どけ!!俺は出久のお兄ちゃんだぞ!! 作:俺もお兄ちゃんだぞ!!
なんか1話増えました。
後書きの方にこの作品についての重大なお知らせがあるので最後まで読んでいただければなーと。
そういやねじれちゃん視点大して書いてなかったね、これもうメインヒロインだろ。
作者の頭に聞いて欲しいです。
――転間くんと真綿ちゃんとのデートが終わった私はお風呂に入ってパジャマに着替えたあと、ぬいを抱きしめて寝転んでいた。
有弓以外に初めて話したかもしれない。
うみちゃんとはこういった話は出来なかった。気持ちに気づく前だったし、気づいたあとは転間くんが近くにいたから。
真綿ちゃんもうみちゃんも良い子だし可愛いし、焦りがないわけではないけれど、やっぱり転間くんのことを本心から好いてくれてるから私まで嬉しくなる。
――今でもね、思い出せるよ。
入試で初めて出会って気になって、入学式の時、転間くんのことはすぐに分かった。
誰もが浮かれていた中で一人だけ平常心で、個性把握テストにおいて最下位は除籍だと言われても余裕を崩さない。
結果は語るまでもなく転間くんが1位だけど、圧倒的だった。
同じ年で入学したとは思えないほどの個性の練度。自由度。途方もなく高い身体能力。
入試1位というのあって当然目立つ。
だからか彼がブラコンだというのはすぐに周知された。
隠す気がないからというのもあったけど。
それでも私は彼に救われた。
私の性格が周りから人を離れさせて、不快な思いをさせてしまう。
色んなことが気になって、不思議に感じて、世界が煌めいて見えていた。
だけどそのうち、言われた。
何でも出来る個性だからって調子に乗るなって。見下すなって。うざいって煙たがられて。
だからもう、辞めようと思ったんだ。
好奇心という感情を押し殺して、その辛さを経験するなら一人でいいと思ってた。
でも――
『なぁ』
『……何?』
『ずっと気になってたんだが……お前さ、なんでそんな
『え……?』
まだ入学して間もない頃。
イレイザーヘッドの洗礼を受けた私たちだけど、誰も入学時に除籍されることなく日が経った時に突然私は転間くんにそう言われた。
話してまだ数回程度の仲。ただ席が近いだけの関係でしかない。
それも会話という会話ではなく、挨拶や一言交わす程度。
表情に出てるはずがなかったのに、私の心を読んだようにそう告げてきた時は酷く驚いた。
『別に、辛くなんて――』
『職ぎょ――これでも経験はあってな。お前みたいに自分の心を押し殺して来た人を俺は見たことがあるし、自分を殺し続けた人間を俺は
そう、何かを思い出すように告げる彼が私に向ける視線は優しさに満ちてるのが分かった。同時に、悲しそうにも。
それどころかまるで昔に
どうしてそんな顔をするの? 君には関係ないのに。
君もまた私から離れるのに。
私の“本当の姿”を知ったら、きっと。
そう言いたくなることを抑えて。
『そんなことしたって自分が辛いだけだろ。何を押し殺してるのか分からんが、一人くらい
『本当の、私……。でも……君に関係ないでしょ。友達じゃないなら余計に。私の事なんて放っておけば――』
『いいや、関係ならある』
『え?』
『俺が目指すのは最高のヒーローだ。ライバルであろうと目の前にいる辛そうな女の子一人救えず最高のヒーローになんてなれるかよ』
『……口説いてる?』
『……ハッ』
『鼻で笑うことじゃないと思うんだけど』
『笑うことだろ。お前の容姿は優れてるかもしれんが、
遠回しに異性として見ていないと言われてムッ、と来たけど、彼にはお見通しなんだということを理解した。
でも。だけど。
本当の私を曝け出したらまた離れていく。
知りたいと思えば思うほどに。
今も募る想いに私は蓋をして――。
『目を背けるなよ、俺を見ろ』
『ッ!?』
腕を掴まれ、突然触れられたことに驚いて視線を向けたからか、目と目が合う。
――綺麗だと思った。
宝石のエメラルドのような瞳。
その瞳の中にあるのはとっても純粋なもので、悪意ひとつない。いや、穢れが全く。
