転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
たったひとつの戦闘の結果によって、C.E.の変革が広がっていきます。
どうぞお楽しみください。
それは、何気ない日常の続きだった。
「ふう~」
「お疲れ様、クリス。今日も無事だったみたいだね」
「ええ、アムロ二尉。なんとか今日もマスコミに捕まらずに済みました。
まったく連中ときたら、官舎を出た瞬間に群がってくるんですから、たまりませんよ」
「はは、クリスは美人だからね。マスコミもむさくるしい男より、クリスみたいな美人にインタビューしたいと思うさ」
「そういうのはセイラさんに言ってあげてください。私に言ってもしょうがないですよ?」
「セイラには、わざわざ言葉にする必要はないからねえ」
「はいはい、ごちそうさまです」
「二尉! 心配するなら俺のことも心配してくれてもいいじゃないですか!」
アムロとクリスの会話に、バーニーが勢いよく割り込んだ。
ちらちらとクリスの方を見るが、クリスは気付く様子もない。
「???」
「どうしたんだ、バーニー?」
「いえ……やっぱりニュータイプってのは、簡単になれるもんじゃないんだなあ、と実感してるところです」
「『ニュータイプ概論』だったっけ? あれを読んだだけでニュータイプになれるなら、誰も苦労しないでしょ?」
「だよなあ!」
クリスの言葉に、バーニーは肩を落とした。
「よし。それじゃ訓練の続きだ! 行くぞ!」
「「はっ!」」
――
アムロとバーニー、クリスの模擬戦。
当然ながら当初は勝負にならず、二人は瞬殺されていた。
だが訓練を重ねるうちに、撃墜されるまでの時間はどんどん伸びていった。
「だ~! また負けた!」
「まあまあ」
悔しがるバーニーを、クリスがなだめる。
いつもの光景だ。
そして――
• バーニーがクリスにタオルを渡し
• クリスがバーニーに水を渡し
• ブリーフィングではバーニーが椅子を引き
• クリスが端末を用意する
それらを自然に、言葉もなく、以心伝心で行っていた。
お互いに気付くこともなく。
そしてついに二人は、制限時間内にアムロから撃墜されず逃げ切ることに成功した。
「やったあ~~~!」
「やったわあ~~~!!」
二人は飛び上がって喜んだ。
「おいおい、逃げ回れただけでそんなに喜ばなくても」
「二尉から逃げられたなら、どんな相手が来ても怖くありません!」
「そうです! 二尉と対戦するぐらいなら、生き残る可能性があるだけジン100機と戦った方がマシです!」
「俺はラスボスの大魔王か何かか?」
二人の遠慮のない本音に、アムロは落ち込んだ。
――
この二人の訓練記録が分析された結果、アムロとの数々の共通項が見出され、
二人は 「ニュータイプの可能性あり」 と判断された。
二人はナチュラルであり、コーディネーターではない。
• 個人の資質なら、同時に開花するのは不自然
• 訓練の結果なら、同じ訓練を受けた他の者にも兆候が出るはず
• 遺伝子でもない
• 才能でもない
• 訓練でもない
これらの事実から導かれた結論は――
ニュータイプの発現は、誰にでも起こり得る。
この発表を境に、ニュータイプの概念は世界中に爆発的に広まっていった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回、地球に降りた大天使の中の様子と低軌道会戦のその後になります。
次回お楽しみください。