とある青春の物語の幻想殺し   作:ぽこちー

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やっと書きたいシーンが書けました。
その分、いつもより文字数が多くなっちゃいましたがご了承ください。





 

 

 ダダダダダダダッ!!

 

 乾いた連続音が、アビドス高校の静寂を無遠慮に引き裂いた。

 その正体は、アビドス高校を狙う地域の暴力集団の一つ、カタカタヘルメット団だった。

 

 先生から補給を受けたアビドス生たちは、即座に迎撃態勢へと移行し、教室の陰からは先生と上条はその様子を見守っていた。

 

 ユメが盾を構え前線を支え、ホシノとシロコが左右から圧をかける。

 ノノミとセリカは後方で射線を維持し、絶え間ない援護射撃を続ける。

 

 いつもなら、それで十分だった。

 だが、今日の戦場は、どこか歯車が噛み合っていない。

 

 敵の数が多い。

 それだけなら、まだ対処はできた。

 問題は、ユメとホシノの動きだった。

 

 二人が前に出ない。

 いや、正確には()()()()()()()

 

 ユメは盾で攻撃を受け止めることに専念し、反撃に転じる余裕を失っていた。

 ホシノもまた、戦場を駆け回ることなく、慎重すぎるほどの前進しかしない。

 まるで、守ることを最優先にするように。

 

 後輩たちは、その違和感を言葉にできないまま、ただ目の前の敵に銃を向け続ける。だが、ジリジリと、確実に、戦線は押し下げられていった。

 

 それは、ホシノたちだけでなく、背後にいる先生や上条も実感していた。

 上条もホシノたちの援護に行こうとしたが、先生がそれを止めた。

 上条は銃火器を扱うことができないからだ。

 

 いや、正確に言うと、上条は他の生徒のような銃火器の扱いができないのだ。

 生徒たちが扱う銃火器には、使用者の神秘を吸収し、弾丸に纏わせる効果があった。

 それにより、同じ銃火器でも使用者の神秘の強さによって威力に差が生まれるのだ。

 

 神秘を持たないものが銃火器を扱っても、ただ弾丸が放たれるだけで、生徒たちのような威力を持つことはない。

 キヴォトスに生きる人物は皆、多少なりとも神秘を持っている。

 それは、獣人やロボット、外の世界から来た先生なども同様だ。

 

 しかし、()()()()()()()()()()()()

 

 そのため、上条が銃火器を扱ったとしても、生徒たちに大きなダメージを与えることができないのだ。

 だが、それ以上に上条が銃火器を扱うことを嫌っている理由があった。

 上条は銃弾一発で致命傷になってしまう。

 つまり、このキヴォトスでは無能力者(最弱)である。

 

 それ故に、銃弾の怖さを理解しており、死への恐怖を最も理解している人物なのだ。

 生徒たちは銃弾で死ぬことはないと思っているが、上条にとってはそうでない。

 もしもの場合を想像し、考え抜いた結果、上条は銃火器を扱うことはしない。

 

 また、上条の幻想殺しは、銃弾に纏っている神秘を打ち消すことができる。

 だが、銃弾自体は神秘によって撃ち出されているのではなく、通常の銃火器と同じく火薬によって放たれている。

 つまり上条の幻想殺しは、弾丸の威力を減少させることはできても、弾丸自体を打ち消すことができないのだ。

 

 仮に弾丸の速度に反応し、右手で触れることができたとしても、運動エネルギーは残っているため、弾丸は上条の右手を貫くだろう。

 これらの理由が、上条が無能力者(最弱)たる理由なのだ。

 

 

「貴女方にアビドス高校は渡しません!! っ!? シロコちゃん!?」

 

 

「っ!?」

 

 

 膠着した戦況を打破しようと、シロコが前へ出た。

 だが、焦りが判断を僅かに鈍らせる。

 踏み出した先にいたノノミと衝突し、二人の体勢が大きく崩れた。

 

