謎生物を拾ったんだが   作:異形に性癖を破壊されし男

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3話目。

UAが900越えてんだけど…。
読者様には感謝しかないっすね。
お気に入りもありがとうございます。


謎生物の成長は早い

 

謎生物の面倒を見始めてから何週間か経った。やはり出会った時はかなり弱っていたようで、数日もすると頻繁に辺りを見回したり、部屋を動き回ったりするようになった。動き回ると言っても動きはゆっくりで何かを壊したりする可能性もないので放置している。後いつまでも『それ』や『謎生物』では可哀想なので、虫のような形とこれから美しく育つことを祈って『アゲハ』と名付けた。

 

アゲハの注目すべき所はその成長スピードだ。下半身の先は濃い紫色に染まり始め、腰からは一対の蟹の足の様なものが生えてきていた。心なしか右腕の触手のような部分も伸びているような気もする。一番驚いたのはアゲハの右目の赤い瞳孔が二つに増えていることだ。足が生えることや腕が伸びることは虫や動物の成長過程にもある変化だが、瞳孔が増えるというのは他の生物にはない異様な変化ではあるだろう。これだけで随分と人外感が増した気がする。成長の先にどんな姿になるのか、という好奇心と不安を強く感じた。今のうちにしつけなどは済ませておいた方が良いかもしれない。

 

今までアゲハにはバナナを始めとした果物や野菜の類いなどを切ったりして食べさせていたが、調理したものを食べられるのかどうか試してみよう。自分の夕食用に作ったチャーハンを少し冷ましてから皿に盛って与えてみる。今までの餌とは見た目が違うからか少し観察の時間が長かったが、食べ始めてからは舌を器用に使って今までと同じように黙々と口を動かしている。味の違いなどで反応はあるのかと思ったが、バナナなどを食べているときと反応は変わらずだった。

 

アゲハが食事を終えた後、改めて頭を撫でる。これまで毎日アゲハの頭を撫で続けているが特に嫌がる様子も喜ぶ様子もない。だが、こうして頭を撫でていると、アゲハは注意深くこちらを伺っている。私を警戒しているのか、それとも私の行動の意味を理解できずに不思議がっているだけなのか、できれば後者であることを願いたいものだ。といっても実際にはアゲハは無表情を貫いており、何を考えているかはわからずこれは単なる私自身の妄想でしかない。習慣づけて繰り返せば反応が変わることもあるかもしれない。

 

アゲハは今のところほとんど声を出さない。精々お風呂場などに連れていく際に『キィキィ』という鳴き声を出す程度だ。だが、アゲハが人間的特徴を持っているということは言語を話すこともできるのかもしれない。試しに私は思い付いた単語をアゲハに話すが特に返事や反応はなかった。しばらく質問を投げかけたり、自分のことに付いて話したりもしたが、アゲハから反応が返ってくることはなかった。対話は不可能に思えたが、よくよく考えると言葉も教えてないのに理解しろと言うのは到底無理な話だ。それに私を警戒しているだけかもしれない。アゲハに人間ほどの知能がなかったとしても、これからも続ける価値はあるだろう。

 

アゲハをお風呂にいれた後、寝床に戻すと私も自分の部屋に戻ろうとする。いつもはそれで就寝をするのだが、今日は違った。アゲハは寝床につくと直ぐに眠り始めるのだが、今日はもぞもぞと寝床を抜け出した。何故かと思ったが、アゲハは這いずりながら私の方へと向かってきた。私には最初、この寝床が嫌になったのかもしれないと思った。なのでクッションとかを追加してみたが、アゲハは私が部屋に戻ろうとすると直ぐに寝床から抜け出してしまう。

 

もしやと思い、私はアゲハの寝床の隣に座る。するとアゲハは私が動かないことを確認すると静かに眠り始めた。どうやら私は思ったよりも懐かれていたのかもしれない。私は無意識に微笑んでいた。アゲハが想像よりも私に心を開いてくれていたのが嬉しかった。最初は不気味にアゲハの事をみていたが、見た目よりもずっと可愛らしいように最近は思う。私は眠りについているアゲハの頭をアゲハが起きないように優しく撫でる。アゲハも無事に寝てくれたので私も眠ることにしよう。

 

そう思い、私は自分の部屋に戻ろうとする。するとアゲハの寝床から音がした。私が振り返ると、アゲハは私の方へ這いずって来ていた。仕方ない、今日はアゲハの隣にいるとしよう。這いずっていたアゲハを抱え、寝床に戻し、私も寝床の隣に座る。

 

「おやすみ、アゲハ。」

 

私たちは共に眠りについた。

 




原作よりアゲハに懐かれているのかは秘密。

でもオリ主は動物に懐かれやすいらしい。
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