彼の瞳を見て、いや彼を、緑谷転間という人間と向き合って初めて理解した。
彼は何一つ、嘘を吐いてないのだと。
彼は“私”を見てるんだって。
『さっきも言ったが、俺は弟にしか興味はない。お前が何考えてるか分からんがお前がそのままだってなら付き纏うぞ。笑い転げるまでな。何より自分を押し殺すより曝け出した方が人生楽しいだろ。俺は自分を隠す気はない。例え誰になんと言われようと――俺は心から弟が好きだからな。いや世界一弟が好きな男ナンバーワン選手権があったら優勝間違いなしレベルで』
――なにそれ。
思わず笑ってしまった私はハッと口元を両手で押さえた。
表情を出さないようにしてたのに。
ただ彼の表情はふわりと柔らかくなっていて。
『なんだ、笑えるじゃねーか。そんな仏頂面よりも
真剣だった顔が笑顔に変わって、彼は私にそう告げてきた。
私だって、私だって我慢したくてしてるわけじゃないのに。
私だって本当はもっと話したいのに。
楽しく笑って過ごしたいのに。
もっともっとみんなのことを、君のことを知りたいのに。
『せっかく雄英に入ったんだからもっと嬉しそうにすればいい。楽しそうにすればいい。お前が居た環境がどんなところかは知らないが、少なくとも雄英なら簡単にお前を拒絶したりしないだろ。なんたって俺を弄る変な集団の集まりだぜ?』
まだ雄英の人たちがどんな人達かは知らない。
でも最高峰の学校なら。
だけど。
本当に……いいの?
『周りがなんと言おうが気にするな。人間自分らしく居ることが1番大切だろ。誰がなんと言ったって俺だけは本当のお前をいつだって肯定してやる。だからせめて俺の前でくらいは本当の自分を偽るのはやめろ。お前は辛そうな顔より寂しそうな顔より悲しそうな顔より、楽しそうに嬉しそうに笑顔を浮かべてるほうが魅力的だ。弟にしか興味がない俺ですらそう感じるんだし、そういうんだから間違いない』
謎に自信満々にそう告げる転間くん。
どうして君は、私が必死に組み立てた壁を、堅牢にした心の壁をあっさりと壊すの……?
そんなこと言われたら、そんなことされたら、私は。
私だって
『……波動? 言い過ぎたか? それならすま――』
『ねじれ』
『……what? please say it again』
『ねじれって呼んで』
『……ねじれ?』
何故か英語で言ってきたけど、不思議と彼に名前で呼んで欲しいと思った私はそう呼ぼせることに成功した。
意味不明だと言いたそうな表情を浮かべる彼を見つめて、私は席を立ってその1歩を踏み出す。
『ねぇねぇ!』
『!?』
『どうして分かったの? 私そんな分かりやすかったかな?』
『いや、それは――』
『入試試験で人助けしてたよね! あの蒼い光何? とっても綺麗! 星みたいに光ってた! ねえ、
『お、おお……お前元がそんな感じなのかよ。真反対じゃねーか。流石に予想外すぎる。でも――』
『?』
『その好奇心旺盛で楽しそうなのが本来のねじれなんだな。その方がお前には合ってる。俺は先までのねじれよりも今のねじれの方が好感を持てるよ』
『本当?』
『面倒だから言っとくが、俺はわざわざ必要のない時に嘘はつかん。嘘ついたって面倒事しか起きないだろ。だから紛れもない俺の本音だ。2度は言わないが、これからは素のお前で居ろよ、誰に何を言われようとも俺だけは否定しない。俺だけはお前の傍にいてやる』
『……うん! ねえ。それでね!? さっきのことなんだけど!』
『分かった、分かったから一旦離れろ! 順番に、いくらでも答えてやるから! これ以上曲げると背中が折れる! お前さては距離感バグってるな!?』
そう口にはしつつも、転間くんは私の質問に嫌な顔せずちゃんと全部答えてくれて。
それをきっかけに私は彼と話すようになった。
『転間くーん! おはよーっ!』
『おはよう』
学校に行くのが楽しみになって、彼の後ろ姿を見たら思わず飛びついちゃってた。
普通に避けられたけど。
というかなんで分かったの?