 

「シロコちゃん!! ノノミちゃん!! ……っ!?」

 

 

「ホシノ先輩っ!! きゃあっ!!」

 

 

 二人を案じて前に出た、その一瞬。隙を逃すまいと、ヘルメット団が動いた。

 甲高い金属音と共に、手榴弾が放り投げられる。

 

 

「み、みんな……くっ!!」

 

 

「ユメ先輩!! 一度体勢を立て直すために後退してください!!」

 

 

 後衛の乱れに呼応するように、銃口が一斉に前線へ向けられる。

 集中砲火。

 その矛先は、盾を構えるユメだった。

 

 アヤネの指示を受け、ユメは歯を食いしばりながら後退する。

 盾に弾丸が叩きつけられ、鈍い衝撃が腕を痺れさせた。

 幸いにも、致命的な怪我を負った者はいない。

 だが、それはまだ耐え切れているだけに過ぎなかった。

 

 

「皆さん、大丈夫ですか?」

 

 

「ん……なんとか」

 

 

「それより、ホシノ先輩。ユメ先輩も……大丈夫ですか?」

 

 

「いつもより、動きが悪いようだけど……」

 

 

「そ、それは……」

 

 

「……ごめん」

 

 

 短い沈黙が落ちる。

 答えは、それ以上続かなかった。

 

 次の瞬間、無数の手榴弾が弧を描き、校庭へと降り注ぐ。

 爆発音が連なり、乾いた地面を抉るようにクレーターが穿たれていく。

 反撃の糸口を探すアビドスの生徒たち。

 だが、先輩たちの不調が影を落とし、決定打を打ち出せずにいた。

 戦況は、確実に悪化していた。

 

 

「うひゃひゃひゃ!! あいつら、まるで連携取れてねーでやんの!!」

 

 

「銃弾の補給を受けたらしいが……あれじゃあ意味なかったようだな!!」

 

 

「ふっふっふっ……いよいよ決着をつける時が来たようだ。よーし、このまま一気に畳み掛けるぞ!!」

 

 

 嘲笑と共に、ヘルメット団の士気が一気に跳ね上がる。

 引き金は軽くなり、投げ込まれる爆薬の数も増していった。

 爆発音が重なり、砂煙が校庭を覆う。

 アビドスは、確実に追い詰められていく。

 

 

「不味いです!! このままでは……押し切られてしまいます!!」

 

 

「くっそ!! あんな奴らに……!」

 

 

 ヘルメット団の足音が、じわじわと距離を詰めてくる。

 迫る音に、アビドスの生徒たちは焦りを隠せずにいた。

 ホシノは額を伝う汗を拭い、歯を食いしばる。

 一瞬だけ目を伏せ———そして、何かを振り切るように銃を強く握りしめた。

 

 その時だった。

 戦場の喧騒を切り裂くように、ひとつの声が校庭に響き渡る。

 

 

“みんなは、どうしてこの学校を守りたいの?”

 

 

 声の主は、先生だった。

 なんの装備も持たず、スーツ姿のまま。

 正面玄関から歩み出た先生は、銃声の飛び交う戦場で、静かに問いかける。

 

 

“ねぇ、どうして?”

 

 

 アビドスの生徒たちは、はっとしたように考え込む。

 その問いに、最初に答えたのはシロコだった。

 

 

「それは……ここが、私たちの居場所だから……!!」

 

 

“みんなも、同じ?”

 

 

「「「「「もちろん!!」」」」」

 

 

 即答だった。

 迷いはなかった。

 だが、その光景に、ヘルメット団のリーダーは苛立ちを露わにする。

 

 

「突然出てきて……お前は誰なんだ!?」

 

 

“私は先生だよ”

 

 

「……先生?」

 

 

“私は彼女たちを助けるために、ここに来た。悪いけど———君たちには退散してもらうよ”

 

 

「突然出てきて偉そうに……蜂の巣にしてやるぜ!!」

 

 

 引き金が引かれた。

 だが、放たれた銃弾は先生に届かない。

 大きな盾が、庇うようにその前へと現れた。

 

 

「……大丈夫ですか、先生?」

 

 

“ありがとう、ユメ。———さぁ、いくよ。みんな!!”

