転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる解釈や独自設定が含まれますのでご了承ください。
内容は全て本作における創作ですので原作との差異がありましても、
なにとぞご容赦ください。
気軽に読んでいただければ幸いです。
オーブ連合首長国。
先日この国の国家元首として正式にウズミ・ナラ・アスハが選出された。
しかしオーブは国名はそのままであり、変更しないと声明を発表。
アスハ家も代表であっても首長のままで、実質呼び方は以前と何ら変わらなかった。
しかし一部の者はオーブを「オーブ王国」、アスハ家を「アスハ王家」、ウズミを「ウズミ陛下」と呼称した。
そしてそれはオーブ国内にも広まりつつあった。
――――
「これがプラントの未来です」
タイガは留学中に得たプラントに関する知識を、ウズミやホムラ、ウナト、その他5大氏族の首長に公開していた。
「プラントが滅ぶ……」
「今は滅んでいないだけか……」
その場にいる者はタイガの結論に絶句していた。
「何かの間違いでは?」
「そう、タイガ様の勘違いとか?」
「これはプラントが公開している情報だ。ちょっと調べれば誰にでも確認できる。隠したり改竄する意味がない」
タイガの返事に反論した者は黙り込んだ。
「今、プラントが独立騒ぎを起こしているが、独立しても意味がないという事か?」
ウズミが口を開いた。
「そうなりますね。言うなればプラントは穴の開いたバケツです。水を注ぎ続けなければ空っぽになってしまう。
それなのにナチュラルという水を入れる事を拒んでいる。滅んで当然です」
ウズミの言葉に答えるタイガの答えに、周囲の者は黙り込んだ。
「人間は老いて死にます。200年も300年も生きる人間はいません。
だからこそ後を継ぐ次世代は大切です。それなのにプラントにはその次世代の人間が生まれてきません」
「これを改善するには出生率が爆発的に改善するか、今いるコーディネーターが不老不死にでもなって死なないようにならない限り改善できません」
「不可能だな」
「そういう事です」
「そもそもプラントは理事国が建設した工場です。理事国は出資分を回収しようとしているだけです。
理事国がコーディネーターにプラントを譲渡する理由がありません」
「独立戦争ですらないか」
「植民地戦争であれば現地の住民が支配者に反抗するのは理解できます。
しかしプラントを建設したのは理事国であり、そこの住人は奴隷狩りで無理矢理集められた者などではなく、
雇用契約を結んで移住してきた唯の労働者です。
徹頭徹尾プラントは理事国の物である以上、コーディネーターの独立を認める理由がありません」
「う~~~む」
ウズミとタイガの話を聞いていた周囲の者も黙り込む。
聞けば聞くほどプラントには独立する正当性が無い。
――――
「それと施行された婚姻統制ですが、有効に働いていません」
「どういう事だ?」
「結婚に際し何よりも子供の出生率が重視されるので、出生率によっては結婚が許可されないそうです」
「なんだと!」
「出生率のみを指標にする結果、面識すらない者同士の婚姻、
十代の少女に五十代の男性が割り当てられる例すら出ています」
誰かが思わず顔を背けた。
「馬鹿な!」
「その結果、自発的に婚姻統制を利用しようとする者はほぼ存在せず、
半ば強制状態という事です」
「それが新人類を自称する連中のやる事か?」
「全くです」
「ただし放置すればプラントの独立熱は加速していくでしょう。
未来を知らない以上、それを止める事は出来ません」
「この情報を公開するのは?」
「この情報は既にプラント自身によって公開されています。今更公開する意味がありません」
「う~ん」
「ここはひとつ発想を転換する必要があるかと」
「どういう意味だ?」
「独立したいというなら、させてやるべきです。ただし――」
タイガは一拍置いた。
「オーブは、プラントの独立を“支援”します」
その日最大の衝撃がその場を満たした。
※あとがきです。
読了ありがとうございます。
内容は全て本作における創作ですので原作との差異がありましても、
なにとぞご容赦ください。
次回お楽しみください。