転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
本話はAIで作成したものを参考に作成しました。
その日、アスランは一心不乱に端末に向かっていた。
何度も画面を切り替え、ため息をつくとまた新しい画面を表示させ、しばらくするとまた新しい画面を表示させる、という事を何度も繰り返した。
「何をやってるの?アスラン?」
そんなアスランに声をかけたのはキラだった。
「キラか?タイガ様から提示されたデータだが、何か見落としがないかと思ってな?
少しでも参考になるものがないか探していたんだ」
アスランはタイガから示された『プラントの未来』を調べていた。
だが、何度調べても、何を調べても結論は変わらなかった。
それを知っているキラは興味無さげに「ふ~ん」と返事をするだけだった。
「キラ!お前もコーディネーターなんだからもっと真剣に考えたらどうなんだ!」
アスランにそう言われたキラは、面倒くさそうに答えた。
「プラントの未来がないのはコーディネーターだから、“コーディネーターしかいない”からだよ?
ナチュラルの受け入れを拒否した連中が勝手に滅びるだけじゃないか?
僕が何でそんな連中に“同じコーディネーターだから”って理由だけで協力してやる必要があるのさ?」
「なっ!」
「アスラン?プラントは自分で崖から飛び降りようとしているんだよ?
声もかけた。
手を掴んで引き止めた。
身体にしがみついて押しとどめた。
それでも止めようとするなら一緒に落ちるしかない。
そこまでしてやる必要がどこにあるのさ?」
「お前!それで平気なのか!彼らもお前と同じコーディネーターなんだぞ!」
「同じコーディネーターだからって飛び降り自殺しようとしている人の考えなんか理解できないし、理解したくもないね。
まして止めようとする人を殴りつけたり、一緒に道連れにしようとする人なんかはね」
「キラ!」
「昔、西暦時代にはイスラム教徒を名乗る『イスラム過激派』って一部の連中がテロを起こしていたせいで、
何の関係もない他のイスラム教徒が同一視されたって話だよ。
プラントも同じだよ。
未来のない独立の為に一億数千万人の人を殺しておいて『コーディネーターの為』?
『コーディネーターだから協力しろ』?
バカも休み休みにしてもらいたいね。
プラントの連中は『自分達の為に』地球にNJを落とし、それを誤魔化す為に『コーディネーターの為』と主張し、
何の関係もない他のコーディネータに『コーディネーターだから協力しろ』と言っているだけさ。
なんで僕が『同じコーディネーターだから』って理由で、そんな事をしでかしたテロリスト連中を助けなければならないのさ?」
「プラントがテロリストだと!」
「『国家として認められていない武装集団』がテロリスト以外の何だって言うのさ?
少なくとも、そう見られても仕方ない事はしているよね?
しかも人類史上最大の大虐殺を引き起こしているんだよ?
助けるどころか、そのまま核で全滅させても誰も非難しないんじゃない?」
「そ、それは・・・」
「アスラン?それなら君はプラントの未来を知る前に、独立をやめさせようとした人に力づくで向かい合わなかったのかい?」
「・・・」
「『暴力で自分達の主張を通そうとする』・・・それがテロリストのやっている事とどこが違うんだい?」
「し、しかし・・・」
「前にも言ったけど、ナチュラルだろうとコーディネーターだろうと“敵は敵、味方は味方”だよ?」
キラの言う事は正論だった。
「プラントが滅ぶのはナチュラルを受け入れないからだよ。ナチュラルを受け入れない限り出生率は改善しない。
それなのに、頑なにナチュラルを受け入れないのだから自分で自殺を選んでいるようなものさ。
横から他人が余計なお世話で口出しする事じゃない。やりたいようなやらせてやれば良いさ」
「だが、それは!・・・」
「国家でもない連中が人類史上最大の大虐殺を引き起こし、それなのに連中を核で焼く事もせず、望み通り独立させてやろうと言うんだよ?
これ以上の寛容と慈悲がどこにあるのさ?
同居人が『自分は一人で生きていく!』と言って、家主に瀕死の重傷を負わせて家を飛び出して行って、
『やっぱり生きていけないから助けてくれ』って戻ってきても助けてやる必要がどこにあるのさ?
