隠秘実存フルコース:二十二世紀オカルトパンク・アポカリプスの生存記録   作:sakigake2004

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「『ドッペルゲンガー』『ドッペルゲンガー』『ドッペルゲンガー』…

 

レンが呟く毎に、5人10人20人と背後に分身が増えていく

 

…まあこんなところか、上手く使えよ。」

 

『言われずとも。』

 

最終的に、40人ほどまで増えた分身が、それぞれ炎を纏い

 

『者共かかれ!』

 

「「「…!」」」

 

妖狐が吠えると共に、分身達が怪物達へ襲いかかる。

 

「なんだこれ!?」「こっちが数で負けてんじゃねえか!?」「うおお、熱い!」

 

炎を纏った分身達に殴り、蹴られ、締め上げられる怪物達。

怪物は20人は居るが、彼らは自分達の倍以上の数の暴力を前にパニックに陥りまともな反撃が出来ていなかった。

 

「狼狽えるな『ゾンビ』これは見た目だけ!殴れば簡単に掻き消える!」

 

怪人が杖を振るうとレンだったものは掻き消え、後には小さな人形が残った。

 

「本当だ!」「よくもやってくれたな!」「今からひでえ目に合わせてやる!」

 

「そうはならない、『丑の刻参り』観測開始反動(リアクション)/爆発(エクスプロード)』『カウント7』

 

レンが宣言すると共に、残った分身の半分、つまり19体が

 

爆発した。

 

「うあああ!?」

 

怪物達は間近で爆発の衝撃を受け

あるものは手が折れ

あるものは足が千切れ飛んでいた

 

「なんだと!?」

 

『ご自慢の手駒も今ので使えなくなったね?ホラっ!』

 

「ぬうっ」

 

気絶した一人の怪物を妖狐が怪人へと放り投げる。

怪人は慌てて回避するが

そこへ妖狐が飛び込んでくる

 

『どうしたどうした!そんなもんか!』

 

脚で蹴る、爪で掻く、牙を突き立てる、尾で叩く

どれも単純な攻撃ではあるが、そもそも怪人と妖狐には明確なサイズ差があり、一撃一撃が実際の重みを伴ってダメージを与えていた。

 

「ええい!」

 

『おっと危ない。』

 

無論怪人もただ黙ってやられているわけではない、杖を振るい反撃を試みるが

 

『残念、効かないよ』

 

杖は妖狐の体をすり抜ける。

 

「どういう理屈だ?」

 

『戦ってる相手に教えると思う?』

 

「くっ、工作!女狐を叩け!…工作!?」

 

ここまで動きのなかった『工作』であったが

 

『グアア!!』

 

「甘いっ」

 

工作は宙を舞うタロウ一人に翻弄されていた

扇を煽ぐごとに突風がタロウを浮かせ、舞い上がった塵が工作を痛めつける。

 

「くっ、役立たずめ…!撤退だ!『ゾンビ』立てるものは早く立て!」

 

怪人が指令を出すと、怪物達のうち5人ほどが立ち上がる。

 

「へい!」「痛えよおお」「工作は!?」

 

「工作は置いていく!」

 

『逃すと思うのかよ!』

 

「バカめ!お前達はそうするしか無いのだ!『異界駅』観測開始!」

 

怪人が宣言した瞬間、怪物達の背後に扉が現れ、開かれる。

 

「うおお!」「逃げるぜ!」「今度会ったらタダじゃおかねえからな!」

 

我先にと怪物達は扉へと駆け込む。

 

『お前ら追え!今が勝機だ!』

 

 

 

その直後、空中にもう一枚扉が現れる。

 

「バランスは取れてるけど、それじゃダメなんだよね」

 

「『グール』観測開始『監督編集(ディレクターズ・カット)/変形(メタモルフォシス)』」

 

扉の向こうから、不明瞭の声と明確な宣言が届くと同時に

『工作』の体が弾け飛んだ

 

「「「!?」」」

 

木片が妖狐達へ向かって飛んでいくが、それは奇妙にも彼らに直撃しなかった。

そして

 

『グオオオオ!!!!』

 

そこに立っていたのは、より小さい怪物。

ボロ布を被り、両腕を機械に置き換えられた人間、いや人形。

 

「『工作』よりは『奇術』の方が向いてそうだからね、再編集さ!健闘を祈るよオラインの諸君!」

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