謎生物を拾ったんだが 作:異形に性癖を破壊されし男
お気に入り25件+UA 1300突破+感想ありがとうございます。いよいよ本格的に逃げられなくなりました。
アゲハと一緒に寝るようになってから数週間が経過した。毎日アゲハの隣で座って寝るのは数日すると首にきたので今はアゲハを自分の部屋に連れていき、ベッドで一緒に寝ている。春の暖かさから一変してじめっとした暑さが強さを増し始めている。正直暑がりの私には辛い時期だ。しかし、アゲハは特に暑がる様子などもなくいつもと同じように過ごしている。
その間もアゲハは順調に大きくなっていった。右腕の触手はさらに長くなり、腰から生えていた足も大きくなりつつ紫色に染まっている。右目の瞳孔もまた一つ増えて3つとなった。下半身の軟体動物のような部分は絡まりが解けて人間の足にも見えなくもない。からだの一部が軟体のせいで不安定ではあるが、私が姿勢を整えると背もたれや机などの体を支えられる場所があれば座ることができるようになった。今まではずっと横になっているしかなかったのに支えが必要とはいえ、座ることができるようになったアゲハを見るとまるで赤ん坊が自力で立ったような感動を覚えた。前世でもそういう経験はないが。これが親心なのかもしれない。人間に近づいてきているとはいえ明らかにアゲハの成長の仕方は人間のものではないが、私はきっとアゲハを人間のように見ているのだろう。最初にわざわざ適当な理由を考えたのがバカらしくなってくる。
これからのアゲハの成長がどうなるかはわからないが、どこまで人間に近いことができるか試させてみればわかることもあるかもしれない。
アゲハが座ることができるようになったので椅子に座らせてフォークを与えてみる。私が扱い方を見せると、ぎこちなくだが私の真似をして食事を始めた。少し見せただけなのにここまで食器を使えるようになるとは予測していなかった。調理したものをアゲハが食べられるので私の食事を分けて食べさせているが、味に対してのリアクションは全く見られず何を食べてもただ淡々と食事を口に運ぶだけだ。味覚がないのか、反応がないだけなのは分からないが、今後は少し癖のある食事も出しても良いかもしれない。
食事を終えた後いつものようにアゲハの頭を撫でる。反応に大きな変化はないが、最近は私を注意深く伺う視線を投げかけてくることは滅多になくなった。相変わらずの無表情だが私が頭を撫でると心なしかアゲハが喜んでくれているように感じる。これが勘違いでなければ良いのだが。こうしてみると座っているアゲハを撫でている感覚は動物を撫でるというよりは子供を撫でている感覚に近い気がする。といってもアゲハの反応は全くと言って良いほどに無い。やはり明確に感情が読めないとスキンシップを図っていて少々不安を感じ無くもない。
アゲハには色々と話しかけたり、小学生が使うような『あいうえお表』を買ってアゲハに教えてみているが今のところ目に見えるような成果はない。しかし、名前を呼んだり食事を知らせたりするとしっかりとこちらに注目するため、私の言葉を一部理解してくれているのかもしれない。自分に呼び掛けているかそうでないかを聞き分けているだけの可能性も無くはないが、意思の疎通を諦めるには早計すぎる。これからも続けるとしよう。
最近のアゲハは大きくなった腰の足と左腕を使って、上半身を浮かせて動いている。このような成長速度の速さには少々驚かされる。そして私の声に反応したり、テレビやパソコンの画面に興味を示しており、それなりの知能と好奇心を持ち合わせているのだろう。もしこれが前世ならば、私はアゲハに『ターミ○ーター』や『コマ○ドー』を見せていたに違いない。まだまだアゲハがどのくらいの知能を持っているかは不明だが、これからも恐らくはアゲハの成長も続くため気長に待つとしよう。
アゲハをお風呂にいれていたり、明日の学校の準備などを整えると丁度寝る時間になった。アゲハを抱えて私の部屋へ入る。先にアゲハをベッドに寝かせて、その後に私もベッドに入る。アゲハにおやすみといった後に、眠ろうとすると、仰向けの私の上に何かが乗っかってきた。目を開けるとそこには目を瞑り、静かに眠るアゲハがいる。アゲハは左手で私の服をつかんで離さないようにしていた。出会った最初の頃よりもだいぶ心を開いてくれているアゲハを見るとやはり子供の寝顔を見る親の気持ちになる。私の親もそんな感じだったのだろうか…いや、無いな。絶対に無い。
なんだか嫌なことを思い出し、微妙な気分で私は眠りにつくのだった。
ター○ネーターは2の『I'll be back』のシーンで、コ○ンドーは『おジャ魔女ベネット』で知りました。
ターミネー○ーとコマン○ーはマジで見てみてほしい。