みついた青い作業着を常に着用している。

 性格は基本的に陽気だが短気でもあり、気に入らないことがあると急に不機嫌になり暴言を吐くことも多い。初見はとっつきにくい印象を持つが、長く付き合うと裏表のないシンプルな性格に信頼感を覚えるようになるようだ。

 ゴッドイーターのブラッドを嫌悪しており、彼とは一切口を利かず、神機は最低限の整備しか行っていない模様。

 技師としての腕は高く、ドクターQ・Oの突然の無茶な要求にも悪態をつきながら応えることができるほどだ。

 神機以外の機器類にも精通しており、アレックスが持ち込んだバイクの修理や改造にもあれこれ口を出しながら手伝っている。彼とはうまが合うようで、お互い悪態や悪口を吐きつつバイクいじりを楽しんでいるようだ。

 

〇リアム

 フルネーム:リアム・ウォーカー

 適合神機:銃型/ガトリング形式(第一世代)

 身体特徴:身長169cm 体重58kg 年齢/18歳 髪色/ダークグリーンで耳が隠れるくらいの長さ

 好きなもの/趣味:ファームの子供達と遊ぶこと。

 嫌悪するもの:第三層に巣くう犯罪者

 支部周辺の防衛を担う第二部隊所属の少年。性格は物静かで、時々どこか遠くを見ているような表情を見せることがある。

 母と姉を第三層の住人から蹂躙の末に殺されるという凄惨な過去を持ち、それ以来第三層の人々を嫌悪し、犯罪に手を染める者を心底から憎悪するようになった。

 第二層のファームによく顔を出しており、孤児の子供達にお菓子を手渡し、遊んでいる間は穏やかな笑みを浮かべている。その瞬間だけが現在の彼の心のやすらぎなのだろう。

 多種のアラガミと戦ってきた経験があり、どのような状況にも常に冷静に立ち回れるため、多くのゴッドイーター達から信頼を得ているようだ。小型アラガミの群れを単独で牽制することや、大型アラガミの感覚器へ集中砲火を浴びせて怯ませるなど、サポーターとして彼以上に心強い者はいないだろう。

 

〇レオナルド隊長

 フルネーム:レオナルド・トゥール

 適合神機:長剣型(第一世代)

 身体特徴:身長182cm 体重71kg 年齢/24歳 髪色/プラチナブロンドの短髪。左目に眼帯代わりの黄色いバンダナを巻いているのが特徴。

 好きなもの/趣味:人とのコミュニケーションの研究。第二層でよく買う甘しょっぱいクリームサンド。

 苦手なもの:人とのコミュニケーション。

 第一部隊の隊長を務める青年。実力は折り紙付きで、単独で大型アラガミの討伐すら行えるほか、状況に応じて味方へのアシストをこなしたり、敵が見せたわずかな隙を逃さず斬り込んだりといった迅速な判断能力は支部からも高い評価を受けている。

 ラスベガス第二支部が“塔”として機能していた頃から塔に着任していた経歴を持ち、センタースワン内では彼を「第二支部の守護神」と評する者も多い。

 元々人とのコミュニケーションが苦手だったが、隊長としてそれでは問題だと考えているようで、彼なりにコミュニケーションの取り方の勉強を行っているようだ。

 ただし教本としているのが“これで君もプロムの主役!激モテコミュニケーション術”と題されたアレな本であるため、絶妙にズレたギャグは失笑すら得られない模様。しかも彼自身は終始大真面目な表情であるため、笑って良いのかどうかもわからない奇怪な空気を作り出す。

 豊富な経験に基づく実力を持ち、さらに部下とのコミュニケーションにも余念がない点は部隊長の鑑ともいえる。しかし努力の方向性はどうにも間違っているのが唯一の欠点なのかもしれない。

 

〇ロブ

 フルネーム:ロブ・ロペス

適合神機:長剣型(第一世代)

 ブラッドと同じ第三部隊に所属する16歳の少年。性格は愚鈍の一言に尽き、言われた指示を忘れて自分勝手な行動を取る事が多い。

 同じ部隊のブラッドを盲信しており、常に彼の言動に付き従っているようだ。

 

 

▼アラガミ

2050年に突如大量発生し世界中の都市を壊滅・機能不全に陥らせた新種の生命体。その体は、一般的な多細胞生物とは異なり「オラクル細胞」と呼ばれる単一細胞群から成る“群体”である。

 さまざまな物質を喰らい、その形質を身体へ取り込み模写する能力がある。すなわち喰らえば喰らうほどより強大となり脅威の度合いが増していく。

 しかし際限なく喰らうわけでもなく、ある程度喰らい形質を“学んだ”後は積極的に捕食することはない。多くの人々が発生初期のアラガミの餌食となったが、不幸中の幸いか、この性質により人類は絶滅を回避することができたのだ。

 “偏食”を行う点も特徴だ。何でも喰らうアラガミにも食えないものが存在する。たとえば、通常のオラクル細胞とは異なる構造を持つ“コア”などが挙げられるだろう。コアとは群体であるアラガミを統率する部位であり、個体としてのアラガミの形状維持や生命活動、捕食行動などを司令するアラガミにとっての脳の役割を担う。

 アラガミは共食いすら行う存在だが、共食いの後、喰らったアラガミのコアだけは吐き戻す行動を取る。これが意味することはなにか? コア自体から、オラクル細胞に偏食を起こすような物質を精製しているということだ。

そして実証のため、アラガミのコアから特異な物質を抽出。それは“偏食因子”(または偏食物質)と呼ばれ、外壁などに使用することでアラガミの攻撃や捕食行動に一定の耐性を持たせることができた。

 さらに、抽出した偏食因子を改良し、人体を投与することでアラガミに捕食されづらく、同時に身体能力の飛躍的向上をもたらした対アラガミ戦特化兵士――ゴッドイーターの誕生する契機ともなったのだ。

 

〇アラガミの身体構造

単一のオラクル細胞により構成されているが、その体はスライムのような不定形ではなく、外骨格や爪、目玉や鼻孔など多細胞生物のような器官も見て取れる。

 多くの多細胞生物を喰らった結果か、現在のアラガミの細胞は大きく4つに分類されている。

 その4つとは、原初のオラクル細胞と、体細胞全体を統括する“コア”、外骨格や爪・牙などに集まる“固化細胞”、そしてコアからの司令を各身体部位へ伝達する“伝播細胞”である。

 また、アラガミの表皮は粘度の高いゲル状物質に覆われている。人体が赤血球を移動させるため血液を用いるように、オラクル細胞を移動・再構成するためにそのゲル状物質を利用しているのだ。アラガミ特有の急激な形状変化を支える重要な物質といえるだろう。

 

〇オラクル細胞

 アラガミの体を構成する細胞。2046年生化学企業であったフェンリル社が発見・研究していた。

 初めは休眠状態下にあったが、2050年代に突如として活動を開始。同年にはオラクル細胞のパンデミックが発生した。生物以外にも石や金属、果ては太陽光や電磁波までも吸収し急速に勢力を拡大させ、人類を含めた地球上の生態系に甚大な被害をもたらした。

 元々は単細胞生物であり、極めて腐食性の高い化学物質を生成し隣接する物質・生物を溶かし吸収する。また多細胞生物を喰らい形質を得た結果か、いつしか群体を形成し動植物のごとく振る舞うことも可能となった。

 細胞表面に無数の受容体があり、それが隣接物質を喰らうべきものがどうかを判断しているようだ。ちなみに偏食因子がこの受容体に結合すると、オラクル細胞は捕食を止め、場合によっては忌避行動すらとるようになる。

 さまざまな環境下に適応でき、高温・寒冷・高水圧・ゼロ気圧・無酸素環境などでも生存が可能。無機物を喰らい続けた結果体を鉄のように硬質化させたり、植物を喰らい続けた結果光合成ができるようになるなど、柔軟に形質を変化させ環境に適応することができる。

