転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
7月、【第二次カサブランカ沖海戦】
この敗北により、ザフトはジブラルタルを放棄し、ヨーロッパから完全に撤退した。
8月、地球軍は「八・八作戦」を発動。
カーペンタリア攻略作戦が開始される。
地球から、ザフトは着実に駆逐されつつあった。
そして――
戦場は、再び宇宙へと移る。
その直前、オーブからの知らせが世界を震撼させた。
――――
タイガは、大西洋連邦から受け取った島をどう活用するか考えていた。
最前線の本土防衛ラインとするのが妥当だが、他にも使い道はある。
研究班から「製造完了」の報告を受けたタイガは、黒い笑みを浮かべた。
オーブに割譲された島には、小規模ながら大西洋連邦の基地があった。
基地内部には、外側からはわからないように盗聴器が仕掛けられ、通信ケーブルにも中継器が埋め込まれていた。
もちろん、調べればすぐにわかる類のものだが、事前調査と施設改装には時間がかかる。
大西洋連邦の地味な嫌がらせである。
しかし、タイガはそんなものは歯牙にもかけなかった。
――――
数日後、島に巨大な輸送艦が入港してきた。
なぜかその輸送艦は陸揚げされ、陸の上を延々と運ばれ、大西洋連邦基地の前に設置された。
そしてオーブは大西洋連邦に問い合わせた。
「割譲された島に人員は残っているか? 貴重な機材は存在するか?」
大西洋連邦が「そんなものはない」と回答すると、オーブは信じられない通達を出した。
「施設の撤去に核を使用するので、周辺にいる者は避難するように」
核?
NJがあるのに?
まさか――?
大西洋連邦の疑問は、島の表面が核の爆風で吹き飛ばされたことで答えられた。
オーブはNJCの開発に成功したことを、世界に示したのである。
世界は狂乱した。
世界中からオーブに問い合わせが殺到した。
――――
オーブは会見を開くと通達した。
タイガは会見で、
・NJCの量産は不可能
・サイズ的に大型輸送艦が必要
・小型化も量産も目処が立っていない
と説明した。
核使用への非難が上がったが、
「自国内での使用だ」
と一顧だにしなかった。
核を使う必要があったのかという質問には、
「施設に不要な機能が付随していたので、まとめて撤去して手間を省いただけ」
とうそぶいた。
各国の代表が怒号を飛ばし、記者たちが混乱し、会場が制御不能になる。
喧々諤々の罵声、怒鳴り声、金切り声が飛び交う中、タイガは一方的に会見を打ち切った。
――――
オーブのNJC開発成功の報は、プラントにも届いた。
プラントは狂乱した。
アメノミハシラにある100以上の核。
それがプラントに向けられる可能性が出てきたのだ。
いや、可能性ではなく“確実”と言ってよかった。
混乱を鎮めるため、パトリックはジェネシスの存在を公表した。
「ジェネシスがあればオーブを地球ごと焼ける!滅びを恐れるやつらは核を使えん!」
その言葉により、プラントは一旦落ち着きを取り戻した。
だが、それが何の意味もないことは明白だった。
ジェネシスで地球を焼いても、アメノミハシラは残る。
オーブを焼かれたアメノミハシラが、プラントを放置するはずがない。
報復に核が使用され、プラントは核の炎に焼かれる。
では、アメノミハシラにジェネシスを使えばいいのか?
直径1万数千キロの地球ならともかく、40万キロ先の数キロの目標を撃ち抜けるか?
地球に対して一万分の一の大きさである。
不可能と言っていい。
万一失敗すれば、核の雨がプラントに降り注ぐ。
プラントはアメノミハシラ方面へ迎撃のため、多大な戦力を貼り付けざるを得なくなった。
迎撃に失敗すれば終わりなのだから当然である。
9月、地球連合軍司令部は、プラント本国攻撃を最終目標とした「エルビス作戦」を発動。
各方面より戦力が集結した。
これによりプラントは、ただでさえ乏しい戦力を
・アメノミハシラ方面
・本土防衛
の二つに分けることを余儀なくされた。
9月末、「ボアズ攻略戦」。
ボアズ陥落。
プラントの滅亡は目前に迫っていた。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください