転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
特に一部キャラの改変を含みます。
気軽に読んでいただければ幸いです。

それでは本編開始です。

(でもこれでもまだ導入部なんだよなあ・・・なんでこうなった?)


オーブ帰国編
第7話 帰国


 

第7話 帰国

 

――――――――――――――――――――――

 

「いや〜ここがオーブかあ? なかなか良いところじゃないか?」

 

「何でお前が一緒にいるんだ?」

 

ここはオーブの国際空港。

タイガはいまさら疑問を口にした。

 

「何を言っているんだい? 君が兄上の就任式に間に合わないって言うから、わざわざ送ってあげたんじゃないか?」

 

「それはそうだが・・・」

 

先日、タイガの兄ウズミ・ナラ・アスハがオーブの代表首長に就任する事が決まった。

正確には代表首長に就任する事は以前から決まっていたが、その就任式の日程が決まったのだ。

 

それに合わせてタイガも一時帰国する予定を立てていたのだが、アズラエルの持ち込んだトラブルにより、タイガは出発日どころか就任式に間に合うギリギリの飛行機にも間に合わず途方に暮れていた。

 

オーブまでは直通便を使えば約半日で着くが、中継地を経由した乗り継ぎではほぼ1日かかる。

どうやっても間に合わないと落ち込んでいた所に、アズラエルがプライベートジェットの提供を申し出たのだ。

 

「いや〜、友達の為に力を尽くして協力してあげる! 僕って友達の鑑だと思わないかい?」

 

「そもそもお前が余計なトラブルを持ち込まなければ最初から何も問題なかったんだよ!」

 

タイガがアズラエルの頭に拳を振り落とす事になるのは必然だった。

 

――

 

タイガはウズミが手配してくれた車に乗り込むと、移動する間の時間も惜しいと、車の中で待機していた侍従と明日の就任式の打ち合わせをしていた。

 

「う、う、う、酷いじゃないか、仮にも時間に間に合わせた功労者にこんな扱いはひどいんじゃない?」

 

「黙れ元凶」

 

広い車の床に雑に転がされたアズラエルは、殴られた頭を抑えながら恨めしげな声を上げるが、タイガは取り合わない。

 

「でも、僕も出て良いのかい? 僕はウズミ様とは無関係だよ?」

 

「俺の知人の招待客という事にしている。こっちで衣装は手配するから心配するな」

 

「おお、さすが親友だね! 話が分かる! 今のうちからオーブの代表と個人的面識が得られるのは悪くないからね!」

 

「ちゃっかりしているな?」

 

タイガはアズラエルの言葉に呆れた声を出すが、それはタイガも同じだ。

 

オーブと世界的大財閥であるアズラエル財閥の次期後継者が個人的誼を結んでいる。

それを新しい代表の就任式を通じて世界中に示す事が出来るのだ。

 

アズラエルを招待出来た事はオーブにはメリットしか存在しない。

しかも予定にはなかったのに、留学していたアスハ家の三男がそれを成し遂げたのだ。

 

タイガの株はオーブ国内でも急上昇していた。

 

「ねえ、ねえ、オーブって美人が多いって聞くよ? 誰かお近づきになれないかなあ? ・・・それから、ムフフ・・・」

 

「何を考えているか分かるがそんな余裕はないぞ? 就任式が終わったらすぐトンボ帰りだ」

 

ガン! とショックを受けた顔でアズラエルが捲し立てる。

 

「な、なんだって〜〜〜! せっかくオーブの綺麗なお姉さん達とイチャイチャ出来ると思ったからわざわざプライベートジェットを用意したのに!

 それだったら最初からタイガなんか放っておいたのに!」

 

「おい、俺たちの友情は何処へ行ったんだ?」

 

青筋を立てたタイガの拳が再びアズラエルの頭に振り落とされたのは言うまでもない。

 

――

 

「いてて、何でこんな目に・・・」

 

「自業自得だ」

 

頭に出来た2段のタンコブを押さえながら泣き言を上げるアズラエルを無視して、タイガは周囲を見渡す。

 

「確か迎えが来ているはずだが」

 

オーブに戻っても数日しかいないのだから、タイガは自宅ではなくホテルを用意してもらっていた。

アズラエルのせいでさらに短くなったが。

 

タイガがいるのはオーブでも超一流のホテルだった。

仮にも自国の代表の弟が宿泊するのだからと、ウズミが張り切って最高のホテルを用意していたのだ。

 

沈着冷静という世間の評価と別に、ウズミは意外に兄バカだった。

 

「タイガ様ですね」

 

声をかけられたタイガが振り向くと、そこには華やかな衣装に身を包み、周囲の目を引く色香を放つ美女の集団が佇んでいた。

 

「ああ、君らは?」

 

「ウズミ様の指示で、オーブ滞在中、私どもがお世話をさせていただきます。何なりとお申し付け下さい」

 

美女は妖艶に微笑んだ。

 

(兄上、実の弟にハニトラ仕掛けてどうするんだよ?)

 

「ああ、頼む」

 

タイガは内心頭を抱えたが、表面上は平静を装って美女の案内に従った。

 

「ちょ、ちょっとタイガ! 君だけズルいよ! 僕の事を忘れないでくれよ!」

 

「俺は放っておけば良かったんじゃなかったのか?」

 

「何を言うんだ! 君と僕との友情にそんなものがあるはずがないじゃないか!」

 

車の中での叫びを忘却の彼方に放り出して、アズラエルは堂々と言い放った。

 

隣に立つ美女に目で合図すると、タイガはそのまま歩き出した。

 

「ちょ、ちょっとタイガ!」

 

慌ててタイガを追いかけようとするアズラエルに美女が近づくと、

 

「ムルタ・アズラエル様ですね。オーブにお越し頂きありがとうございます」

 

そう言ってニコリと微笑む。

 

「あ、あ、どうも?」

 

「これはお近づきの印に」

 

そう言って美女はアズラエルの口に深く口付けした。

 

「!?!?!?」

 

「あら、歓迎なら私も!」

 

「私も! 私も!」

 

そう言って周囲の美女が次々とアズラエルに口付けしていく。

 

美女に揉みくちゃにされるアズラエルを横目に、

 

「落ち着いたら部屋に放り込んでおけ」

 

と冷たく言い捨てて、タイガは用意された部屋へ歩き出した。

 

――

 

「どうも無事に終わりそうもないな」

 

それは予測できない、しかし間違いのない未来の姿だった。











※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。
本話には今後の展開に関わる伏線や設定が含まれています。

タイガやアズラエルはどうなるのか?

アズラエル?

彼は私の【お気に入り】のキャラですw

もちろん、たっぷりと活躍してもらいます(邪笑)


今後の展開をお楽しみください。
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