 近年ではマグマの上でも行動している姿が目撃されたが、オラクル細胞はあくまで炭素を主とする“細胞”である。どのように形状を変化させようと700度以上のマグマに耐えられる細胞は無い。研究の結果、体の表面のゲル状物質でマグマを冷やし、大量の蒸気を体にまとわせることでマグマに直接触れることを避けていることがわかった。

 もしもマグマに耐えられるようになるには、タングステン並みの耐熱性を備えた細胞に原子・分子配列ごと置換する必要があるが、それを可能とするには「構成原子一つ一つに意思を通わせる」必要性がでてくるだろう。仮にそれすら可能となれば、高エネルギーを優先的に捕食するアラガミは自分の体内で核融合を起こしていればよいことになるので、アラガミは捕食を止め世界の平和が約束されることになるのだが。

 

〇アラガミの捕食傾向

 大量発生初期は見境無く捕食を行っていたが、現在では高いエネルギーを発するものを優先して喰らい、熱や電気、衝撃などのエネルギーを吸収する傾向にある。当然細胞からなる存在である以上、どんなエネルギーも喰らえるわけではない。溶鉱炉を喰らい体を半壊させることもしばしばだが、残った細胞がエネルギーを獲得することで体を急速再生させ、生命活動に必要な量のエネルギーを充填させることができるのだ。

 高いエネルギーを発する場所を狙うため、発電所や送電塔、あるいは電波塔などがアラガミに襲われ、都市の生活インフラが寸断される事態となった。実のところ人類が危機に瀕した一番の打撃は直接捕食されることよりも、こうした都市機能の壊滅によるものであった。

 電気がなければ水道も流れない。各種通信も行えない。流通もストップし都市の食料は急速に底をつき、人々はパニックを起こし暴動による殺し合いに発展するわけだ。

 アラガミの大量発生による人類の死因第一位は「餓死」。二位は「栄養失調からくる病死」である。

 もちろん「飢え」はアラガミにも存在する。高いエネルギーを得られないアラガミは、捕食対象をエネルギーの低いものへと移す。つまり、腹が減れば人も「嫌々ながら」食べるようになるわけで、人類としては非常に受け入れがたい話ではある。

 ちなみにアラガミの発生初期により複数の都市が陥落した際、核弾頭による殲滅作成も幾度か行われた。直撃したアラガミ自体は殲滅できたものの、その後放射線のエネルギーを求めて大量のアラガミが集結。そしてエネルギーを補充したアラガミが爆心地を中心に大量増殖したことから、現在は核兵器を含めた戦術兵器の使用は原則中止されている。

こうした性質から、一部の者達から“アラガミは消すと増える”など揶揄されることもある。

 

〇アラガミとの戦闘

ゴッドイーターの対アラガミ戦術は大きく分けて二つだ。一つは“迅速なるコアの破壊”。もう一つは“継戦消耗の末の行動不能”だ。

・迅速なるコアの破壊――コアはアラガミにとっての頭脳。これを破壊および捕食採取することで個体としてのアラガミは完全に消滅する。

 コアは多くの場合アラガミ個体の中心部に存在する。アラガミ個体の体積を大きく損耗させることで、中心部のコアを露出させることが可能。

 神機によって迅速のコアを破壊するには、固化細胞の集まる部位(まるで装甲のように外骨格が厚くなっている個所)を結合崩壊※(語句・結合崩壊を参照)させることが不可欠だ。しかしこの時危機を感じ取ったアラガミが活性化(攻撃性の向上と同時に俊敏性・反応速度の急激な向上を指す)するため、一部の腕に覚えのあるゴッドイーターが主に取る手法でもある。

 

・継戦消耗の末の行動不能――あえて結合崩壊は避け、一定の距離を保ちつつ継続的に神機による斬擊・銃撃を行い、アラガミの保有するエネルギーを枯渇させる戦術だ。

 アラガミは神機による攻撃で死滅した細胞の代わりに新たな細胞を創出する。しかしこれは無尽蔵に行えるわけではなく、アラガミ個体に多大なエネルギーを消費させるため、継戦により消耗したアラガミはいつしかエネルギー不足による仮死状態に陥る。その後は行動不能となったアラガミのコアを破壊・採取することでアラガミ個体を消滅せしめるのだ。

 安全性が高く多くのゴッドイーターが行う手法でもあるが、行動不能となるまで時間が掛かるため、戦っている間にOアンプルやOC(オラクルキュア)アンプルなどの物資欠乏に陥りやすいこと、またエネルギー不足を補うため戦場近くの人が住む居住エリアへ逃げることがあるなど、決してメリットばかりの手法ではない。

 アラガミに逃げられず、かつこちらの損耗も抑えられるよう冷静かつ正確な立ち回りが要求される。

 ゴッドイーターの集団で戦闘を行う場合、前衛部隊が結合崩壊をあえて起こし、活性化状態にさせた後に前衛部隊が後退。後衛部隊による集中射撃を行うという戦術もある。

 活性化状態のアラガミはエネルギーの損耗が激しいため、集中射撃によって短時間で行動不能に陥らせることが可能だ。

 

・非ゴッドイーターの戦闘――偏食物質を塗布したFP弾丸(フルピーキー・ジャケット)を、5人単位のチームで集中射撃する。多量の偏食物質を摂取させたアラガミは捕食行動を中止し、その場から撤退させることができる。

 ゴッドイーターのように消滅させることはできないものの、人里近くまでやってきたアラガミを追い払う目的であれば一定の効果はあるのだ。

 支部近くに接近した小型アラガミであれば、この方法で追い払うことは可能。しかし中型以上の場合、体積の大きさから効果が薄く、居住エリアまで侵入されたり作戦チームが壊滅的な反撃を被ることもある。

 そのため非ゴッドイーターの役割は、数の限られたゴッドイーターが対処しきれない、小型アラガミの居住エリア接近を防ぎ追い払うことが主なのだ。

 たとえ憎いアラガミだろうと、たとえ居住エリアで人々を喰らい、家族を友人を恋人を喰らい尽くした怨敵であるアラガミだろうと、ゴッドイーターでないものはアラガミを殺すことはできない。せいぜい追い払うことしかできない。それがこの世界の現実でもある。

 

〇小型種アラガミ

 体長がおよそ3メートル未満のアラガミの総称。主なアラガミはオウガテイル・ザイゴート・コクーンメイデンなど。

 他の大型種にくらべ個々の戦闘力は低いため、多くの新人ゴッドイーターが初めて戦う相手となる。また、非ゴッドイーターでもFP弾を用いて追い払うことが可能だ。

 ただし中型・大型より数が多く、時に集団を成すこともある点には注意が必要。小型種と侮っているといつの間にか周囲を囲まれ、数の暴力により命を落としたゴッドイーターも少なくないのだ。

 

〇中型種アラガミ

 体長がおよそ3メートル~6メートル未満のアラガミの総称。主なアラガミはコンゴウ・シユウ・グボログボロなど。

 小型種よりも体格が大きい分、その一撃は重く、10ミリの装甲板すら簡単に破壊するほどの力を有する。また小型種に比べ攻撃手段が多いのも特徴。圧縮した空気弾や高圧水弾などで攻撃を行うため、攻撃の予兆などをあらかじめ覚えておかないと手痛いダメージを追うことになる。

「中型種を討伐できればルーキーは卒業」、というのがゴッドイーター達の共通認識である。

 

〇大型種アラガミ

 体長が6メートル以上の大型個体の総称。主なアラガミはヴァジュラ・ボルグカムラン・クアドリガなど。

 中型種とは比べものにならないほどの強大な力を有しており、一体でも支部内に侵入されれば壊滅的な被害を被るだろう。そのため大型種が支部に近づいた場合、最優先でゴッドイーターの討伐隊が組まれることとなる。

