転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
「見つかったか?」
「ええ、間違いありません。運よく伝手が見つかりましてね。手土産も持って行けそうです」
「ほお、大したものだ。これで地球の未来は救われたかな?」
「まだそちらに情報を届けてないのですから、安心するのは早いですよ?」
「その辺は理解しているよ。しかし君なら大丈夫だろう?」
「信頼されてると喜べばいいのか、また余計な事を押しつけられそうだと不安を覚えればいいのか迷うところですね?」
「おや、随分勘が良くなったじゃないか? ニュータイプにでもなったのかい?」
「私はああいうのは信じていませんよ。それにあの説が正しければ私はニュータイプにはなれませんよ」
「それもそうだな」
「で? 余計な厄介事ってのは何です?」
「随分物分かりがいいじゃないか? もっとごねられるかと思ったんだが?」
「今さらあなたに何を言っても無駄だと理解しましたからね。さっさと要件を済ませたいだけです」
「随分ひどい事を言うなあ?」
「自分の行いを省みてください」
「何の事だ?全く身に覚えがないなあ?」
「はああ〜(この人に何を言っても無駄か。もっとも、この人がこの程度の事を気にするはずもないか)
で? 何をすればいいんですか?」
「それはだなあ……」
――
「それでは艦長、またどこかで」
「またどこかで一緒にな」
ムウとナタルは転属命令により、アークエンジェルから離れることになった。
顔見知りのいなくなったブリッジで、マリューはこれからのことを考えていた。
(妙だわ……。キラ君がいなくなったとしても、民間人に最高機密のG兵器を扱わせたのにお咎めなしだなんて。
それにザフトの捕虜についても、いまだに何の処遇の指示もない。まるで放っておいても問題ないようだわ)
マリューの勘は当たっていた。
地球連合の目的は、サイクロプスで攻め寄せたザフトを殲滅することだった。
アークエンジェルは、そのザフトをおびき寄せる“エサ”だった。
ストライクの戦果が誇張された結果、アークエンジェルはザフトで最も有名な敵艦となっていた。
敵を集めるのに、これほど適した存在はない。
それを利用した――地球連合の非情な策だった。
まだマリューは、その事実を知らない。
その時、アラスカ基地内に緊急警報が響き渡った。
「敵襲!?」
目標がパナマからアラスカに変更された、ザフトの「オペレーション・スピットブレイク」が発動された瞬間だった。
「ザフトの目標はパナマ」
そう判断していた地球連合の対応は後手に回り、多数の被害が出た。
追い詰められた連合は、やむなくサイクロプスを使用し、自軍もろともザフトを殲滅しようとした。
これが連合首脳部の描いた筋書きだった。
その筋書きは、おおむねうまく進んだ。
ただ――
アークエンジェルの存在によって、些細な、しかし重要な変化が起こることになる。
それを知る者は、まだ誰もいなかった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次はアーク・エンジェルのジョシュア脱出になります。
キラがオーブにいる状況でアーク・エンジェルは無事に脱出できるのか?
次回お楽しみください。