転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

36 / 171

本話は独自設定・原作改変を含みます。

原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが

本作独自の創作ですのでご容赦ください。

お気軽に読んでいただければ幸いです。





閑話7 独身宣言

 

 

これは少し未来の話。

 

 

「う〜む〜」

 

タイガはベッドの中で唸っていた。

 

隣で眠っていたカルアがむくりと起き上がると尋ねた。

 

「どうしたのですか?」

 

「いや、また見合い話が増えてきてなあ」

 

「お受けすればよろしいではないですか?」

 

タイガの言葉にカルアは首をかしげる。

 

「あのなあ、お前達の事も含めて納得してもらえるほど世間の女は心が広くないんだよ」

 

結局タイガはオーブに帰ってきてから、カルアやアリサを筆頭に

周囲の「お付きの女達」全員に手を出していた。

 

というより、それぞれの女達に誘われた時点で既に罠は完成しており、

その時点でタイガには逃亡の手段も、選択の余地もなかったのだが。

 

その結果、事情を知らない別の氏族の者の一部からは

 

「女の敵」

「オーブの虎ならぬ、オーブの種馬」

 

などと呼ばれていた。

 

本人からすれば不本意の塊で「俺のせいじゃねー」と叫びたいところだが、

全くの否定もできないので沈黙を貫くしかなかった。

 

もっとも女達の目的は「タイガに尽くす事」なので、

結婚どころか交際という段階すら最初から不要だった事も大きい。

 

結果、タイガは十数人の女性の人生を丸ごと抱え込む事になる。

 

しかも今のタイガには表沙汰にできない秘密も多い。

 

タイガの妻になるのであれば、その女性はアスハ家の女として各首長家と渡り合い、

秘密を漏らす事無く、タイガの後宮も管理し、

場合によってはタイガの代行として振舞わなければならなくなる。

 

現状では該当者は二人。

 

---

 

最初の一人

「私に似合わないドレスを身に着けて笑いものになれと?

 妻がボンレスハムみたいとか、衣装がかわいそうとか言われても平気なのですか?」

 

もっともな意見で撃沈。

 

次の一人

「あの方の一番はカルア様です。そのお二人の間に割り込むなんてとても……」

 

でも、あなた最初にタイガに手を出させましたよね?

 

「それはそれ、これはこれです!」

 

そうですか……

 

その他

「「「「「「「「「カルア様やアリサが無理なら私たちには無理でーす」」」」」」」」」

 

ごもっとも。

 

---

 

その結果、適齢期にもかかわらずタイガの結婚問題は

何年も進展が見られない結果となった。

 

「仕方ない。これで行くか?」

 

「??? どうするんです?」

 

---

 

後日

 

「兄上! 俺は結婚しない!」

 

「いきなり何を言ってる? そんなこと認められるわけがないだろう?」

 

「まあ待て兄上? 歴史上、自分の結婚をエサに国を発展させた女王がいるだろう?」

 

「それが?」

 

「俺も同じように使ってくれ。

 俺との結婚をエサにすれば、他国との交渉もまとまりやすい筈だ」

 

「今時そんな事が」

 

「ないと思うか?」

 

「………………」

 

「お前の家はどうする? 誰が継ぐんだ?」

 

「うちの女達の誰かの子供に継がせる。

 俺の子供なら問題ないだろう?」

 

「世間からは非難されるぞ?」

 

「そんなのはあいつらの人生を抱え込んだ時に覚悟を決めた。

 それに結婚している男に別に子供がいるならともかく、

 結婚していない男に子供がいても別に問題ないだろう?」

 

「それが本音か」

 

「あいつらが非難されるぐらいだったら、

 俺が女たらしとして蔑まれた方がましだ」

 

「好きにしろ」

 

---

 

数日後、アスハ家三男タイガ・ウラ・アスハは

生涯独身である事がオーブ政府から発表された。

 

世間からは

 

「馬鹿な事を」

「無意味な事を」

 

と嘲笑されたが、事実を知る者はタイガへの忠誠を新たにした。

 

「「「「「「「「「三代生まれ変わってもタイガ様にお仕えします」」」」」」」」」

 

「そんなのはいらねーんだよ!

 それより俺にもっと自由を!」

 

「もうあきらめたらどうです?」

 

「10年ほど手遅れでしたね〜」

 

 

この先もタイガの願いが叶えられない事は明白だった。

 

合掌!

 

 

 






※あとがきです。

お読みいただきありがとうございます。

今回はタイガの周囲の状況に焦点を当てた回でした。

独自設定が多数ありますが創作上の出来事としてご容赦ください。


次回お楽しみください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。