 攻撃手段も多彩であり、種によっては体格に見合わない凄まじい俊敏性を有している。新人のゴッドイーターではまず歯が立たないため、会敵した場合は迅速に撤退することが推奨されている。

「大型種を討伐できれば一流」というのがゴッドイーター達の共通認識でもある。

 なお、大型種の中には山と見まがうほどの巨大なアラガミも存在する。そういった種が近づいた場合、複数のチームを編成し討伐を行うか、あるいは単独で囮としてアラガミの注意を引き街から遠ざけさせるなど、支部によって対処法は異なるようだ。

 

〇接触禁忌種アラガミ

 一般ゴッドイーターが接近すら許されない、一部の非常に凶暴な種のアラガミの総称。

 大型種を凌駕する凄まじい力と恐ろしく好戦的な性質から、下手に接触すると支部ごと壊滅させられるリスクがあるのだ。

 手練れのゴッドイーターすら討伐は困難を極めるため、もしも接触禁忌種が主要支部へ近づくこととなれば、支部の全戦力を投じ対処せざるを得ないだろう。

 新種の大型アラガミ「ニャルラテップ」もまたその凶悪な攻撃性と異常ともいえる獲物への執着傾向から、積極的な討伐は推奨されない“接触禁忌種”に指定された。

 

〇カテゴリーCアラガミ

 放置すれば人類種を含めた生態系全てに甚大な被害を与えうる、まさに生ける災害ともいえるアラガミの総称。“C”は大災害(カタストロフィ)の頭文字から。

 脅威的な攻撃性を持つアラガミだと多くの者は想像しがちだが、実際には戦闘力よりも周囲への被害規模の大きさからカテゴライズされる。

 過去存在したカテゴリーCクラスのアラガミは以下の通り。

 

 ・太陽光のエネルギーをエサとする体長4センチの小型甲虫アラガミ

  →放置した場合のリスク:空全体を覆い尽くすほどの大群となり、太陽光が遮断されることで地球全体が極限寒冷化する恐れ。

 

 ・無制限に生息域を広げるコケ型アラガミ

  →放置した場合のリスク:酸素濃度の急激な上昇によるアラガミ以外の生物の酸素中毒、火災の甚大化、金属からなる機器の急速な酸化腐食など。

 

 ・地熱からエネルギーを得る植物型アラガミ

 →放置した場合のリスク:マントル層まで根を広げたことで大量の溶岩を噴出。噴煙による寒冷化や溶岩による周辺支部への被害など

 

 カテゴリーCのアラガミは最優先の討伐対象であり、発見されるとフェンリル本部が直々に戦力を投下し迅速な処分を行う。討伐を行うのはほとんどの場合ブラックハウンド部隊である。

 寄生型アラガミ“ウェンディゴ”も一時期カテゴリーCに分類されたが、ゴッドイーター達の交戦状況から排除は容易で、かつ脅威も限定的であるとの判断から、カテゴリーCから除外されている。

 

〇寄生型アラガミ(ウェンディゴ)

 その名の通り、生物やアラガミに寄生しその思考や行動を支配するアラガミのこと。“ウェンディゴ”の名称で呼ばれている。

 体長は3センチ程度。ヤマビルに近い形状をした鮮やかな赤色の体色が特徴。

 寄生された生物は自我を失い、周辺のものを手当たり次第食らうようになる。アラガミが寄生された場合、本来進んで食さない人類や動植物も積極的に食らい、通常のアラガミではありえない神機や他アラガミのコアすら貪欲に摂食する。

 過去にはゴッドイーターが寄生される被害もあり、その際は同じチームの隊員が自らの手で寄生されたゴッドイーターを処分することとなった。なお、その際隊員の一名が寄生された者の神機の捕食により死亡している。

 以上のような事故もあり、初めはカテゴリーCに分類されたが、攻撃性の異常な高さを除けば寄生前の戦闘力を越えることはない。自身に寄生されるリスクを除けば被害は限定的となることから、最近になりカテゴリーCから除外された経緯がある。

 

▼フェンリル

〇フェンリルの歴史

 2012年に創業された、フィンランドに本社を置く生化学企業。フェン(湿原)、リール(巻き取る)の名の通り、元々は湿原地帯の微生物・植物資源の調査や研究開発を行っている会社で、研究結果に伴う美容・健康食品の開発販売を主とする地元の中小企業であった。

 しかし、2046年にトロンスオ国立公園でアラガミの元である“オラクル細胞”を偶然にも採取できたことで、この小さな会社は大いなる転機を迎えることとなる。

 当時の社長であるビンスは、休眠状態下にあるにもかかわらず、さまざまな環境実験に適応するその細胞を、来るべき時に覚醒する神託(オラクル)細胞と名付けた。

 他の単細胞生物とは異なり、全くの生体活動を見せないにも関わらず、過酷な環境実験にも生き延び続ける……他の生命体とは異なり、“意図して休眠している”ことを理解しての命名である。

 翌年2047年にオルトス・ソリスが社長に就任。さらに2048年には彼の弟であるオッカス・ソリスが取締役に就任する。ソリス兄弟の手腕によりフェンリル社は急速に拡大。強引とも思える美容・健康食品の販路の拡大により得られた収益を元に分子生物学・微生物学・そしてAI関連の研究を行う企業をことごとく買収。有能な研究者を資金面・生活面で強力にバックアップし、表向きは微生物を利用した新しい美容化粧品・健康食品の開発を、裏ではオラクル細胞の研究を集中的に行わせた。

 2050年、とある研究者の実験中の過失によりオラクル細胞のパンデミックが発生するものの、フェンリルは各国へ蓄積した研究結果を基とした食料量産技術および機器の提供、偏食因子を用いた防壁やシェルターなどの供与、FP(フルピーキー・ジャケット)弾を初めとした兵器の供与など、“まるで初めからこの事態を想定していた”かのように迅速に対応して見せた。

 2050年時は各国の首脳が“偶然にもほぼ同時にアラガミによる不運な殺傷被害”を被り、先進国家群の国家運営が混乱のるつぼに陥る中、フェンリル社による強力なバックアップを受け、辛くも国としての存亡を回避することに成功。その後はアラガミに唯一対抗出来る存在として、世界中の国家がフェンリル社を頼ることとなる。

 2051年には都市インフラ破壊による飢饉が深刻化。そこで国家群はフェンリル社の提唱する食料自己完結型の都市計画(アーコロジー)に着手し、フェンリル社の提言に従い公共工事・人員の整理・各種機器の設置を敢行した。

 ……この段階で、首脳に代わってかりそめの統治者を担っていた者達は、この混迷とした時代におけるフェンリル社の強大さを思い知り、かつ民意もフェンリル社を支持していたことから、半ば諦め、もう半分は依頼心を露わとし、かくして先進国を初めとしたほぼ全ての国家群はフェンリル社へ全面的に依存する格好となった。

 

〇各国支部

 食料・防衛・各インフラの整備・独自の情報システムと回線の配備など、フェンリル本部に実質依存する国家群は国としての区分をすでに放棄している(国境を維持すればそれは過去の因縁をも引き継ぐ。今は人類同士が争うべきではない、というフェンリル本部からの提言に従った結果である)。

 現在ではかつて用いられていた国名を冠した“支部”が各地に誘致されている。アメリカ大陸には「アメリカ支部」、ブリテン島には「イギリス支部」など、安直とも思えるような名称が名付けられている。

 ちなみに日本列島にある支部が「極東支部」と呼ばれている理由は、約15年前に大規模なアラガミの群れが列島周辺へ集結した際、フェンリル本部の発令した「極東作戦」が端を発している。現在でも多種かつ強力なアラガミが現れるあの地では、かつての極東作戦を現在も引き継いでいるという名目のもと、「極東支部」という名を用いているのだ。

 支部には多くのゴッドイーターが在籍し、統括する支部長の命に従いアラガミの排除や治安維持に努める。

 また、フェンリル本部からの指示のもと、他の主要支部と連携し強力なアラガミを討伐する大規模な作戦を展開することもあるようだ。

 

