ケーセイケーコク!!   作:柴猫侍

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第伍話:和泥合水

 

 

 

 後宮。

 そこは万の華が咲き誇る国中より選び抜かれた徒花の園。しかし、万人にとって手の届かぬ高嶺の花でさえ、天上に立つ天子にとっては手折る一輪に過ぎない。

 

 国母の地位に就ける者は、皇帝の寵愛を最も注がれた頂点のみ。

 故に後宮の妃らは、他者を蹴落とさんと水面下で争いを繰り広げていた。その手段もおおよそ合法とは言えぬ暗殺の類で、だ。

 何らかの形で後宮から──あるいはこの世から追放しさえすれば勝ちの目が出てくる。今の後宮は、皇帝の子を産むという本来の目的から外れる野望と悪意が渦巻く場所になってしまっていた。

 

 だが、全員が全員敵という訳ではない。中には持ちえた“力”で、競合相手である妃やその下女を味方に付ける者がいる。

 

 喩えば“権力”。

 喩えば“財力”。

 そして、喩えば“魅力”。

 

 たった今、憂いを帯びた顔で後宮を歩く少女は最後に当てはまるだろう。

 

「あっ……ねえ見て! 凰鸞(オウラン)妃よ!」

「まぁ! 本当!」

 

 後宮で働く下女達が一人の妃を目撃し、黄色い声を上げる。

 彼女の名は『(ウン) 凰鸞(オウラン)』と言った。

 夕焼けのような赤髪に、晴れ渡る空色の瞳。風に揺れる衣は真っ赤な真紅の色彩。それを束ねるは虹の橋を彷彿とさせる、七色の帯であった。

 

 一見すると毳々(けばけば)しい装いだ。

 それでも尚、まとまりがあるように見えるのは、彼女自身の着こなしと、その色彩に負けぬ白皙の美貌があってこそだろう。

 

「今日もなんて愛らしい御姿……」

「あぁ~、見てるだけで運気が高まるぅ~」

「ちょっと、無礼よ! ……でも同意ぃ~」

 

 凰鸞は赫翼が誇る薬屋の長女だ。

 その愛嬌のある顔立ちと言動は、多くの人間の庇護欲を掻き立てた。結果、下女や宦官、果てには女官や妃に至るまで彼女を愛するに至った。

 

 後宮内にはいくつもの派閥が存在するが、凰鸞の派閥はその中でも五本指に入る大勢力と言っても過言ではないだろう。

 

「ここ最近、御部屋に閉じこもってたみたいだから貴重だわぁ……」

「お慕いになっていた黒蝶妃がああなちゃったから……あっ!」

 

 雑談していた下女達で。しかし、凰鸞から向けられた視線に気づいて仕事に戻る。

 

「……はぁ」

 

 それを見届け、凰鸞は再び足を動かす。

 歩いて、歩いて、歩いて。

 向かった先は私室であった。

 

「はぁ~……」

 

 私室へと戻ってきた凰鸞は寝台に飛び込む。

 そして、寝台に敷かれていた布団に顔を埋める。

 

「すぅ~~~~……はぁ~~~~……」

 

 たっぷり、たっぷり。

 深呼吸でもそこまでしない時間を使い、布団を通過する空気を堪能する。

 

「すぅ~~~~……

 

 

 

──お姉様の(にほ)いィ~~~~!!」

 

 

 

 肺一杯に空気が満ち満ちた瞬間(とき)、凰鸞は寝台に顔を突っ伏し、愛を叫んだ。

 寝台に敷かれた布団がなければ私室の外に響き渡る声量だった。

 

「嗚呼、お姉様お姉様お姉様お姉様、黒蝶お姉様~~~~~!! 布団を通して感じるお姉様の匂い!! 甘くて華やかでまろやかで高級感がある芳醇な香味(フレーバー)!! キマるっ!! お姉様の匂いでキマっちゃゔぅぅううう!!」

 

 まるで薬でも嗜んだようなキマりっぷりだった。

 もし仮に医官がこの場面を見つければ、違法薬物を摂取していると勘違いされ、彼女は後宮より追放されてしまうであろう。

 けれども彼女にとってそのようなリスクは承知の上。

 むしろ敬愛し、親愛し、情愛す、最愛の相手を堪能するのならば、背徳感が増してより興奮する。

 

「ふぅ~……んふぅ~……♡」

 

 ゾクゾクと背筋を震わせながら、凰鸞は私室の片隅に目を遣る。

 壁に掛けられた衣服。装飾が施された箪笥。凝った壺絵が描かれた壺。その全てが元は黒蝶の私物であったものだ。

 

 黒蝶は罪人だ。

 たとえ冤罪だろうが追放という判決が下された以上、後宮に彼女の居場所はない。故に彼女の私財も押収される──筈だった。

 

(お姉様……わたくしの恋文(メッセージ)を受け取ってもらえたかしら?)