・・・残酷な言い方かもしれないけど、生きるのも死ぬのも連中の自由だよ。
生きる力があれば生き残れる、そうでないなら死ぬ。それだけの話だよ。
そしてそれを自分で選んだのはプラントだよ。
連中は独立出来るだけでも感謝するべきだよ。それ以上を望むなら最初から独立なんか望むべきじゃない」
「・・・」
アスランは何も反論できなかった。
「アスラン?君はタイガ様に会う前に『独立を諦めろ』と言われたら素直に従ったかい?」
「!!!」
「君が言っているのはそういう事だよ?大体プラントはもう何をやっても手遅れだよ」
そう言ってキラはアスランの表示していたデータの上に自分が以前まとめたデータを表示させた。
「ナチュラルの出生率を1、第一世代のコーディネーターの出生率を0.9とした場合、第一世代の出生率は0.9x0.9=0.81。
第二世代は0.81x0.81=0.6561だから約0.6として第三世代は0.6x0.6=0.36と仮定。
出産可能年齢を15歳~40歳の女性で生涯出産数を二人、平均寿命を80年とした場合のプラントの人口推移がこれだよ」
そこに表示された数字はC.E.71年には6000万人だったプラントの人口は、第一世代がまだ生きている間は維持され、C.E.100年には6500万人でピークを迎えていた。
しかしその後、C.E.15年 の「ジョージ・グレンの告白」以降のC.E.20年前後に誕生した第一世代が寿命を迎えて人口の減少が始まり、第二、第三世代の出生率の低下が直撃。
その後は加速度的に人口の減少が進みC.E.320年にはついに1万人を下回り、もはや誰の目にもプラントの滅亡は明らかだった。
“ニュータイプ”が世界を席巻し、“コーディネータ優生主義”が力を失っている現在、新しく『我が子をコーディネーターにしよう!』と考える親は間違いなく減少する。
なによりコーディネイトには多額の費用が掛かり、気軽にコーディネーターを増やす事など不可能だった。
それは現在のC.E.71年以降、第一世代のコーディネーターの誕生は多くを望めない事を意味していた。
つまりC.E.150年には大半の第一世代はいなくなる。
第一世代がいなくなればプラントの主流は第二世代になる。
その出生率は第一世代に劣り、さらに世代が第三世代に進めば指数関数的に低下していく。
「どうやってこれを改善するのさ?コーディネーターが努力すればこの数字を改善できるのかい?
僕が協力すればプラントの出生率が劇的に向上するのかい?
これを改善するにはプラントがナチュラルを受け入れれば良い。
それを拒否するのだから今さら何をやっても無駄だよ」
アスランは改めて示された数字に絶句した。
そこに提示されていたのは、プラント自身が公開しているデータによって証明された、これ以上無いほどの『プラントの未来』だった。
「アスラン。いい加減に『ナチュラルだから』『コーディネーターだから』って考えは捨てた方が良いよ。
それに何の意味も無い事はアムロ二尉との模擬戦でとっくに理解できてるんじゃないのかい?」
「・・・」
その通りだ。
『本物』を目の前にすれば、『ナチュラル』だの『コーディネーター』だといった『誤差』にこだわる事には、何の意味も無いを自分は理解したではないか。
しかし、それでも・・・
「ううう・・・」
「まあ、僕が何を言っても納得できないなら、自分で納得できるまでもう少し悩んでみるんだね。
答えが出たら教えてね。アスラン?」
そう言ってキラはその場を離れていった。
キラがいなくなった後もアスランは『プラントの未来』が表示された画面の前で微動だにしなかった。
(それでも・・・あそこには仲間が・・・、俺が守ろうとしたはずの場所が・・・、まだ何か手はある筈だ・・・まだ何か・・・)
そう思うアスランの意思に反して、アスランの指は動く事は無く、画面に表示された『プラントの未来』を何一つ変える事は出来なかった。
それがアスランの『現実』をこれ以上なく証明していた。
アスランの意思が果たされるには『現実』が変わらなければならない。
『ナチュラルを受け入れない』という『現実』が変わらない限り『未来』は変えられない。
プラント自身によってそれが否定されている以上『未来』が変わる事もない。
――それを認める事が、アスランにはまだ出来なかった。
『現実』を変えずに『未来』を変える事などできる筈がない。