『ねー転間くんはどういった服が好き? 私に何が似合うと思う?』
『どれでも似合うだろ』
『ちゃんと選んで!』
『えぇ……めんどくさ』
『そこは嘘でも仕方ないなみたいなこと言って欲しかったな!』
『嫌だよ、お前に嘘ついたって仕方ないし』
『んー、ふふ』
『なんだよ急に機嫌良くなって……怖いんだが。これが思春期ってやつか……?』
『なんでもなーい。あと違うからね!』
『じゃあ女子特有のアレか……それはすまん』
『その辺気を遣えるのはエラいね〜』
『わざわざ浮いてまで撫でるなよ』
『だって届かないもん! ちなみにもう過ぎてるから大丈夫だよ!』
『その報告はいらん。まぁ……また訪れて俺に出来ることあるなら言えよ。俺は女子じゃないからどんな感じか知らんが、大変というのはよく聞くし見たことあるからな』
『うん、じゃあ次からは手伝ってもらおうかな〜』
『自分で言っててアレだが出来ることなくない?』
『一緒に寝る?』
『それはヤバい。俺の人生が色んな意味で終わりそうだ。次の日からはクラス中から殺されかねん』
『流石に体育祭の転間くんを見て喧嘩売る人は居ないと思う』
『そんな危険人物認定されてんのかよ』
たまに息抜きに二人で何処かに出掛けたりして、他愛もない話をするだけでとっても楽しくって。
『転間くん転間くん』
『なんだ?』
『傘忘れちゃった』
『俺の視界に映るそれは傘じゃないのか……』
『これは、えっと、うん。傘じゃないよ!』
『そうか、じゃあな』
『わー待って! というか転間くんこそ傘は!?』
『弟の傘が折れたからな。渡したに決まってるだろう』
『決まってるかどうかは分からないけど、この大雨の中濡れて帰るつもりなの?』
『生まれてこの方風邪を引いたことはない。大丈夫だろ』
『ダメ! その、一緒に……帰ろ? ほ、ほら、私の傘に入ればいいと思うの!』
『いやーそれはちょっと……』
『なんでぇー!?』
『あのな……俺が入ってみろ。狭いだろ。そうなればどうなる? ねじれが濡れる。風邪引いたらどうするんだ』
『……! も、もー……大丈夫! 大丈夫だから!』
『……はぁ、分かった。諦めなさそうだし素直に借りるよ』
雨の日には一緒に帰って、肩と肩を寄せ合って帰り道を歩く。
私より身長が高いのもあって私だとやりづらいとわかってたんだと思う。
転間くんは何も言わなかったけど、代わりに傘を持ってくれたり車道側を歩いてくれたり、私が濡れないように私の方を優先して差したりとさり気なく気遣ってくれてるのは分かって。
『ねじれの部屋は女の子らしいんだな』
『そうかな?』
『多分。それより病人は大人しく寝とけよ。甲矢が今日無理らしくて頼まれたから来たが……熱はかなりあるな。とりあえず食えそうなもんは買ってきたから腹減ったら言えよ』
『……えへへ』
『……どうした?』
『……ううん。暖かいなって。それに嬉しいなぁって』
『まぁ熱ある時は精神も弱まるというしな。特にお前の性格上一人は寂しいだろうし。ギリギリまでは居てやる』
『うん……転間くん。手握ってくれる?』
『それはいいが』
相合傘した時とは関係ない時だけど、熱が出た時はいつも以上に優しくしてくれて、ちょっと甘え気味になっても受け入れてくれた。
体も――流石に後ろしかしてくれなかったけど拭いてくれたし、お粥も作ってくれて食べさせてくれて。
夜遅くなってもうすぐ帰るんだろうな思うと寂しくなったけど熱があった影響な眠気が強くて寝ちゃった。
でもギリギリまでって言っておきながら、次の日が休みなのもあって転間くんは結局朝まで帰ることなくずっと起きて傍に居てくれたり。
『転間くん。私の弱点って何だと思う?』
『近距離』
『即答だー。遠距離はあるかな?』
『威力不足と速度不足だな。俺レベルとは言わんが』
『転間くんは火力おかしいと思うの。遠距離でも近距離でもスピード速いし必殺技じゃなくたって火力ヤバいもん。仮免ってそれくらい必要なの?』
