転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
「アーモリーワンにおけるカガリ・ユラ・アスハ襲撃事件」
当初、オーブはこの事件に対し大使館を通じて正式な抗議を行ったものの、それ以上の行動は取らなかった。
即座にプラントへ全面核攻撃を行っても不思議ではない状況で、それでも沈黙を守るオーブに、世界は困惑した。
オーブが沈黙する一方で、地球の情勢はさらに混迷を深めていた。
ユーラシア連邦に属するベルリン周辺地域は政府に対し非協力的で、ザフトの駐屯すら歓迎する有様だった。
もはやユーラシア連邦からの分離独立すら視野に入っていた。
そのためユーラシア連邦は、「反乱分子を都市ごと焼き払う」という選択を取った。
投入されたのは──
デストロイ・ガンダム。
ベルリンは焼き払われ、反ユーラシア勢力の協力と、パイロットの心神喪失という幸運が重なり、
辛うじてデストロイは停止されたものの、ベルリンを含む複数都市が灰燼に帰した。
プラントとの戦争が終わっても、地球での戦争は終わらなかった。
大洋州連合内にあるプラント最重要拠点──
カーペンタリア基地。
CE71年8月の「八・八作戦」で陥落寸前となったが、終戦によりそのままプラントの手に残った。
これを不服とした地球連合軍は、再度カーペンタリア攻略を開始。
プラントは新造戦艦ミネルヴァを派遣し、両者は開戦寸前の状態で対峙した。
互いに発砲を禁じ、ただ睨み合うだけの緊張状態。
その中で──
ギルバート・デュランダルは、プラントの未来のために“ある手”を打とうとしていた。
「議長、お時間です」
「……ああ、分かった。今行く」
テレビ局のスタッフに促され、デュランダルは歩き出す。
その手には一冊の資料が握られていた。
「ディスティニー・プラン」
スタジオに入り、カメラの前に立つ。
そして──
世界が凍りつく瞬間が訪れた。
「皆さん。私はプラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルです」
その声は静かで、しかし確かな力を帯びていた。
電波ジャックに等しい全世界へ向けての強制的な緊急放送であった。
「我々プラントと地球の方々が、再び戦争状態に入ろうとしています。
突然このようなメッセージをお送りすることをお許しください。
ですが──どうか聞いていただきたいのです」
画面が切り替わる。
映し出されたのは、自国民を虐殺するデストロイの姿。
「これは先日、ユーラシア中央から西側地域の都市へ向け、連合の新型巨大兵器が侵攻したときの様子です」
「この巨大破壊兵器は、何の勧告もなく突如攻撃を開始し、住民ごと三つの都市を焼き払いました」
「連合側の目的は“ザフト支配からの解放”とのことですが……これが解放なのでしょうか?」
デュランダルの声が強まる。
「我々は、ユーラシアからの独立を望む人々を支援してきました。戦場よりも、ただ愛する者たちと共にいたいと願う人々を」
「しかし連合は、対話による平和を望んだ彼らを“裏切り者”と断じ、女子供まで焼き払ったのです!」
デュランダルは拳を握りしめた。
「何故でしょう?何故こんなことをするのでしょう?
平和など許さぬと!戦わねばならないと!誰が言うのです!?」
そして──
世界の歴史が動く一言が放たれた。
「古の昔から、常に戦争を望み、常に敵を創り上げてきた者たちがいるのです」
「軍需産業複合体──
死の商人──
ロゴス!」
「彼らこそが、平和を望む我々すべての“真の敵”です!」
デュランダルはロゴス盟主たちが所有していたとされる兵器生産工場や資産リストなどの証拠を公表した。
それは世界中のグローバルカンパニーとその関連企業であり、それと無関係なものは殆ど存在しないと言えた。
そしてデュランダルの口からロゴスが行なってきたとされる様々な戦争が上げられ、それによる悲惨な光景の映像が次々と映し出された。
デュランダルは宣言した。
「私はここに宣言します。世界の真の敵、ロゴスを滅ぼすために戦うと!」
その瞬間、世界は新たな騒乱へと踏み出そうとした。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。