転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
タイガと会い、プラントの未来を聞かされたアスランは衝撃を受けていた。
「独立に意味がない?」
「ああ。疑うならプラントが公開しているデータを確認してみればいい。
誰が加工したわけでも、改竄したものでもない。プラント自身が発表しているデータだ」
アスランは言われるままにデータを確認した。
手間はほとんどかからなかった。
誰でも簡単に確認できた。
何度見ても、どの資料を見ても――結論は変わらなかった。
「なんでこんな簡単な事に誰も気づかないなんて……」
「気付いていないんじゃない。気付いていて現実から目をそらしているんだ。
“お前達には未来がない”と指摘されて受け入れられる者はいない。
優秀だと自称するコーディネーターならなおさらだ」
そしてタイガは、独立後のプラントの未来について語った。
「つまり……プラントの存在意義そのものがなくなると?」
「第2プラントが出来れば、今までプラントに依存していたものは全てそちらに依頼されるだろう。
誰だって、自分達の頭上にNJを散布して身内を殺した連中に依頼したいとは思わない」
「それは……」
当然だった。
今までプラントに依頼していたのは、他に代替手段がなかったからだ。
腹が立とうが、憎んでいようが、プラントに頼るしかなかった。
そこに“代替手段”が提示されるのだ。
わざわざプラントを選ぶ理由はない。
「戦後、我々はプラントを独立させるつもりだ」
「え?」
「独立後は理事国によって免除されていた関税も復活する。
開発も、流通も、販売も安全も全部自分達でやってもらう。独立国なら当然だ。
その後プラントが困窮しようが、無人になろうが我々には関係ない。
“独立したい”と言って独立したのだから当然だな」
「……」
アスランは反論できなかった。
「し、しかし……これらの準備には相当時間がかかるはずです!
プラントが衰退するまで時間はあるのでしょう? それなら――」
「この件は既にオーブでは、プラントと開戦前から既定路線として確定している。
大西洋連邦やその他の理事国にも通達済みだ。
理事国は一度プラントを建設している。
もう一度建設するのは簡単だ。
MSがあるのだから建設ももっと簡単になる。
プラント独立の損失を埋めるために理事国も全力を出すだろう。
それほど時間はかからない」
「な……!」
アスランは絶句した。
自分達が“独立!独立!”と叫んでいた時には、すでにプラントの命運は決まっていたのだ。
アスランは、自分が信じていたものが根底から否定されて茫然とした。
「それに連中はこういうのを用意している」
提示されたのは――ジェネシスの情報だった。
「っ……!」
「君が地球にいれば、パトリックは地球を撃つのをためらうかもしれん。
しかし君が地球からいなくなれば、間違いなくパトリックはこいつの使用をためらわないだろう。
だから君には当分オーブでおとなしくしていてもらいたい」
「……」
父は、自分が地球にいれば撃たないだろうか?
そうは思えない。
しかし否定することもできず、アスランは沈黙でタイガの言葉に同意するしかなかった。
「・・・では、自分にどうしろと?」
「君にはキラ君の手伝いをしてもらいたい。将来プラントの支配者となるキラ君のためにね」
「はああ?」
自分の中のキラのイメージと、“プラントの支配者”という言葉が全く結びつかず、
アスランは疑問の声を上げるしかなかった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。