『いやそこまで出来なくても合格出来るが、俺の場合他の学校連中に狙われたりプロヒーローに狙われたりしてたし……どちらにせよ近接は出来て損はない。遠距離に関しては発想力の問題だな、周りを参考にするのもありかもしれん。近接は体の動きくらいは叩き込めるぞ』
『なるほど……優しくしてね?』
『心配するな、厳しくするぞ』
『やぁー!』
ヒーローとしても既に仮免を得てるのもあって実力があった転間くんに相談することもあった。
本当に厳しくされたけど、手解きを教える時は親切に教えてくれて、訓練だと分かってるけど転間くんと触れ合ってることにほわほわした気持ちになったり。
『
『なぁ、ねじれ』
『んー? なになにっ?』
『お前両腕でやってるんだよな』
『そだよ?』
『じゃあ一度右腕だけに出力最大でやって撃ってみろ』
『いいけど、大丈夫?』
『効くわけないだろ』
『むっ、怪我しても知らないよーっ!』
言われた通りに波動を撃ったら、直撃したはずなのに無傷の転間くんが現れる。
彼の個性に依るもの。
けど転間くんは考え込むようにしていた。
『火力もっと上げるか。200%に出来そうだな』
『え、本当?』
『ねじれ次第だが、個性の使用率を高めて片腕で今のねじれの100%を撃てるようになれば200%になるだろ。あと、どうせなら操作性も強化していくか。近距離ももっと捌けるようにしないと力押しには弱いしな』
『簡単に言うけどそれって難しいよね』
『そりゃな。でもやれるだろ、ねじれなら』
『……頑張る!』
『ああ、俺も出来る限りサポートはする。言い出したのは俺だからな』
『頼りにさせてもらおっかな〜、じゃあじゃあなでなでして?』
『それは違うと思う』
『えー褒められた方がモチベ上がると思うの!』
『それは一理あるか……あるか?』
『あるよ! すっごくある!』
『……1回だけだぞ』
『やったっ! ぎゅーっもしてー?』
『要求増やすなよ……いやわかったから拗ねるなって』
火力の上げ方を一緒に考えて模索して、個性を強化する方向性で考えたり。
なんだかんだご褒美くれたり。
『ねぇねぇ転間くん! どうかな? ご奉仕するよ! じゃなくって――えっと、ご主人様。ご奉仕させていただきます』
『ああ、意外とメイド』
『意外とって何!?』
『そのままの意味だ。割としっくり来るというか、似合ってる』
『え、えへへ。転間くんは……うん、脱いだ方がいいと思うの』
『おい。いきなりリストラされたんだけど。そこまで酷いくらいに似合わないのか……』
『そ、そうじゃなくて似合いすぎて被害がやばいというか……』
『意味分からん。早く準備致しますよお嬢様』
『所作が完璧……!』
『仕事ですので真面目にするのが普通でしょう。そんなのも分からないのですかお嬢様は』
『途中からトゲあるんだけど! というか違和感ありすぎて変!』
『シンプルに酷すぎる。というか喫茶店とショーをやるって盛りすぎだろ。ヒーローショーってどういうことだ……』
『それは分かる! けど転間くんのヒーロー役も見たかったなー悪役でもいいけど』
『店が崩壊していいなら』
『それは完全に魔王側だね……』
毎日が彩っていた。
色褪せた世界を、転間くんが塗り替えてくれた。彼と過ごすのは本当に楽しくて、一度たりとも“本来の私”を否定しなかった。
受け入れてくれて、本音で接してくれて。温かくて安心出来る。
有弓や天喰くんや通形とも出会ったのは、実のところ転間くんと向き合って仲良くなったあと。
いつもの中心には彼の姿があって、騒がしくも楽しい日常の中には必ず彼が居た。
いつの間にか寝てたみたいで、懐かしい夢を見た。
去年の日々のことは今まで生きてきた中で大切な思い出で。他にもたくさん思い出があるけど、改めて思い返すと幸せな気持ちで溢れる。
ぬいを抱きしめて、顔を埋める。
最初会った時の私はまだ恋心を抱いてなくて、ただ好奇心に身を任せてた。
それがいつの間にか“好き”に変わって、ドキドキする日が多くなって、ずっと一緒に居たいと思うようになった。
ねぇ、転間くん。
君が私をこうさせたんだよ。
ちゃんと責任、取ってね?