〇衛星支部

 各主要支部の周辺に配置されている小規模の支部である。主要支部はアーコロジー化されており食料の自給が行えるが、それは当然無限に生産できるというわけではない。生産量の問題から、受け入れられる人口にも限りがある。

 よその支部や難民キャンプなどから移ってきた者達を、主要支部が無条件で受け入れることはまずない。そこで主要支部の周囲に小規模な衛星支部が形作られることとなった。

 主要支部の周囲は大昔の城塞都市のごとく、偏食物質を塗布した巨大な外壁に覆われているが、衛星支部にそのようなものはない。周囲はアラガミ襲来時に時間稼ぎにもならないフェンスで囲われているだけであり、ゴッドイーターでもない一個小隊がアラガミの接近を防ぐため常に警備を行っている。

 小型アラガミが近づけば偏食物質を用いたFP弾丸で追い払えるが、対処しきれない多数のアラガミに襲来されたり、中型以上のアラガミに襲われればひとたまりもない。故に主要支部・衛星支部の周囲にある塔※(語句・塔を参照)からそれらの連絡があれば、速やかに主要支部へ避難するよう手はずが取られている。

 食料は行商人から得るか、アラガミ襲来前に備蓄された保存食、あるいは主要支部の余剰分の食糧の配給から得ている。飲料水はもっぱら井戸水から得ているようだ。

 衛星支部はアラガミ襲来に備えるため、アラガミが視認しづらい森や川の周囲に作られることはない。そのため周囲に遮るもののない平坦な土地やかつての大規模な農地、あるいは砂漠の中、といった場所に作られることが多い。

 衛星支部に住む人々は大規模な産業など行っておらず、行商人や主要支部へ売るための工芸や小規模な農業などを主に行っている。

 電力はソーラーパネルなどで主に賄っているものの、医療施設など一部以外ではあまり電力は使用されない。これはアラガミに高いエネルギーを発する場所を狙う習性があるからだ。そのため、かつて用いられた電化製品やPCなどは用いず、日が昇れば活動し日が没すればおとなしく就寝する、といった古代の生活に逆戻りしている状況である。

 ただし主要支部ではアーコロジーの維持や神機の整備、他支部との衛星通信などで莫大な電力を使用しているため、衛星支部の住人は「主要支部の浪費する電力で自分達が犠牲になるかもしれない」という不安や疑念、憎しみなどを募らせているようである。

 

〇塔

 主要支部の周囲80~100キロ地点に設置される高層建築物の総称。アラガミ発生前に使われていた高層ビルや電波塔などが再利用されているが、そのような建物がない場合、ゴッドイーターの警備のもと新しく建造されることもある。

 塔の役割は主に周辺アラガミの監視と報告だ。主に2~3名のゴッドイーターが約一ヶ月分の食料や水を運び込み、別のゴッドイーターと交代するまで周辺の監視を行い続ける事になる

 当然ながら、ただ高所から見張りをすればよいという気楽なものではなく、危うい進路を取るアラガミがいれば討伐を行うこともある。時には支部への被害を抑えるため、自ら囮となりアラガミの集団や危険な大型アラガミを引きつけるなど、ゴッドイーターの中でも非常に過酷な任を負っているのだ。

 他のゴッドイーターに比べ得られる報酬は破格のものだが、任に着いたゴッドイーターの生存率も非常に低い。「運が悪くて半日、運がよければ3年生きられる」というのがゴッドイーター達の“塔”の共通認識である。

 塔への配属は志願制だが、支部の意向に逆らったり、犯罪行為に手を染めたりしたゴッドイーターが強制的に送られることもある。そのため素行の悪いゴッドイーターに「塔送りにする」などと脅して言うことを聞かせる部隊長も少なくない。

 

▼ラスベガス第二支部

 衛星支部であるラスベガス支部からさらに派生した支部。名称はかつてその近くに存在していた街の名から取ったようだ。

 元々は塔として運用されてきたのだが、地下に大規模な水源があることがわかり、急遽拠点造りを進め、食料自給生産のための機器を投入。第二のアメリカ支部とするべく、アーコロジー化させた異色の衛星支部である。

 支部長は本部から指名されたハリー・モルス大佐。しかし年に一度本部で行われる支部報告会に出席する途中、海中から未知の巨大アラガミに航空機ごと捕食され殉職。

 後続としてエリオット支部長が着任したが、本部議会での承認が十分に得られていない状況で半ば強行的に着任したため、本部内では彼や彼を支持した者へ懐疑的な目を向ける者も少なくない。

 

〇支部辺境基地

 ラスベガス第二支部の中央に陣取る防衛拠点。元々あった塔を改良しており、中央にある純白の外壁が特徴的な高層建造物と、左右へなだらかに展開する格納庫や兵舎、神機整備施設などが特徴的。翼を広げた白鳥のようにも見えるため、“センタースワン”と呼ばれることもしばしば。

 地下に品種改良したジャンボトウモロコシの生産工場や、3Dプリンターを用いた成型肉(プリント肉)の原料を製造する細胞培養工場、それらの工場を稼働させるための水素発電施設などが存在する。生産拠点として大量の電力を用いており、アラガミに察知されないため外壁に電磁シールドを設けている点も特徴。

 中央の高層建築物には支部長室のほか、神機やアラガミの研究室、ゴッドイーター達専用の医療施設、対アラガミ戦に向けた作戦司令室などがある。支部の行政を担う機関や窓口もあり、一階の受付周囲には軍人や研究者、ゴッドイーターのほか、多くの市民も行き交う混沌とした光景が広がっている。

 

〇第二支部の階層

 主要支部とは異なり、ラスベガス第二支部は階層構造となっている点が特徴である。

 

・第一層…センタースワンおよび基地周辺の果樹園、さらに土地管理者とゴッドイーターの親類が住むいわば富裕層地区。

センタースワンには燃料や劇薬などの保管庫があるため、民家から距離を置くための保有空地を設けているのだが、土地管理者が無断で保有空地を果樹園にしてしまい、センタースワン側とたびたび衝突している。「偶然生えた」と苦しい言い訳をしているが、果樹園での雇用創出や行商人との交易が第二支部の市民を助けていることも事実であるため、果樹園の撤去を強制できないという背景もある。

 ゴッドイーターおよびその家族は支部から手厚い補償と待遇を受けられるため、第一層には現役のゴッドイーターの家族や親類が多く住んでいる。

 

・第二層…第二支部発足時に移住した市民と、殉職したゴッドイーターの親類が主に住む地区。

 第一層より外側に位置する地区であり、多くの市民が居住しているエリアである。地区内では工業や商業も行われており、メインストリートの“カーゴ通り”では数多くの露店や商店が軒を連ねている。第二支部のほとんどの市民がここで買い物をしており、第一層の富裕層やゴッドイーターもよく利用している場所だ。ただし、第一層ほど治安は良くないため、第一層の市民の多くは使用人に買い物を任せている。

 南側は住宅街や病院、学校などの施設があるが、北側はFC(フェンリルコイン)を用いた賭場や風俗街などの歓楽街が広がっており、北に近づくほど治安が悪くなっていくのも特徴。

 現役ゴッドイーターの親族は第一層でかつての貴族のような暮らしを送るが、ゴッドイーターが殉職するとその生活も一変する。遺された家族には高額な弔慰金が支給されるが、しかし第一層に住み続けるには土地管理者へ土地代を支払い続けなければならず、遺族の多くはしばらくすると第二層へ移り住むことになる。そのため第二層には市民達に混じってひっそりと暮らす遺族も多く見受けられるのだ。

 

・第三層…外部の支部や難民キャンプから移住した者、あるいは神機の適合試験で失敗した者達が住む地区。

 第三層は第二支部の外壁に近接する外縁部エリアである。第二層との間にフェンスが設けられており、さらにカメラによる24時間体制の監視までされているなど、第二層との間には大きな溝があるのが見て取れる。