 

 恙なく事が進んでいれば、声帯模写が使える部下が自身の言葉を黒蝶に伝えている頃だとあたりをつける。

 兵は神速を貴ぶ。故に、私兵は黒蝶が追放されてからすぐ遣わせた。

 理由は単純明快だ。

 

(誰にも渡さない。わたくしのお姉様は、誰にも……!)

 

 

 

『──失礼致します』

 

 

 

「入りなさい」

 

 不意に鳴る、扉を叩く音。

 即座に入室の許可を出した凰鸞の声に後れ、部屋には一人の下女が入ってきた。キビキビとした動きで寝台の下まで歩み寄れば、下女に似つかわしくない片膝をついて跪く体勢を取る。

 

「報告です。彼の妃への勧誘の結果ですが──」

「待ちなさい」

 

 報告を遮り、凰鸞は女官の胸ぐらを掴む

 

()()()()()?」

 

 次の瞬間、凰鸞は力強く襟を捲った。

 すると、はだけた胸から弟切草の薫香が漂う。それだけならばいい。花から作った香油を使っている下女などごまんといる。

 

 ただし、凰鸞が視線を注いでいたのはそこではない。

 

()()()()()()?」

 

 胸に巻きつけられた包帯。

 乳房を締め付ける為の()()()ではない、傷を覆い隠す為のものだ。香ってくる弟切草の薬効を思えば、尚更だった。

 

 まるで、戦地で傷を負った兵士のそれだ。

 

「護衛は役人だけだった筈でしょう?」

「……彼の御方は流刑地までの道中、手練れの護衛と契約したらしく……」

「……まさか、負けて帰ってきたの?」

 

 ぐぬぅ、と。

 眼球と眼球が触れるような距離まで詰め寄る凰鸞。応答していた下女──否、下女に変装していた鳳鸞は表情を崩さぬまま、結果を告げた。

 

「……はい。隙を見て身柄を確保しましたが、敢え無く敗北し、取り返されました。彼の御方より書状を預かりはしましたが、結果だけ見れば任務は失敗。如何なる処遇も」

 

 

 

()()()()()

 

 

 

 有無も言わせ鶴の一声だった。

 全身がぶるりと震え上がる。片方の鼓膜が破れてこれだ。両耳から聞こえていたら、一体どうなっていたことか──。

 

「貴方への“罰”について追々話すわ。それで? お姉様何と?」

「……こちらを」

「書状ね……」

 

 鳳鸞は懐から預かってきた書状を取り出して姉に渡す。

 即座に受け取り、そのまま怜悧な眼で書状の文面を凝視する凰鸞。全てを読み切るまでには一分と掛からなかった。

 

 それが、どれくらいの続いた時だろう。

 赫翼が誇る上級妃の仮面、その口元がひび割れた。

 

「…………………………へぇ」

「如何様に?」

「鳳鸞、上に伝えて。そうね……『片羽の蝶は我が手中に』とでも」

「……よろしいので?」

「勿論」

 

 うふふ♡ と口元を袖で隠す凰鸞。

 その口元を窺えぬ鳳鸞は、何とも言えぬ表情を湛えるしかない。しかしながら、弟が困る様子を見た凰鸞はすぐさま表情を切り替えて続ける。

 

「ただし監視は続けて頂戴」

「横槍がないか、ですね」

「そう。今自由に動けるところで一番警戒すべきは『滄鮫會(そうこうかい)』よ」

 

 凰鸞の脳裏には一人の女の顔が過った。

 

「奴もお姉様と同じ()()()()()()()()()。接触を図ることは確実」

「後宮の中に情報網が残っていると」

「当然ね」

 

 ふぅ、と凰鸞は溜め息を漏らす。

 後宮に潜伏する勢力は両手では足りない数が存在する。洗いざらい全てを判明させようとなると、それは最早王朝の腐敗と罪を白日の下に晒すのと同義だ。まかり間違っても無駄に敵を増やすような命知らずな真似はできない。というか、そもそも自爆行為だ。

 

(〈滄鮫會〉……)

 

 今では黒道の世界では知らぬ者の方がもぐりとされるほどの新進気鋭の組織だ。

 数年前より蒼爪最大の花街を拠点として、みるみるうちに勢力を拡大。瞬く間に蒼爪領最大の黒道組織『青鱗連合(セイリンレンゴウ)』直参の立場を得るに至る。

 

 率いる頭領の名は──。

 

(バイ) 香羅(カグラ)ですか」

「ええ。今は違う名前の筈だけど」

「……万が一。億が一にもお姉様が滄鮫會に連れていかれそうにでもなれば、我々の命に掛けて阻止します」

「そのことだけど」

 