君がくれた言葉を、私は忘れたことなんて一度もないんだ。君が傍にいるから私は強くなれる。私は頑張れる。
君がいるから私は誰になんて言われようとも気にしない。だって転間くんだけは私の味方で居てくれるから。
毎日楽しくて笑顔になっちゃうのは君がいるからなんだ。
私はこの先も、ずっとずっと一緒にいるからね。
『今度は2人っきりでも行こうね』
近くのスマホを取った私は背中を起こすとメッセージを送る。
するとすぐに既読がついて。
『休みの日ならな』
『言質取ったよ!』
『メッセージ消しとく』
『やめてー!』
『でも楽しかったね、転間くんとならどこでも楽しくなっちゃう』
『お前はいつでも楽しそうにしてるだろ。まぁ、その方がいいけどな。お前笑顔の方が可愛いんだし』
スマホを裏返した私はぽふ、とぬいに顔を擦り付ける。
可愛いって言われるだけでこんなに嬉しくなるなんて、完全に手遅れだよね。
あんまり言わない言葉だし、その文を見るだけでニヤニヤしちゃう。
熱くなった顔を冷やすように手で扇ぐ。
というか……今まで殆どなかったんじゃ。
本人は相変わらず変わってないけど、こう……柔らかくなったというか。
転間くんの世界にちゃんと私たちが居るようになった、のかな。
そうだと嬉しいな。
ここまで来るのに本当に時間掛かったもん。後は私のこと意識してくれるようになったらいいな。
『勉強に戻るから、そんじゃ』
『うん、無理しないようにね』
『勉強するだけだ』
『それでも!』
『はいはい』
『はいは1回だよーっ』
それっきり既読も付かなくなったから勉強に戻ったんだと思う。
なんてことのない会話。
声がない、文での会話でも頬が緩んで。
ふと通知音。
『悩みがあるなら聞くがお前もちゃんと休めよ。少し疲れてただろ』
そんなメッセージだけが届いていた。
……本当に、本当にもう。
こういうところは気づくんだよね。
その悩みの種は転間くんだったりするんだけど、転間くんが悪いわけではない。
でもいつか、いつかは君に私の想いを言えたらなって思ってる。
そのためにも強くなって、守られるんじゃなくて守れるように。
傍に立てるようにならなきゃ。
強さだけが全てじゃないけど、努力はしないと私が私を許せないからね。
だから頑張るよ、私。
必ず追いつけるように、これからも傍に居られるように――
なんかお兄ちゃんの罪深さがさらに増えただけな気もしますが、1年目のねじれ視点のダイジェストでした。
いい加減付き合えよな。誰かやらしい雰囲気にしてください。そうしたら多分いける。
一応初期に比べればねじれ含めて感情移入してはいますけどね、この人。
そもそも誰とくっつくといいんですかね、このお兄ちゃん。まぁ最後辺りに√をアンケートするかもしれない。未来の私に聞いて、どうぞ。
それはさておき、本作についてのじゅーだいな報告があります。
だらだら書いても仕方ないのでいきなりぶっ込みますが、暫く休止します。
あ、別にリアルが忙しくなったわけじゃないです。いや働いてるので忙しいけれども。こんなことなら学生の時に書いてればよかったぜ、呪術廻戦やってなかったけど。なんならヒロアカすら怪しい。やってたかな、覚えてないわ。
