転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
ジブリールの侵攻を退けたタイガは、大西洋連邦に正式な抗議を入れた。
自分たちの国を焼かれかけたのだ。
当然の行動だった。
しかし大西洋連邦は、のらりくらりと答弁をはぐらかし、明確な回答を避け続けた。
それを見たタイガは、オーブ全軍に待機命令を出した。
地球連合への協力、その他支援のすべてを停止。
さらに、「我が国を侵略しようとした相手に協力する理由はない」として、締結寸前だった軍事同盟や経済協力協定をすべて無期限停止とした。
つまり――
「自分たちで勝手にやれ」
と、全てを放り出したのだ。
大西洋連邦は慌てた。
オーブに発注していたMS用OSが手に入らなければ、MSなど張り子の虎。
そうなればプラントへの侵攻など夢物語。
そんな時、アズラエルの意識が回復した。
事情を聞いたアズラエルは激怒した。
自分が意識不明の間に、ジブリールが勝手な行動を取り、親友の国を侵略しようとしたのだ。
アズラエルは側近にジブリールの確保を命じ、すぐさまタイガに謝罪の連絡を入れた。
「このと〜り! 大変申し訳なかった!部下が勝手な事をして悪かった!」
ベッドの上で頭を下げようとするアズラエルに、タイガは労わるように言った。
「別にお前のせいじゃないだろう?撃たれて意識不明だったのだから仕方ない。それでも何とかしろなんて無茶は言わないさ」
「でも――」
「それよりお前は早く傷を治せ。顔色が悪いぞ」
医師に止められていたのに、タイガに謝罪するため無理をしたのだろう。
アズラエルの顔色はどんどん悪くなっていた。
「ああ、それじゃ正式な謝罪はまた後でね」
「そんなものはいいから早く体を治せ」
返事を待つ間もなく、通信は切れた。
「あいつも無理しやがって」
タイガの言葉には、親友の身体を気遣う隠せない労りが込められていた。
アズラエルの激怒により、大西洋連邦はオーブに近郊の諸島の一部を割譲することとなった。
大統領は渋ったが、
「あなたの座る椅子は来期にはなくなりますよ?」
というアズラエルの一言に屈服した。
反対する者は、全て同じ目に遭った。
ジブリールの暴走を見逃した軍の将官も軒並み更迭された。
大西洋連邦からは正式な謝罪と、領土割譲の打診が行われた。
全面降伏に等しい内容だった。
タイガはこれを受け入れたものの、軍事同盟や経済協定はそのまま「さらに協議が必要」として引き延ばした。
これで少しは懲りればいい――
というタイガの判断だった。
しかしジェネシスという脅威の前では、怒りを継続するわけにもいかず、後日正式に締結されることとなる。
バルトフェルドから「諜報員確保」の連絡が入ったのは、ちょうどその頃だった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
大西洋連邦から割譲された島嶼ですが、後にC.E.を震撼させる重要な舞台になります。
次回お楽しみください。