転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜 作:台風200号
※前書きです。
本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。
お気軽に読んでいただければ幸いです。
それは通信画面越しにアズラエルの愚痴を聞いていた時だった。
「も~~~嫌になっちゃうよ!どいつもこいつも好き勝手やりやがって!
せめてブルーコスモスの看板を出すなって言うんだ!」
「一番目立つ業界最大手はつらいな」
「そんな一番は要らないんだよう!」
「そんなに酷いのか?」
「そうそう、コーディネータとみれば見境なく噛みつく狂犬みたいな連中さ?
どこかでまとめて処分できないかなあ?……もちろん、僕の手を汚さずにね」
「オイオイ、物騒な事を言うなよ」
「君のところだって最近きな臭いみたいじゃないか?」
「まあな、コーディネーターに夢見た連中が騒ぎを起こしそうでな」
「先を知ってる身としてはバカとしか思えないんだけどねえ?」
「ちゃんとした情報が存在するのにそれから目を背けてるような連中だ。どうなっても知るか」
「そうだよねえ。ん?」
「どうした?」
「ねえ、ひょっとしたら僕達の問題解決できるかもよ?」
――――
「よく来たねえジブリール」
胡散臭い笑顔を張り付けたアズラエルがジブリールを出迎える。
「お呼びでしょうか盟主」
腹が立つが、目の前の男がブルーコスモスの中心である事は間違いない。
最低限の敬意は払っていた方が良いだろう。
先日のような事が無いように。
先日は「後日詳しい提案の内容を説明する」と言われて一旦退出していたが、その続きだろうか?
「オーブって知ってるかい?」
「先日、王が就任したとか言う?」
「王じゃなくて代表という事だけどね?どこが違うんだろうね?」
「そのオーブが何か?」
「オーブからプラント独立の為の義勇兵が出発するそうだよ」
「何ですと!」
「もちろんオーブが公式に認めている者でもないし、書類上は単なる一般人だよ。
『唯の一般人が義憤に駆られて哀れなプラントの独立に協力した』という事らしいよ?」
「詭弁ですな」
「全くだね。だったら全員コーディネーターなのはどうしてなのかと言いたいね?
しかも全員何らかの逮捕歴のある犯罪者だ。
放っておいたらこっちに牙を剝いてくるのが確実な連中だよ」
弱者の立場に同情し義憤に駆られたのであれば、ナチュラルが混在しているのが自然だ。
コーディネーターだけなのは、つまりそういう事だ。
「義勇兵だから軍は付かない。プラントにも知らされていない。
つまり――誰にも守られていない」
「悪くないですな?」
「逃がすわけにはいかないから人数はどれだけ連れて行っても構わない。
できるだけ準備は万端にしてくれよ?
オーブの船を襲うんだ。確実に、完璧に証拠は残さないでくれよ」
「了解です」
「相手はテロリストなんだから遠慮する必要はない。
精々今までの鬱憤を晴らせば良いさ。
ただし君が失敗しても僕達は無関係だからね?それだけは忘れないでくれよ?」
「もちろんです」
――――
降って湧いた好機。
しかも、あの普段口うるさい盟主でさえ認めた殺戮だ。
ジブリールが逃すはずがなかった。
――――
「やあやあ、どうやらうまくいったよ!
後はよろしく頼むね?終わったら祝杯を上げようか?
――もちろん、静かにね」
人気のない部屋でアズラエルの声だけが響いていた。
※あとがきです。
お読みいただきありがとうございます。
本作には原作と異なる独自設定が多数ありますが、
創作上の出来事としてご容赦ください。
次回お楽しみください。