転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
ミネルヴァに帰還したシンたちは、タリアにありのままを報告した。
「オーブとの敵対は絶対に避けるべき」――と。
そしてアムロやその他のパイロットとの模擬戦の記録も同時に提出した。
さすがにオーブ側のデータは消去されたが、自分たちの記録はそのまま持ち帰ることができたのだ。
それを見たタリアは絶句した。
アムロ一尉との対戦では、プラントの技術のすべてを注ぎ込んだと言っても過言ではないデスティニーが、わずか10分程度で敗北。
ワイズマン二尉やマッケンジー二尉相手でも惨敗。
その他のパイロットを相手にしても惜敗や辛勝だった。
通常なら核動力のMSであれば相手を圧倒できる。
つまり――オーブ軍は通常ではない、ということだ。
アムロ一尉一人だけならまだ何とかなる。
しかし、それに匹敵するパイロットが複数存在することは確実で、さらに正確な数は不明。
であれば、敵対は完全な自殺行為でしかない。
――――
さらに恐るべきはオーブのアストレイだった。
オーブが防衛側、シンたちが侵攻側で島嶼防衛の模擬戦を行ったが、シンたちは最後まで防衛側を突破できなかった。
こちらは最新式で核動力のMSまである。
それに対して防衛側のアストレイは、スペック的にはジンと同じか少々上程度。
「これなら楽勝」と思っていたルナマリアだったが、それが間違いだと気づくのに時間はかからなかった。
どれだけ損傷を与えても、わずか数分でアストレイは戦線に復帰してきたのだ。
しかも相手の突出を誘い、集中砲火を繰り返して撃破した。
具体的には、業を煮やしたシンが機体性能に任せて突破を図ると――
• 一機が正面でシンを抑え
• 横から残り二機が集中砲火
その方法は、三機でビームスプレーガンを一箇所に10発以上、単純計算で一点に30発以上を集中させ、一瞬だけVPS装甲を無効化。
そこに持続時間と引き換えに高出力化したビームサーベルを突き刺す、というものだった。
これによりデスティニーは大破。
ルナマリアとレイが三対二で勝てるはずもなく、そのまま終了となった。
これはアムロが最終決戦でプロヴィデンスを撃破したやり方だったが――
それを量産機のアストレイで、しかもエースでもない一般パイロットが実行したのだ。
その後の模擬戦で何とか五分に持ち込んだものの、シンたちはオーブの底力に背筋が寒くなるのを感じずにはいられなかった。
「どれだけ核動力のMSを揃えても、一般兵の乗ったアストレイに無力化される」
それは少数精鋭を自負し、他の選択肢が存在しないザフトにとって悪夢でしかなかった。
こうして 「オーブとの敵対は自殺行為」「敵対不可」 との認識が、カーペンタリアでは上から下までの共通見解となる。
――――
そして作戦実行の日時となり、アーク・エンジェルとミネルヴァはオーブから宇宙へ飛び立つことになる。
目標は月面のダイダロス。
大西洋連邦の基地であった。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。