 

 

 その一言で、空気が変わった。

 アビドスの生徒たちの瞳に、再び火が灯る。

 

 

“ノノミ、相手に向けて弾幕を!!”

 

“セリカ、煙幕の中の敵を狙って!!”

 

“ホシノ、シロコは煙幕の中を進んで!!ユメは前線でみんなのヘイトを買うんだ!!”

 

“アヤネはシロコに補給しつつ、敵の位置を確認して!!”

 

 

 明確な指示。

 迷いのない声。

 それだけで、崩れていた歯車が噛み合っていく。

 

 先ほどまでの劣勢が、まるで幻想だったかのように。

 戦況は、確実にアビドスへと傾いていった。

 一人、また一人と敵が倒れていく。

 気づけば、追い詰められているのはヘルメット団の方だった。

 

 

「くそっ!! なんだあいつら……!」

 

 

「さっきとは、まるで別人じゃないか!!」

 

 

「……チッ。こうなったら、あれしかない。お前ら———あれを出せ!!」

 

 

 追い詰められたヘルメット団のリーダーが、後衛へと怒鳴りつける。

 次の瞬間、アビドス高校の塀が破壊された。

 

 轟音と共に、姿を現す巨大な鉄塊。

 それは兵器だった。

 否応なく視界を占領する、無骨で、圧倒的な質量。

 

 

「撃てぇ!!」

 

 

 命令と同時に、鉄の塊が唸りを上げる。

 直後、眩い閃光と共に放たれたエネルギー波が校舎を貫いた。

 

 ———爆発。

 

 衝撃と熱量が一気に広がり、アビドス高校の建物は抵抗する間もなく瓦礫へと変わる。

 鉄の塊は、キュルキュルとキャタピラ音を響かせながら、前線へと進み出した。

 

 

「はっはっはっ!! 見たか!!」

 

「これが、私たちヘルメット団の新兵器だ!!」

 

 

 それは戦車と呼ぶには歪で、むしろ走行する固定砲台と呼ぶ方が正しかった。

 砲身の背後からは、動物の尾を思わせる異様な機構が伸びている。

 そこに、複数のヘルメット団員が両手を添えていた。

 

 神秘を吸い上げている。

 そして、搾り取られた力は束ねられ、砲撃へと変換される。

 それが、この兵器の正体だった。

 

 

「もう一発!!」

 

 

「くっ!!」

 

 

「シロコちゃん!?」

 

 

 再び放たれたエネルギー波が、シロコを捉える。

 紙一重で直撃は免れたものの、爆風が体を弾き飛ばした。

 ノノミが咄嗟に受け止める。

 大怪我はない。

 だが、それだけだった。

 戦況は、再び裏返る。

 

 

「まだまだぁ!!」

 

 

「くっ……!!」

 

 

 三発目。

 

 アビドスの生徒たちは散開し、直撃を避けることには成功する。

 だが、衝撃は確実に体力と集中力を削り取っていった。

 

 

「きゃあっ!!」

 

 

“アヤネっ!!”