休止の理由は単純に最終章を書く時間が欲しいからです。一応言っておきますが、この作品書いてから今に至るまで全部フィーリングでしか書いてません。つまりこの先の展開すら何も考えてません。想像力がご臨終したらおしまいです。
うみちゃんはスランプに陥って生み出された作者にとってこの作品の救いのキャラなので別ですが。
ただぶっちゃけこの先の原作すら書きたいと思ってるところ以外は考えてないです。それがUSJなんですが。
何とか想像力を解き放てるようにはしますけど、自分が書きたいものを書いてるだけなんで。
それで以前も言った通り、もし3ヶ月経って音沙汰なければ死んだと思ってください。完全に死ぬことになれば
エタらずに頑張りたいとは思いますが、メンタルは結構貧弱なので嫌になったらやめるかもしれないです。まぁ趣味の小説なんでそうなったら許してねってことで。
小説書いてみると分かりますが、この作品の平均はだいたい1万超えてます。長いと読みづらいのでその辺にしてますが、それだけでだいたい筆が乗っても数時間、乗らなければ数十時間かかるので。他人の小説コピペしたら楽ですけどね、しないし他人の小説読む時間ないから読めてないけど。
とまあ、そういうことで多分1、2ヶ月……かなぁ。応援してくれたらやる気出るので高評価入れるか感想でがんばえーぷいきゅあー!と女児になって応援してあげてください。
あとまだ一度も見てないけど名探偵プリキュアとゼッツがそろそろ見たいです。
と、いうわけでぇ――最期にならないことを願って、最後のお土産、どうぞ!
もってけダブルだッ!
| 画 |
| 面 |
| を |
| ス |
| ワ |
| イ |
| プ |
| し |
| て |
| ス |
| ク |
| ロ |
| | |
| ル |
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↓ ↓
最終章――
「サー・ナイトアイ事務所?」
「そう! 俺が世話になってるとこ! サーにも言われてさ。どうかなって!」
国家資格ヒーロー活動認可資格免許――いわゆるプロヒーロー免許を獲得した転間は一度行っていたインターン先が無理になり、他が既に何度も行ってる最中、ミリオに誘われる。
「緑谷転間。君のことは調べさせてもらった」
「……よくそこまで調べたな。正直怖いんだが」
「そのうえで答えてもらおうか。私がここに君を呼んだ理由でもある。心配せずとも私は“秘密”を知っている」
「間違いない。緑谷転間。貴様は――」
そうして出会う、ミリオに可能性を見出した一人のプロヒーロー。
「未来は変えられるのか……?」
「さぁ。俺には未来なんて視えない。だけどこれだけは言える。未来を変えたいなら最後の最後まで足掻けよ。未来が変わらないって思ってるのはあんたの心があんたが視た未来に押し潰されてるからだろ、絶望っていうやつにな」
「少なくとも俺はどんな未来だろうと気に入らない未来が決まっていたとしてもこの手で捻じ曲げる」
「緑谷転間……やはり貴様の存在が未来を――」
「ふざけるなよ! 転間!!」
「悪いが俺は真面目だ、ミリオ」
胸倉を掴んで、確かな怒りを宿すミリオとは対極に感情を宿すことなく冷静な転間。
二人の中に一体何が――?
