転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
この大洋州連合のクーデターは半ば大洋州連合自身によって仕組まれたものだった。
親プラント国だった大洋州連合だが、最近はプラントからの要求が過大になってきたのだ。
プラントからエネルギーや物資を購入し、対価として食料等を送っていたのだが、
それが時が経つにつれ要求が2倍、3倍となり、とても対応できるものではなくなっていた。
もはや親プラント国でいる事にメリットはない。
しかしいまさら地球連合に合流しようとしても理由がない。
しかも下手をすれば大西洋連合に併合されるかもしれない。
そんな風に躊躇しているところにオーブから接触があった。
いわく、
「大西洋連邦はオーブにレクイエムを渡したが実際にはまだ大西洋連邦が握っている事」
「オーブはこれを何とか自分の手にしたい事」
「その為、現状では両者の均衡状態によりレクイエムは使用できない事」
「国境については「世界平和監視機構コンパス」を設置する事で、武力による国境の変更は不可能になる事」
「これにより大西洋連合による併合を防止できる事」
そして
「大洋州連合は国内の親プラント派によって牛耳られていた」とし、
「親地球連合派が政権を取った事で地球連合に合流しようとしたが、親プラント派が妨害している」
「これを排除すれば地球連合に合流できる」という形が整えられた。
なにより決定的だったのは、
「大洋州連合内のクーデター派を「コンパス」が排除する事で、今後の抑止力の証明になる事」
という点だった。
「時流の読めない親プラント派にはここで退場してもらおう。
それを手土産に大洋州連合は地球連合に加盟だ」
これがタイガの思惑だった。
これらの思惑が重なった結果、既に大洋州連合の地球連合加盟は既定路線でしかなく、クーデター派の鎮圧は最後の仕上げでしかなかった。
親地球連合加盟派によって秘密裏に辺境の軍事基地に集められた親プラント派はクーデーターを起こして蜂起。
そしてそのまま「コンパス」によって鎮圧される事になった。
「やれやれ、私も時流が読めなければこうなっていたのかねえ?」
「コンパス」総裁のタイガによって、実際に各国から抽出された混成部隊を率いる総指揮官に指名された
バルトフェルドは思わずそう呟いていた。
彼が率いるのは地球連合の105ダガー、オーブのアストレイ、カーペンタリアとジブラルタルのザクウォーリア、
グフイグナイテッドとまるでMSの見本市だった。
「これは早急に整備体制を見直さなきゃならないねえ」
今後の課題に頭を痛めながら、
「それでもあの人ならなんとかするんだろうなあ」
とバルトフェルドは奇妙な信頼を抱いた。
そして同時にその無茶振りを自分達が実行する事になる未来も確信して憮然とした。
こうしてタイガの手によって大洋州連合は地球連合に加盟する事になった。
それは同時にタイガの
• 口先ひとつで国を滅ぼした男
• 世界最強のペテン師
• 交渉してはいけない男
という異名が再び世界に響き渡った事を意味していた。
一石で何鳥もの利益を掠め取るその手腕。
タイガの手によって、世界のパズルのピースは、誰もが予想だにしなかった形へと強制的に嵌め込まれていくのであった。
幕間
アムロはテムに渡された新型MSのテストを行なっていた。
新型のMSの性能は驚異的で、反応速度、出力、安定性、全てが今までの既存のMSとは比較にならなかった。
「ふう〜」
テストを終了して水を飲みながらアムロはテムに笑いかけた。
「凄いMSだね!この新型は!」
「そうだろう。今までお前が乗っていた『MBF-P00』も良い機体だが、流石にMSが量産されてもいない最初期の機体だからな」
「全天周囲モニターとリニアシートは大したものだね。視界も広いし、安定性も抜群だよ!」
「そうだろう。この機体は『現在の技術でどの程度の機体が製造可能なのか』、それを確かめる為の物でもある。
学習型コンピュータも『MBF-P00』と同じ物を搭載しているし、かかったコストで言えば『MBF-P00』以上だ。
反応速度も早くなっているだろう?
