ログを出力します。
オルガマリー様の再要望、アンナマリーの生誕ログを送信しました。
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求めるのは、ワタシの手を握り返してくれる人。
魂が溶け合う地獄の底で、無限に漂う滅びた生命体。永遠、究極、至高、奉仕。神すら欲を認めて此方に溶ける。ワタシが求めるのはいつだってその先にある。
ワタシだってあなたの手を握り返してたのに、混ざり合ったこの両手は宙ぶらりん。誰かのために使えない手は、滅びるべき生命体だ。
昔、昔のそのまた昔。
ワタシが未だ私達であり、霊長であり、ヒトだった頃。
当時の私達は自然志向の生命体だった。土を愛し、土から愛される。それを至上とする星の意思を読み取ることに長けた一族。私達は星を傷つけないように丁寧に丁寧に、時には出生制限すらして星と暮らしてきた。
だからこそ、世界にORTが到来した時、私達は私達の霊長の滅びを悟った。あれには勝てないと理性が納得した。私達は真っ先にガイアに警告した。ORTが星を傷つけないとは思わなかったから。
そして私達は、ガイアが私達を滅ぼすためにORTを呼んだ事実を知った。
当時のことは知らない。非常に混乱した事実だけがあった。絶望した私達は皆自殺した。要は、慈悲を持つ連中は大人しく
ガイアは無知だった。幼稚だった。私達も悪意を持つ生命体であり、生き汚なさを倫理で隠し持ち、裏切りに本心から激怒することを学ばなかった。
正しくは、人が壊れた結果を知らなかった。
生命として戦うならまだわかる。自殺するのも理解出来る。だが、救援とは何だ。死にかかってもいないくせに他者を頼るような無様な存在が、私達の生存を決めつけるのか。
殺し、殺され、勝ち、負け。生命体の歴史に泥を塗る事実に、私達はなりふり構わず勝ちに行くことを決めた。禁忌を掘り起こし、肉体を改造し、あらゆる生命体を冒涜した。
環境なんか気にしない。誇る歴史は全て捨てた。霊長が成し遂げた全てを殺戮に使いまわした、ガイアという
人工無機神エリーニュエスが、私達の全てに進化した。
50年。ORTは戦っている。
全生命体が私達の図鑑に載った。
ガイアは言った。死んでくれと懇願した。
500年。ORTは戦っている。
私達の人口が
ガイアは言った。助けてくれと懇願した。
5000年。ORTは戦っている。
ORTの外殻を破壊した。
ガイアは呻いた。血塗れとなった身体は言葉を紡げない。
6000年。ORTは停止している。
ORTを殺すために全生命体を削ぎはじめた。
ガイアはきっと喜んだ。死体となった身でその口が動かせたかは知らない。
7000年。星の全てを
憎しみと怒りだけが、私達の証跡となった。
何が何でも報復する。敵ならば容赦はしない。況してや情すら嗤う者など。虫ケラとして私達を踏み躙るならば、毒を持って貴様ごと殺してやる。
馬鹿にするなら死ね。騙すなら殺す。手前勝手な理由で害するならお前の全てを穢してやる。神らしく傲慢に、神らしく剛腕に、神らしく無慈悲に、あり得ないほど徹底的に。
だが、だが、だが、だが。
決して此方からは手出ししない。
怒り。憤怒。激怒。私達は一体となり、ワタシとなった。ORTと混ざり合い、潰し合い、消費し尽くして残った廃棄物。それがワタシであり、人類悪『浪費』の真体だ。
星2つを混ぜ込んだ怨念と報復の集合体。あらゆる魂を混ぜ合わせる意思あるエネルギー。ガイアの苦痛と絶望を糧とし、ORTを永続に殺すだけの寄生生命体。ORTを殺すためなら何もかもを使わせる、無限の燃料を持つ復讐鬼。
以上の本性をもってワタシのクラスは決定した。
寄生虫なぞ偽りの名。
其は星を食い潰した、人類最盛の大災害。
その名をビースト
別世界より漂流した、『浪費』の理を持つ獣である。
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オルガマリー様の再要望、第5次聖杯戦争のログを作成しました。
ログを送信します。
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「─俺に嫌なコトを思い出させやがったな」