「未来なんて、そんな未来なんて俺が変えてみせる! 絶対に……!!」
「ミリオ……未来を変えるのは容易ではない……。私が視た予知では……!」
「だからって受け入れられるのかよ! サーだって本当は変えたいと思ってるんじゃないのか!?」
「それは……」
その決断とは、一体――。
「少なくとも私には未来を変えることは一度たりとも出来なかった。私はオールマイトの未来を……」
「どうしようもなくなったその時は、俺が未来を変える。捻じ曲げてやる。何度だってな。だから安心して突っ走って失敗しとけ。あと何よりあんたらは話し合え、次に何かが起きた時どうするんだよ」
「全く……貴様は簡単に言ってくれるな。私が視る未来は絶対だ。いや、絶対“だった”。話した通りだ。分かっているだろう、私の予知通りならば――」
「大丈夫だって。なんたって俺は
サーが視た“予知”の未来。
オールマイトと転間に関係があるのか。
それともこの世界に関係があるのか――?
そうして12月。
舞台は、新宿へ。
「お久しぶりです、エッジショット。デニムの人も一緒なんですね」
「活躍は耳にしている。大きく成長したな、オリジン」
「また君と共に出来るとは私も嬉しいよ」
1年前お世話になったところへインターンに行くことになった転間はエッジショットとベストジーニストと再会し、互いに無事に再会出来たことを分かち合う。
「いやちょっと俺はデニム好きじゃないので」
「まあそう言わずに」
「やめろっ!? なんでヒーローは変なやつしか居ないんだ!?」
「君がそれを言うか……?」
「活躍はかねがね聞いているよ」
「うげっ、塚内さん」
「俺、そんな君に何かしたか……?」
関わりのある警察関係者とも再会をするものの、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる転間。
「不審な実験、ですか」
「なんでも宇宙人だの宇宙から飛来したものだの、人が消えたり謎の病に掛かったりなどきな臭いことが起きてるようでな」
「宇宙……それはまたスケールの大きいことで。まぁでも、人類だって今頃宇宙に進出しててもおかしくはなかったわけで生命体が居てもおかしくはないですね」
個性が発現してなければ今頃人類は宇宙旅行を楽しんでいたとされている。
人類が個性という未知の力に目覚めたなら別の惑星にだって生命体が居ることはおかしな話ではなく――
「なんでクリスマスイヴにこんなむさ苦しい中にいないといけないんだろうな」
「私は転間くんとクリスマスイヴも過ごせて嬉しいよ? クリスマスも楽しみだねー」
「俺の予定が勝手に埋められているだと……!?」
「前決めたよね!? なんで忘れてるの!?」
「いや俺のマイブラザーこと出久に何を渡すか考えてたらすっかり抜け落ちた」
「ブレないねー、ほんと! 転間くんらしくていいや」
「褒めるなよ」
「うん、今回は褒めてるね」
「君たちは相変わらず仲が良いな」
「相性が良いと言うんでしょうね。それにインターンの時もねじれってば何かとすぐに緑谷くん――」
「リューキュウ!!」
「緑谷くん、静かにしてくれないか」
「待ってくれ。なんで俺なんだよ塚内さん」
作戦決行のために多くのヒーローが集まる中で、平常通りの転間たち。
「でもクリスマスパーティは楽しみじゃない?」
「お前フラグって知ってる?」
「旗?」
「違うそうじゃない。まぁフラグなんて俺が折ればいいだけの話か……」
ついに作戦決行日――
「ひ、ひひひ……オールマイトだろうとエンデヴァーだろうとおしまいだ!!」
「ありとあらゆる“事象に適応”する究極の生命体!! 宇宙の神秘をとくと味わえ、ヒーロー共!!」
「――全員ここから退避しろ!! こいつはやばい!!」
そして現る、最強を殺し得る最大最強の敵――。
「助かった、オリジン」
「いえ。あいつは俺が追います。皆さんは至急人々を避難させてください。守りながら戦える相手じゃない」
「……君がそこまで言う相手とは」
「嫌な予感がするんです。あいつは恐らく……並のヒーローが勝てるような相手じゃない。それこそトップヒーローか、オールマイトクラス。俺も加減出来るか分かりません。少なくとも分かるのは……あれは明らかに人間じゃない。常識で考えない方がいい。もしかしたら個性だって複数あるかもしれません」
転間がそこまで警戒するほどの敵とは――?