 治安が恐ろしく悪く、窃盗・強姦・殺人・薬物トラブルなどほぼ茶飯事のスラム街ともいえる。食料の配給も満足に行えておらず、生活に困窮した者達は強盗や売春、路上での寄付などを募るほか、支部の外へ出て命がけでアラガミ素材を探す者もいる。

 ※(アラガミの細胞はコア破壊で霧散するが、固化細胞だけはその場に残されることがある。ゴッドイーターとの戦闘やアラガミの共食いで残った固化細胞は神機研究や整備に役立つため、高値で取引される。ちなみに固化細胞であれば素手で触っても捕食されることはない)。

 外へ通じる門には当然門番である兵士が常駐しているが、第三層の住民の困窮を知っているため、住人が外へ出ることを見て見ぬフリをしていることも多いのだ。

 第三層の住民の多くは中央のセンタースワンの行政に不満を抱いており、特に第一層に暮らす裕福な人々に敵意を持つことも少なくない。外壁近くに住むため、アラガミに襲われれば真っ先に殺される立場であるという点も、彼らの不安を募らせる要因でもあるだろう。

 第三層の市民の多くは、他の支部や難民キャンプから流れてきたいわゆる“よそ者”が多くを占めるが、そんな彼らにもチャンスはある。

 親族に神機に適合できる者がいれば――息子や娘、親戚の子供がゴッドイーターとなれれば、底辺の生活から一発逆転し、第一層の富裕層の仲間入りにできるのだ。

 当然移転してきた者達は我が子に適正試験を受けさせようとする※(というより10代であれば試験を受けるのは半ば義務と化している)のだが、適正試験では失敗することもある。

 神機の適合試験に失敗すると、神機のオラクル細胞が暴走し全身に蔓延。やがてアラガミの一種と化してしまう。その最悪の事態を回避するべく、適合試験には現役ゴッドイーターが付き沿い、失敗した場合は全身にオラクル細胞が回る前に即座に右腕を切断することがある。

 適合失敗した者に補償などはない※(いちいち補償をしていくと財政が成り立たない)。そのため、10代の子供がいる家庭が第二支部へやってきた場合、子供がゴッドイーターとなるか、ならないかで生活は天と地ほどの差が生まれてしまうのだ。

 適合失敗すればそのまま第三層で暮らすこととなり、右腕を失った子供と厳しい世界を生きることとなる。

 右腕を失った子供達は、第二層で生き生きとしている自分とほぼ同い年のゴッドイーター達へ羨望と嫉妬、それ以上の絶望の目を、フェンスの外から向け続けている。

 

・ファーム

 ファームとは通常の畜産業を行う牧場とは別に、各支部内で用いられる「教会」などの隠語でもある。

“迷える羊”が集う場所として、とあるの宗教の教会を指す隠語として用いられている。

 フェンリル本部は公然の秘密として、世界中の宗教に対し厳しい弾圧を行っている。「神とはアラガミ。神は祈らず打倒するべし」というのが本部のモットーだ。これは表向きには見えぬ神にすがるよりも切迫する現実に向き合え、という意味だが、裏を返せば“これまで信じてきた神を捨てフェンリル本部に仕えるべし”とする傲慢極まる思想でもある。

 故にこれまで何度もフェンリル本部と宗教絡みの紛争が起こったが、結果はフェンリル側の圧勝。フェンリルの台頭と共に世界中の宗教組織は衰退の一途を辿り、噂では“カルト宗教の壊滅”を名目に直属の部隊を差し向け、世界的な宗派の拠点を滅ぼしているなど市民の間で囁かれている。

 第二支部のファームは第二層の路地裏にひっそりと存在し、一見してうらぶれた集合住宅の一つにしか見えない。内部は生活感のある一般の住宅と遜色なく、牧師も上下黒のジャージを着てカモフラージュをしている。

 引き出しの裏や飾っている絵画の裏に聖書やシンボルが隠されており、日曜の礼拝時にのみ信者達へ見せているようだ。

 第二支部のファームは第二層の孤児を受け入れる孤児院でもある。そのためセンタースワンに務める職員やゴッドイーターの中には、影ながらファームを支援しているものも少なくない。

 

▼ゴッドイーター(GE)

 神機とよばれる生体兵器を用いてアラガミを討伐する、対アラガミ戦特化兵士の総称。アラガミを食らい滅ぼす“神機”を振るう事からその名が用いられた。

 適合試験によってP53偏食因子を投与されたことで細胞自体が変化し、一般人を凌駕する膂力・俊敏性・反射速度を獲得している。

 偏食因子を投与された右腕には大きな腕輪が装着される。この腕輪には各種機能が搭載されており、ゴッドイーターの位置情報のほか、バイタルサインの情報の送信、端末のログインや一部階級のみ入れる部屋の解錠、携帯端末のデータからホログラムの生成なども行うことが可能だ。

 また内部に偏食物質を含んだ非常用アンプルも入っている。ゴッドイーターは日に一度、体内に偏食物質の注入を行わなければならないが、注入を忘れてしまったり、戦闘中に神機を手放してしまい偏食物質が得られないなどの非常事態に備え、欠乏する前に自動で注入される仕組みなのだ。

 ゴッドイーターの細胞は神機と人のハイブリッドのようなものだ。一般の食事で腹を満たしたとしても、偏食物質が供給できなければ細胞が“飢える”。長期間偏食物質が供給できなかった場合、飢えた細胞が暴走し一気にアラガミ化してしまうのだ。

 もしもこの腕輪が破壊されると、内部の非常用アンプルがゴッドイーターの腕に刺さり、逆に偏食物質の過剰供給によるアラガミ化が引き起こされるリスクがある。

 腕輪はアラガミの固化細胞を元に作られた軽量かつ頑丈なつくりであり、戦闘時でも簡単に破損されることはない。また完全防水仕様であり塩分にも強く、腕輪を付けたまま入浴や海水浴を行っても基本は問題ない。

 ただし、海水に浸かった場合は放置するとネジなどの部品の腐食を招くため、月に一度の腕輪点検で技師から延々と嫌味を言われ続けるはめになるだろう。

 

▼ブラックハウンド部隊(BH)

 フェンリル本部直属の部隊であり、本部上層部以外その全貌は秘匿されている。しかし部隊の目撃者や元関係者から漏れた情報なのか、いくつか噂のような情報は出回っている。

 曰く、「フェンリルが保有する最高戦力である」、または「フェンリル直属のゴミ処理部隊である」など。

 実際に部隊の活動として、カテゴリーCアラガミの討滅や接触禁忌種アラガミの討伐など、一般ゴッドイーターでは手に余るアラガミの相手をしていることが多い。少なくとも“最高戦力である”という噂は全くの嘘ではないのだろう。

 また情報は伏せられているが、“カルト宗教の本拠地への強襲”や“離反したゴッドイーターおよび支援組織の始末”など、本部にとって快くない者達を処分する汚れ役もこなしている。

 部隊の制服は黒と灰白色で統一されており、各部にベルトループが付けられていることから、拘束具として運用することもできる作りとなっている。

 また、背面の狼の紋章にも違いがあり、一般GEは白色であるがBH部隊の者は赤色で描かれているため、知っている者であれば背中を見ただけで判別できるだろう。

 

▼神機

ゴッドイーターが振るう主要な武器であり、人為的に改良されたオラクル細胞から構成されるため、いわば“人造アラガミ”とも呼べるだろう。

 2071年現在は近接戦闘型の神機と中・遠距離戦闘型の神機に大別され、それぞれ元となるアラガミの特性を引き継いでいる点が特徴。

 

〇基本性能

 神機の機能は主に二つ。“特殊周波の電磁気によるアラガミ受容体の鋭敏化”と、“偏食物質の精製”が挙げられる。

 