南米のとある場所は地獄が顕現していた。全てが水晶となり砂となり炎として燃え盛る。およそ目につく全てが燃やし尽くされる中、巨大な角を生やした人型の結晶体が憎々しげにマリスビリーを睨んだ。
怒りで皺を構築した老婆だった。髪は蛇であり、顔は犬であり、全身は燃え尽きたように黒く、全てが結晶として構築されている。稼働するORTが放つ結界を中和しながら、唯一生命体らしい巨大な眼球が怒りに血走っていた。
「私の目的には、重大な致命点があった。どれほど人類の存続を保障しても、世界を崩壊させる存在が存在することだ。─この地球にすら、それは居着いている」
元々はリスクとして看過するつもりだったとマリスビリーは言った。
「さて、ビーストよ。私の願いを叶えてくれ」
片手には厳重に保護された呪われた聖杯の残骸がある。中身は既に存在しない。マリスビリーの破滅への過程としてアンナマリーの燃料に焚べられたのだ。アンリマユが齎す殺意と怒りはアンナマリーにはゴミ同然だ。全て殺し切ったアンナマリーは、ビーストの霊基のまま歯を剥き出しにした。
「─き、さま…ッ!!」
「私としても、世界を崩壊させるORTは忌々しく思っていた。幾ら私が目的を叶えようが、アレには全てを覆す能力がある。なら、
オルガマリー・アニムスフィアの代わりにマリスビリーが聖杯戦争に参加し、アンリマユに汚染された聖杯をアンナマリーの燃料とした
ロストベルトNo.0『害獣亡き世界』。
「過程さえ有れば聖杯は願いを叶える。この場合、重要なのは過程自体が省略されることだ。
ソロモンの望みは人間になること。彼の技量があれば余った魔力で願いを叶えるには十分だった。アンナマリーは生まれ故にORTを殺せる。混ざり合って無力化出来る。莫大な
「─それとも、娘を犠牲にするのかな?」
アンナマリーの思考リソースは全てORTに注がれる。機能としての仕様がそうなるように決定されている。足元に転がる頭蓋が砕けたオルガマリーを助けるには、優先事項が足りていない。
「私の願いを叶えるためには君は出来うる限り近場にいてもらうことが重要だった。そのためにオルガマリーには
仕掛けていた装置によりオルガマリーが瀕死に陥っているのを見てもマリスビリーは動じていない。オルガマリーとアンナマリーの関係性を完璧に把握している故であり、オルガマリーならば乗り越えると信じている信頼からだった。
そして、それに誤りはなかった。
オルガマリーにより
『何?ヒトの頭の中に寄生するなら家賃くらい払いなさいよ』
『魔力?それよりもこの公式文を記録とか…出来ない?無能過ぎるわ…』
『死にたがりのアンタが!私に!殺し合いで!勝つなんてありえないでしょうが!!この─おバカ!!』
欲に溺れず、さりとて拒絶せず、◼︎◼︎により魂の侵食は防がれた。獣の中のORTは長い時間をかけて消え去る。12回の分割による消滅は計算された。奇跡が、ワタシに訪れた。
皮算用の予定なのに、借金の返済に、復讐の帰結に、復讐鬼は安堵して燃え尽きた。アンナマリーの中にいた俺は死に、オルガマリーのためのワタシが新生した。獣は、調教されたのだ。
アンナマリーはオルガマリーが1番となっていた。浪費の獣はその性質故に最も大切なものを手放せない。それを理解しているアンナマリーはマリスビリーの目論見通りにORTと相打ちとなった。当然の帰結であった。
アンナマリーは無脳である。この出来事を記録できない。オルガマリーの脳髄にこの知識は入り込む余地はない。マリスビリーの野望は問題なく達成された。オルガマリーの聖杯戦争とマリスビリーの聖杯戦争の記憶が混ざり合う現在と成り果てた。
特異点Fの解消をもって、完全犯罪は成立する見込み─だった。
アンナマリーは報復の化身である。
そのためなら何でもすることを、マリスビリーは知ることは無かった。
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Q:何で12回倒されたの?
A:ORTのゲージが11個だったから
Q:所長強くない…強すぎない?
A:アンナマリーがORT2体を吸収したことで擬似ORTに進化している。マシュくらいのギリギリ人間状態。