転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。





第138話 崩壊の始まり

 

 

プラント独立と、それに伴う条件の履行についての道筋を確立させた後、

アイリーン・カナーバはプラント臨時最高評議会を辞職した。

プラント市民は驚き、「独立の英雄」アイリーンの続投を望んだが、アイリーンはそれを固辞した。

地球連合との停戦を成立させ、様々な条件を課せられたとはいえ独立は果たした。

しかし──

アイリーンには、もうこれ以上は限界だった。

何よりも、NJ撤去作業に従事した作業員たちの精神的外傷(PTSD) の報告。

積み重なる親子の白骨。

血に染まった子供の人形。

人のいない街。

もう帰らない一億数千万の人々の営みの痕跡。

それらを“自分たちが”生み出し、その理由が「独立のため」だったという事実がアイリーンを打ちのめした。

タイガが聞けば、

「それぐらい最初から覚悟していたのだろう?そんな覚悟もないのに“独立”など夢見る方が悪い」

と一顧だにしなかっただろう。

周囲の者は惜しんだが、本人の意志は固く、

「独立」という大仕事を成し遂げたのだからゆっくり休んでもらいたいという思いもあり、

アイリーンの辞職は受け入れられた。

 

その後、独立を成し遂げ目的は達せられたとしてプラント臨時最高評議会は解散。

新たに プラント最高評議会 が設置されることになった。

その議長に選出された男──

ギルバート・デュランダル。

後に彼の提唱する「デスティニープラン」が世界に大きな混乱をもたらすことになる。

 

同じ頃、プラントから最も遠いラグランジュポイントL3のヘリオポリス跡地では、第2プラントの建設 が密かに始まっていた。

まだ誰も、その意味を知らない。

 

そして世界中では「ニュータイプ概論」が市民権を得ていた。

これは「コーディネーター優生主義」への具体的な反論として用いられるようになった。

ナチュラルであろうとコーディネーターであろうと、アムロの戦果は否定できない。

再現も不可能だった。

しかし──

アムロほどではなくとも、「アムロと同様の動き」をする者たちが徐々に現れ始めていた。

血縁もなく、

全く異なる場所で、

期間も関係なくニュータイプに開花した者たち。

その存在は、

 

「ニュータイプは遺伝子でも才能でも訓練でもなく発現する」

 

という事実を証明していた。

これはナチュラルにとって福音だった。

なにより彼ら「ニュータイプ」は、コーディネーターを歯牙にもかけなかったのだから。

かつてコーディネーターが世界中に広がったように、今度は「ニュータイプ」が世界に広がっていく。

それは──

自らを「新人類」と自称するプラントのコーディネーターにとって絶対に認められない現実だった。

 

しかし現実は無常だった。

どんな手段を用いても「オーブの白い悪魔」には勝てない。

それが、アムロと対峙したザフトの確信だった。

複数のジンやゲイツでも、最新最強のプロヴィデンスでさえ相手にならず一蹴された。

あれこそが「新人類」と呼ぶにふさわしい。

それを否定するなら、あの“白い悪魔”に勝たなければならない。

自分たちにそんなことができるか?

考えるまでもない。

不可能だった。

 

こうしてプラントでは、

• 現実を認めない市民

• 現実を知るザフト

• 悲劇を直視した帰還者(作業員派)

が、それぞれ水面下で争うことになる。

これが、「新人類」を自称する者たちの姿だった。

その彼らの姿を、評議会の壁に飾られたエヴィデンス01の下に設置されたプレート──

「人類の未来を照らす新人類である我らコーディネータに栄光を!」

その文字の輝きが、空しく虚空を照らしていた。

すでにプラントの崩壊は、見えないところで始まっていた。

 

 

 

 

 







※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。
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