・特殊電磁波の生成――アラガミを構成するオラクル細胞は、細胞表面に無数の受容体を生やしている(※語句:オラクル細胞を参照)が、神機の発する特殊な電磁波はこの受容体をおよそ数十倍鋭敏化させることができる。鋭敏化された受容体が偏食物質と結合すると、急激なショックによりオラクル細胞が壊死してしまうのだ。

 (※ドクターQ・Oはこれを“感度3000倍でキャロライナリーパーを生かじりしたようなもの”と説明したが、いろいろな意味で不適切な説明としてアーカイブから削除されている。)

 過去の兵器ではどれだけアラガミを傷つけても即座に再生されてしまう。理由はその兵器のエネルギーをもアラガミが吸収しているからだ。しかしこの電磁波と偏食物質を用いた方法であれば、オラクル細胞にエネルギーを与えず死滅させることが可能。高い再生能力を持つアラガミへの唯一の対抗手段となっているのだ。

 

・偏食物質の精製――通常のアラガミと神機との決定的な違い。それは神機が常に大量の偏食物質を精製する点が挙げられる。絶え間なく偏食物質の精製を行うよう改良された神機は、使い手であるゴッドイーターにも常に偏食物質を供給する。

 ゴッドイーターが神機を握ると、神機から伸びた血管束が腕輪とリンクし、ゴッドイーターの体内に神機の血液と偏食物質が流れ込む。P53偏食因子(※語句:P53偏食因子を参照)により細胞を変異させられたゴッドイーターは、偏食物質の投与により心身をより強化することができるのだ。偏食物質はアラガミの捕食から体を守る盾となるだけでなく、アラガミを滅するための力ともなる。

 神機はアラガミ捕食によるエネルギーから偏食物質を精製し、神機にセットされた刀身や弾丸へコーティングすることができる。偏食物質は時間経過により徐々に劣化し効果が薄れるが、神機は定期的に新鮮な偏食物質をコーティングできるため、アラガミに対して常に高い殺傷能力を維持できるのである。

 

〇近接神機

 主に短剣型・長剣型・大剣型の3つに分かれ、それぞれの型により戦闘スタイルが異なる。

 ・短剣型――主に刀身が40センチ以上60センチ未満の近接神機のこと(※そもそも神機はすべて従来の人が扱い切れないほど大ぶりなため、40センチ以上でも十分に“短い”といえる)。

 神機の中で最も軽量であるため、神機の重量に阻害されない従来の身体能力を最も発揮しやすいタイプである。長剣型や大剣型のような特殊機能は用いることはできないが、扱いやすくかつ使い込むほどに技量を深めることができるため、短剣型に愛着を持つゴッドイーターも少なくない。

 

 ・長剣型――刀身が60センチ以上100センチ未満の近接神機のこと。短剣型よりリーチがあり、かつ大剣型より扱いやすいことから、近接神機の中で最も選ばれやすいタイプでもある。

 特有のギミックとして刀身から銃口を露出させ近距離射撃を行う“インパルスエッジ”などがあるが、これは銃型神機と併用できる第二世代しか用いることができないため、第一世代しか配属していないラスベガス第二支部のゴッドイーターとは無縁の技術といえる。

 

 ・大剣型――刀身が100センチ以上の近接神機のこと。シールドと見まがうほど広い身幅と、先端部分が途中で切断されたように切り詰められた剣先が特徴。

 大きな重量を生かし、さらにゴッドイーターの重量を加えた叩きつけの一撃は比類なき威力を誇る。重く扱いづらいため敬遠するものも少なくないが、使いこなしさえすれば小型アラガミをも一撃で葬り去るほどの絶大な力の恩恵を得られるだろう。

 特有のギミックとして、捕食によるエネルギーを熱に変え、オーバーヒートさせた刀身から偏食物質を含ませた放熱渦を放出しアラガミを両断する“渦空断(かくうだん)”が挙げられる。その際切り詰められた刀身の先から、空気の渦と偏食物質によって形作られた剣先のようなものが目撃される。ゆうに3メーター以上離れた場所からアラガミを両断する、まさしく必殺の一撃といえる技なのだ。

 

〇銃型神機

 ・スナイパー形式――80センチ以上の長大かつ細身の銃身が特徴的な神機。弾丸起動が最も安定しているため、その名の通り精密射撃を行うことも可能。慣れた者であれば、目玉などの感覚器への射撃でアラガミを怯ませたり、結合崩壊個所に偏食物質をまとわせた弾丸を叩き込み大打撃を与えることもできる。

 ガトリング形式と異なり連射ができないためストッピング力は弱く、またグレネード形式に比べて弾丸の口径が小さいため破壊力も劣る。しかし固化細胞からなる装甲の隙間を正確無比に狙い撃つことができれば、貫通弾がアラガミ体内をえぐり致命的なダメージを与えることも可能。高い技量を持つ使い手であれば戦況を一変しうる存在ともなるだろう。

 “スナイパー”と分類されているが、OA(オラクルアモー)(捕食したアラガミの肉片)の受け渡しの都合上、通常は部隊と共に行動するのが常だ。一部ゴッドイーター(台場カンナ)のように従来の狙撃兵のような運用をする者こそ少数派であることを忘れてはならない。

 

 ・ガトリング形式――約60センチの砲身を八連備えた回転式銃砲の神機。通常ガトリングガンといえば防衛拠点周囲などに備え付けられる兵器だが、ゴッドイーターの身体能力はそうした兵器すら携行運用しうるのだ。

 最大の特徴は単独で絶え間ない弾幕を張ることができる点にある。弾丸一発の威力自体は低いが、大量に撃ち込むことで堅固なアラガミの装甲も破壊することが可能。

 ストッピング力に優れており、集中砲火により大型アラガミを怯ませることもできる。威力こそ劣るが、突進する大型アラガミの動きを封じ味方を援護するといったサポート面での活躍もできるのだ。

 また、小型アラガミの集団に対しても弾幕を張って牽制することができるため、大型・小型どちらにも有利に立ち回れる点が最大の強みと言えるだろう。

 

 ・グレネード形式――40~50センチの砲身に90ミリの大口径を有する大砲型の神機。飛距離こそ他形式より短いが、大口径から放たれる銃弾の威力は絶大。スナイパーのように狙い撃つこともなく、ガトリングのように大量の弾丸を消費せず、一撃で大型アラガミの装甲を破砕し小型アラガミを吹き飛ばすシンプルな火力が最大の強みといえよう。

 使用できる弾丸も多く、着弾と同時に細かな偏食物質の弾丸を炸裂させる弾や、自動で狙った個所を追尾する小型誘導弾などが挙げられる※(神機は内部構造が複雑な弾丸の精製はできないため、特殊な弾丸は事前に作成・携行することになる)。

他にもアタッチメントを変えることで火炎や強酸を放出することもできるので、複数の小型アラガミへの牽制も可能だ。

 ただし他の形式に比べて消費するOアンプルやOA(オラクル・アモー)の量が大きいことが弱点であるため、運用するには無駄撃ちすることのない冷静さも要求される

 

○近接神機の刀身について

 神機の刀身はアラガミの固化細胞と同じ構造をしている。神機自体が精製し、まるで生物の爪や牙のように内部から伸長されるのだ。

 強力なアラガミを用いたチューンアップを行うと、それに応じて刀身の強度や柔軟性も向上し、より頑強で鋭い切れ味が得られるようになる。

 また、個々の刀身は元となった形質属(※参照:遺伝形質)を伝達しやすい構造となっている。そのため、討伐するアラガミに合わせて有利となる刀身に変更することも近接神機使いにとって重要な戦略となるのである。

 通常チューンアップごとに刀身も一新されてしまうが、神機調整用のPCを用いることで電気信号により過去の刀身を再び生育させることも可能だ。

 ちなみに刀身部分の形状は神機自身が記憶しているため、刃の欠けや多少の損傷であれば一日程度で修復される。そのため刃を研ぐなどのメンテナンスは基本不要である。

 