 

 

「アヤネちゃん!!」

 

 

 瓦礫で荒れた地面に、アヤネの足が取られる。

 その一瞬の隙を、兵器は見逃さなかった。

 照準が合わされる。

 

 

「っ……!!」

 

 

「や、やめてっ!!」

 

 

 ホシノが駆け出し、セリカが叫ぶ。

 だが、兵器は無慈悲にも唸りを上げた。

 空気を裂く轟音と、焼けつくような熱。

 エネルギー波が、一直線にアヤネへと迫る。

 

 だが。

 その進路を、巨大な影が遮った。

 

 

「ぐうっ……!!」

 

 

「ユ、ユメ先輩!?」

 

 

 盾を構え、アヤネの前に立ったユメが、真正面からエネルギー波を受け止めていた。

 衝撃が全身を貫く。

 それでも彼女は、退かなかった。

 

 

「ア、アヤネちゃん……早く、みんなのところへ……っ!!」

 

 

「で、でもユメ先輩が……!! きゃあっ!!」

 

 

 答えを待つ猶予など、敵は与えない。

 

 第二波が放たれた。

 

 ユメは盾を構え、正面からそれを受け止める。

 だが、先ほどよりも強い――否、容赦のない衝撃だった。

 盾が悲鳴を上げ、衝撃が腕を突き抜ける。

 

 次の瞬間、二人の体は宙を舞っていた。

 ユメは反射的にアヤネを抱き寄せ、背中を丸める。

 地面に叩きつけられる激痛の中で、それでも彼女は腕を緩めなかった。

 

 額を伝う血が視界を赤く染める。

 それでも、まず確認したのはアヤネの無事だった。

 

 息がある。

 動いている。

 それだけで、十分だった。

 

 ユメは歯を食いしばり、転がった盾へと手を伸ばす。

 震える腕でそれを掴み、よろめきながら立ち上がると、再び兵器の方へ向き直った。

 

 

「早く……逃げて……!!」

 

 

「ユ、ユメ先輩っ!!」

 

 

 ユメは、逃げなかった。

 逃げるという選択肢は、最初から存在しない。

 

 アヤネだけは、守る。

 

 その意志だけが、彼女を立たせていた。

 

 

「私に、唯一出来ることは……みんなを守ることだけ……それが……私が、ここにいる意味だから……!!」

 

 

 声は震えていた。

 だが、その言葉に迷いはなかった。

 

 ユメは、自分が強くないことを知っている。

 狙いは外れ、時には味方を危険に晒してしまう。

 皆は「気にしなくていい」と言ってくれる。

 だが、その現実を、誰よりも痛感しているのはユメ自身だった。

 自分は足手まといだ。

 その思いは、ずっと胸に刺さったままだった。

 

 だからこそ。

 今、この瞬間だけは。

 自分が役に立てる、この場所だけは。

 盾となり、壁となり、誰かの前に立つことが自分の仕事だと、信じていた。

 

 そして今、その彼女が消えようとしている。

 

 ホシノが駆け出す。

 

 シロコとノノミが、必死に新兵器へと攻撃を叩き込む。

 

 セリカが、叫ぶ。

 

 アヤネが、必死に手を伸ばす。

 

 だが、どれも届かない。

 無慈悲にも、新兵器が再び唸りを上げる。

 

 先生は必死にタブレットを操作する。

 指が走る。判断を重ねる。

 だが、間に合わない。

 ギリィ、と歯を食いしばる音が鳴った。

 

 ヘルメット団のリーダーは、その光景を見て確信していた。

 勝利。そして、思い浮かべる未来への幻想。

 醜く歪んだ笑みを浮かべ、叫んだ。

 

 

「私たちの……勝ちだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キュイーン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 甲高い音が鳴り響いた。

 ガラスが割れるような、何かを打ち消し、無へと返すような音が。

 

 アビドスの後輩たちは、何が起きたのか理解できなかった。

 先生は、ほっとしたような表情を浮かべた。

 ホシノは、自責と安堵が入り混じった表情を浮かべた。

 ユメは、へたりと地面に膝をつき、涙を流していた。

 

 

「(やっぱり……キミは……)」

 

 

 ユメの目の前には、少年が立っていた。

 

 ツンツン頭で、これといった特徴もなく、いつも不幸に巻き込まれて苦労ばかりしている、平凡な少年。

 けれど、その少年の背中は大きく、そして暖かかった。

 どんなにどん底にいても、必ず駆けつけ、右手を差し伸べてくれる。

 まさに、ヒーローだった。

 

 

「な……何が起きたんだ……?」

 

 

 静寂が、アビドス高校を包み込む。

 

 

“当麻っ!!”

