転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。

皆様お待ちかねの「彼」の登場です。
「彼」の登場がC.E.に何をもたらすのか?
お楽しみください。


第89話 伝説の始まり

 

 

 

ハルバートンは焦っていた。

NJでレーダーが使えない中、奪われたGシリーズと十数機のジンが突然強襲してきたのだ。

先手を取られ、混乱しているうちに迎撃に上げたMAは次々と撃墜されていく。

ついには艦艇まで撃沈され始め、混乱はさらに拡大していった。

だが、その混乱の中で――

ただ一角だけ秩序を保っている場所があった。

オーブの艦がいる一角である。

クルーゼから「足付き(アーク・エンジェル)とオーブの艦には近づくな」と命令されていたジンのパイロットたち。

しかし命令を無視した彼らは、アストレイによって早々に撃墜されていた。

 

――

 

アーク・エンジェルは4機のGシリーズに攻撃されていたが、アストレイが援護に動くことはなかった。

アストレイの任務は輸送艦に乗った軍関係者の護衛――当然の判断だ。

しかしそんな事情を知らないアスランたちは、

「アストレイが来る前に」

と、キラのストライクに激しい攻撃を加えていた。

キラとムウの戦術は単純だった。

• 片方が囮になり、片方が撃つ

• もしくはアーク・エンジェルの射線上に敵を誘導する

ムウのメビウス・ゼロがどれだけ高性能でも、Gシリーズには敵わない。

だが兵器とはスペックが全てではないことは、すでにオーブが証明していた。

敵を撃墜する必要はない。

フェイズダウンさせれば撤退せざるを得ない。

回避、迎撃、攻撃――すべてにエネルギーが必要だ。

エネルギーの尽きた敵など放置しても構わない。

二人はその戦術を徹底し、戦場を駆け回った。

 

――

 

「こいつ、ウロチョロと!」

頭に血が上ったイザークはストライクを追い回し、いつの間にかオーブ軍の傍まで来ていた。

 

「あ!」

 

キラは気付いた。

――この船は、あの女の子が乗っている船だ。

あの子がこの船に乗っている。

折り紙の花をくれた、あの子が。

 

「じゃまだ〜!」

 

「や、やめろー!!」

 

キラの叫びは届かなかった。

エンジンを直撃された輸送艦は、激しい炎を噴き上げた。

 

「あ、あ、あ、あ、あ、ああ~~~~~~~~~~~~~~~!」

 

不幸な偶然だった。

• キラとイザークがもつれ合うように戦場を駆け回ったため、アストレイの敵味方識別装置が働かず射撃不能

• 同時にアストレイは別方向からの攻撃にも対応しており、純粋に手数が足りなかった

• キラとイザークの進行方向は、アストレイのいる位置とは逆方向

それらの事情を、キラは知らない。

キラに分かるのは――

あの花をくれた少女の船が撃たれたという事実だけ。

キラは他の何も目に入らないかのように、イザークのデュエルへ狂乱するようにビームライフルを撃ち続けた。

 

――

 

第8艦隊は全滅の危機にあった。

アーク・エンジェルも必死にハルバートンを援護しようとしたが、突入角度がずれ、アラスカへの降下も不可能になった。

必死にハルバートンを援護しようとしていたマリューにオーブ艦から通信が入った。

 

「艦長!無理はするな!そのままの角度を維持しろ!」

 

「トダカ一尉!でも!」

 

「安心しろ!切り札がもうすぐ届く!」

 

「切り札?ですか?」

 

「そうだ。我々オーブの切り札がな!」

 

もはやこれまで――

ハルバートンが覚悟したその時。

 

「援軍です! オーブ軍の援軍です!」

 

通信士の声が響いた。

 

「援軍?」

 

「MSの小隊3機だそうです!」

 

「3機だと! 今さら3機程度のMSが来たところで何になるというのだ!」

 

ハルバートンの言葉は正しかった。

十数機のジンを相手に、たかが3機のMSが来たところで意味などない。

――普通であれば。

 

この日、オーブは期限までに納得のいく回答がなかったとして、正式にプラントへ宣戦布告していた。

そのため、

• アメノミハシラへ向かう軍関係者の保護

• 戦闘中の第8艦隊への援軍

として、MS小隊3機が派遣されていた。

その小隊のMSの肩には、青い縁取りのされた“流星”のエンブレム が刻まれていた。

第8艦隊に接近したオーブ艦は、MSの発艦準備を開始する。

 

「発進シークエンス終了、カタパルト設置OK!」

 

「こちらガンダム・アストレイ、メテオ小隊発進準備完了!」

 

アムロは大きく息を吸い込んだ。

そして――

 

「アムロ、行きまーす!!!」

 

この世界での、正式なオーブの、

“ガンダム”の初陣 だった。

 

この時、C.E.に――

新しい伝説が生まれた。

 

 

 

 

 

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

皆様お待ちかねの「彼」の登場でした。

次回「彼」の活躍がC.E.の歴史を、時代そのものを根本から変えることになります。

次回お楽しみください。
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