 跪き、頭を垂れる鳳鸞(おとうと)凰鸞(あね)が口元を寄せて耳打ちした。

 

「──」

「──!?」

「──。……いい?」

「はっ」

 

 拒否権など、ないに等しい。

 故に凰鸞は応えるしかなく、間もなく彼女の傍より消え去った。

 静寂が、一人の空間に満ち満ちていく。

 

「はぁ……お姉様ぁン……♡」

 

 凰鸞は手布(書状)で口元を覆い、敬愛するお姉様の新鮮な香りを堪能しては絶頂の気分に浸る。

 

 それから時を少し経った頃、

 

(そう言えば……あの男に接吻のことを口止めするのを忘れていたな)

 

 この姉が知ればどうなるか。

 恐らく地上は焦土と化すだろう。ぶるりと背筋を震わせ、鳳鸞は先を急ぐのだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

 とある町に構える菜館があった。

 普段の客足はそこそこより下。採算が取れているか否かで言えば、ギリギリ後者と言って差し支えないような経営状況だった。

 

 しかし、今日はどうにも様子が違う。

 店内にも店外にも大きな人だかりができ、犇めく人並みからは厨房で燃え盛る炎以上の熱気でむんむんとしていた。

 

 何故それほどまでに繁盛しているのか。

 理由は──一つの食卓に着く美女が原因だった。

 

「──龍気とは、今や黒社会でも一部の人間のみが知る神秘の力よ」

 

 濡羽色の髪が風と戯れるように揺れている。

 

「修得方法は主に二つ。一つ目は金石草木を服食する『外丹法』。二つ目が身体技法により体内で龍気を練る『内丹法』」

 

 白磁のように透き通った肌の脚が、目の前で組み変わる。

 

「この前、貴方に龍気を注いだのは後者。その中でも『体交法』と呼ばれる技法よ。『陰丹』や『房中術』とも呼ばれるわね」

 

 潤いを宿す紅色の唇が開花と閉花を繰り返している。

 

「これは肉体的交接を通して龍気を分け与える……だから、あの時は接吻したの。あと『神交法』っていう精神だけを繋げるやり方もあるんだけど──って、聞いてる?」

「……お前、美人だな」

「あら、嬉しい」

「皮肉だよ」

 

 キッ! と周囲に眼光を迸らせる羅鈿。

 直後、黒蝶に集まっていた衆目の視線が霧散する。猛獣の如き威圧感に当てられた者の多くは、そのほとんどが蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

 

 ……が、逃げた先の物陰から黒蝶の見物を再開する。

 それどころか騒ぎを聞きつけて集まった通行人が絶世の美女の存在に気付き、頬を染めて見物に加わる。

 そうやって雪だるま方式に人だかりは膨れ上がっていくものだから、護衛する側としては気が気ではない。

 

「っだぁーーー! 客じゃねえなら散れ! 散れッ! 見世物じゃねェぞ!」

 

 とうとう堪忍袋の緒が切れた怒鳴ったところで見物人が逃げるように立ち去る。

 それを見ていた黒蝶はと言えば、こちらの気も知らない微笑みを湛えていた。

 

「番犬が様になってきたじゃない」

「お蔭様でな」

「ご褒美欲しい? 『あーん』ってしてあげるわよ」

「手前で食える……っんぐぅ!?」

「はい、あーん♡」

 

──突っ込んでから言うものじゃないだろ。

 

 ツッコむ間もなく突っ込まれたのは、食卓に並んでいた空心菜の炒菜(チャオツァイ)だった。

 

「んっ、んぐっ……ごくん!」

「美味しい?」

「……旨い」

 

 内容は大蒜と唐辛子と一緒に油で炒められ、塩で味付けされたという簡素なもの。だが絶妙な塩味とシャキシャキとした歯触りの調和は完成されていた。

 絶品だ。

 羅鈿も舌が肥えている訳ではないが、これは文句なしに旨いと断言できる。

 

「こんな真面な飯食ったの久しぶりだ。それに関しちゃ、お前に雇われて正解だったかもな」

「でしょう? 私お手製だから今後も食べれるわよ」

「てめェが作ったのかよッ!」

 

 二重の意味で『何故?』であった。

 

 一つ目は『お前、料理作れるのかよ』で。

 二つ目は『なんでお前作ってんだよ』だ。

 

 前者は兎も角として、後者は最早意味が分からない。ここは菜館、金を払って料理を作ってもらう場所だ。そこでどうしてわざわざ自分が厨房に立っているのか。これが分からない。

 

「そう言えば店に来た後ちょっと席外してたな!? 店主に迷惑かけるな!」

「安心なさい。きちんと話は通したわ」

「話を通した? ……金でも払ったのか?」

「雇用してもらったの」

短期雇用契約(払ってもらう立場)……!?」

 

