転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
「私はここに宣言します。世界の真の敵、ロゴスを滅ぼすために戦うと!」
デュランダルの演説が世界へ流れた瞬間、オーブ政庁は騒然となった。
「どういうことだ?リッターグループやグロート家が世界の敵だと?
議長が示した者の中にはオーブと深い関わりのある者もいるぞ!」
「いや、オーブだけじゃない!
世界中で彼らのグローバルカンパニーと関わりのない国などあるものか!
それをどうしようというんだ、議長は!」
怒号と混乱が渦巻く中、静かに響く声があった。
「まあ、待て」
タイガ・ウラ・アスハの声だった。
「タイガ様……」
「最後まで聞いてやろうじゃないか。あれが奴の遺言になる」
「!!」
閣僚たちは背筋を震わせた。
「せめてもの情けだ。思い残す事が無いように、最後に遺言くらいは聞いておいてやろうじゃないか?」
(ああ……デュランダルは虎の尾を踏んだな)
それがその場にいた全員の共通認識だった。
――
「我々はもういい加減、こんな彼らの“戦争システム”から抜け出すべきなのです。
我々の本当の敵は連合でもナチュラルでもない。ロゴスこそを討たねば、また繰り返しです。
コーディネイターは危険な存在だと?
解り合えぬ化け物だと?
そもそもいつ、誰がそう言い出したのでしょう?」
デュランダルの声は熱を帯びていく。
「己の身に危険が迫れば、人は皆戦います。
だから彼らは討ち、討ち返させる。
戦争が終われば兵器は要らない。
今あるものを壊さなければ、新しいビルは造れない」
「畑を吹き飛ばさなければ、飢えて苦しむ人々に食料を買わせることが出来ない」
「平和な世界では儲からないから、牛耳れないからと──
彼らは常に我々を戦わせようとするのです!」
「こんなことはもう終わりにしましょう!」
――
デュランダルが名指しした企業やオーナーの私邸は、世界中で暴徒に襲撃され始めた。
地球連合、ユーラシア連邦、アフリカ共同体──
国境も政治体制も関係なく、暴動は連鎖的に広がっていく。
しかし、いくつかの国では暴動は起きなかった。
オーブもその一つだった。
――
「今なお戦争は繰り返されています。間違いなくロゴスによるものです」
「彼らは敵を創り上げ、恐怖を煽り、戦わせてそれを食い物としてきました」
「長い歴史の裏側に蔓延る死の商人たち──
それを滅ぼすことで、我々は新しい時代を作れるのです!」
デュランダルは一拍置き、世界を見据えた。
「新しい時代に必要なのは何か?」
「有史以来、人類の歴史から戦いがなくならぬ理由──
それは我々自身の無知と欲望です!」
「今の世界では、私たちは本当の自分を知らない。その力も、役割も知らない!」
「しかし、それも今日までのこと!」
そして──
世界の歴史が変わる瞬間が訪れた。
「私は繰り返される悲劇を止める唯一の方法として、人類存亡を賭けた最後の防衛策として──」
「デスティニープランの導入実行を、今ここに宣言いたします!」
その瞬間、後の世で「世界最大の詐欺師」と呼ばれる男が、世界に“運命”を提示した。
そして同時に──
プラントの終焉が決定づけられた。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。