転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
アーク・エンジェルはついにオーブ領海へ到達していた。
途中、イザークとディアッカがアスランやニコルと合流し、
ザラ隊が結成され攻撃を仕掛けてきたが――
キラはそれを悉く跳ね返した。
カガリが一時的にMIAになった以外は特筆すべき被害もなく、
追撃してくるザフトを撃退し続けた。
低軌道会戦で少女を救えなかったこと。
バルトフェルドとの出会いで突きつけられた“戦う意義”。
そして数々の戦闘経験。
それらがキラの技量を確実に引き上げていた。
しかし――
それはあくまで「パイロットとしての技量」だけだった。
心の奥に沈んだ暗い思いは、決して消えることはなかった。
数日後、領海侵犯してきたザラ隊に対しオーブ軍が攻撃を開始。
事前の打ち合わせ通り、アーク・エンジェルにも砲撃が行われた。
だが――
それは威嚇とは到底言えないレベルだった。
至近弾がかすめ、小口径とはいえ艦砲が命中する。
耐えきれずカガリが通信を開いた。
「砲撃を止めろ!私はカガリ!カガリ・ユラ・アスハだ!」
しかし返ってきたのは冷静な声だった。
「あなた様がカガリ様だという事は存じております。
タイガ様より『真実味を持たせるために多少は命中してもラミネート装甲だから問題ない』とのお言葉をいただいております」
さらに追い打ち。
「それと『家出娘へのお仕置きだ』とのお言葉もいただいております」
「叔父上えぇぇぇ!!」
カガリの絶叫が艦内に響いた。
こうしてアーク・エンジェルとオーブ軍の迫真の演技(?)により、
アーク・エンジェルは無事(?)オーブへ入港した。
オーブに入ったマリューたちは、
世界中で「ニュータイプ」が熱狂的に受け入れられている現実を目の当たりにした。
降下前、第8艦隊は全滅寸前だった。
10数機のジンに襲われ、何もできず、降下したため見ていることすらできなかった。
それが蓋を開けてみれば――
- 「3分で12機撃墜」
- 「オーブの白い流星」
- 「ニュータイプ」
この言葉が街中に溢れ返っていた。
本来なら大事件であるはずの「オーブがプラントに宣戦布告」は、ほとんど話題にならないほどだった。
もちろん、プラントの態度から宣戦布告は既定路線で、正式発表されたに過ぎないという側面もある。
それでも街の話題の中心は――
「ニュータイプ」
だった。
オーブに来てから、キラはドレスアップしたカガリを見て
「お、女の子?」
とまたしても口走ってしまったり、
街中に溢れる「ニュータイプ」について調べたりしていた。
だが――
両親に会いに行くことはしなかった。
今会えば、戦っている間は気にならなかった
“自分の力”
“コーディネーターとしての存在”
その苦しみが溢れ出し、
「なぜ自分をコーディネーターにしたのか」
と問い詰めてしまいそうだった。
キラには、その勇気がなかった。
そんな時、オーブ軍から一つの提案が届く。
「地球軍唯一のMSパイロットの実力を確認するために模擬戦を行いたい」
ただし――
問題は対戦相手だった。
アムロ・レイ。
「オーブの白い流星」。
キラは、ついに“伝説”と向き合うことになる。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
皆様お待ちかねの「彼」の登場でした。(名前だけですが(笑))
次回、いよいよキラとアムロの対戦です。
「最高」のコーディネーターと「伝説」のニュータイプの対峙。
次回お楽しみください。