「ここかぁ!? 祭りの場所はァ!! 私を差し置いて楽しそうなことしてんなァおいッ!?」
「何をしている! 退け! ヴィランは俺が始末する!」
「ミルコ!? それにエンデヴァー……!」
続々と駆けつけるトップヒーロー。
「まだ逃げ遅れた人が居たのか……!? 間に合え……ッ!!」
次々と崩壊する街でぶつかり合う大きな力の衝撃。
しかしそこに助けを求める誰かが居れば、ヒーローは――
「オリジン! 君のその腕ではこれ以上の戦闘は……!」
「君も退避するんだ! あとは私たちの仕事だ……!」
「こいつをここで放っておけば俺だけじゃない! いずれ俺だけでなくオールマイトやスターですら手がつけられなくなる! そうなったらどうなる!? 俺たちより下の世代のやつらに背負わせるわけにはいかないだろ!!」
それでもなお、諦めることはなく。
「見てくれドクター。アレは成功作であり、そして失敗作でもある。No.6は可能性を魅せてくれた。だがアレは僕たちに目指すべき到達点を教えてくれる。アレこそ、僕たちが目指すべき脳無の到達点だ!」
「確かにこれは凄まじいのう……問題はやはり誰にも御することが出来んということか」
「あれは僕ですら制御出来ない。それどころか脅威にすら成りうる。だからこそ計画から外していたが、なかなか面白いことになっているね。けど周りのヒーローが邪魔だなぁ、緑谷転間――オリジン単体に戦ってもらわなくちゃ意味が無い。彼が今現在、どれほど力を扱えるか見極めるためにも、ね」
「ふむ……そのためにもちょっと力添えしてあげようか」
闇に潜むヴィランは誰にも悟られることも気づかれることなく、密かに
「行動が変化した……!? こいつを倒すには……だが時間が足りない……! こいつの相手を俺がしないと避難先に行くかもしれない……!」
「オリジン、君には策があるのだな!?」
「ならば君に賭けよう!」
「だけど戦力が足りないでしょう!? 発動まで時間が掛かる!」
「大丈夫!!」
「転間くんは準備をして! ここは私たちが時間を稼ぐから!」
「確実に倒すには転間の技しかない……!」
「転間みたいに戦えないとは思うけどさ、ちょっとくらいは俺たちにも背負わせて欲しいんだよね!」
集う仲間たち。
転間の技は果たして無事に新宿に刻まれるのか。
「なんだ、この力は……。これが個性の極致……?」
個性の可能性。
到達点。
個性の極致とは。
「や、久しぶり」
「うっわ……最悪。まさか本当にまた会えるとは思わなかったな」
そして再会する二人。
「君、あいっ変わらず下手くそだね〜。呪力を全然理解してない。それじゃこれ以上強くなれないよ。てか、黒閃を経験しておいてこれ? 反転術式だけは僕から見ても凄い腕のくせにね。既にアウトプットも出来そうだし。これは昔から使ってきたからかな。呪霊相手なら僕より向いてるんじゃない?」
「おい喧嘩売ってるって認識でいいよな?」
「来なよ、時間ないでしょ。手荒になるけど僕が本当の力ってやつを教えてあげる」
「上等だ! 何が何だか分からないが1度あんたには負けてるからな。今度は俺が勝たせてもらう! あんたに勝ってこその最強だ!」
「いいね、僕も本気で行かせてもらおう」
最強と最強が衝突し合い、そして――
「そうか……俺の個性は収束じゃなかったのか。俺の本当の個性は――!」
「確かにお前は強い。成長に止めがないのだろう。いずれ誰も勝てないような最強の生命体になれるかもしれないな……。だけど俺には死ねない理由があるんだ。負けられない理由があるんだ。そのためにお前はここで俺が倒す!!」
そうして転間が、
「――
次回。
蒼穹魔境新宿超決戦。
※本予告はあくまで予告であり、変更される可能性があります。
原作
-
入る
-
もっとお兄ちゃん読みたい
-
作者の好きなようにやって欲しい