 

 

 先生の声に、上条は振り返らず、サムズアップで応えた。

 次の瞬間、上条が駆け出す。

 唖然としていたヘルメット団も、すぐに正気を取り戻し、新兵器を上条へと向けた。

 

 

 キュイーン!!

 

 

 だが、上条は蚊を払うように右手を振るい、新兵器の攻撃を打ち消した。

 

 

「な、なんだよそれ!!」

 

 

 何発もエネルギー波を放つが、その全てが上条の右手にかき消される。

 新兵器が通用しないと判断したヘルメット団のリーダーは、仲間に銃撃を命じた。

 

 

「っ!!」

 

 

 上条の右手は、新兵器の攻撃を打ち消せても、実弾を消すことはできない。

 歯を食いしばり、足を止めかけたその瞬間———上条の前に、大きな盾が現れた。

 ガガガガッと、盾が弾丸を弾き返す。

 

 

「当麻くんっ!!」

 

 

 弾丸を受け切ったユメが、盾を構えたまま叫ぶ。

 その意図を察した上条は、ユメの盾に足を掛け、衝撃に備えた。

 

 ブンッ!!

 ユメが盾を横に振り抜く。

 上条はその勢いに乗り、風を切り裂きながら新兵器へと吹き飛ばされていく。

 高速で迫る上条に、ヘルメット団は銃を構えた。

 

 

 ズドンッ!!

 

 

 重々しい銃声が、何度も鳴り響く。

 ヘルメット団の銃声ではなかった。

 銃声が鳴る度に、一人、また一人とヘルメット団が倒れていった。

 

 

「なっ、いつの間にっ!! ガハッ!!」

 

 

 ホシノが懐へと飛び込み、ショットガンを連続して叩き込んでいた。

 ヘルメット団の注意が、ホシノへと向く。

 その隙に、上条の右手が新兵器に触れた。

 次の瞬間、バキリ、と音を立てて新兵器が崩れ落ちる。

 さらに、ユメも駆けつけ、大きな盾を振るいヘルメット団を次々と無力化していく。

 

 新兵器は破壊され、左右から迫るユメとホシノを視界に入れ、ヘルメット団のリーダーは完全に狼狽していた。

 震える手で銃を構えた、その瞬間。

 背後から声が聞こえた。

 

 

「テメェらがどこの誰だか知らねぇけどな……」

 

 

「ヒィッ!?」

 

 

 反射的に銃を放つが、弾丸は上条の横をすり抜けていくだけだった。

 

 

「く、来るなぁ……!!」

 

 

 一発、また一発と引き金を引く。

 だが、弾丸が上条に当たることはない。

 

 

「(なんで……弾が当たらない……!?)」

 

 

 手が震え、照準がずれているのは分かる。

 それでも、数メートル先の相手に全弾外すなど、あり得ない。

 引き金を引く瞬間、上条の姿がぶれる。

 

 それは、迫り来る得体の知れない恐怖が見せた幻覚か。

 それとも———

 

 

「コイツらの大切な場所を奪うってんなら……」

 

 

「や、やめ……」

 

 

 ギリィ、と音を立てて拳が握られる。

 それは、ヘルメット団のリーダーに下された、判決だった。

 

 

 

 

 

「まずはその幻想をぶち殺すッ!!!!」

 

 

 

 

 

 バキリ、とヘルメットが砕け、宙を舞う。

 ヘルメット団のリーダーは、左頬に鋭い衝撃を受け、地面を跳ねながら後方へと吹き飛ばされていった。

 そしてそれは、戦いが終わった合図でもあった。

 





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