→ならオリ主がやってもええか
→思ったより綺麗に終わって…いや、まだ終わってないなこれ
死ぬ。
死んでしまう。
死んだ!
多分10回は死んだと確信した。
ワイバーンワイバーンワイバーンサーヴァントワイバーンワイバーンワイバーンファヴニールサーヴァントサーヴァント海魔サーヴァント。
シンプルな物量戦は間違いなくカルデアの弱点を狙ったものだ。
私達の人員は24人。
レイシフト中に意味消失を防ぐ人員は減らせない。
主体&副体&予備で3人。さらに3勤交代で9人。司令官代理と参謀兼補佐役で2人。機器保守管理人を2人、これも3勤で6人。見回りに1人に雑務を2人。合わせて20人。カルデアを回すための最低人員だ。
つまり、私達が人理修復を行うには犠牲者は4人までしか許容できない。カルデアにとっての最悪とは、疫病の蔓延なのだ。
それに、やはりサーヴァントも一筋縄では済まされない。
かの聖人マルタさえ殺戮を許容させる狂化に加え、現地サーヴァントも一皮剥けば敵対しかねない危うさを秘めていた。
私が人理修復中に警戒していたのは、マリー・アントワネット。
表には出さなかったけど、…出せなかったけど。
まず、第一にマリーはフランスをそこまで愛していない。マリア・テレジアから再三手紙で民を慰撫するよう通達されてもミサに参加しなかった筋金入りの勉強嫌いだ。民のことを考えるタチではないのは歴史的に証明されている。
しかも、だ。突如として入った結婚だ。教育の不備は否定できないが、政治的には無知のままに輿入れしている。加えて、フランス市民はマリーに否定的だった。差別的だったといっても良い。
つまりはあのフランス愛に溢れた人格はどっから出てきたのよって話だ。
その視点から語ればサンソンもおかしい。彼はルイ16世を信奉しているからマリーを敬うのであって、マリーあっての敬いは存在したのか疑問に思う。ジル・ド・レェやヴラド三世のように人格を歪めて召喚されたほうがしっくりくる。
まあそれを深掘りするとサーヴァント達の人格は何なのよって話になって怖くなってしまうので取り敢えず忘れることにする。きっと抑止力が洗脳してくれたのだろう。ビバ抑止力。
反面、エリザベートは感動するくらい理想通りの英霊だった。生前がパーソナリティとなり、戦闘向けにトンチキを持ち、欲を持って人付き合いと成長する。『第2の人生』として参考にしたい振る舞いである。
所長としては人材の選り好みは死に等しいので内心に収めるけど。アンナマリー直伝の表情操作は誰に対しても平等に会話出来る。猜疑心を無闇に向けて悪印象を与える必要は無いのだ。細かい好感度は藤丸に任せることにする。
というか、対人の扱いは藤丸がぶっ飛んでいる。心の壁との間合いが絶妙で、なんとなくお願いを受け入れる空気を上手く作り出している。マシュが気に入る理由も良くわかる。ロマニには避妊に関して手回しをするよう指示しよう。ヤるのは構わないが、孕むのは困る。
特異点の発端に関しては、まあ手垢の付いた内容と言っていい。自称魔術王から聖杯を与えられ、フランスの滅びを救いと説得されて人理焼却に手を出した。発端の当人は恨んでなどいなかったのに。
ジャンヌ・ダルクという欠落者を潔癖と見做した。ジル・ド・レェの誤りは根本から間違っていた。アレを障害者と理解しなかったことが、彼の誤りだった。
座は時間すら無視して召喚出来る。ジルはジャンヌを召喚出来なかった。ジャンヌとはつまり、
それは、彼女が聖人ではないことの証左だ。
恨まないのを選択したならともかく、可能性として選択肢が無い。それは優しさや清廉から生まれるものではない、機構からのものだ。
無痛症が怪我を気にかけないのを、人格者と呼べるとは思わない。仏陀のように、善悪成してからの悟りを導くことが『清い』と称すべきだと私は思う。異端審問された理由もこれが理由だろう。
うーん、猜疑心が動く動く。組織のトップならもっと冷静に判断しないとダメなのに、どうにも無い腹を探ってしまう。アンナマリーがいないとここまで臆病になっちゃうのはダメよね。
しかもアンナマリーのせいでみんなから怖がられる始末。恐怖で能率が上がるわけないじゃない…!他人に指図する力がないなら静観してよ、貴女の責任は私が負うのよ!あのバカはいつもいつも(省略)
総評。
今回の特異点が解決したのは運が味方したからだ。神秘の薄い時代、脳筋サーヴァント、薄っぺらい偽物に指揮を執らせる。ファヴニールがジークフリートをトラウマとしていたのも幸いだった。今後ともこのような薄氷を履むのが続くのならば、私の寿命はそう永くないだろう。
…アレのツッコミが無いと物足りないわね。
カルデアは人員が足りない。戦知識も足りていない。サーヴァント召喚で人員を調達するのは必須だ。
なお、召喚第1号は清姫である。
本人の熱意は認めるが、正直ギリギリでプラスだ。嘘で暴走、攻撃は火炎、戦闘は力任せ。人間と機械は熱に弱い。世間話の世辞ひとつで人に火傷を負わす輩を…アンガーマネージメント。育成枠、これは育成枠なのだ。
人理修復は行えている。私の心労程度でどうにかなるなら、幾らでも心に棚は作るつもりだ。幸い、アンナマリーの『超魔術(本人が言ったからそのまま記す)』により私の魔術は飛躍的に強化された。
封印指定一直線の強化だ。そう遠く無い内に人外として枠を外れるのは間違いない。だが、それを私に行う必要はあるのか?私達の関係が特別だとしても、サーヴァントを契約出来ない以上、強化するべきなのは藤丸なのではないのか。
アンナは馬鹿だが無知ではない。私に助力するために手助けするリソース配分を誤っても何もしないとは思えない。
そして、アレが求めたプリテンダー。影武者ならアサシンクラスでも問題ないはずなのに、わざわざ
冷静になれてない。やはり、疲れている。
アンナマリーは味方だ。私はそれを信じているし、裏切られても構わない。トンチキな行動には目的がある。かつて私の父の簒奪を唆したように、結論を逆算して過程を疎かにする悪癖がアレにはある。
猜疑心。私の悪徳。他人を信じられない反面、悪を浮き彫りに出来る人類悪のひとつ。私は弱い。心が脆い。だけど、カルデアの生き残りは私を私として見てくれる。寄生虫の宿主ではなく、唯のオルガマリーとして。
愛を与えてくれた彼らに、私は報いなければならない。たとえ人理修復後に2度と逢えないとしても、私の人生に掛け替えのないものをくれたならば。
私は、アンナマリーを信じるだけだ。