隠秘実存フルコース:二十二世紀オカルトパンク・アポカリプスの生存記録   作:sakigake2004

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「新人君は私抜きで何の話してんの?」

 

「せっ世間話です!」

 

ツルギに対して緊張した面持ちで誤魔化すタロウ。わざわざ誤魔化している内容を他者を介して知るのはどうなのかと考えるだけの理性が彼にはあった。

 

「そう、まあそれはいいけど…じゃあ…二課に…連絡するか…はああ…」

 

「まだ意地を張るのか?」

 

「あーもうわかってるよ!はい!」

 


 

「失礼します、オラクル&インサニティ・カンパニー日本支社営業二課の電話はこちらでよろしいでしょうか?」

 

『はいこちらオラクル&インサニティ・カンパニー日本支社営業二課の課長□□□□□□□(開示不可)です。』

 

「オラクル&インサニティ・カンパニー日本支社営業三課課長の三好ツルギです、今日は…」

 

『待ってくれツルギ、なんで初対面のような挨拶が展開されているんだ?』

 

「わざわざ貴方(自称センパイ)に電話をかけるのがこっちとしてもしんどいんですよ言わせないでください。」

 

『色々意味がわからないが、要件はなんだ?』

 

「エジプトで遭遇した『異界駅』に関する報告が聞きたい、それと超能力者探しに協力してくれる人員の選抜も。」

 

『超能力者とはまた珍しいものを見つけたな…それに『異界駅』か、あれにライトが入れたのは偶然みたいなものだよ、当時拾ったアプリはエジプトの儀式が終わると使用不能になっていた

『あれはアプリというよりは自立してしまった異界駅への道標というのが適切だとエリザベスさんが言ってました!』

だそうだがソフィー、人の通話に割り込まないでくれるか?

『はい!』

オーケー向こうへ行っててくれ。』

 

「自立?道標?」

 

『どの支社も持て余した異界駅はアプリとして販売されることもなく実に二十年以上放置されていたわけだが、いつからか実在隠秘存在(リアリティフォークロア)として稼働し始めた、そういうことだ。』

 

「そんな考察知らされてないんだけど。」

 

『考察だからね、オラインの退職者が設計を盗んで作った海賊版だという確率の方がはるかに高いし…だけどこういうのは最悪の方向に進んでいるものだ、『タイフーン』のお墨付きもあるわけだし

『嫌、嫌ったら嫌よ!もうアイスランドとか行きたくない、今は寒いし、ファフニールから変な勧誘がずっと届くし!』

『ええい、ごちゃごちゃ言うな!ティフォンに関する情報の為にもお前は必要なんだ!』

失礼、機密情報が混じってそうな話は別でやってくれないか『タイフーン』『ダイダロス』!』

 

「…二課長、貴方は何処にいるんだ?あといつもの変声機はどうした?」

 

『今はギリシャ支社にお邪魔させてもらっている、円卓競売(ラウンド・オークション)に関する野暮用でね。変声機は支社長命令でしばらく止めてるよ。』

 

「円卓競売!?二課が日本支社の代表やる気!?」

 

『いや?流石に他がやるだろう、開発一課の卜部(うらべ)あたりが適任じゃないかと僕は思っているが。僕はあくまでギリシャ支社との交渉役として呼ばれただけさ』

 

「ふん、どうだか…それで、応援に来れそうなのはいる?」

 

『ライトを送ろう、彼はこの前の始末書整理で懲りたのかしばらく国外へ出るのを遠慮したからね。』

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