転生タイガのオーブ改革録 〜崩れゆく世界で未来を選び直す〜   作:台風200号

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※前書きです。

本話は独自設定・原作改変を含みます。
原作とは異なる表現、矛盾、人物が登場しますが
本作独自の創作ですのでご容赦ください。

お気軽に読んでいただければ幸いです。






第30話 襲撃

 

 

ジブリールの手配した襲撃部隊はデブリベルトに潜んでいた。

 

隊は三つに分かれていた。

 

襲撃、包囲、そして掃討。

 

民間船一隻を消すには、明らかに過剰な戦力だった。

 

本来であればここまで必要ないが、表向き相手はオーブの民間船なのだ。

 

襲った痕跡は何一つ残すわけにはいかない。

 

念には念を入れる必要があった。

 

襲撃部隊はデブリの中でその時をひたすら待った。

 

そしてその時が来た。

 

テロリストを乗せたオーブの民間船がデブリベルトの傍を通過したのだ。

 

「よし、行け!」

 

襲撃部隊の船が襲い掛かる。

 

気付いた相手は逃げるのに精一杯だ。

 

周囲に気を配る余裕はない。

 

そこで包囲部隊が姿を現した。

 

相手はもう逃げる事は出来ない。

 

さて、仕事も終わりだ。

 

舌なめずりをして引き金を引こうとした男の耳に、国際共通信号の警告音が入った。

 

「こちらはオーブ警察だ! そこから離れなさい」

 

「その船には手配中のテロリストが搭乗している可能性がある。民間船は下がりなさい」

 

周囲を旋回しているのは、オーブの警察塗装を施された高速型の小型ドローンだ。

 

こちらは民間船に偽装しているが武装も施されている。

 

どうする?

 

やるか?

 

引くか?

 

「民間船は下がりなさい。民間船は――」

 

一瞬の逡巡の後、男は引き金を引いた。

 

警察ドローンが火花を散らして砕ける。

 

もう、後戻りはできなかった。

 

「やれ!」

 

「いいんですか?」

 

「警察の本隊が来るまではまだ時間がある! それまでに片付けてずらかるぞ!」

 

「了解!」

 

男の判断は間違っていなかった。

 

逃げ回る船を撃沈し、できる限り証拠を隠滅し、逃走を図った。

 

到着するのが警察であれば、逃走は間に合ったであろう。

 

男は余裕をもって逃走を開始しようとした。

 

しかしそこに、デブリの影から民間船とは比較にならない巨大な白銀の船体が現れた。

 

「なっ!」

 

その場に到着したのは、オーブ正規軍の軍艦だった。

 

――――

 

「目標12、警察の報告にあった襲撃者です」

 

「よし、撃て!」

 

民間船に毛の生えたような襲撃者の船が、戦闘を考慮して作られた軍艦に抵抗できるはずもなかった。

 

「目標沈黙」

 

「警察から応援要請が来たときは何事かと思いましたが」

 

「民間船とはいえ、警察に武装した12隻の相手をしろと言うのは無茶だろう」

 

「そうですね」

 

「手配中のテロリストを追跡していたそうだが、まさか襲われているとは思わなかっただろうな」

 

「宇宙まで追いかけてくるとは、相手はよっぽど恨みを買っていたのでしょうか?」

 

「さあな」

 

「それにしても、当艦がたまたま近くで演習中だったのは幸運でしたね」

 

「幸運ね……」

 

オーブ本国からはその日時間を指定して訓練予定が伝えられていたが、その理由までは推察するしかなかった。

 

「しかし全艦撃沈して良かったのでしょうか?」

 

「当艦の武装は、あの程度の相手を無傷で捕獲できるようにはできていない」

 

「海兵隊もいませんし、仕方がありませんか」

 

「それに最近プラントの動きが物騒だからな。本国からも艦の安全を最優先しろという指示が出ている」

 

「やむをえませんか」

 

「生存者がいたら回収して帰投だ」

 

「了解です」

 

こうして襲撃部隊、テロリストの生存者の何名かはオーブに捕らえられた。

 

襲撃部隊の証言からブルーコスモスの関与が疑われたが、ブルーコスモスは否定。

 

捕らえられた生存者の一部は治療を受けたが、その後管理の隙を突いて姿を消した。

 

彼らが向かった先は、プラントだった。

 

――――

 

ジブリールはほとんどの手駒を失い、ブルーコスモスの強硬派はしばらく活動停止を余儀なくされた。

 

しばらくの間だが、宇宙に平穏の時が流れる事になった。

 

愚者の血を代償にして。

 

 

 




※あとがきです。

読了ありがとうございます。

本作におけるブルーコスモスの状況でした。

内容は全て本作における創作ですので原作との差異がありましても、
なにとぞご容赦ください。


次回お楽しみください。
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