○遺伝形質(形質属)

 アラガミの中には内部に高温の発熱器官を持つ者や発電器官を持つ者、また体外へ放出した化学物質の反応による急激な吸熱・冷却反応を与える者などが存在する。

 それらのアラガミのコアを用いて神機のチューンアップを行うと、元となるアラガミと同様の発火・発電・冷却機能などが付与されることがある。これを“遺伝形質”と呼び、それぞれの分類は“形質属”と呼称される。

 主な神機の形質属は以下の通りである。

 

 ・発火属:刀身部分を加熱しさらに可燃性の油も漏出させることで、刀身の発火や斬りつけたアラガミを焼き切ることが可能。もちろん神機自体は耐熱性が向上しているため焼けることはないが、油で服まで燃え広がらないよう、使い手には細心の注意が必要とされる。

 ・発電属:神機内部の発電器官により、刀身部分に高圧電流を流すことができる。柄部分は絶縁されているため使い手が感電することはないが、誤って刀身や感電しているアラガミに触れないよう立ち回らなければならない。

 

 ・冷却属:水分に触れると急激な吸熱性を現す特殊な化学物質で、斬りつけたアラガミに重篤な凍傷を引き起こさせることができる。ただし突き刺すとアラガミの肉や表皮のゲル状物質が凍結し神機を引き抜けなくなるので、攻撃の際はその速度に注意。

 

 また、形質属には4種の“毒”も存在する。

 ・溶血毒:アラガミの血液細胞すら破壊する猛毒を注入することができる。毒を回らせればアラガミの体力を奪い衰弱させることができるが、戦闘が長引くとアラガミが体内で毒の抗体を作り解毒してしまう場合もある。ジワジワと体力を蝕む戦法より、速度重視でケリをつける戦法に向いているだろう。

 

 ・麻痺毒:伝播細胞の働きを阻害する毒成分を注入し、敵アラガミの動きを封じることができる。毒が回ればその場で痙攣を起こし行動不能となるが、溶血毒同様に抗体を作られてしまうため、麻痺毒だけでアラガミを無力化させることはできない。一方で、結合崩壊時に麻痺毒を用いれば、一気に形勢を逆転させることも可能。要は運用方法次第といったところだろう。

 

 ・精神毒:アラガミの精神に影響を与える特殊な毒成分を注入することができる。注入されたアラガミは一定時間強度の倦怠感に襲われるようで、己の体にも負荷を掛けるような激しい攻撃手段を用いなくなる。地域によってはこれを「封神属」とも呼ぶようだ。

 

 ・アラガミ毒(神属):一部のアラガミに対して強力な毒性を発揮する物質を注入できる。毒性が発揮されると、そのアラガミは大きく体勢を崩し、毒を注入した神機とゴッドイーターに対して忌避行動を取る場合も。

 どのような毒かは不明だが、その様子から“とてつもない激痛”を与えているようにも見受けられる。毒性を発揮するアラガミの傾向は不明だが、接触禁忌種など強力なアラガミに有効な場合が多いようだ。ちなみに地域によってはこの毒を「神属」「対神属性」とも呼んでいる。

 

〇シールドについて

 神機の両側面には偏食物質を含んだ強固な装甲が備えられており、緊急時にこれを展開しアラガミの攻撃を防ぐことができる。

 シールドには“バックラー”、“ヒーターシールド”、“タワーシールド”の三種が存在する

 ・バックラー――シールドの中で最も軽量なタイプ。表面が滑らかな構造をしており、攻撃を防ぐというより勢いを逸らしてかわすことを目的に運用される。

 軽量である代わりに他シールドに比べ装甲が薄いため、真正面からまともにアラガミの攻撃を受ければ衝撃で神機・ゴッドイーター両方がダメージを受ける。ただし適切なタイミングで的確な角度にバックラーを展開すれば攻撃を逸らし、即座にカウンターを加える事も可能。扱うには相応の反射神経が要求されるが、使いこなせば無傷でアラガミを圧倒することもできるだろう。

 

 ・ヒーターシールド――バックラーより装甲が厚く、タワーシールドよりも軽量なシールド。バックラーよりも防御力に優れ、またタワーシールドよりも扱いやすいため、近接神機使いの多くに選ばれやすい。

 ただし大型アラガミの攻撃を防ぐにはやや頼りなく、またバックラーより重量があるため素早い立ち回りを得意とするゴッドイーターから不満の声が上がっている。扱いやすいが、ある意味どっちつかずのタイプともいえるだろう。

 

 ・タワーシールド――シールドタイプの中で最も大きく、かつ最重量のシールド。

 複層構造で作られた分厚い装甲は、巨大なアラガミの一撃にも耐え、かつ内部の衝撃吸収素材により神機・ゴッドイーターを堅固に守り抜く。

 展開することができればこれ以上に頼もしいシールドはないが、反面重量が大きなウィークポイントだ。他のタイプと比べ展開するまでわずかなタイムラグが生じてしまい、敵の攻撃を防ぎきれず手痛いダメージを負ってしまうことも。

 また運用する際にも重量が足かせとなるため、素早い身のこなしを生かしたい短剣型のゴッドイーターからは選ばれることはほとんどない。ただし大剣型のゴッドイーターの場合、剣自体の重さから敵の攻撃の回避が難しい場面が多いため、攻撃を確実に防げるタワーシールドを愛用することが多いようだ。

 

〇銃型神機のシールドについて

 近接神機と違い、銃型神機はシールドを展開することができない。その理由は2つあり、一つは弾丸精製など内部構造の複雑さゆえにそういった機構を取り付けることが難しい点。

 もう一つは、銃型神機は近接神機よりはるかに重量があるため、シールドまで取り付けてしまうと行動にも支障が出てしまうのだ。

 素早く動き回るアラガミも少なくない。重量のせいで照準を合わせられず弾を当てられないようでは本末転倒である。

 神機本体を守るため、申し訳程度の薄い装甲が側面に取り付けられているが、こちらは敵の攻撃を防ぎ切るほどの強度はない。

 まともに攻撃を受ければ神機が破壊される恐れもあるため、銃型神機使いは基本的にアラガミの攻撃をかわし続ける他ないのだ。

 ゆえに近接神機使いとチームを組み、敵から狙われにくい後方から攻撃や支援に徹しているわけである。

 

〇銃型神機の弾丸について

 基本的に銃型神機の弾は神機内部で精製・装填される。もちろん無尽蔵に精製することはできず、神機のエネルギーが不足した場合、エネルギー補充のための注射器Oアンプルが用いられる。これは神機のオラクル細胞のエネルギー源となる、アラガミの体液を濃縮させたもので、銃型神機の補給口に注入することで再び弾丸を装填できるようになるのだ。

 また、近接神機から射出されたOA(アラガミの肉片)を捕食することでもエネルギー補充が可能。その際、得られた肉片から元となったアラガミへ絶大な打撃をもたらす「AP(アポトーシス)弾」を発射できるようになる。

 

〇AP(アポトーシス)弾

 銃型神機がOAを捕食したことで精製する特殊弾丸。この弾丸にはOAの元となったアラガミ細胞を自死させる特有の物質が含まれており、着弾させることで対象アラガミの体細胞の多くを死滅させることができる。

 大型アラガミであれば大木のような太い前足すら吹き飛ばし、これが小型ならば一撃で消滅させることもできるだろう。

 AP弾の一撃は対アラガミ戦の切り札ともいえるため、ゴッドイーターの部隊にはほぼ必ず一人は銃型神機使いが配属されるのだ。

 

〇OA(オラクル・アモー)

