転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

113 / 171


※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください





第92話 ニュータイプの力2

 

 

 

「一体どういう事だ?」

 

「なぜここでこの選択肢を選ぶ?」

 

「この場面でこうする必要はないはずだ?」

 

アムロの動きを検証していた者たちは、理解不能な状況に混乱していた。

 

「全体を通して見れば、アムロ二尉のとった行動は正しい。

伏兵がいるなら停止するのは当然だし、遠方の敵を射撃するのも当然だ。

しかし――この状況でそれを選択する必要はないはずだ」

 

「全体の状況を把握しているので、目の前の状況よりも“全体最適”を優先しているという事でしょうか?」

 

「そうとしか考えられん。だが目の前の敵を無視して別の敵への対処を優先するなど、普通は不可能だ」

 

「アムロ二尉が普通ではないだけでは? 何しろニュータイプなのですから」

 

「それで思考停止していては意味がない。戦訓として生かせるものは、どんなものでも生かさねばならん」

 

「……そうですね。申し訳ありません」

 

「いいさ。私もそう言いたくなる気持ちはわかるからな」

 

そうして詳細に検証されたアムロの動きは、彼らを絶句させるものだった。

 

「普通のパイロットであれば、目の前の敵の対処で精一杯だ。

それが終われば次の敵、それが終わればまた次……というようにな」

 

「まあ、普通はそうですよね」

 

「しかしアムロ二尉は違う。この動きからすると、アムロ二尉はその場で“全ての敵の脅威度”を判断している。

例えば遠くの敵は脅威度2、その傍の敵は脅威度1……というようにな。

そして交戦中の目の前の敵を含め、脅威度の高い順に攻撃している」

 

「たとえ目の前に敵がいても、脅威度が低ければ後回しにし、脅威度の高い方を優先する……という事ですか?」

 

「おそらくな。アムロ二尉の“認識範囲”に入った時点で敵は脅威度を判定され、

友軍を攻撃しようとして脅威度が上がった敵を、アムロ二尉が優先して撃破したのだろう」

 

「それって……アムロ二尉の認識範囲に入ったら、敵は逃げられないのでは?」

 

「そうなるな。アムロ二尉は“敵意”を持った相手を感知している。

戦場で相手に敵意を持たない兵士など存在しない。

アムロ二尉はその敵意の強さに応じて対応しているというわけだ」

 

「日常生活では単に“相手が何をして欲しいのかなんとなくわかる”という程度ですよね?」

 

「“目の前の相手を殴ってやりたい”という雰囲気を全身から出していれば察するのは、

ニュータイプでなくても簡単だ。

戦場ではそんなのは珍しくもないし、雰囲気の強さは比較にならん。

それを察知するのは、“多少勘がいい程度”でも十分だな」

 

「つまりアムロ二尉は“戦場全体を見渡して、全体の最善を選び続けている”という事ですか?」

 

「そういう事だ。そんなものはニュータイプでなくても獲得できるが、

アムロ二尉の能力と組み合わさった結果が、あの戦果という事だろう」

 

――

 

結局、アムロの戦果は

「戦場全体を見渡して“全体最善”を選び続けた結果」 に

「ニュータイプの能力が加わった結果」

であると判断された。

これにより、一旦は

• 「アムロの個人的才能の結果」

• 「アムロが天才だったから」

という安易な結論が導かれようとした。

――その時、それを根底から覆す事実が発覚した。

 

バーナード・ワイズマン三尉とクリスチーナ・マッケンジー三尉にも、ニュータイプの兆候が確認されたのである。

CEにおけるニュータイプの概念の拡大は、もはや誰にも止められなかった。

 

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

アムロをきっかけにC.E.に「ニュータイプ」の概念が広がっていく事になります。

次回お楽しみください。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。