謎生物を拾ったんだが 作:異形に性癖を破壊されし男
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全員が自己紹介を終わらせると、阿慈谷先輩と先生がこの補習授業部について説明してくれた。どうやら阿慈谷先輩はティーパーティーからこの部活の顧問として任命された先生のサポートを任されているらしい。そして、『全員同時に合格する』のがこの部活を抜ける条件のようだ。少し変な条件ではある。
「え、えっと、何か分からない点とか気になる点がありましたら……。」
「大丈夫。これからは普通の授業に加えて、毎日放課後に特殊訓練があるってだけでしょ。」
「えっと、訓練と言って良いのか分かりませんが、そうです。私たちが目指すのはこれから行われる特別学力試験で『全員同時に合格する』こと。先生も手伝ってくれますし、み、みんなで頑張って落第を免れましょう……!」
「あのー、質問なんですけど。何で全員同時に合格しなくちゃダメなんですか?」
「え!?えっと、それは…その…私も良く分からないと言うか…。」
質問をして良いとのことだったので疑問を呈してみるがどうやら阿慈谷先輩もそこら辺は良く分かっていないようだ。何だか、少し不穏な感じがするのは気のせいか?
「と、とにかく!特別学力試験は第三次まで、つまり三回あるようですが……その内一度でも全員同時に合格すれば、補習授業もそこで終わりというわけです!」
結構甘めなのだろうか?こういうものに入ったことがないため程度が分からないが、猶予があるということだけ覚えていれば良いだろう。
「先生にはスケジュールの調整や色々な補習を主に行っていただければと。」
"わかった。任せて。"
「うん、理解した。3回のミッションのうち、一度でも良いから全員で成功を納める。そのために、ここに毎日集まって訓練を重ねる。……それほど難しい任務じゃない。この集まりはつまり、各自のリタイアを防ぐための措置……私としては特にサボタージュする気も理由もない。」
「そ、そうですよね、頑張りましょう! えっと、アズサちゃんは転校してからあまり時間が経っていないんですよね? きっと以前の試験は学園に慣れていなかったせいもあるでしょうし、皆で頑張ればすぐに何とかなると思います!」
「あら、白洲さんはこちらに転校されて来たのですか? トリニティに転校とは、また珍しいですね。」
浦和先輩の言う通り、トリニティに転校する者は少ない。少ない、というだけであっていないと言うわけでもない。しかし、珍しいとは私も思う。
「あ、その、書類上はそう書いてあって……もしかして私、余計な事を……?」
「いや……別に隠す事でもないから気にしないで良い、それに事実だ、こう云われるのは慣れるべきだし、そのための努力もする。」
「成程……それでは私も、アズサちゃんって呼んでも良いですか?」
「?……別に良いけど。」
「では、アズサちゃん、ヒフミちゃん、それからコハルちゃん、カナデちゃん。うふふふ、何だか良い響きですね、私達はこれから補習授業部の仲間という事で。 アズサちゃんは一見冷たそうに見えますが、何だか可愛らしいですし……ふふふっ。」
白州先輩の返事に気を良くしたのか分からないが、浦和先輩は嬉しそうに私達をちゃん付けで呼んでいる。そんなに嬉しいものなのだろうか。
「……。」
何だ下江。その視線は。浦和先輩が下江の名を口にした瞬間に憎悪の目を浦和先輩に向けている。浦和先輩もその視線に気がついたようだ。
「あら、そんな憎悪に満ちた目で、どうしたんですかコハルちゃん?」
「言っておくけど、私は認めないから……!わ、私は、正義実現委員会のエリートだし!私の方が年下だからってあんたたちを先輩だなんて呼ぶつもりは無いから!それにそもそも、こんな部活さっさと抜けてやるんだからっ!あんまり馴れ馴れしくしないでもらえる!?」
随分と感じの悪いやつだ。本当に正義実現委員会なのか?それにしては他人を見下しすぎな気がする。そもそもここに入っている時点で本人の言っている『エリート』とは程遠いだろう。プライドがそれを許さないのかも知れないが、そんなプライドは持っていた方が自分の首を絞めるに決まっている。
「なるほど…確かに補習授業部の中まで、先輩後輩なんて扱いにする必要はないと思います。私としては何も問題ありません。」
「そもそも仲良くするために集まっている会じゃない。あくまでお互いの利益のためなんだから、親しいふりをする必要もないはず。違う?」
「あ、あうぅ……。」
ほら、雰囲気が悪くなり始めた。大体こうなるんだ、ああいうのがいるときは。
「じゃあ決まり!それに、そもそもの話なんだけど……。私が試験に落ちたのはあくまで……飛び級のために、一つ上の2年生用のテストを受けたせいだから!」
「いや、嘘つくにしてももう少しマシなのがあるんじゃないの?」
「はぁ!?あ、あんた、何よ急に!勝手なこと言わないでくれる!?」
つい口に出てしまった。でも、あんな嘘つくやつが悪いだろう。
「そもそも、飛び級をする生徒がいたら大なり小なり話題になるでしょ。それが無いってことはそもそもそんな話が無いってこと。それに本当に2年生用のテストを受けたとして、チャレンジで一回受けるのは分かるけどその後何度も受ける必要ないじゃん。」
「う、うるさい!うるさい!私が言いたいのはそういうことじゃなくて!つまり私は、本当の力を隠してたってこと!!」
嘘も大概にした方がいいんじゃないのか。そこまで豪語して取れなかったらどうするつもりなんだ。
「て言うか、あんた同じ学年だからって馴れ馴れしくしないでよ!」
「馴れ馴れしくしてるつもりは無いんだけど…。」
その後、あいつはさっきの話を聞いていたのかと問い詰めたくなるくらい、意味の分からないことを述べた後に教室から出ていってしまった。阿慈谷先輩は困った顔を浮かべていた。
「あ、あのー!…行ってしまいましたね…。」
「ふふ、コハルちゃんはテンションの上下がすごくて、見ていて面白いですね。アズサちゃんは逆に一貫して全然ブレないですし。カナデちゃんは可愛い見た目と言葉のキレとでギャップがあります。」
「そ、そう?」
自分が可愛いなんて思ったこともなかったし、言われたこともなかったからあまり気にしたことはなかった。アゲハは思ってくれているのかもしれないが、明確には分からない。
「ふふふ、そんなに顔を赤らめて…。やっぱり可愛いですね。」
「え!?」
「これから楽しみです。ふふふっ。」
こうして、私の補習授業部生活が始まった。
オリ主の見た目に関して初めて書いたかもしれない。