転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

252 / 252



※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。






第214話 自業自得

 

 

 

「さて、これで連中も終わりだな」

 

タイガはつまらなさそうに呟いた。

とても一国を滅ぼそうとしているようには見えないその態度に、バルトフェルドは呆れたように肩をすくめた。

 

「既に手を打っていたとは。酷い人だ」

 

「何を言う? 連中が余計な事をしなければ動く必要は無かったんだぞ?

ただの自業自得だ」

 

「それって結局、動くのが早いか遅いかの違いですよね?」

 

そう――タイガは西ユーラシア独立派鎮圧の際、すでに次の手を打っていた。

娼館の主や西ユーラシア自治区内の情報を統合して設立された、“影の情報局”とも言うべき存在を支援していたのだ。

その結果、ユーラシア連邦各地の軍は政府の統制が効かなくなり離反。

もはやシャア――“赤い彗星”の進軍を止める事は不可能になっていた。

 

「そもそも連中がちゃんと対応していれば何も問題はなかったんだ。

自業自得以外にどう言えと?」

 

事実であった。

• エイプリルフール・クライシスでも助けてくれず

• ブルーコスモスの支援を受ければ攻撃されそうになり

• 身を守るためにザフトの進駐を認めれば街ごと滅ぼされそうになった

ユーラシア連邦から民心が離れるのは当然だった。

 

「各地の兵も“明日は我が身”と思えば、これも当然ですか?」

 

「政府に従っても、いざという時助けてくれず、他からの支援も認めず、身を守るどころか殺されるなら、他の選択肢なんか無いだろ?」

 

「もっともですな」

 

バルトフェルドの声には、苦味が滲んでいた。

 

「さて、これでひとつは片付いた。後はコイツだな」

 

「何のリアクションも無いのが不安ですが」

 

大西洋連邦に占拠されたパナマ基地を前に、タイガとバルトフェルドの表情には一切の油断がなかった。

 

「連中はいったい何がやりたいんでしょうねえ?」

 

「どうせ碌でもない事なのは間違いないな」

 

「鏡を見てみたらどうです?」

 

タイガの自分を棚に上げた返事にバルトフェルドは白い眼を向けた。

 

「何の事だ?俺のように正直で誠実な人間に、あの腹黒い連中の考えなんか理解出来る訳ないだろ?」

 

タイガは抜け抜けと言い放った。

正直で誠実な人間は、ハッタリでファウンデーション王国を滅ぼしたり、ユーラシア連邦を崩壊させる手を打ったりしない。

タイガに何を言っても無駄と判断してバルトフェルドはパナマ基地に視線を戻した。

 

「そういえば、レクイエムのバックドアは把握できたのですか?」

 

ふと思い出したようにバルトフェルドが尋ねる。

だが、タイガの返答は予想外だった。

 

「いや? バックドアは見つけたが、把握は無理だったな」

 

軽い口調で言うタイガを、バルトフェルドは通信画面越しに凝視した。

 

「それなら、全軍こんなところからさっさと逃げ出すべきでは?」

 

「何、例え撃っても、当たらなければどうという事はない。

むしろ撃った時が連中の終わりだ。

その時が楽しみだ」

 

暗い笑みを浮かべるタイガの顔を見て、バルトフェルドは心の底から思った。

 

――ああ、どうせ碌でもない事になるんだろうなあ。

 

諦めと確信が、同時にバルトフェルドの胸に落ちるのであった。

 

 

 

 







※あとがきです。

裏設定
セイラ・マス(アルテイシア・ソム・ダイクン)
「本当にあなたには変なとこばかり見られるわね……」

ジオン・ズム・ダイクンの娘。
幼少の頃から兄・キャスバルと共に“ニュータイプ”に目覚めていた。
幼い頃から“他人の悪意”に敏感だったが、幼少の身では“子供の悪意”から身を躱すのは難しく、周囲から散々からかわれる事になる。
成長してからは自分たち兄妹の言う事を信じようとしない父ジオンと距離を置くようになり、親類の“セイラ・マス”を名乗るようになる。
アムロと出会った事でジオンの「ニュータイプ論」が現実に証明される事になり、C.E.を支配していた『コーディネーター優生主義』が崩壊する事になる。

アムロとセイラが出会った事でC.E.の『新しい時代』が始まる事になる。
二人が出会わなければジオンの「ニュータイプ論」の証明は遅れ、C.E.から『コーディネーター優勢主義』を駆逐するのはもっと遅くなった。