 雇用主がいつの間にか雇用されていた。

 確かに厨房に立てはするが。立てはするが……。

 しかも、この短時間で売り上げを十数倍にも跳ね上げているであろう看板娘に成り上がっている。なんなのだ、こいつは。

 

「ふふっ。皆、料理の鉄人たる私にぞっこんのようね」

「……後宮の女は料理も習うのか?」

「私の趣味よ」

「違ェのかよ」

「どうして上達できたか教えてあげる。──『料理は真心』」

「やっすい言葉だな」

 

 この無駄に綺麗なドヤ顔を引っ叩きたい衝動に駆られるも、実際に行動に移そうものならもれなく心臓が張り裂けそうな痛みに苛まれる。

 羅鈿は泣く泣く拳を収めつつ、やり場のない苛立ちを溜め息と共に吐き出した。

 

「こっちの気も知らないで余裕こきやがって」

「別に余裕じゃないわよ」

「……は?」

「路銀が無いの。まあ、服なりなんなり売ればいいんでしょうけど、これは一張羅だもの。売ったら裸になっちゃうわ」

「……はぁ!?」

 

 まさかまさかの告白に羅鈿も黒蝶に詰め寄った。

 

「路銀がねェって……お前、玄甲までどうするつもりなんだ!?」

「稼ぐの。地道に♪」

「それだといつまで経っても玄甲(もくてきち)に着けねェだろうが! もっと、こう……手っ取り早く稼ぐ方法は!?」

「……地道こそ真っ当な人の正道よ。そうじゃない道で大金を稼ごうものなら黒道と同じやり方になるわ。それは嫌でしょう?」

「じゃあ俺が貰える金は!?」

「本音はそこね」

 

 鼻先と鼻先が触れ合う距離で捲し立てる羅鈿だが、それでも黒蝶の微笑みが崩れることはない。

 

「安心して頂戴。ちゃんと玄甲まで辿り着けたら支払える伝手があるって言ったでしょ?」

「嘘じゃないだろうな!?」

「本当だってば。それにもし仮に支払えなかったら──私の体で、ね?」

「金目の物寄越せっつってんだよ」

 

 シュンと落ち込む黒蝶。

 流石に即答は乙女心に堪えたようだ。

 

 しかし、そうも言っていられない。

 双方の価値観の擦り合わせが必要らしいと、羅鈿は強く、強く感じ取った。いや、本当に。

 

「何が悲しくて金稼ぐ為に金稼がなきゃならねェんだよ……」

「世の常ね。お金っていうのはね、より大きなお金に引き寄せられるの。逆に言えばお金を持ってなきゃ、大きなお金には近寄ることさえできない──そういうものよ」

「知りたくなかったぜ、そんな現実」

「一つ賢くなれたわね」

 

 思わず手が出そうになる。

 しかし、次の瞬間には胸が張り裂けそうな痛みに苛まれ、食卓に突っ伏した。

 

「……ん?」

 

 ふと目線が合った。

 ただでさえ衆目の視線に晒される中だが、それだけは少しばかり周囲と気色の違う熱を帯びていた。喩えるのなら魚を前にした子猫のような視線だ。

 

「……餓鬼?」

「あら。お腹でも空かしてるのかしら」

「なら放っとけ。この店だって慈善事業で──」

「おいで~。お姉さんがご馳走してあげる♡」

「やってんじゃねェんだよッ!?」

 

 言った傍からだ。

 店の外側から覗き込んでいた子供を手招く黒蝶。不安そうな面持ちを湛える子供の前に料理を差し出す彼女は、そのまま箸で掴んだ料理を口へと運ぶ。

 

「はい、あ~ん」

「あっ……あむっ」

「どう? お姉さんの料理、美味しい?」

「んっ……ッ! おいしい!」

「どれくらい美味しい?」

「今まで食べたことがないくらい!」

「ふふっ。良かった」

 

 黒蝶は満面の笑みを咲かせる。

 それだけで店の空気が一気に華やいだ。どんなに寂れた菜館だろうが、咲き誇る一輪の華が飾られているだけで高級料亭にも勝る価値を得ることもあろう。

 

 それが彼女だ。胡 黒蝶だ。

 

 ごくり、と生唾を飲み込む音が重なる。

 黒蝶の手料理を満面の笑みで味わう子供の姿に、大の大人が溢れ出した口腔の涎を嚥下したのだ。

 

「さて、と……」

 

 子供に手料理を食べさせた黒蝶は店内を一望する。

 誰も彼もが己を注目しているのを見て、彼女はにっこり、笑顔を作った。

 

 

 

「はぁ~い、それでは今からご注文を承りま~す♪」

 

 

 

 注文と野郎共が殺到するまで一瞬だった。

 不埒を働こうとした輩を羅鈿が一蹴するのも、一瞬の出来事だった。

 

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