信号伝達系も手を入れているが、マグネット・コーティングによって機械的抵抗はほとんど無くなっているはずだ。
将来的には核動力の搭載も視野に入れている」
「核動力も?それってユニウス条約とか、国際的に大丈夫なの?」
「あくまでも『将来的に可能』というだけだ。
核動力の搭載だけであれば、前の『MBF-P00』でも可能だ。
現状では“唯のMS ”だ。
それにプラントの技術も一部取り入れてあるから、最終決戦でプラントのMSが使っていた“ドラグーン”だったか?
あれと同じような物を使えるようにする予定だ」
「ドラグーンを?」
「宇宙空間でしか使えぬだろうが、技術的な有効性の確認の為でもある。
“フィン・ファンネル”という名前になる予定だ」
「へえ〜?良くそんな技術が手に入ったね?やっぱり例の?」
「ああ、カーペンタリアやジブラルタルも生き残る為にオーブの信頼を得ようと必死なんだろうな。
実際、整備の点から言ってもザフトのMSは、バッテリーや内装部品をオーブ製に変更して行く事になるだろう。
それにはお互いの技術を知る必要がある。
このMSもその結果のひとつ、という事だ」
「へえ〜?そう言えばこのMSの名前は?」
「このMSか?このMSは『MBF-P000X』“νガンダム・アストレイ”。
“νガンダム”だ」
「“νガンダム”か・・・」
「気に入ったか?」
「ああ、もちろんだよ!ありがとう、父さん!」
こうしてオーブは、新たにより強固な『オーブの盾』を手に入れた。
既に伝説の存在である『オーブの白い流星』が、さらに最新最強のMSを手に入れたのだ。
それはもはや世界に『オーブの白い流星』に対抗出来る者など存在しない事を意味していた。
――そのはずだった。
しかし後に、既に伝説の存在であるアムロが、“νガンダム”をもってしなければ対応出来ない存在が、世界の混乱の中から現れる事になる。
その時は間近に迫っていた。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。
裏設定
今さらですが、今までアムロが作中で乗っていたガンダムはムーバブル・フレームを採用している事から“ガンダムMk-II ”をイメージしています。
本話から登場した“νガンダム”は“フィン・ファンネルのない逆シャア劇場版”をイメージしています。
「フィン・ファンネルがないのは“νガンダム”じゃね〜!」
「そんなもんは“νガンダム”なんかとは言わね〜!」
というご意見もあるかとは思いますが、前書きでも触れていますが、本作は二次創作ですので、独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しましても本作独自の創作として、どうかご容赦ください。(深々と一礼)
だから
「そんなのは原作と違うじゃね〜か!」
「そんな不愉快な事を書くんじゃねー!」
と具体的な点を指摘するならともかく、何も言わずに低評価を付けるのはどうかお許しください(涙)
「ここは原作と矛盾してるじゃねーか!」
「こんなのは原作にはねーぞ!」
といった感想欄での皆様の厳しいご意見や、暖かいお言葉によって『閑話24』のような作品を書き上げる事が出来ました。
皆様のご意見が無ければ新たにこの話を書き上げる事は出来ませんでした。
ですので、出来ましたら罵詈雑言でも、作中の矛盾の指摘でも構いませんので、感想欄で何かご指摘いただければ幸いです。
それが作者の新たな創作意欲に繋がります。
どうかお願いします!(五体投地して哀願)
本作は日々皆様のご意見に目を通し、修正を加え続けて書き進めています。
勝手ながら本作は皆様と一緒に作り上げているつもりです。
皆様のご声援がなければ、とてもここまで続ける事はできませんでした。
改めて感想を頂いた皆様に、この場を借りてお礼を申し上げます。
今後とも、本作を見捨てる事なく、どうかよろしくお願いします。
次は、アムロ最大の脅威が現れます。
次回お楽しみください。