この二人の出会いは『世界を変えた出会い』だった事は間違いない。



バーナード・ワイズマン
クリスチーナ・マッケンジー
「二尉から逃げられたなら、どんな相手が来ても怖くありません!」
「そうです! 二尉と対戦するぐらいなら、生き残る可能性があるだけジン100機と戦った方がマシです!」

「ポケットの中の戦争」からの参戦(笑)
原作では悲劇だった二人に攻めて救済をと作者のわがままで登場(笑)
本来であれば「単なるナチュラル」だったが、アムロの影響を受ける事で“ニュータイプ”に覚醒。
彼らが“ニュータイプ”に覚醒した事で「“ニュータイプ”の発現は訓練でも、遺伝子でも、才能でもない」と判明。
アムロ個人であれば「単なる天才パイロット」で済まされていたところ、彼ら二人によって「ニュータイプの発現は、誰にでも起こり得る」と証明される事になる。

きっかけはアムロだが、実際には彼ら二人によって「C.E.の世界は根本的な変革を決定付けられた」といっても過言ではない。

最近、アムロとセイラと同じようにどちらともなく「自然に」一緒に暮らし始めた。



お読みいただきありがとうございます。

本話には本作独自の設定が多数ありますが、創作上の出来事としてご容赦ください。

次回お楽しみください。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

機動戦士ガンダムSEED 虹の向こうから来てしまった男(作者:サンバガラス)(原作:ガンダムSEED)

▼宇宙世紀に転生したら今度はコズミック・イラかよ!!しかもSEEDの原作知識なんてあやふやだぞ!?外伝も少ししか知らないし、この世界も碌でも無い事ばっか起きてるし!!とりあえず、弟達を守る為、モビルスーツ手に入れる為にヘリオポリスに直行だ!!ニュータイプは伊達じゃねえ!!▼※作者はガンダム及びSEEDの原作知識はあやふやです。所々おかしな部分があるかもしれま…


総合評価:2821/評価:6.76/連載:33話/更新日時:2026年07月26日(日) 22:00 小説情報

≠ハサウェイ(作者:なべを)(原作:ガンダム)

「ハサウェイ・ノア」として生を受けてどう生きるかをつらつらと書き記したもの▼


総合評価:2598/評価:7.11/完結:39話/更新日時:2026年03月08日(日) 20:00 小説情報

宇宙世紀ガンダム世界で生存戦略(作者:星野林(旧ゆっくり霊沙))(原作:ガンダム)

息抜き二次創作▼ガンダム世界でオリキャラを主戦場でうろちょろさせたいと思い書きました。▼息抜きなのでエタっても泣かない▼注 作者ガンダム作品詳しくないので調べながらやってますが、皆さんのコメントで教えてもらうことも多いのでガチでコメント頼りにしてます!▼ガノタや有識者!情報求む!▼艦船や地上兵器はガンガン他のSF作品や既存兵器を参考にしますので、こんなのあっ…


総合評価:6277/評価:7.96/連載:38話/更新日時:2026年02月02日(月) 22:34 小説情報

コズミックイラのマチュ ~ロリニュータイプの日本再興記~(作者:アキ山)(原作:ガンダム)

拙作、『ダイクン家の二女はアホの子』に載せていたコズミック・イラの話を独立させました。▼ マチュことマリ・ヤマトはハルマ・ヤマトとカリダ・ヤマトの間に生まれた一粒種。▼ 兄のキラと仲良く暮らす元気いっぱいのゲーマー小学生だ。▼ しかし、彼女には兄には話せないもう一つの顔があった。▼ その身に流れる高貴な血の運命と祖国再興という命題。▼ コズミック・イラという…


総合評価:1458/評価:7.97/連載:7話/更新日時:2026年04月13日(月) 13:52 小説情報

偽書・ガンダム機動戦記(作者:雑草弁士)(原作:ガンダム)

宇宙世紀0079、サイド7ノアの1バンチコロニーグリーンノア在住のアルバイター、エグザベ・オリベは難民である。故郷であるサイド5ルウムを地球連邦とジオンの戦争で破壊しつくされた彼は、どうにかサイド7に流れ着き、ジャンク屋で働きつつ生活を立て直そうとしていた。しかし0079の9月18日、ジオン軍の英雄シャア・アズナブル少佐率いる特殊部隊がサイド7を急襲。エグザ…


総合評価:2085/評価:8.72/完結:58話/更新日時:2026年07月21日(火) 16:37 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>