アスランがそんな簡単な事実に気付くまで、幾ばくかの時を必要としていた。
――――
〜友の想い〜
アスランのいる部屋を出た後、キラは思案に耽っていた。
遠くに夜の海が見える。
分かっていた。
彼は、“正しいことをしたい”と願う人だ。
だからこそ、“救えないもの”を突きつけられると、誰よりも苦しむ。
その結果“目の前の事”しか目に入らなくなる。
後はその場その場での、場当たり的な行動を繰り返すだけになってしまうだろう。
(本当は……あんな言い方、したくなかったんだけどね)
でも、あれは言わなければならない事だった。
アスランは優しい。
だからこそ、“血”や“出自”に縛られてしまう。
「同じコーディネーターだから」
「仲間だから」
「守りたいから」
その気持ちは分かる。
自分だって、かつてはそうだった。
でも――
それでは救えないものがある。
プラントは、自分で滅びを選んだ。
それを他人が止めることはできない。
(……アスランは、まだ気づけないだろうな)
気づいてほしいわけじゃない。
ただ、“現実を見てほしい”だけだ。
アスランは、“理想”と“現実”の間で揺れ続ける人間だ。
だからこそ、自分はあえて突き放した。
ちゃんと“現実”を見る事が出来れば揺らぐ事はない。
――そう信じて。
(……ごめんね、アスラン)
本音を言えば、自分だって苦しい。
プラントが滅びるのを見たくない。
アスランが苦しむのも見たくない。
でも――
自分は、アスランの代わりに苦しむことはできない。
アスラン自身が、自分で答えを出さなければならない。
どんな形であってもそれが、彼の“強さ”になるのだから。
(……アスラン。君なら、きっと乗り越えられるよ)
そう思いながら、キラは静かに夜の海を見つめた。
アスランが苦しんでいる間、彼はただ――
友として、見守ることしか出来なかった。
※あとがきです。
裏話 本話のキラの提示したデータについて
これが本作の『閑話1 未来予想図』でタイガとアズラエルが調べたデータの大元になります。
最初にこのデータを見た時は驚きましたねえ。
え?どうやって調べたのかって?
いや~、AIって便利ですねー(汗)
本編でも指摘されていたコーディネーターの出生率ですが、ある日AIに質問してみました。
(まあ、コーディネーターの出生率がナチュラルより劣るといっても少し劣る程度で良いか?
この仮定でどうなるかちょっと確認してみるか?)
AIに質問
「ナチュラルの出生率を1、第1世代のコーディネーターの出生率を0.9と仮定。
プラントの平均寿命を80歳、出産可能年齢を15~40歳までの女性、生涯出産数を二人と仮定。
CE70年でのプラントの人口が6000万、最高齢が50歳台の場合CE200年時点でのプラントの人口は?」
AIの答え
「CE200年の時点で人口は180万人。国家機能はほぼ消滅しています」
ぽか~ん?
AIの答え
「第1世代のコーディネーターの出生率を0.9と仮定すると第2世代の出生率は0.9x0.9=0.8、第3世代は0.8x0.8=0.64。
以降、世代を重ねるごとに指数関数的に低下して行きます。
年間出生数約58万人、死亡数約40万人と仮定した場合、CE100年までは+18万人/年で増加します。
しかしCE100年以降、第一世代が寿命になりますのでその後は第二世代、第三世代が主流になります。
以後、出生率は指数関数的に低下していきます。
CE110年前後は第一世代の死亡数が年間100万人を超えます。
その後は出生率が減少を続けますので人口も減少が続きます。
人口推移
CE70 6000万
CE80 6200万
CE90 6400万
CE100 6500万
以降第一世代死亡
CE110 5600万
CE120 4100万
CE130 3000万
CE140 2100万
CE150 1400万
~
CE200 180万
国家機能ほぼ消滅
~
CE300 2万
CE320 1万
ほぼ絶滅
「・・・」(汗)
(私はちょっと軽い気持ちで確認しようとしただけなんだが?どうしてこうなった?)
・・・いや~、AIって本当に便利ですねー(冷汗)
AIの利用は慎重にしましょう!
・・・余計な情報を知る事にもなりかねませんので!
・・・またひとつ余計な事を知った作者でした(汗)
お読みいただきありがとうございます。
次回お楽しみください。