転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
7月、【第三次ビクトリア攻防戦】が発生した。
本来なら6月に予定されていたが、オーブ製OSが手に入らなかったために遅延したのである。
連合がビクトリアを奪回した結果、ビクトリアは連合の主力宇宙港となった。
オーブは軍事同盟の締結遅れを理由に、この戦いには関与しなかった。
この頃、バルトフェルドは現状の困難さに思わず頭を抱えていた。
プラント評議会ではクライン派が衰退し、パトリックたち強硬派に反対する者もいなくなり、評議会は“スムーズ”に運営されていた。
……反対意見を封殺し、自分たちに都合のいい案件だけを通すという意味での“スムーズ”だが。
パトリックは、おとなしくなったクライン派に不審を抱きつつも、
「自分の邪魔をしなければそれでよし」
と放置していた。
しかし、どうしても放置できない存在があった。
前評議会議長シーゲル・クラインと、その娘ラクス・クラインである。
なぜか追われる身となった彼らと行動を共にすることになったバルトフェルドは、逃げ回りながら諜報員と連絡を取り、合流しなければならなかった。
バルトフェルド一人と諜報員一人だけなら問題はない。
潜入には修復されたブリッツを使用しており、ミラージュコロイドの効果は高く、まるで見つかることなく潜入できた。
帰りもそれを使うつもりだった。
だがラクスに見つかり、なぜか行動を共にすることになり、プラント内部を逃げ回る羽目になっていた。
しかし、それもそろそろ限界だった。
彼の任務は諜報員を確保して連れ帰ることであり、シーゲルたちを助けることではない。
確かに助けられた恩はあるが、それは個人的なものであって、ジェネシスという地球の未来の脅威と引き換えにできるものではない。
そろそろ別行動を告げようかと考えていた、その時だった。
「ラクス様。こちらへ」
一人の女が現れた。
クライン家に仕えるメイドの一人である。
その女性こそ、バルトフェルドが合流しようとしていた諜報員だった。
まさかこの場で自分が正体を明かすわけにもいかず、
「……このまま一緒に行動するしかないか」
とバルトフェルドはあきらめるしかなかった。
その後、潜伏先にザラ派の特殊部隊による襲撃を受け、シーゲルが死亡。
クライン派とバルトフェルドの元部下たちによる新造戦艦エターナル奪取によって、彼らはプラントを脱出することになった。
周囲の軍艦を撃沈し、破壊を振りまきながら、エターナルは脱出に成功する。
ブリッツによる隠密行動で目立たず脱出する方策を立てていたバルトフェルドは、
「なんでこうなった」
と首をかしげるばかりだった。
一時は強硬派による執拗な攻撃により「もはやこれまでか」と覚悟を決めかけたが、駆け付けたアーク・エンジェルによって危機を免れた時はさすがに安堵の息を吐いた。
その後、なんとかブリッツを回収し、アーク・エンジェルと合流を果たしたエターナルは、そのまま地球を目指した。
地球の未来に、光が戻った瞬間だった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。