 近接神機使いが捕食したアラガミの一部を射出し、銃型神機使いへ受け渡す肉片のこと。

 神機の柄頭部分を押し込むことで、柄部分から花のつぼみ状の構造物が出現。そこからOAを任意の場所へ射出することができる。

 銃型神機使いはOAを受け取るため、特有の捕食形態(鳥のクチバシのような長大な捕食口)を展開し捕食。その後AP弾による射撃などに移るのだ。

 銃型神機使いはだいたい後方にいるので、受け渡しの際は刀身を肩に乗せた状態で柄頭を押し込み、背後へ射出するやり方が主に用いられる。

 ちなみに第二世代のように近接・銃型が併用された神機だと、自分が捕食したアラガミの肉をそのままAP弾に転用することも出来そうだが、実際には神機の構造上不可能とされている。(※参照:第二世代の神機について)

 

〇捕食

 近接神機が使用できる、文字通りアラガミの肉を喰らいエネルギーを獲得する行動および攻撃方法のこと。その際神機の形態が変容し、神機のコアがある柄部から刀身部にかけて巨大な顎口が形成されるのだ。

 偏食物質をまとわせた牙の一撃はアラガミに大きなダメージを与えると同時に、神機自体のエネルギー源になる。捕食後は余剰エネルギーを放出しているのか、柄部のコアが発光する様子が見られるだろう。

 神機が捕食すると一時的に多くの偏食物質が精製される。神機と通してゴッドイーターがそれを摂取すると、一時的に身体能力が大きく向上。ゴッドイーター間ではこの活性状態を「バースト」と呼称しているらしい。

 捕食は神機にとって生命活動に欠かせない行動であると同時に、ゴッドイーターの身体をパワーアップさせ戦況を有利に運ぶ重大な戦術でもあるのだ。

 なお、捕食はオーバーフロー(※語句:喰潰を参照)のリスクを避けるため、連続では行えず一定の間隔を空けて行う必要がある。

 

〇喰潰(しょくつい)

 捕食で神機に食らわせる肉の量は決まっている。一度の捕食につきおよそ1ポンド程度が限度。喰潰は、通常の捕食の倍以上、2~3ポンドを一度に食わせる手法のことである。

 なぜ捕食で食らわせる量が制限されているのか? 一度に1ポンド以上食わせると、大量の偏食物質がゴッドイーターに流れ込み、ゴッドイーターの心身に重大な負荷を与えることになる。最も危険なのは、“オーバーフロー”の発症リスクが高まることにある。

 オーバーフローを発症すれば、良くて失神。最悪ゴッドイーターがアラガミに変じる恐れもある。そのため新人ゴッドイーターはまず捕食する際の“量”を徹底的に覚えさせられるのだ。

 喰潰は、オーバーフローのリスクを承知の上で神機に大量の肉を食らわせ、そのリスクと引き替えに爆発的な身体活性化を得ることである。通常のバースト状態とは比較にならないほどの膂力・俊敏性・反応速度を得られ、体長五メートル以上の大型アラガミを腕力のみで投げ飛ばす、目の前で“消えた”と錯覚するほどの速度で移動する、アラガミが射出した弾丸を“直接視て”かわすなど、まさしくケタ外れの能力を得ることができるのだ。

 ただしこの喰潰はアラガミどの部位でも行うことができるわけではない。通常はアラガミの堅固な外皮に阻まれ、かじり取れる肉の量は限られている。

 喰潰を行えるのは一個所――結合崩壊させた部位。そこに神機の顎口をえぐり込ませ、その内奥にある柔らかな伝播細胞を大量に捕食・摂取することで成り立つ手法である。伝播細胞の大量捕食により、アラガミの体組織はごっそりと大きく抉れたように消失。神機によって“喰い潰した”ような有様が名称の由来でもあるのだ。

 とはいえ恐ろしくハイリスクな手法であるため、どの支部でも使用は禁じられており、また進んで行うゴッドイーターもいない。

 一部例外は、オーバーフローなど意にも介しないような者達――ブラックハウンド部隊などは、積極的にこの喰潰を用いているようだ。

 

○神機のチューンアップ

 神機の整備を行う技師によって行われる改造のことで、チューンアップをすることで神機の出力向上や遺伝形質の獲得などができるようになる。

 チューンアップにはアラガミのコアが必要だ。アラガミの細胞は部位によって遺伝情報が異なる奇異な特性を持つが、コア内部には全ての細胞の遺伝情報が含まれている。

 コアから体組織をより活性化させる因子や遺伝形質をもたらす要素を特定し、保管している神機細胞の遺伝子へ結合。それを神機に投与することで、神機全体の細胞をチューンした細胞に入れ替えることができるのだ。

 ちなみに、チューンはどんなアラガミでも良いわけではなく、過去素材として使ったアラガミのコアでは強化できない点に注意が必要。また、強力なアラガミでチューンした場合、ゴッドイーターへの肉体・精神的負荷も大きくなるため、チューンでは負荷を考慮し計画的に強化を行わなければならないだろう。

 神機に組み込めるアラガミの因子の特定・神機細胞の結合まではオラクル細胞の研究者が行い、神機への投与と投与後の細かな調整は整備係の技師の仕事となる。

 

 

〇神機の元となったアラガミ

 人造アラガミである神機にはその元となったアラガミが存在する。オオカミ型のアラガミと、鳥型のアラガミの2種である。

 

・オオカミ型のアラガミ――ハイイロオオカミより一回り大きい複眼のアラガミ。近接神機の元となっており、捕食形態でかつての姿の名残も見て取れるだろう。

 集団で狩りをする特性があり、その際超音波を用いて個体同士のコミュニケーションを行っていた。神機として生まれ変わった後もその名残からか、神機使い同士で特殊な電磁波を介した思念共有――後に“感応現象”と名付けられた事象が確認されている。

 ちなみに、ゴッドイーターの制服の背面に刻まれたオオカミの紋章は、このオオカミ型のアラガミがモチーフとなっているようだ。

 

・鳥型のアラガミ――全長250センチの、黒いペリカンのような姿をしたアラガミ。

 最大の特徴は他アラガミに対する狩りの方法で、鋭いクチバシで肉を削ると、体内でそのアラガミの細胞を自死させる物質を精製。弾丸のように射出することで対象のアラガミを溶解させ、溶かした細胞を食らうといった特異な狩りを行っていた。

 銃型の神機として造り替えられた後は、その技能を転用し、OAを摂取後に対象アラガミ細胞を自死させるAP弾を精製・射出することができるようになったのだ。

 

・第二世代の神機について

 近接神機と銃型神機はそれぞれ異なるアラガミ細胞が元となっているため、一つの神機に近接・銃の特性を持たせることは不可能とされていた。

 しかしP53偏食因子の改良により神機への適合率が大きく向上。2種の異なる神機にも適合できるようになったことから、近接・銃を併合した新型神機が運用されるようになったようだ。

 銃型神機と同じくAP弾の発射も行えるが、己が捕食したアラガミの肉片でAP弾を生成することは難しい。理由は第二世代の神機の構造にある。

 第二世代の神機は、いわば近接型・銃型の異なる神機を無理矢理結合させたものであり、神機内の消化管などは完全に独立している。

 ゆえに捕食をしても近接神機の消化管で消化されるだけで、銃型の消化管へ送ることができないのだ。

 なお、OAを受け取ることができれば、銃型神機使い同様にAP弾を発射することは可能である。

 

・P53偏食因子

 神機の適合試験で被験者に打ち込まれる偏食因子。ちなみに適合試験では、この偏食因子を配合されたベクターウイルスを体内に注入され、ウイルスを用いて全身の遺伝子に偏食因子が組み込まれることでゴッドイーターへと生まれ変わるのだ。

 かつては慎重な遺伝子検査を行っても適合に失敗し、右腕を失う者や命を落とす者も少なくなかったが、改良を重ねたことで年々失敗するケースが少なくなっている模様。

 アラガミ由来の因子であるからか、適合されることで超人的な身体能力と再生能力を得ることができる。また、神機から精製された偏食物質によって身体をより活性化させられるという特性も得られるようだ。

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