転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物、設定が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
「NJC(ニュートロン・ジャマー・キャンセラー)か?
またとんでもないものを持ち込んできたな?」
フリーダムに搭載されたNJCの情報を得たタイガは驚いて見せた。
「こいつがあれば今の戦況を打開できますよ。何しろまだジェネシスは完成していない」
しかしバルトフェルドの言葉にもタイガは動じなかった。
「それはこちらも同じだ。おそらく
意味のないチキンレースだ」
「少しでも早く量産しようとは思わないので?」
「核なんぞ使っても連中は考えを変えないだろう。
“優生種の自分達が負けるはずがない”とかいう妄想を抜かしてな。
この戦争を終わらせるには、連中の妄想そのものを叩き潰す必要がある。
そうすれば連中が二度と立ち上がる事はない」
「そんな事が可能ですか?」
「今、世間で噂になっているだろう?
“コーディネーターは優生種だ”なんてのは妄想でしかなくなる」
「それでオーブが公式に“ニュータイプ”を認めたんですか?」
「そうだ。少なくとも国家が公式に認めたものを否定する事は難しい。
しかも具体例が現実に存在していればな」
「確かにそうですね。私もアムロ二尉の実績がなければ信じていなかったでしょうね」
「少なくとも“ニュータイプ”という概念が一般化すれば、
“コーディネーター優生主義”は崩壊する。
そうなれば今後、世界のどこかで“コーディネーターは優生種だ”と喚く者がいても、
現実を見ない愚者の戯言でしかなくなる」
「……」
「“コーディネーター優生主義”を完全に否定できれば、現在の争いの大半はなくなる。
これは核なんかよりよほど大きな効果がある」
「……やれやれ。苦労して持ち込んだものが、実はたいしたものじゃなかったと言われているようで気落ちしますな」
「そんな事はないぞ。君が持ち込んでくれたものはとても貴重だ。
ありがたく有効活用させてもらうよ」
「ろくでもない事になりそうな予感しかしないんですが?」
「心外だな。ちゃんと世界の為になるように活用するさ。
ただしオーブの為になるようにするのが優先されるがね」
「世界の為になるのが副次的目的に聞こえますが?」
「オーブの利益になり、結果として世界の利益になるなら何も問題ないだろう?
空の上の
オーブだけ生き残っても世界が滅びたら何の意味もない」
「本当ですかねえ?」
「少なくともこの件に関しては嘘は言わんさ。
何しろ地球の未来がかかっている」
「だから笑えないし、冗談にもなっていないんですがねえ?」
――
彼らの言葉通り近い未来“コーディネーター優生主義”は地球上から一掃される事になる。
しかしその速度は彼らの想像よりもはるかに速いものだった。
それは人々が「新しい時代」を望んでいた何よりの証明だった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。